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【オリジナル】異国小路の吸血姫　新館ノ壱

792 名前：羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日：2016/09/03(Sat) 13:38

『京都旅行　1日目』

いよいよ、妖怪列車に乗るのですね。
お嬢様もレイナさんも、準備万端です。

では、車掌さんに名乗った上で乗車致しましょう。

「雪女です。」
「お菊と申します」
「拙者、山本（さんもと）五郎左衛門と申す。」

あらあら…中には既に怖くて泣いていらっしゃるお子様も…。（汗）
正に、テレビのニュースで見た光景そのものですね。

あら…？でも、子ども達も仮装して乗車しているのですね。
よく見ると、子ども達の間で人気の猫の妖怪のお面を被ったりしている子が多い様な…。
うふふ…。流行りのお陰で怖さは半減かもしれませんが、楽しそうなので良しとしましょう。

…では、この企画へのご協力を兼ねて、妖怪列車の宣伝の団扇を配りましょう。
いちま〜い、にま〜い、さんま〜い…。
どうでしょうお嬢様、少しは雰囲気が出ていらっしゃいますでしょうか…？

あら、レイナさんは泣いている子を宥めているようですね。

「男の子なら、怖くても泣いてはいけない。平太郎という勇気ある少年は、
拙者を前にしても怖がったりはしなかったぞ」と、あのエピソードに纏わる行動というわけですか。

うふふ…。妖怪とはいえ格好いい御侍さんを前にして、泣きやもうとしているのが健気ですね。

あら、お嬢様は妖怪キャラ達の格好をした子ども達に懐かれていますね…。

子ども達：「暑いよ〜。雪女のお姉ちゃん、涼しくして〜。」

あらあら、予想通り…。（微笑）
怖がるどころか、頼りにされてしまいましたね。
それにお嬢様の仮装、日本人離れしていてとっても綺麗なんですもの。
怖がられるより、慕われてしまうのも当然ですね。

ではお嬢様…じゃなくて、雪女さん、このお菊も協力させて頂きましょう。
（クーラーボックスからアイスキャンディーのサービス）

あらあら…途端にわらわらと子ども達が…。
うふふふ、この暑さですもの。一緒に頑張っている子ども達には、最高のご褒美ですね。
では使い魔さん達にも協力してもらって、アイスキャンディーのサービスタイムと致しましょう。

さあ、小さい子から優先ですよ〜。
ちゃんと並ばない子は、終点でお化けの国まで連れていってしまいますからね〜。

（数駅通過後）
…あらあら、沢山用意してきたつもりが、もう少なくなってきましたね…。
あららら？今並んでいる子と残りの本数を比べてみると…。

いちま〜い、にま〜い…じゃなくて…一本、二本、三本…。
ああ〜〜〜〜！！！私とした事が、一本足りません！
お嬢様、どうしましょう…？


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