掲示板に戻る 全部 前 50 次 50 1 - 50 最新 50 スレ一覧



レス数が 1000 を超えています。残念ながら全部は表示しません。

【零】地図から消えた村…【質雑】

650 名前:天倉 澪/天倉 繭 ◆DCL4aAEA 投稿日:2020/09/30(Wed) 22:23
澪「『地図から消えた村…』に私達が来てから四か月経ったよ!」
繭「澪、正確には四か月と一日…。」
澪「だって、お姉ちゃんが衣装に拘るから…。昨日やってればね…。え〜と、気を取り直して!
  それを祝って、私達と怨霊達の織り成す物語を作ったよ! どうぞご覧あれ〜!」


昔々、とあるお城で、それはそれは美しいお姫様がいました。
お姫様の名は『繭姫』(まゆひめ)。隣国の澪王子様(みおおうじ)だけを愛す、優しい女の子です。
でも、お妃様(怨霊)はそんな繭姫の美しさに段々と嫉妬して行きます。そして、ついに…。

「鏡よ、鏡…。将来、澪王子と結婚できるのは誰だい?」
「将来、澪王子様と結婚できるのは繭姫だけでございます。」

お妃様は「この美しい私を差し置いて、繭姫と結婚するですって!」と言って、怒り狂ってしまいます。
「この鏡は壊れてるねぇ…。ふん! まぁいい…。繭を殺せばいいだけの事だよ!」
そう言うと、お妃様は兵士(怨霊)を従え、自ら繭姫を抹殺に向かいました。

「お母様! どうしたのです!?」
「繭、悪いねぇ…。澪王子と結婚するには、お前を殺す他ないのさ!」

繭姫はお妃様の攻撃を間一髪でかわします。

「お母様! そのお年で澪王子と結婚なんて…不釣り合い過ぎます!」
「うるさい! 結婚に年齢は関係ないんだよ! 若いだけが取り柄の小娘が!」

繭姫はひたすらに逃げました。お妃様との交渉を諦めたのでしょう。
しかし、城内には兵士がたくさんいます。ついに繭姫は兵士に取り囲まれました。
繭姫は「もう駄目」と、そう思ったでしょう。その時、隣国の澪王子が颯爽と現れたのです。

「繭姫! もうご安心下さい!」
「澪王子! どうしてここに!」
「繭姫の危機を感じて、馳せ参じたのです!」

澪王子は射影機を取り出し、兵士達に向かってシャッターを切りました。
すると兵士達は絶叫を上げ、次々と消えていきます。

「これは…どういう事なのでしょうか?」
「繭姫。兵士達は憑りつかれて悪霊と化していますが、この射影機を使えば、退治できます。
 そして、繭姫のお母様もおそらく…。」
「そんな…。もう助からないなんて…。」

繭姫は悲しみに暮れるのも束の間、お妃様…いいえ、悪霊の親玉が現れました。

「澪王子、繭より私の方が美しいと思うだろ?」
「成仏ごめん!」

澪王子は悪霊の親玉の話も聞かず、瞬殺してしまいました。

「澪王子、ありがとうございます。実は、わたくしは澪王子の事をお慕い申しております。澪王子は…?」

繭姫の前にひざまずいて澪王子は答えました。

「繭姫、わたくしも…でございます!」
「では…では…その証にわたくしに口付けをしてくださいませ!」

澪王子は立ち上がり、繭姫の頬に口付けをしました。

繭「澪! 何で頬なの! 口付けって言ったら、普通は両者の口を…。」
澪「お姉ちゃん、手の甲にしなかっただけ頑張ったでしょ?」
繭「澪の意地悪…。」
澪「そんなにしたかったら、お姉ちゃんからすればいいじゃない。」
繭「駄目! 口付けは澪王子からじゃないと意味ないの!」
澪「演劇をぶち壊しておいて、今更王子も何もないでしょ!」

こうして繭姫と澪王子は、いつまでもいつまでも、仲良く幸せに暮らしました。

-THE END-

掲示板に戻る 全部 前 50 次 50 1 - 50 最新 50 スレ一覧

read.cgi ver.4.21.10c (2006/07/10)