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魔導物語・ぷよぷよ21連鎖

640 名前：573 投稿日：2012/09/25(Tue) 20:11

(黒豹の男は目を覚まし、起き上がる)
「ん・・・?ここは・・・俺は一体何を・・・」
(アルル、サキュバスから事の経緯を聞かされる)
「・・・そうか、やはり俺は暴走していたのか・・・あの子は死なずに済んだんだな。
実は、俺は40歳になる今でも差別を受けている・・・40年間ずっとな・・・
この近くにある村では、人間以外に対する扱い、つまり俺達のような種族の扱いが凄まじく酷いものだった。
そして、俺達のような種族と仲良くしている人間に対してもとても酷い差別を行っていた・・・
だが、差別だけならまだ良い。俺は、この子とこの子の両親、弟ととても仲良くしていた。
何しろ俺は貧乏だったからこの村から中々離れる事も出来ない。ずっと、そこで俺が働きつつも世話をしてもらっていた。
40年間生きてきた中で俺にとっては唯一の安息の地でもあり、救いだった。
俺が40歳の誕生日を迎えた時に俺を含む5人で都会に引っ越して新たな人生を送っていくつもりだった。だが・・・」
(表情が急に険しくなり)
「・・・俺があの家族と同居している。そんな事実が瞬く間にその村中で広がり、そして事件は起きた・・・
その日、俺はいつものように都会に出て仕事をしていた。40歳の誕生日を迎えたから帰ったらこれでこの生活ともおさらばだ
そう思いながら俺は家に帰宅した。だが、いくら呼んでも反応はなかった。その時、この子が酷く怯えて泣き崩れていたから事情を聞いた
・・・この子の両親は殺された・・・この子とこの子の弟は凄惨な拷問を受けていた。
弟も拷問の最中に殴られ続けて血を吐きながら死んでいったそうだ・・・その出来事がきっかけで40年分の恨みを晴らすように殺意が暴走した
その村の人間を1人残らず、皆殺しにしてやると思っていた。だがまだこの子が生きていたからこれ以上残酷な場面を見せたくない
そう思っていた。もしこの子も死んでいたなら本当にあの村の人間を全員殺すところだった・・・
・・・一体何だったのだ・・・この40年間の人生は・・・俺は人間を憎むために生まれてきたのかもしれんな・・・」
(瞳から涙が一滴頬を伝う。女の子もこの男の話を聞いていて、泣き崩れていた)

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