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聖闘士星矢総合質雑スレ【原作】
589 名前:
山羊座のシュラ ◆
FiGr3YaU
投稿日:2009/08/16(Sun) 00:10
>>570
(この子達に、何かためになるお話をお願いします。)
7歳と10歳の兄弟か。
そうだな…。こんな話はどうだ?
聖域に降臨した女神を殺そうとした罪で、一人の男が聖域を追われた。
なぜ男がそのようなことをしでかしたのか、誰にもわからない。
本当に男がそのようなことをしたのかも誰にもわからない。
だが、男の無実を証明できる者もいなかった。
反逆者となった男には幼い弟がいた。
年は7つ。
そうだ。お前と同じだな。
お前と同い年だったその子は一つの選択を迫られる。
家族である兄を信じるか、周りの人間が言うことを信じるか。
お前ならどちらを信じる?
お前の兄さんが罪を犯したとして、どこかに消えて
いなくなってしまった、そんな場合に。
兄さんが違うと言うのなら兄さんを信じる、か。
だが、その兄さんはいないのだぞ。
兄さんは自分が無実であるということも言わずに
お前の目の前から消え去ったとして、お前はどうする?
わからんか。まあ、難しいよな。
だが弟は自分が何を信じるかを決めねばならなかった。
弟は何を信じたのか。
消えた兄は弟に常日頃からこう言っていたそうだ。
「真実というのはどんなに隠されていてもいつかはわかる。
たとえその時にはわからなくても時を越えていつかは姿を現す」
弟が信じたのはその兄の言葉だった。
結局のところ、兄が本当に罪を犯してしまったのか、
それを知る術は弟にはなかった。
周囲の人間の言葉を流れのままに受け入れることも、
尊敬する自分の家族の無実を盲目的に信じるということも、
弟はしなかったのだ。
弟は反逆者の家族として厳しい日々を送ることになる。
風当たりが強く、粗末に扱われることも多かった。
それでも節を曲げることなく、黙々と兄の言葉を信じるのみだったという。
兄が本当に罪を犯したのならば、その罪は兄は償わなければならない。
そして家族である自分も無関係ではいられない。
だが、兄が無実であるならば、どのような扱いを受けようとも恥ずべき点はないと。
結局、時を越えて真実が姿を現した。
兄は無実で、しかもアテナを守ろうとした英雄であった。
…と、この話はこんなところだ。
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