意味がわかると怖い話・・・３話目

492 名前：名無しさん＠お腹いっぱい。 投稿日：2011/08/23(Tue) 22:41

元ネタはあるのですが自作です。
簡単なのですぐに分かると思います。


やべえ。まじやべえ。
人を轢いちまった。しかも子供だ。まだ小学生くらいだと思うが、
携帯いじっているときに道路に出てきたために、気づくのが遅れてしまった。
しかも助手席に女が乗っているときだった。女は真っ青な顔をして、車から出てきた。
「どうするの？やばいよ。ねえ、逃げようよ」
幸い周りには誰もいなかった。
しかしおれはただ逃げるよりももっといい方法を思いついていた。
「おれが何とかするから、お前だけ車に乗って逃げろ」
女は戸惑いながらも車に乗り、走っていった。おれはそれを見送ると、ぴくりとも動かない子供を見下ろし、
おれの車が轢いたという証拠がないかをくまなくチェックした。
その後、救急車と警察を呼び、おれは事故の目撃者として、
でたらめの車の特徴や、車のナンバー、犯人の顔を警察に言った。
これで警察が存在もしない車や犯人を捜索しているあいだに、おれは轢いてしまった自分の車を処分するのだ。

子供の母親が近づいてきて、おれが救急車を呼んだことを知ると、ありがとうございます、と震えた声で言った。
泣いているらしく、なかなか顔を上げなかった。
おれはさすがに罪悪感に胸をつかれ、少しでもその罪悪感を払拭するために、こう言った。
「お子さんはそれほど痛がっていませんでしたよ。最後に、お母さん、とだけ言っていました」
そこでようやく母親が顔をあげた。

その後、すぐにおれは逮捕された。
やはり犯罪者は、いい顔なんてするもんじゃない。


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