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日本の大衆歌曲・歌謡曲の歴史

172 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2013/09/08(Sun) 13:40
☆西岡水朗と初期古賀メロディ

西岡水朗(にしおかすいろう)は、長崎の民謡詩人から出発した詩人。昭和5年に「雲仙音頭」と「長崎小唄」が認められ、作曲家の杉山長谷夫と声楽家の四家文子に招かれて上京、多くの作品を生んだ。

「ニャンニャン踊り」 (西岡水朗/佐々木英 )、「狸の茶釜」 (西岡水朗/佐々木英 )、「関取人形」(西岡水朗/佐々木英 )などの童謡作品もある。

古賀メロディ、古賀政男コロムビア専属第一作、昭和6年6月、「乙女心」〈鹿山鶯村作詞、関種子歌)と裏表の「チャッカリしてるわね」(天野喜久代歌 )の作詞者。

『嘆きの夜曲』は、昭和7年(1932)の関種子が歌った大ヒット古賀作品で、『影を慕いて』などと並ぶ古賀政男作品の名曲。初期古賀作品の中でも、とてもセンチメンタルな雰囲気が伝わる作品。



チャッカリしてるわね(西岡水朗作詞、古賀政男作曲) 天野喜久代 1931.8
博多小夜曲 (西岡水朗作詞、古賀政男作曲)  関種子 1931.8
風も吹きよで   (西岡水朗作詞、古賀政男作曲) 丸山和歌子 1932.4
嘆きの夜曲    (西岡水朗作詞、古賀政男作曲) 関種子 1932.7
二見情話    〈西岡水朗作詞、照屋朝保補作詞、古賀政男作曲、佐々永治編曲〉1932.7
歓喜(よろこび)の歌(西岡水朗作詞、古賀政男作曲) 中野忠晴  1933.1
男ごころ     (西岡水朗作詞、古賀政男作曲) 楠木繁夫   1934.8


「チャッカリしてるわね」は、松竹映画1931.2 「チャッカリしてるわね」(柳井隆雄原作) (無声映画)の主題歌で、天野喜久代(1897〜1945?)は. 大正2年に帝劇歌劇部二期生として入部。二村定一と初期のジャズソングの多くを歌って人気歌手となったが、昭和20年の東京大空襲で亡くなったといわれる。


古賀政男初期の隠れた名曲『二見情話』〈1932コロムビア〉は、『嘆きの夜曲』と一体で『嘆きの夜曲』として、JASRACに著作権信託されている。(作品コード 059-0343-2  嘆きの夜曲)

沖縄民謡『二見情話』は、まだ誰も沖縄、二見など注目しなかった時代の作品で、哀調を帯びた、「古賀メロディ」と沖縄民謡が融合したような、東北民謡のような、沖縄民謡であって沖縄民謡らしからぬところがたいへんいい歌です。


この歌は、沖縄民謡の大家の間でも「古賀メロディ」と酷似したメロディライン〈DNA〉を持つとされる。

特に、「嘆きの夜曲」〈西岡水朗作詞、昭和7年、関種子)とのメロディラインの酷似が指摘され、古賀メロディのアレンジ(パクリ)と言われています。


民謡と言うのはそういうものかもしれないが、収容所で突然出てくるものではない。デタラメだった旧著作権法下でのまさしく「嘆きの夜曲」の西岡水朗作品そのものがある。


西岡水朗はもともと長崎民謡からスタートした民謡詩人で、かつ沖縄民謡の大家の補作詞や編曲を受けている本格的なもの。

(沖縄ウチナ‐の有力者で合った照屋朝敏氏が沖縄戦の二見に有った収容所で作詞・作曲とされていて、平成二年に沖縄民謡「二見情話」の「石碑」が建てられ、そう書いてあるようですが、突然古賀メロディのDNAを持つ曲がができるとは考えられない。)


(参  考)
決定盤 古賀政男全集(上) 国民的名曲のすべて 〜丘を越えて〜 (日本コロムビア COCP-37091-3)
DISC1 06 二見情話 / 知名定男、大城美佐子(1975ステレオ録音版)
ttp://store.shopping.yahoo.co.jp/toemifc/88092.html

なお、鹿山 鶯村(かやま おうそん、1897-1961)は、いくつかの民謡詩集を持ち、昭和5年11月、佐藤千夜子の「太平小唄」を作詞している。古賀政男のコロムビア専属第一作であるとともに、藤山一郎とともに、初期の古賀メロディを支えた関種子のコロムビア専属第一作でもある。

太平小唄 (鹿山鴬村作詞、 小松平五郎作曲) 佐藤千夜子1930.11 ビクター
乙女心  (鹿山鴬村作詞、 古賀 政男作曲) 関種子   1931.6  コロムビア
♪朧月夜のその頃に・・





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