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インバウンド、聖地、秘境…でも「がっかり観光地」

1 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2018/04/15(Sun) 17:30
インバウンド、聖地、秘境…でも「がっかり観光地」
4/15(日) 7:02配信

 外国人観光客の増加、SNSで拡散される「秘境」、アニメや映画の舞台となったスポットへの「聖地巡礼」。観光は地方活性化に期待される産業の一つだ。宿泊、交通、飲食など幅広い業種への振興につながるだけでなく、地域のブランド化による企業誘致、定住・移住促進などにも弾みがつく可能性がある。しかし、「せっかく楽しみにしていたのにがっかり」「期待はずれ」と評判を落とす懸念もある。地方の観光地化のリスクとは。企業アドバイザーの津田倫男氏に解説してもらった。

(画像はイメージ)
◆もう二度と行かない
 「山深い温泉旅館に泊まったのに、マグロやイカの刺身ばかりだった」(70代男性会社役員)

 「観光ボランティアの知識が乏しかった」(40代女性会社員)

 「ツイッターで秘境と紹介されていたのに、人が多くて想像と違った」(20代男性会社員)

 周囲で旅のがっかり体験を聞くと、こんな声が次から次へ飛び出す。中には、「あそこへは、もう二度と行かない」と強い嫌悪感を抱いている人もいた。

 日本旅行業協会によると、各国の外国人観光客数(2015年)は8445万人が訪れたフランスがトップ。次いで、アメリカ(7751万人)、スペイン(6822万人)、中国(5689万人)、イタリア(5073万人)が続く。日本は前年比47.1%増の1973万人を記録。しかし、世界的に見れば、マレーシアやギリシャに次ぐ16位にとどまっている。国民1人当たりの国内宿泊観光旅行の回数、宿泊数も2008年以降、ほぼ横ばいだ。

 外国人の誘客やリピーターの獲得に力を入れる地方自治体も多いが、「がっかり」と思われてしまっては、今後、観光客数は頭打ちになってしまう。

 先日、インバウンドの成功例とされる日本海側のある老舗温泉街を訪れた。この温泉の所在市によると、2011年に1118人だった外国人観光客は、16年に4万4648人に増加。5年で約40倍に伸びたと胸を張る。

 川沿いの柳並木、古い街並み、そして観光客が浴衣姿でそぞろ歩きする風景が特徴的な温泉街は、評判にたがわず、外湯巡りを楽しむ欧米人の姿が目につく。

 「インスタグラム(画像共有サービス)で『日本で一番いい!』と紹介されていたので、ここに決めたんだ」

 ドイツから来たという男性グループはそう言うと、熱心にスマートフォンで撮影を始めた。情緒ある街並み、湯けむり、浴衣……。確かに写真映えしそうだ。評判が評判を呼び、外国人観光客を増やした成功例に違いない。

 ところが、この温泉で私は不快な体験をした。

3 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2018/04/15(Sun) 17:37
◆「聖地」にあふれる巡礼と落胆
 世界遺産と対照的な例は、アニメ映画「君の名は。」で有名になった架空の「糸守町」だ。主人公の少女が住む岐阜県の山深いこの町は、それがどこかが特定されないことで逆に多くの「巡礼客」を集めた。

 JR飛騨古川駅や宮川町落合のバス停、飛騨市図書館なども登場する。その一方で、大きな湖は諏訪湖がモデルになっている可能性があると指摘され、諏訪地方も思いのままに観光宣伝できる。

 とはいえ、偶像として描かれたアニメが美しすぎるあまり、実際の風景にがっかりという落胆も聖地巡礼にはつきものだ。仮に、SNSなどで「行かないほうがいい」と拡散されれば、観光地としては痛手となる。

 最近、自治体を悩ませているのは豪華大型客船の寄港だ。

 一時は、一挙に数千人規模が来訪することから、誘致・歓迎する動きもあったが、寄港地周辺では万引きやポイ捨てなどの迷惑行為も報告されている。商店街の中には、「クルーズ船客お断り」の貼り紙を掲示する店もあるという。

(画像はイメージ)
◆作為的な施策はリスク
 東京23区の東側、いわゆる「下町」やその周辺エリアは、地方の市町村と違い、特別な観光プロモーションはされていない。にもかかわらず、多くの観光客を集めるのはなぜだろう。

 例えば、上野界隈(かいわい)には微妙なアンバランス(不調和)がある。国立博物館に代表される高雅な文化施設とアメ横が象徴する「庶民的猥雑(わいざつ)さ」があふれる商店街が同居している。近くの湯島もかつては受験生しか訪れないと言われていたが、最近は外国人観光客の姿をよく見かける。

 御徒町のとんかつ屋は外国人に人気だ。ここの店長は「英語メニューを作った以外は、特別なことは何もしていない」と言う。観光客向けの特別なメニューを用意する飲食店などもあるが、地域住民がいつも手軽に食べられるものを味わえるのが何よりの魅力となっている。

 「ありのまま」でいる。この簡単なことが意外に重要だ。上野界隈は特別だと思われるかも知れないが、ここも20年前は都内でもひなびた観光地だった。外国人観光客がその「面白さを発見」してくれたことが大きい。

 観光で地域振興を考えるなら、あまり作為的な施策はかえってリスクを招きかねない。

 多くの自治体が「観光立県」をうたっている。しかし、観光振興という聞こえのいい地域活性化策に、どうしても東京の旅行会社や広告会社の思惑が透けて見える。観光客を受け入れる土壌が地域に育まれているのか。観光地として求められているのは何か。

 自治体の観光担当者は観光客の気持ちを知るために、まず自らが数多くの地域へ旅に出かけてみることだ。
企業アドバイザー 津田倫男

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