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【オリジナル】異国小路の吸血姫　新館ノ参

407 名前：羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日：2018/11/09(Fri) 23:29

>>403（アーチェロお嬢様）

＞先ほどのお話の続きでは、力を使い果たしてご母堂様を暗いところへ落ちていかれそうになったとき、叔母上様が贄の血を以てご母堂様を繋ぎ留められたとのこと
＞それを思いますと、柚葉さんの贄の血に助けられたわたくしもまた、経観塚のオハシラサマの縁に連なれたという想いを新たにいたしますわ

（柚明）

はい…。桂ちゃんがその血を以て私の命を手繰り寄せてくれた事、今でもはっきりと覚えています。
でも、桂ちゃんに無茶をしないでと言いながらその実私もハシラの封じが危うくなるような無茶をしてしまい
白花ちゃんに窘められたのですよ。

柚葉も私のそういう部分を何処か受け継いでおりますので若干の不安はあるのですけど、
柚葉は何よりも「大切な人と共に在りたい」という思いを大事にしている娘ですから
自身の命を危うくするような事まではしないと信じておりますわ。

私達の血族の由来と経緯を知りながら育つ中で、柚葉は
「遺された方の悲しみとは計り知れないものだから、絶対に生きる望みは捨てない」と誓ってくれましたから。
柚葉が本当にアーチェロさんを大切に想っているのはよく存じておりますから、
お二人が一緒であれば何があろうと乗り越えられると、私も信じています。

…これからも、柚葉の事を宜しくお願いしますね。

＞「ほほお…、何やら常になく強い気が揃ってこちらに参ると思って居ったら、これはまた…。
　侍女殿の郷里より参りし者…彼の地を守護せし一族の裔であるかの？
　これはこれは、美味い酒が呑めそうじゃのう。」

初めまして。経観塚より参りました羽藤柚明と申します。
いつも娘が、お世話になっております。
春夏秋冬、アーチェロさんと共にいつも優しく見守って下さっている事は
柚葉から伺っております。

本日はアーチェロさんのご案内で、御挨拶に参りました。
こちらは心ばかりのものですが、お召し上がり下さい。

＞こちらは、わたくしの母でございます
＞どうかお見知りおきを

（柚葉）

奥方様と私の母が共に土地神様に御挨拶に参る事が出来る日が来ようとは、
誠に感慨深いです。
これもまた、土地神様のご加護なのでしょうね。

流石は奥方様…。お嬢様からお聞きしていた通りですね。
普段は思わず周囲の方が和んでしまうかのような雰囲気であっても
いざという時の気品に満ちたご振る舞いは、私のような市井の者には到底無理ですね。

でも直ぐに、土地神様とは意気投合されたようで何よりです。
偶然が必然となり、そして縁が生まれ、絆となる…。
今日のこの日を、心より感謝致します。

それでは拙いながらも、私に御酌をさせて下さいませ。
まずは土地神様に…。
そして奥方様…。
お母さんも、ほんの少しなら大丈夫よね？

（私とお嬢様は持参したお茶を頂きながら、土地神様との楽しいひと時を過ごさせて頂きました。）

夕方からは、いよいよ本格的なお祭りですね。
三姉妹さん達も浴衣に着替えて、お出かけするのを楽しみにしておりましたね。
羽目を外しすぎないようにしながらも、今宵は大いに楽しみましょう。

（この日の夕方からの七夕祭りは、母も奥方様も共に大いに楽しみました。）

帰り道の夜風が、実に心地いいですね。
そういえばお祭りに居合わせていたお嬢様の御学友の方も私の大学の友人達も、奥方様と私の母の来訪には
随分と驚いておりましたね。

中には写真で御一緒したいという子もいたりして、良き思い出となって貰えれば幸いですね。
と言いつつ、私も色々と記念写真を撮らせて頂きましたが。

今日の日の思い出の数々、またアルバムに大切に保存させて頂きますね。
…お嬢様の宝物が、また一冊加わるのですね。

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