掲示板に戻る 全部 前 50 次 50 1 - 50 最新 50 スレ一覧



レス数が 1000 を超えています。残念ながら全部は表示しません。

【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ壱

1 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2016/04/23(Sat) 08:22
桜の花綻び、早くも儚げに花の嵐舞う様は殊の外美しゅうございますね
日本の春、長閑にして麗らかなる陽の光がこの身を包むことの何と嬉しいことでございましょう
異国より参りまして明るい青空の下、小路を染める花びらを箒で掃うのも情緒を誘うものがございます

わたくし、イタリアより参りました吸血鬼のアーチェロ・カルミーニオと申します
何卒よろしくお願いいたします

968 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2016/11/19(Sat) 08:31
『京都旅行 2日目』

…あらあらあら、驚きましたわ

安土桃山時代の女性のことに思いを馳せていましたら、ふと高名な『細川ガラシャ』のことが思い浮かびましたので
彼女について、三女ちゃんのタブレットで調べてみましたら ―

ここ、京都の大徳寺に彼のお方のお墓がございますのね
お墓は他にも数か所あるようですが

明智光秀公の息女として、細川家の正室として、信仰を糧として困難と苦悩を乗り越えてまいられ、
そして、壮絶な最期を遂げられた方…

歴女のクラスメイトからそれらのことを伺いました
わが種族と敵対する信仰に帰依されたことには複雑な思いを免れませんが、その強い意志の輝きには惹かれるものがございますこともまた事実でございます

彼女のことは欧州にも伝えられ、神聖ローマ帝国に於きましても『強き女』という戯曲となって、しばしば上演されたと聞きます
オーストリア・ハプスブルク家の女性の方々に大変好まれたとか

もしかすると、マリー・アントワネット様、革命後苦難の道を歩まれたあの方の胸中には、
戯曲に於いて『強き女...またの名を、丹後王国の女王グラツィア』と称された、はるか東方の国の気高き貴婦人のことが去来していたのではないか…
そんな風に思えてきてしまいますわ

我が家ではあの戯曲は忌避の対象であるはずなのですが
開放的なお母様などは、
『なかなか読ませる戯曲だわね』
などと、あっけらかんと仰っていましたわね

今回の旅行のコースには入っておりませんが
ほど近い場所にお墓があると知りますと、何とはなしに彼のお方のことが身近に感じられますわね


969 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2016/11/19(Sat) 08:52
『京都旅行 2日目』

はい?
なんですか、三女ちゃん?
また、タブレットでございますか

…あらあらまあまあ
細川ガラシャ様とマリー・アントワネット様のこと、既に多くの方に着目されていたと?

2013年に東洋文庫ミュージアムで、
『マリーアントワネットと東洋の貴婦人−キリスト教文化をつうじた東西の出会い−』
が開催されていた…
そうだったのですか
わたくしの感じたことなど、歴女の方々には今さらのことだったのですわね

まあ、お二人は奇しくも同じ37歳で天に召されたのですか…
なんと短い時間を、人は苦難の内に歩むものでございましょう
そして、その短い時間のうちに人は己の心を成長させていく
やはり人間と言うものは、わたくしにとりまして本当に目映い存在ですわ

その目映いことをひと際感じさせてくれる、この京都という街
連れてきてくださった柚葉さんには本当に感謝ですわね

掲示板に戻る 全部 前 50 次 50 1 - 50 最新 50 スレ一覧

read.cgi ver.4.21.10c (2006/07/10)