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UC.ガンダム全般(総合質雑)

1 名前:アムロ・レイ ◆S1o.kilU 投稿日:2006/02/20(Mon) 10:34
僕がここのスレ主、アムロ・レイだ。ここでは宇宙世紀でのキャラクターのみの入室しか受け付けていない。SEEDキャラやアナザーは立ち入り禁止だ。よし、ルールを説明しておこう。
・キャラは名無しとUCガンダムキャラのみ
・キャラハンはトリップ必須
・荒しは無視、キャラ被りは禁止

...と、まぁこんな所か。さて僕はνガンダムの整備があるから、楽しくやってくれ。

154 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/04/29(Sat) 01:13
>>122
【白いモビルスーツは悪魔か?】

(宇宙暦0079 12月18日
サイド6 『リーア』近海)


「ぜ、全滅?
12機の『リック・ドム』が・・・3分も経たずにか!』

「来ます!ガンダム!」

「お、落とせ!
シャアが見ているんだぞ!」






各機、最大戦速!
コンスコン閣下をお救いしろ!

如何に『ソロモン』から、多くの兵力を割ける状況に無いとはいえ!
コンスコン閣下ともあろう方が・・・・あのような小勢で『木馬』に仕掛けるとは!

いつ連邦が『ルナ・ツー』から、『ソロモン』攻略部隊を進発させるか分からんのだ!
今、コンスコン閣下のような有能な将領を喪う訳にはいかん!



・・・見えた、『チベ』だ!

む!?
(コンスコン艦隊の旗艦『チベ』が大爆発を起こす)

・・・なっ!
『チベ』が・・・コンスコン閣下!
なんという事だ・・・!!




あれは!
・・・あの白いモビルスーツは・・・ガンダムか!

おのれ・・・コンスコン閣下の仇討ちだ!



(乗機『MS−09R リック・ドム』のロケット・バズーカを撃ち放つ。
が、ガンダムはそれを回避しつつビーム・ライフルを連射する)

・・・くっ!
ビーム兵器か!
だが・・・当たらなければどうという事は無い!

ぬぅあああ!
(スロットルを踏み込み、推力全開で一気にガンダムの側方に回りこむ)

・・・貰った!食らえい!
(必殺の間合いからロケット・バズを2発放つ
が、それすらもガンダムは回避する)

・・・馬鹿な!なんという反応だ!


(さらにガンダムはビームライフルで背後に回り込みつつあった、302哨戒中隊の『リック・ドム』を撃墜してのける。)

ぐっ!
ガーランドがやられたのか!


(ビームを放ちつつ、ガンダムが突っ込んでくる)

ちっ・・・舐めるな!
貴様の動きが見えぬ私では無い!
(ビームを回避しつつ、突貫してガンダムの懐に飛び込み、至近距離からロケット・バズを撃つ・・・そして爆発)

直撃!
・・・どうだ!



(だが、爆炎の中から現れたのは、ガンダムのシールドのみ・・・直後に警告音)

・・・何だと!上か!?
(ビームサーベルを引き抜いたガンダムは、上方にから一気に切りかかって来る)

くそっ!このような・・・あり得ん!
(咄嗟にヒートサーベルを引き抜き、受け止める)

この化け物め!
だが・・・勝つのは私だ!
(激しく切り結ぶ二機のモビルスーツ・・・が、ガンダムの方が腕の回転が速く、次第に押し始める)



くっ・・・これが・・・機体の差というものなのか!
このまま・・・させるかぁ!
(ガンダムの腹に蹴りを入れ、その隙に一旦距離を取る)


はぁっ、はぁっ!
この敵は・・・白いモビルスーツは悪魔か?

機体の性能も、パイロットの腕も・・・尋常ではない!
せめてこちらにも、ビーム兵器があれば・・・!




(ガンダムが踵を返し、後退していく)
・・・む!
どうしたというのだ!ヤツは!

これは・・・味方の、援軍が来たのか!



≪こちら突撃機動軍所属艦、『ザンジバル』! これよりコンスコン艦隊を援護する!≫

今頃・・・援護だと!!
・・・シャアめ!
白々しい真似を!

・・・それにしてもガンダム・・・良い引き際だ!
噂に違わず手強いヤツだ!




155 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/04/30(Sun) 00:05
>>123
【なぜモアイ?】

これは・・・想像以上に酷いものだな。

例えば、これだ。
君にはこの写真が何処の物か分かるか?

一見、何もない荒野が映っているだけに見えるが・・・。
この路傍に転がっている岩を見ろ。


そう・・・これはモアイ像!
その周辺に転がっている石くれも、その破片だ。

・・・この写真は、現在のイースター島の写真なのだ。
我々が敢行した、先のコロニー落としによる被害という訳だな。



私には・・・このモアイこそ、今の我ら人類の有りようを凝縮しているように思える。


「なぜモアイなのですか?」


遥かな昔、このイースター島に住んでいた人々が何故滅びた原因・・・。
それは、人口が増え過ぎた為なのだ。

小さな島に、人々がひしめき、彼等は貪欲に島の資源を食い尽くした。
かつて緑に満ちていた島には、荒れた土地しか残らなかった。

人々は限られた資源を巡って互いに争い・・・ついには空腹を満たす為、敵を食った!
そしてついに・・・島からは誰も居なくなり、主を失ったモアイだけが残ったのだ。
人が餓鬼と化し、人を食らう・・・まさに地獄!


今の地球圏がまさにこれだ。

統制能力を欠いた連邦の無軌道な政策による地球圏の運営の破綻。
その結果の戦争であり、今回の悲劇だ!


人はいつまで同じ過ちを繰り返すのだ・・・。
互いの身を食い尽くし合うまでか・・・そのイースター島の人々のように・・・。


・・・私はそうは思わん!

この戦いを最後に・・・スペース・ノイドの開放を契機に・・・
人類は「新たな革新」に目覚めるのだ!

私は・・・そう信じて、今も戦場に立っている!



156 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/04/30(Sun) 00:40
>>125
【水いりませんか?

すこし、まけときますよ 】


(宇宙暦0080 3月
月面都市 『フォン・ブラウン』)


ン?水か。
うむ、では頂こう。
(金を支払い水を受け取る)

「あのような水の行商人が居るとは・・・。
この月面も、まだまだ復興途上というところでしょうか、大尉?」


フ・・・カリウス・・・いや、『カール』。
大尉はよせ。
今の私はただの一般市民だ。
争い事を好まず、目の前の戦争など見てみぬフリをする・・・ルナリアン(月に居住する人々)の一人さ。

今しばらくの間は・・・な。
(水に口をつける)


「は!申し訳・・・あ、いや、すみません。
えっと・・・『アルベルト』さん。

しかし・・・私はルナリアンが好きにはなれません!
あれほどキシリア閣下に尻尾を振っていたくせに・・・連邦が勝者に納まるや、手の平を返して。」


それが人の世の常という物だ。
特にこの月に住む連中というのはな。

だが、そのしたたかさを侮ることは出来ん。
見ろ、先の水の行商人の他にも、そこかしこで商売をしている連中だらけではないか。

先の大戦で、ジオンも、そして連邦もボロボロになったというのに・・・この活気。
おそらく、この月こそが、最も早く復興を遂げるだろう。


(カリウス)
「ええ・・・あの会社も随分と景気がいいようですからね」


・・・『アナハイム・エレクトロニクス』か!
我がジオンの技術者も多く入ったらしいな。

軍事産業複合体・・・。

今は連邦の軍備再生計画のお陰で実入りはいいだろうが・・・。
それで満足する連中でもあるまい。

戦争による業火こそ、奴等の儲けの種。
その火種が無いのなら作るまで、と思うかもしれん。


(カリウス)
「では・・・やはり!
しかし・・・我等の理想も、あのような守銭奴どもの手を借りねばならないとは・・・!」


フ・・・良いではないか。
まずは連邦に勝ち、ジオンを再考する事こそが先決!

奴等の処遇など・・・その後にどうとでもなる!


連邦も・・・理想を持たず、我らの大義を商いの種にし、死を売り物にする者どもも!
(水の入ったボトルを握り潰す)

・・・必ず滅ぼさねばならん!我々の手によって!



157 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/04/30(Sun) 02:55
>>126
【アプサラスのパーツを貰っていきますねノシ 】


(宇宙暦0083 11月11日 10時40分 月・地球中間点 
コロニー『アイランド・イーズ』付近
地球落下まで822分 阻止限界点まで522分)


この・・・沈めええい!
(『ノイエ・ジール』のビームの連弾を浴び、サラミスが轟沈する)

よし!
これで月から我らを追撃してきた敵は、大方片付いたな。



む!
この反応は・・・敵の新手か?
しかし・・・大きい!
データには無い機体だぞ、何だ!

(モニターにガンダム試作3号機、『GP−03 デンドロビウム』が映る)



これは・・・連邦のモビルアーマーなのか!
いや、あの上部に見えるのは・・・ガンダムの頭部!

モビルスーツに大規模な追加武装を装備させて、モビルアーマー化させたものだと言うのか!


しかし・・・あのシルエットはどこかで・・・。

そうか!
一年戦争・・・ジオン独立戦争で我が軍が開発した『アプサラス』!

その2号機は撃破され、鹵獲されたと聞いたが・・・。
連邦め・・・そのコンセプトを盗んだか!

しかし、だとすれば・・・。



各機、退避しろ!

そのガンダムは・・・私でなければ倒せまい!



158 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/04/30(Sun) 21:14
>>129
【私の名は、ヌルポ・アズナブル
ジオンの赤いヌルポ彗星として恐れられた大佐である
私のヌルポ専用ザクは普通のザクとは違うのだよ!】

(宇宙暦0079 12月28日
宇宙要塞『ア・バオア・クー』
第7モビルスーツデッキ)


(整備兵)
「ガトー大尉! ゲルググのコクピット位置の調整、終了しました!
確認の為、もう一度搭乗してください!」


うむ、わかった!
しかし、いよいよ決戦の時が来たのだな。

このア・バオア・クーにしても・・・。
ソロモンが落ち、連邦の大軍は迫り、浮き足立っているかと思ったが・・・。

なかなかどうして、皆良い顔で仕事をしている!
我がジオンの勝利は疑いない!  

ん・・・何だ、あの巨大なモビルスーツは?
足が無いな、未完成品か?


(整備兵)
「いえ、あれは完成品です。
とはいえ、まだ最終調整が済んでは居ないのですが。

とと・・・あれは極秘の機体でして・・・。
ですが、まあ・・・ガトー大尉になら。

『MSN−02 ジオング』であります!
ニュータイプ専用機です!」


ニュータイプ・・・専用機か。
ふん、随分とニュータイプを優遇するものだな。
たった一機の特別仕様機の為に、あれ程のスペースと人員を割くなど・・・。


(後ろから見慣れぬ仕官に声をかけられる)
「私の名は、ヌルポ・アズナブル!
ジオンの赤いヌルポ彗星として恐れられた大佐である!
私のヌルポ専用ザクは普通のザクとは違うのだよ!」


む・・・ヌルポ・アズナブル大佐?
これは・・・失礼を。
(一歩分、身体を後退させる)


(整備兵)
「え?あの・・・大佐殿が、キシリア閣下よりお話のあったパイロットの方ですか?
この機体の最終調整の為に派遣される 、ニュータイプの?」


(ヌルポ・アズナブル大佐)
「そうである!
これが私の専用ザクであるか?」


(整備兵)
「・・・は?
いえ、これはザクではなく、ジオングというニュータイプ専用の・・・」


・・・整備兵!下がれ!
ヌルポ・アズナブルとやら・・・その怪しい出で立ちと言動。
貴様、何者か!


(ヌルポ・アズナブル大佐)
「な、何を言うか!
そういう君は誰だね?」


私はアナベル・ガトー大尉だ!
私を知らぬとは・・・やはり貴様は連邦の間者だな!?


(ヌルポ・アズナブル大佐)
「と、とんでもない!君の事は知っているとも!
ヌルポ・ガトー大尉・・・がっ!」


この・・・連邦の犬めが!
誰がヌルポ・ガトーか!
(さらに2発殴り、ヌルポ大佐を気絶させる)

この下種を引っ立てい!
目障りだ!



159 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/04/30(Sun) 21:15
>>131
【俺がシロー・アマダだ!MS08イケメン小隊!付いて来い!

共 に 前 線 で 自 爆 す る ぞ

次回【イケメン戦火に散る】                   



ふむ・・・今回の戦死者名簿か。
毎回毎回、これが届くたびに気が沈む。
特にかつての上司、部下、そして友・・・彼らの名がこの名簿に在るのを見る度にな。

しかし・・・今回は極東戦線の将兵が随分と増えたものだな。
極東での戦いも、熾烈を極めているという事か。
(名簿のページをめくっていく)


これは! ノリス・パッカード大佐が!
そうか・・・ノリス大佐も戦死されたか。


「11月 チベット・ラサ基地近郊にて戦死。
連邦軍・『第08イケメン小隊』を名乗るMS隊の自爆攻撃により・・・(バン!)」
(勢い良く力任せに名簿を閉じる)


・・・馬鹿な!
今の私が在るのは、モビルスーツに乗りたての頃、教導大隊に居たノリス大佐の手ほどきを受けたからなのだ!
その恩人を・・・連邦の屑どもの自爆攻撃で喪ったというのか!
それも、事もあろうに、ふざけた名を名乗る連中の!

大方、その名に似合いの卑怯な手で騙したあげくの自爆攻撃だったに違いない!
連邦め・・・絶対に許さん!



160 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/04/30(Sun) 22:03
もらったぁぁぁぁぁあっ!!!

161 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/04/30(Sun) 23:51
>>135
【ソロモンよ…私は帰って来た!

ソロモンさん、私のお友達。 】


(宇宙暦0079 12月24日
宇宙要塞 『ソロモン』)

敵の突撃艇がビーム攪乱幕を張り始めただと!?
・・・いよいよ始まったな。

我々の出番は近い!
各機、準備を怠るなよ!


「ガトー大尉。
我々は・・・このソロモンを守り切れるのでしょうか?
そして・・・生き残れるのでしょうか?」


ン・・・不安なのか?
どうした、いつも元気な君らしくもない・・・。

心配はいらん!
『ソロモン』にドズル閣下ある限り、絶対に落ちることは無い!

それに・・・この『ソロモン』には、この一年、ともに釜の飯を食った同胞がいるではないか!
案ずるな!
・・・私と皆、そして君は・・・生きるも死ぬも一緒だ!


「大尉!
・・・そうですね。
この『ソロモン』は私の家であり・・・私の家族であり・・・友なのですね。

私はこの家に・・・また帰ってきていいのでしょうか?」


無論だ!
皆で帰るぞ!この『ソロモン』へ!
必ず、凱旋を飾ろうではないか!




≪モビルスーツ隊、聞こえるかぁっ!
司令官のドズル・ザビである!

いよいよ連邦が攻めて来おった!
さんざん返り討ちにしてやりたい所なんだがな・・・奴等のビーム攪乱幕が邪魔で、要塞砲が使えん!

自らの艦載砲が使えなくなるのも承知の上での、この戦法!
つまりはだ・・・奴等、この『ソロモン』にモビルスーツ戦を挑む気だ!

・・・いいかぁっ!お前らはナメられているっ!
という事は、この宇宙攻撃軍がナメられているんだっ!

奴等を付け上がらせるなよ!
お前達の力を存分に見せ付けて、ギタンギタンにしてやれいっ!
分かったかあっ!

よぉし・・・全軍、出撃ぃっ!≫




フ・・・相変わらず声の大きい。だが・・・。
各機!
ドズル閣下の気合は受け取ったな?

この『ソロモン』に群がる連邦の蟻どもを・・・一匹残らず踏み潰すのだ!
行くぞ!



162 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/01(Mon) 22:38
>>139
【ガンダムの時代は終ったのだよ】

(宇宙暦0079 12月20日
宇宙要塞 『ソロモン』)


・・・来たか!
待ちわびたぞ!


「ジオン特急便でござい〜!

モビルスーツを配達に参りましたぁ!
ピッカピカの新型ですよ!
・・・お客様はどちらですかなぁ?」


フフッ・・・何をしているのだ、整備班長。
客はここだ!

早く荷を受け取りたいのだがな?
欲しいのはサインか?チップか?


「はっはは!
そりゃあ勿論チップでお願いしますよ、大尉!

・・・いいですか、コンテナを開けますよ?
下がっててください、怪我しても知りませんぜ!」

(コンテナが開き・・・中から『MS-14S』が姿を現す)


・・・おお!
これが・・・『ゲルググ』か!


「・・・どうです!
とびっきりの美人でしょう?」


ビームは・・・ビームは使えるのだろうな!?
スペックはどうなのだ?
カタログスペック通りなのか?


「まぁまぁ・・・、落ち着いてくださいよ、大尉どの。

我が軍初の、ビーム・ライフル装備!
高機動力に、重装甲!

こいつが前線に行き渡れば・・・ガンダムなんざ屁でも無え!
ガンダムの時代も終わりってモンですよ!


・・・とはいえ、今のこいつは只の人形と同じでさぁ。

誰かさんが、命を吹き込んでやらなきゃあ使えませんぜ?」


なるほど・・・そして、『彼女』に命を吹き込む王子様が・・・君と言う訳か?

ふふふ・・・ははは!
ならばその不精ヒゲくらい、どうにかしたらどうだ?


「ハン!不精ヒゲなんぞ!
それよりここ、三日程、俺達ゃあシャワーも浴びれてねえんすから。

それ以前の問題でさぁ!
はぁっははは!」


いつもの事ながら、君たち整備兵には頭が下がる。
今度、一杯奢らせて貰おう。


「二杯にして貰いやしょうかね?
俺達はこれから、こいつと一夜を伴にするんでさぁ!

さっさとヤル事ヤって大尉にお返ししねえと・・・
大尉にヤキモチ焼かれちまいますんでね!

はっはっはは!

明日までには、こいつを試したいんでしょ?大尉?」


ああ、そうだな!
では・・・三杯奢ろう!

まさか、明日の朝一番に試乗出来るとは思わなかったからな!


「げぇっ!朝までですかい!?

こいつぁ参ったぜ・・・一本取られたね。

おい!野郎ども!
とっとと、このお嬢ちゃんを一人前のレディにしてやろうぜ!

大尉が皆に奢ってくれるってよ!
飲み放題だそうだ!」


・・・んなっ!

フッ・・・止むを得まい。

分かった!それでいい!
皆、頼むぞ!




163 名前:アナベル・ガトー@ ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/01(Mon) 22:43
>>145
【ミネバ様を頂くぞ 】


(宇宙暦0080 1月15日
L2付近 暗礁宙域 『カラマ・ポイント』)



(シーマ・ガラハウ)
「アサクラ大佐!
何故です! 我々には『アクシズ』への脱出の権利は無いのですか!?」


(アサクラ)
「当たり前だ!
毒ガスを使ってコロニーの住民を虐殺するなど、軍律を逸脱した数々の行為!
貴様の艦隊がやった事は・・・ジオンの面汚し以外の何物でもない!」


(シーマ)
「逸脱?・・・そんな!
それらの特殊任務を我々に命令したのは、大佐・・・あなたではありませんか!」


(アサクラ)
「私からの命令だと?
フン!・・・知らんな。

とにかく迷惑だ!
自分達の始末くらい、自分で付けろ!

・・・以上だ!」


(シーマ)
「なっ・・・!
アサクラ大佐!大佐ぁっ!」



(デトローフ・コッセル)
「ち、畜生ぉぉぉっ!
『サイド3組』の奴等め、俺達を何だと思ってやがる!


・・・シーマ様!
俺はこのままじゃ、腹の虫が納まらねえ!

いっそのこと・・・
奴等が後生大事に抱えてる、『ミネバ様』ってぇのをかっさらって、連邦に売っちまいやしょうぜ!」


(シーマ)
「・・・!!
こンの馬鹿野郎っ!!
何をふざけた事を言ってんだい!

あたしゃあね、言葉も話せないような赤ん坊にすがって生きるほど、落ちぶれちゃいないよ!」


(コッセル)
「ぐっ・・・け、けどよ!
このまま、あいつらの言いなりで良いのかよ!

オレは御免だ!
ジオンも何も知ったこっちゃねえ!

こうなったら・・・逮捕されたって構わねえ!

帰りやしょう、シーマ様!
・・・俺達の故郷、『マハル』へ!」


(シーマ)
「・・・『マハル』!?

・・・そうだ。

どうせ・・・行くも地獄、行かぬも地獄。
第一、アクシズのような辺境の地に、何があるってんだい?

あたし達は戻るんだ・・・故郷の『マハル』へ!


・・・コッセル、全艦に伝達!
直ちに発進!

進路は・・・サイド3、3バンチコロニー・『マハル』へ!」

(シーマ艦隊が『カラマ・ポイント』を離脱してゆく)




(Aへ続く)



164 名前:アナベル・ガトーA ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/01(Mon) 22:44
(@よりの続き)

(アサクラ)
「ふん、シーマめ・・・ようやく立ち去ったか。

奴等は「あの任務」の生き証人だからな。
『アクシズ』へ来られては困るのだ。

『アクシズ』での私の立場が、危うくなるやもしれんからな・・・。」




(アサクラの背後に二人の仕官が現れ、そのうちの壮年の仕官が口を開く)

「ほう・・・それは良い事を聞かせて貰った。
・・・今のやりとり、お前も聞いておったな、ガトーよ?」



・・・はっ!しかと!



(アサクラ)
「・・・エギーユ・デラーズ!そして・・・アナベル・ガトー!
貴官ら、何故ここへ!」
 

(エギーユ・デラーズ)
「アサクラ大佐。
貴公の『アクシズ』への参画について、儂とマハラジャ・カーン殿との間で、意見の相違があってな。
カーン殿は、『アクシズ』の開発の為に、貴公の技術力は必須だと仰られたのだが・・・儂はどうも不安だったのだ。

・・・貴公の腹の中に棲まう者が何者なのか、という点についてな。

そこで貴公と直接話をつけようと思ったのだが・・・

ふっふ・・・どうやら、その必要は無かったらしい。
貴公は・・・ジオンの未来を託すには、危うい男の様だ。」


(アサクラ)
「なっ・・・!ち、違う!
私とて、ただ本国の指示に従っていただけで・・・!」


(デラーズ)
「・・・ならば堂々と、儂とカーン殿の前で、そのように主張すればよかろう!

それを・・・!
このように姑息な手でもって、揉み消しを図るとは!

儂は貴公の『アクシズ』への・・・ジオン再興への参画を認めぬ!

・・・この事は、カーン殿にも伝えさせて貰う!」

(アサクラに背を向け、立ち去ろうとする)



(アサクラ)
「う・・・ま、待て!デラーズ!

く、くっ・・・ぉおのれい!
そうは行くかぁ!」

(拳銃を抜き放ち、デラーズの背へ向ける)




(・・・パーン!)




(Bへ続く)




165 名前:アナベル・ガトーB ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/01(Mon) 22:45
(Aよりの続き)

(室内に、銃声の余韻が響き、硝煙の臭いが立ち込める)






「ぐ・・・が・・・ぁ・・ぉぉ・・・」


(額を撃抜かれたアサクラが、床に崩れ落ちる)




ジオンの栄光にたかる・・・寄生虫めが!
貴様とともに戴く大義など、この宇宙には無い!

(まだ銃口から硝煙が立ち上る拳銃を、腰のホルスターに仕舞う)

デラーズ大佐! お怪我は!?



(デラーズ)
「うむ、大事ない。
よくやってくれたな、ガトー。

それにしても、シーマは・・・サイド3へ向かったか。

・・・ガトーよ、知っておるか?
シーマ艦隊の者たちは皆・・・コロニー、『マハル』の出身だそうだ・・・。」


・・・『マハル』?

・・・!! 大佐、まさか!



(デラーズ)
「そう・・・あの『ア・バオア・クー』戦の折に使用された、コロニー・レーザー、『ソーラ・レイ』。
あれは・・・『マハル』を改造して造りしもの。

そしておそらく・・・シーマはその事を知るまい。

この事は、『マハル』の元・住民には伏せるという・・・一応の「配慮」は有ったようだからな。


しかし・・・。
シーマ・ガラハウ・・・同胞からは裏切られ、帰る家も失い・・・

これからどこへ行くのか・・・。

まるで・・・
宇宙を漂う、蜉蝣のようではないか・・・。」



蜉蝣・・・ですか・・・。
(窓外の宇宙へ視線を向ける)







「皆で帰るんだ・・・『マハル』へ!

あたし達の故郷へ・・・!」




・・・END



166 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/05/01(Mon) 22:48
旧ザクを扱えればいいんだよ

167 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/05/05(Fri) 03:00
アナベル・ガトーはオールドタイプでありながらニュータイプ並の技量を持っていると聞いたが?

168 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/07(Sun) 00:54
>>146
【今日もジャブローに爆弾を仕掛けてきたぜ!!!】

(宇宙世紀0079 11月30日)


そうか!
ついにモビルスーツ格納庫への爆弾の設置が終了したのだな!?

・・・これで爆弾の敷設が終了したのは、今日のモビルスーツ格納庫に加え、
対空レーダー施設および対空戦闘指揮所、更に戦闘機射出カタパルトか!


無論、これらの重要設備の全てに爆弾を仕掛けられた訳では無い。
それに、設置した爆弾の全てが首尾良く炸裂したところで、実害は高が知れている。

しかし・・・それでも『ジャブロー』の奴等め、混乱の極みに陥るだろう!


例え一時的であっても、迎撃能力の低下した『ジャブロー』に対し・・・
『キャリフォルニア・ベース』駐留軍が主力となって襲い掛かる!

まず!空からは『ガウ』の空爆隊が侵攻する。
制空権を奪うと同時に、敵の対空砲座を潰し、モビルスーツ隊を降下させる!

海からは『ユーコン』の潜水艦隊だ!
彼等が連邦の水上部隊を殲滅し、『ジャブロー』の港湾施設にモビルスーツ隊を送り込む!


そして・・・我が宇宙攻撃軍のモビルスーツ隊が降下作戦を展開するのだ!
降下用シャトルは無防備だが、もはや『ジャブロー』には、これを迎撃する地表の戦闘力は残ってはいまい!


先に展開したモビルスーツ隊が橋頭堡を築き、降下部隊の戦力を加えて内部へ進撃すれば・・・
『ジャブロー』を落とす事も十分に可能だ!



問題は・・・『ルナツー』に集結しつつあるという、連邦の宇宙艦隊の動向だ。
奴等が我々の降下作戦を邪魔するのは、毎度の事だからな。

だが・・・いくらでも来るがいい!
此度の降下作戦で、長く、凄惨を極めたこの戦も、もう終わるのだ。

フフフ・・・今度こそ、奴等に相応しい死に場所を与えてやらねばな!



169 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/08(Mon) 01:34
>>151
【これより各自戦闘準備に入れ。 】


(宇宙世紀0079 12月1日
地球軌道上@)


昨日から始まった、第二次ジャブロー攻略線は苦戦しつつあるらしい。
連邦の奴等は、万全の迎撃体制で待ち構えていたようだ。

『マッド・アングラー隊』・・・我が軍の特殊部隊の敷設した爆弾が、殆ど不発に終わったのもあるが・・・
それにしても、これではまるで・・・・・・。

・・・いや!そのような事が有る筈はない!
我が軍の作戦が、筒抜けになっていたなどと!

・・・とにかく、降下作戦を急がねば!
まだ戦勢は挽回可能な筈だ!



≪敵艦隊を補足!
これより各自戦闘準備に入れ!≫


・・・連邦の雑魚どもが!
早速、降下作戦を邪魔しに来たか!


≪敵の戦力は、『マゼラン』級戦艦12、『サラミス』級巡航艦39、他・小型艦艇多数!≫


・・・これは!
『ルナツー』のほぼ全艦艇ではないか!?


・・・ちっ!
いいか!如何に敵が大軍で来ようと関係ない!
この降下作戦は、必ず成功させねばならん!

その為に、奴等を防ぐ事が出来るのは・・・我々だけなのだ!
他の艦隊、特に突撃機動軍の連中などアテには出来ん!


・・・やるのだ!我々の手で!




170 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/08(Mon) 01:36
>>160
【もらったぁぁぁぁぁあっ!!!】


(宇宙世紀0079 同日 同所A)


つぇえええいっ!落ちろぉっ!
(MS−09Rを駆り、逃げるGMを追い詰め、ロケット・バズーカ弾を叩き込む)

・・・4機目撃破!


各機!聞こえるか!
敵は人型1機に、丸いモビルスーツもどきが2機のチーム戦術を取っている!
迂闊に飛び込むと少々厄介だが、対応を誤らねばどうという事はない!

丸いモビルスーツもどきの方は、機動性に劣るようだ。
動きで翻弄し、死角を取り、まずはこちらを片付けるのだ!

一方の人型は、ビームを装備し、決して機体の戦闘力が低いわけでは無かろうが・・・
所詮は付け焼刃!

あの推進剤の無遠慮な使用ぶりと、無駄弾の多さ・・・。
搭乗員の未熟は明らかだ!


まずは支援機を片付け、残りの人型を確実に葬るのだ!
如何に数が多かろうと・・・我々の勝利は疑いないぞ!




・・・む!これは!


≪もらったぁぁぁぁぁあっ!!!≫

(太陽を背にした死角から、GMが襲い掛かる)


・・・甘い!
それで私の眼を盗んだつもりか!
戦術上、当然過ぎる方角から仕掛けたところで!

(突入してくるGMのビーム弾を回避し、推進剤を3回連続で噴射しつつ方向を変え、GMの背後へ回り込む。
慌てたGMが振り返ろうとする)


遅い!!!
(背後からGMをゼロ距離射撃で仕留める)


・・・よし!
モビルスーツ戦では我が軍が押しているな!

しかし、後方に居る敵の大艦隊が砲撃を始めると、いささかまずい。
砲戦になれば、火砲の数が物を言うからな。
それに連邦のモビルスーツ乗りはともかく、軍艦乗りは決して腕は悪くは無い。


敵のモビルスーツ隊が不利を悟って退き始めたら、間髪を入れず追撃だ!
退却してきたモビルスーツ隊を収容しようとすれば、少なからず混乱が生じる。
これに乗じて敵艦隊を叩くのだ!


≪モビルースーツ隊へ!降下作戦は中止と決まった!
繰り返す!降下作戦は中止だ!
ジャブローに攻撃を仕掛けた地上軍が敗退した!≫


何だと!
・・・・くっ!間に合わなかったか!

しかし・・・こうなっては止むを得んか!

ジャブロー攻略は失敗したが・・・我々はまた戻る!必ずな!
最後に勝つのは我々だ!


第302哨戒中隊、聞こえるか!私とともに敵に突撃を掛けるぞ!
その隙に味方を逃がすのだ!
3分間の交戦の後、我々も離脱するぞ!




171 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/08(Mon) 01:38
>>152
【ニュータイプは優遇され過ぎている!
我等オールドタイプは差別されている!!!!!! 】


(宇宙世紀0079 同日 同所B)


次から次へと・・・貴様ら連邦がいくら来ようと!
無駄だぁ!


(バウマン中尉)
「ガトー大尉、そろそろ頃合です!
我々もそろそろ離脱しませんと、敵の重囲に陥ります!」


・・・バウマン!
うむ、そうだな!
他の味方は、無事に戦場を離脱しただろうか・・・

・・・む!あの『09R』は!


貴様ら、何をしているか!
ここは我ら第302哨戒中隊が引き受けるといった筈だ!
早々に離脱せんか!



「ひっひっひ・・・このオモチャ・・・おもしれえよ!
光が・・・光が・・・あーはっはっはっはっはぁっ!」
(その09R・・・ドムはヒートサーベルでGMのコクピットを串刺しにし、一旦それを引き抜くと、
更に何度もそのGMを斬りつける)


「・・・あたしに・・・来るなっ!来るなぁっ!
あたしに近付くなら・・・お前ら皆殺しだぁぁぁっ!!」
(別のドムはボールの腕を引っつかみ、それを振り回して他のボールに叩きつける)



・・・なんだ!?こいつらは!
確かに戦闘力は凄まじいが・・・このような理性を欠いた戦い方では!


(マ・クベ)
「第302哨戒中隊・・・聞こえるか?
突撃機動軍のマ・クベだ。

まだそちらに、『我々の』ニュータイプ部隊が居残っているようでな・・・。
すまんが『回収』してくれんか?

ここで彼らを失っては・・・私のキシリア様への面子が立たんのでな・・・。」


・・・マ・クベ司令!?
くっ・・・こいつらは・・・そういう事か!


(バウマン)
「大尉!こんな奴ら放って置きましょう!
ニュータイプだか何だか知らないが、優遇され過ぎです!

こいつらを救出する為に、何故我々が危険を!?」


・・・確かに!
何がニュータイプ部隊か!
このような意味の無い殺戮をのみ欲する者が、何の役に立つと言うのだ!

だが・・・命令とあれば致し方ない!

『回収』にかかるぞ!
バウマン、援護しろ!




172 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/08(Mon) 01:41
>>153
【戦士に一番必要なもの!それは何だ!】

(宇宙世紀0079 同日 同所C)


貴様ら!戦場から離脱するんだ!
マ・クベ司令の命令が聞けんのか!


≪うるせえ!ジャマすんじゃねえよ!今オタノシミの真っ最中なんだっ!

・・・ああ?マ・クベだぁ?
ちっ、あのオッサンか・・・しゃあねえな・・・。
わーったよ!引きゃあいいんだろ、引きゃあ!

おい、クスコ・アル!行くぞ!≫


≪うぅ・・・頭が・・・痛い・・・。
まるで誰かが・・・あたしの頭の中に・・・。
何なの?このノイズは・・・。≫
(2機のドムが戦闘を停止する。)


ちっ!こいつら・・・ようやく・・・。
だが・・・まずいぞ!
敵に退路を遮断されつつあるではないか!

このままでは・・・。
む!あの光は!?

(後方からビームが飛来する
第302哨戒中隊の退路を断とうとしていた連邦軍のモビルスーツ隊が、次々と光球に変わっていく)


(シーマ・ガラハウ)
「随分と子守に苦労しているようだねえ、ガトー大尉?
ここはちょいと手助けしてやろうじゃないか。

・・・さぁ、何をグズグズしてんだい!
さっさとずらかりな!

あたしはね・・・グズは嫌いなんだよ!」



・・・言われるまでもない!
各機!この隙に離脱するぞ!

しかし・・・シーマ中佐!
突撃機動軍の海兵隊が、何故!?


(シーマ)
「おやおや・・・随分と驚いてくれて。
これは心外だねえ。
とはいえ・・・別にあんた達を助けに来たわけじゃないんだけれど。

そのニュータイプの子達はね・・・文字通り、突撃機動軍の虎の子なのさ。
それをこのあたしが助ける。

ふふふ・・・これであたし達も、キシリア様の覚えがめでたくなるって寸法さね・・・。
それ以外に何があるってんだい?

あっはははは!」


・・・くっ!
そういう事か!



(マ・クベ)
「・・・良くやってくれたな、シーマ中佐。
彼らを引き渡したら、君は『グラナダ』で待機していたまえ。

この事は・・・私の方からキシリア様にご報告しよう。
ふふふふふ・・・。」


(シーマ)
「なっ・・・!
司令!彼らを救ったのは私の功績であります!
それを・・・!」


(マ・クベ)
「ふ・・・シーマ中佐。
貴官は何か勘違いをしているのではないかね?

戦士たるもの、目先の功績に目の色を変えるべきではない。
我々はただ・・・ジオンの為に、キシリア様の為にのみ働ければ、それで良いのだよ。

では、グラナダで会おう。」



・・・何だ、これは!
これがジオンの将のやりとりか!
あのような者達が、戦士を語るのか!

・・・こんな物の為に我々は戦っているのではない!
これでは・・・宇宙で、地上で、散っていった英霊が浮かばれんではないか!


戦士に必要なもの!それは!
繰り返し、この心に聞こえてくる・・・祖国の名誉の為に!己の信義の為に!
その為に如何なる困難をも排し、戦い続ける魂だ!

それを待たぬ者に・・・ジオンに栄光をもたらす事など出来はせんのだ!

ならば・・・この私が戦い続けよう!
スペース・ノイドの真の解放の為に!




173 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/05/09(Tue) 00:58
ソロモンが白いモビルスーツに落とされました

174 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/10(Wed) 23:32
>>166
【旧ザクを扱えればいいんだよ 】


旧ザク・・・『MS−05』か!

我々の世代の者達にとって、これは感慨深い機体だ。
何故なら、我々がモビルスーツ隊に配属されて最初に与えられたのが、このザクだったからだ。


最新機種のゲルググに比べると、推力は弱いのだがな・・・。
フフ・・・それでも初めて搭乗した時は、そのGの凄まじさに驚いたものだ。

開戦まで残された時間が少なかった事もあろうが・・・初訓練からして過酷だった。
シミュレーターで簡単な予習をした後、実機に乗り、いきなり最大戦速での模擬戦をやらされたのだからな!

急加速時は前を見ているつもりでも意思に反して眼球が揺れ動き、減速時は呼吸が出来ぬ程に苦しくなる。
旋回時には血液が身体の一方に偏ってな・・・全身の毛細血管が悲鳴をあげ、破裂するのだ。

そのような全力での戦闘機動を30分程もやらされたのだが・・・翌日はベッドから起き上がるのさえ一苦労だった。
いや・・・私はそれでもマシな方だったろう。
自分の部屋のベッドから起き上がる以前に、訓練後は病院のベッドに直行した者も居たのだからな。


フッ・・・・・・随分と昔の話だ。



だが、そうだな。
今ではこの機体を扱えるパイロットの方が少ないのかも知れん。
いくつか理由はあるのだが・・・

一つには、今の新兵達には十分な養成期間が与えられていない。
訓練機でMSの操縦のノウハウを学び、実戦用の機種に乗り換え、それに慣れる為の慣熟訓練をする時間が無いのだ。

だから彼等は、最初から実戦用の機体が与えられ、それで訓練をするのだ。
つまり、彼等の扱える機体はMS−06、09または14という事になるな。
 

もう一つの理由・・・これが深刻だ。

それは・・・私と同世代、もしくはそれ以上の年代のパイロットの多くが戦死してしまったという事だ。
ベテランパイロットの減少・・・特に飛行時間が1000時間を越えるパイロットは僅かになってしまった。

フ・・・昔は1500時間以上で一人前、1000時間は半人前と言われたのだぞ?
それが・・・。
今では200時間以上のパイロットでさえベテラン扱いされているからな・・・。



・・・栄光のジオン軍モビルスーツ隊。

それに属すと決めたあの日!私は誓ったのだ!
私は、その伝統と誇り・・・そして祖国を守り抜くと!

多くの同胞の死を無駄にせぬ為にも、私は戦い続けなければならん!



今日、このザクを見て・・・私はその時の気持ちを思い出し、決意を新たにする事が出来た!
君に感謝する!



175 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/05/13(Sat) 18:43
あんたは仇だ

176 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/14(Sun) 02:04
>>167
【アナベル・ガトーはオールドタイプでありながらニュータイプ並の技量を持っていると聞いたが? 】


この私がニュータイプ並み、か。
ふん・・・随分と安く見られたものだな。
そも、私はニュータイプのパイロットなどに遅れを取るつもりは無い!

確かに、ニュータイプと言われる者達は予測能力が高いと言われている。
だが、それは経験を積んだパイロットならば、誰しもが持っている物に過ぎん!


モビルスーツでの戦闘は、搭乗者に巨大な負担を強いるものだ。

強烈なGに体力を削られ、極限の緊張状態の中、数時間に渡って戦い続ける。
これは、ただ勘が鋭いというだけの人間に出来る芸当ではない!
そして!揺ぎ無い精神がなければな!

例えニュータイプであろうと、十分な訓練と実戦の場数を踏み、強い意志を持たねばな!


戦いの中で迷いが有っては命取りになる。
迷い無く戦い続ける精神の所以・・・それこそが大義!

今、私の心は・・・・画竜点睛、一点の曇りも無い!

覚えておくがいい!
ニュータイプであろう無かろうと・・・
ジオンの再興を妨げる者は、我が剣によって倒されるという事を!



177 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/14(Sun) 02:07
>>173
【ソロモンが白いモビルスーツに落とされました】
(宇宙世紀0083年 11月10日 ソロモン湾内)


・・・あの時の事は、忘れる筈も無い。

我がジオン宇宙攻撃軍の根拠地、宇宙要塞ソロモン。
その陥落と、その後の凄惨を極めた撤退戦を!


私は祖国と自らの誇りを賭けて戦った。
正義と大義、そして勝利を信じ!

私だけでは無い。
私の部下も、要塞の皆もそれを信じていた。

・・・しかし!
我らは敗れた。


連邦は新兵器、ソーラー・システムによってソロモンを焼き払った。
私達を送り出した整備兵達や、守備隊諸共に。

そして、ドズル閣下のビグ・ザムは・・・
あの白いモビルスーツ、ガンダムに落とされた!


その後の撤退戦で、どうにか敵を振り切り、母艦に戻った私は、
極度の疲労で意識を朦朧とさせながらも、心に誓ったのだ・・・。

・・・必ずガンダムを討つ!
そしていつの日か、ソロモンに戻るのだと!




あれから三年・・・


よもや、そのガンダムに乗り、こうしてソロモンに戻る事になろうとはな・・・
フ・・・なんの因果か。

だが・・・
ついに来た、『ポイント0』・・・ソロモン直上に!




・・・待ちに待った時が来たのだ。

多くの英霊が無駄死にで無かった事の、証の為に!

(MK.82・アトミック・バズーカを接続し、核弾頭の発射態勢を取る)




・・・再びジオンの理想を掲げる為に!


星の屑成就の為に!




ソ ロ モ ン よ !  私 は 帰 っ て 来 た ! !



178 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/05/14(Sun) 15:12
エースは死ぬ運命なのだよ、ガトーくん

179 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/05/14(Sun) 15:14
ガンダムのエンジンが壊れますた

180 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/14(Sun) 23:18
>>175
【あんたは仇だ 】


ほう、私が・・・貴様の仇だというのか。

そして、その闘気に満ちた眼光・・・。
フ・・・随分と胆を舐めたようだな。

貴様のその気持ち、わからんでもない。


だが・・・それは全て戦いの中での事!
その渦中に身を投げている以上、それらはすべて予測された事態の筈。

・・・そも、戦いの始まりは、全て怨恨に根ざしているのだ!
当然の事ではないか!


しかし、貴様のように、怨恨のみで戦いを支える者に私は倒せん!
何故なら私は・・・義によって立っているからだ!


貴様のような、連邦の歯車となってしか戦う途を知らぬ者には分かるまい!



フ、とはいえ・・・この私にここまで真っ直ぐに戦いを挑んでくるとはな・・・。

よかろう!
その気持ちに免じ、一撃で葬ってやる!
・・・苦しまずに済むようにな!


さあ、かかって来るがいい!



181 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/05/15(Mon) 00:47
結婚してください

182 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/18(Thu) 22:44
>>178
【エースは死ぬ運命なのだよ、ガトーくん 】


・・・それは違うな。
エースとは簡単に死ぬ事は許されんものなのだ。
少なくとも、事を成すまでは・・・。


優先的に状態のいい機体や新型機を受領し、真っ先に最も優秀なエンジニアからの整備を受ける。
戦場ではエースが目標を叩くのを援護するため、他の味方はサポートに回る・・・。


だからこそ・・・エースに失敗は許されん!
味方の期待を一身に背負い、戦わねばならんのだからな!

例えこの四肢の全てを失う事になっても、成すべき事を成し遂げる!
それが真のエースと言うもの!


フ・・・意外そうだな。
君には私が死に急いでいるように見えたのか?

私は決して死に急いでいる訳ではない!
ただ・・・醜い生を忌み嫌うだけだ!




>>179
【ガンダムのエンジンが壊れますた 】

(宇宙世紀0083年 10月14日
オーストラリア大陸 トリントン基地西方350キロ地点)


む、推力が低下していく!
スラスターの一部が停止したのか!


・・・ちっ、オーストラリアでこの機体を奪って以来、強行軍だったからな。
流石にガンダムといえども厳しいか・・・。


だが、推力が低下したとはいえ、動けんわけではない。
何としても、『コムサイ』との合流地点まで辿りつかねばならん!

この機体と核弾頭を宇宙のデラーズ閣下にお届けせねば!


(コクピットに警報が鳴り響く)


追手が来たか!
数は・・・一個小隊、といったところだな。

この私を追跡するのに僅かそれだけとは。
フン!呑気な連中だ。


不完全な状態の機体とはいえ、この程度の敵に遅れを取る私ではない!
雑魚は蹴散らすのみ!


フフフ・・・連邦の教本に載っているという、私の撃墜スコア。
そろそろ書き換えて貰うとしうようか!



183 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/21(Sun) 00:28
>>181
【結婚してください】

(宇宙世紀0083年 11月12日 23時03分
コロニー『アイランド・イーズ』 制御室内
地球落着まで91分)


「阻止限界点」を超えた今、このコロニーの地球への落下を止める事は出来ん。

そして・・・あとは最後の軌道修正だ。
この修正を行えば、このコロニーは我々の標的へと落ちるのだ。


・・・・・・事を成し遂げてこそ、我々の後に続く者も生まれる・・・・・・。

私にとって・・・この『星の屑』を成し遂げる事こそが!




・・・ん?そこに居るのは誰だ!
 
ニナ・・・パープルトンか!?

何故、君が此処に!




「お願いよ、ガトー! もう充分でしょう? 
このコロニーは地球に落ちるわ!それでいいじゃない!
これ以上はもう・・・」 



済んではいない!!
まだ終ってはいないのだ!

デラーズ閣下や、ビッター閣下!
そして・・・あの戦争で死んでいった多くの英霊たちの想いを!
託された魂を!

私はこの背に背負っているのだ!!

私は・・・『星の屑』を完遂する!
(コンソールを操作する)



「なぜ・・・なぜあなたは、また私の前に現れたの?
三年前のあの日・・・突然立ち去ったあなたが・・・。

あの時、私はあなたとならって・・・!」




・・・言うな!

私は・・・ジオンの再興に身を捧げたのだ!




・・・いや・・・私は・・・。

本当は君の気持ちを知っていた・・・。
三年前のあの日・・・立ち去ろうとする私に、君が言おうとした言葉も・・・。

(軌道修正用の推進剤噴射レバーに手をかけ・・・)



すまん・・・ニナ・・・




184 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/05/21(Sun) 09:05
ガトー出て来い!俺がお前を落とす!

とコウ・ウラキが喚いてます

185 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/05/21(Sun) 13:53
ガンダムよりボールの方がいいぜ?

186 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/21(Sun) 22:58
>>184
【ガトー出て来い!俺がお前を落とす!

とコウ・ウラキが喚いてます 】

(宇宙世紀0083年 11月10日 ソロモン湾内)


・・・コウ・ウラキ!
ガンダム1号機のパイロット。


貴様は・・・懲りもせず、また追って来たか!


しかし、既に核は放たれたのだ!
私が奪いし、ガンダム2号機の手によってな!

連邦艦隊の3分の2が吹き飛き飛んだ今になって追いつき、現れたところで・・・
私の勝ち戦に華を添えるだけだ!

(ビームサーベルを抜き放ち、頭部のバルカン砲を乱射しつつ、ガンダム1号機に肉薄する)



・・・この期に及んで、貴様は何の為に戦う!
何の為に私を追う!

貴様の内にある屈辱を拭い去る為か!

フン!
己の未熟が撒いた種だと自覚し、私に向かうその潔さは認めてやる!

だが・・・!
貴様個人の事情など・・・そのような矮小なるものに!

・・・私は止められん!

(ガンダム1号機のシールドにビームサーベルを叩き込み、真っ二つにへし折る)



私は・・・『星の屑』の成就の為に、ジオン再興の為に、再びこの宇宙に戻ったのだ!
私には大義がある!
この命を懸けて、進むべき道がある!

連邦という大きな体制に守られ、その囲いの中の与えられた安穏の上で満足するしか
生きる術を持たぬ貴様に!

・・・何が解るというのか!!

(距離を取ろうとするガンダム1号機のバルカン砲の雨を掻い潜りつつ追い詰める)



所詮・・・貴様とは価値観が違うのだ!


・・・だが、同じガンダムに乗り、剣を交えた貴様だ!
ならば・・・
せめて、この剣によって葬ってくれる!

(ビームサーベルの出力を最大に引き上げる)



例え、何者が立ちはだかろうとも・・・全て打ち倒して進むのみ!

貴様も・・・ここで死ねい!!!



187 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/05/22(Mon) 03:51
ガトーはノイエジールより旧ザクに乗るべきだ

188 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/24(Wed) 00:47
>>185
【ガンダムよりボールの方がいいぜ? 】


『ボール』・・・RB-79か!

あれは作業用ポッドに大砲を一門取り付けただけの代物だ。
とても機動兵器などと呼べるモノではあるまい。

連邦のパイロット達の評判も良くは無かったそうだな。
「動く棺桶」などと言われていたそうではないか。


・・・不出来な装備に、訓練不十分な兵を乗せ、戦場に送り出すとは。
フン!連邦に属した者どもも、災難だったろう。



あのような機体、ガンダムとは比べるべくもないが・・・。

我々武人は、戦いの中に身を置く以上、どのような事態に遭遇するとも限らん!
もし、かの機体に乗らねばならぬというのなら、乗りこなすまで!
当然の事!


己に与えられた機体の性能が低いからと言って、不貞腐れるような者は、戦士とは呼べん!
どのような武器であれ、最大の戦果を引き出せる者を、真の実力者と言うのだ!


見るがいい!
我がデラーズ・フリートの兵士達を!

三年前、最新鋭機だったゲルググでさえ、今は旧式扱いされているのだ。
だが、我々の主力機はそれよりも更に古い。

我々は・・・ドムであり、ザクであり、ザクのパーツを流用したドラッツェを使用している!


だが・・・誰一人として機体の性能に不安を漏らすような者はおらん!

連邦に一矢報いるのだと!
今度こそ勝利を掴み取るのだと!

皆がそのように、心の炎を燃やしているのだ!

この士気の高さこそ、我が軍の最大の武器!
連邦の軟弱なる者どもに、引けを取るなどあろう筈が無い!


「星の屑」作戦の成功と、我々の勝利は疑いない!

後は・・・ただ進むのみ!





189 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/05/26(Fri) 15:03
初めて敵を落とした時の感想は?

190 名前:アナベル・ガトー ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/05/28(Sun) 22:44
>>187
【ガトーはノイエジールより旧ザクに乗るべきだ 】


フン、そうか。これは随分と手厳しいな。

貴官らアクシズの者達全てが、我等の決起に賛成でなかったのは知っているつもりだ。
アクシズの先代の指導者、マハラジャ・カーン殿は地球圏への介入に積極的ではなかったからな。
そのカーン殿を奉じていた貴官らにとって、今回の我等への支援の件、確かに納得のゆく物ではあるまい。

しかし・・・。

我々の真の目的は何だ?
一時の汚辱にまみれ、息を潜めて時を待つのは何の為だ?

アステロイド・ベルトなどという辺境に逃れ、ただひたすらに己の保身を図る為か!?

違う!
我々はそのような物の為に、あの戦争を戦った訳でも、その後に雌伏に耐えてきた訳でも無い!

今!連邦はひたすらに再軍備を進めている!
そして、それに比例した奴らの増長ぶりは、日を追うごとに目に余るものになりつつある!
その結果、連邦の強権に尻尾を振る者すら出始める始末!
地球は勿論、サイド3からさえもな!

このままでは世界は3年前のジオン独立戦争の事など忘れ、連邦の軍靴の下に跪く事になるだろう!
そのような事で、ジオンの再興はどうなる!

今こそ、正念場なのだ!
ジオンの栄光の光が、再びこの宇宙を照らすか否かの!


だが、この危急の時に合わせるかのごとく、我等にもたらされた物がある。
核を搭載したガンダム2号機の開発計画と、コロニーの移送計画の情報だ!


これこそまさに天佑!
我等は今こそ立たねばならん!



ハマーン殿も・・・。
マハラジャ・カーン殿亡き後、摂政として立たれたあの方も、我等と志を同じくして下された。
今回のアクシズの支援には感謝している。

それにしても。
『ノイエ・ジール』・・・・・・『新天地』か。

希望に満ちた名を持つ、このモビルアーマーこそ、我等の大願を成就させてくれるに相違ない!



貴官らのおかげで、我々は後顧の憂いなく戦う事ができる。
事がなった暁の兵の回収は頼むぞ!




191 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/05/28(Sun) 23:14
ガンダムって金色ですか?

わかりません><

192 名前:アナベル・ガトー@ ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/06/03(Sat) 22:15
>>189
【初めて敵を落とした時の感想は?】

(宇宙世紀0079 9月30日)


「貴官らに集まって貰ったのは他でもない。
5分前、16:10。
偵察機より、待ちに待った報告が有った!」


ジオン公国軍、ムサイ級巡洋艦 『カウリバルス』 の艦橋。
その作戦室で、艦長のアルネ・リンデマン少佐が、剛い口髭を動かしながら戦域図の一点を指し示した。


「サイド7!
この崩れかけのコロニーから、 『ルナツー』 への帰還途上にある敵艦隊を発見したとな!
此処からだと最短で20分後には接触出来る。

ふふん!赤い彗星が討ち漏らしたV作戦絡みの艦隊だとすれば・・・
今度こそ連邦のモビルスーツを拝めるかも知れんぞ?」


リンデマンは ”あの艦長の身長と胴回りは同サイズ” と部下達に揶揄される程の
――もちろんそれは多分に誇張だが――巨躯を揺すりながら笑う。

豪胆で知られるこの壮年の男は、敵の強力な新兵器に遭遇するかも知れぬという緊張感よりも、
それを狩る楽しみをこそ感じているらしい。

しかしそれは、艦橋に居並ぶモビルスーツパイロット達も同様だったようだ。


「ははっ!そうでなきゃ困るさ!
わざわざ 『ソロモン』 からここまで出張して来たんだからな。
手ぶらで帰るって訳には行かねえよ。
暇を弄んでる 『ソロモン』 の連中に、甲斐性無しと言われちまうからな!」


背はさほど高くはないものの、幅広のいかつい体躯を持ったパイロットがおどけて見せると、
他のパイロット達も笑い声を上げた。

短く刈り込んだ白に近い金髪と、いかにも気の強そうな四角い顔を持つこの男は、
宇宙攻撃軍所属、第302哨戒中隊隊長のアルフレット・クリストフ・ルーデル少佐だ。

ジオン十字勲章の授与が確実視される、ジオン軍の誇るエースパイロットである。

彼が開戦以来積み上げた撃墜機数は40機余。
堂々たる数字ではあるが、トップ10に入る程のスコアではない。
にもかかわらず、その勇名は連邦軍の兵士の間にまで轟いていた。


それは”もう一つのスコア”によるものだった。



193 名前:アナベル・ガトーA ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/06/03(Sat) 22:17
撃沈数9隻。


連邦宇宙軍のマゼラン級戦艦、及びサラミス級巡洋艦に対する彼の戦績である。


今まで彼のザクは、120mmマシンガンを装備した事が只の一度も無かった。
その鋼鉄の手には、常に280mmバズーカを握らせていた。

連邦艦隊の対空砲火網に果敢に飛び込み、至近距離から数発のバズーカ弾を叩き込み、
巨艦を仕留める・・・それが彼の得意とする戦法だったからだ。


”カノーネ・ホーゲル(Kanonen Vogel)”

・・・『大砲鳥』


その凄まじい戦いぶりから、連邦軍兵士達が彼に付けた仇名である。



「赤い彗星ばかりに手柄を持っていかれるのは面白くねえ。
俺達だってたまには美味しい思いをしたって良いじゃねえか!
なあ、ガトー?」


ルーデルに話を振られたずば抜けた長身と鋭い眼光を持つパイロットは、
第302哨戒中隊の副隊長、アナベル・ガトー中尉だった。


「はい。連邦のモビルーツ、如何程の物か、私も興味があります。

まさか連邦ごときにモビルスーツが作れるものか、とも思っていましたが・・・。
サイド7でキャッチした彼奴等のモビルスーツには、あの赤い彗星も随分と手こずった様子。
侮れません。
しかし、だからこそ、この敵艦隊がV作戦のモビルスーツを搭載する艦隊であって欲しい物。
ジオンに仇成す者は、その芽の内に摘んでおくのが最上でありましょう!」


「フフッ、そういうわけだ。
では早速、俺達は出撃するぞ!

・・・大物が釣れるのを楽しみに待っててくれよ、艦長!」


ルーデルはガトーら部下を引き連れ、艦橋を出た。


地球連邦軍によるモビルスーツ開発計画と、それによる反攻策、V作戦。
サイド7内部で密かに進行していたそれは、9月18日、『ジオンの赤い彗星』
シャア・アズナブル少佐の部隊の強襲を受け、大きく遅れていた。

連邦軍はその遅れを取り戻すべく、艦隊を派遣しては 『ルナツー』 との間を活発に往復させ、
破壊されたパーツの回収、ファクトリーの復旧に努めていた。

ガトーと上官のルーデル率いる第302哨戒中隊が、リンデマンの艦隊に乗り込んだのは、
この連邦の艦隊を攻撃し、V作戦を妨害するという任務を果たす為だった。



194 名前:アナベル・ガトーB ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/06/03(Sat) 22:22
「何っ、モビルスーツが接近中だと!
ええい!ジオンに見つかったと言うのか!?」


地球連邦軍の宇宙要塞、『ルナツー』 からの派遣艦隊の司令、ロバート・ウェイン・カールトン大佐は
指揮シートから腰を浮かせた。
彼は必死に動揺を押し隠しつつも、麾下の全艦による迎撃の指令を出そうとしたが、
一度思い止まり、当初出そうとした物とは別の指示を出した。


「奴らの迎撃はセイバーフィッシュ隊と 『コベントリー』、『ダブリン』 の二艦にやらせるんだ!

その間に本艦は全速で戦域を離脱!
我々は 『あの積荷』 を確実に 『ルナツー』 に届けねばならんのだからな!」


カールトンの座上するマゼラン級戦艦 『マーズ』 が回頭を始めた。
連邦艦隊に向け疾走しながらそれを認めて、ガトーは憤りの声を上げる。


「部下を見捨て、旗艦が真っ先に逃げるか!
腰抜けめ、そうは行かん!
しかし・・・あの様子では、奴はやはりV作戦絡みの機密を抱えているに違いあるまい!

全機、突入せよ!
決して奴を逃がすな!」


しかし、ガトーの率いるモビルスーツ隊と、『マーズ』の間に割り込むようにして、サラミス級巡洋艦、
『コベントリー』、『ダブリン』の二隻と、連邦軍の宇宙戦闘機、『セイバーフィッシュ』 の大群が進出して来た。 


「この雑魚どもが!
そんなに死にたいか!」


サラミスの砲撃を躱しつつ、、セイバーフィッシュの群の中に飛び込む。
センバーフィッシュ隊はガトーの 『06S・ザクU』 を取り囲み、25mm機銃弾を驟雨のように浴びせる。

しかし、ガトーのザクは両脚を蹴るように前に振り出し、更に推進剤を吹かした。
AMBAC機動に推進剤の噴射を合わせて、複雑な回避行動を取る。
戦闘機では絶対に有り得ない機動を見せるガトーのザクに、セイバーフィッシュの銃弾は一発たりとも当たらない。

ガトーは滑らかな最も効率の良い動きで敵弾を回避しつつ、120mmマシンガンを放った。
彼のザクが方向を変える度に吐き出す銃弾は、次々と敵機を撃墜して行く。


「フン、他愛の無い!

ルーデル少佐もそろそろの筈だな!」


セイバーフィシュ隊の後方から砲撃を続けている、二隻のサラミス級の直上の空間が煌いた。



195 名前:アナベル・ガトーC ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/06/03(Sat) 22:25
それは彼らに対して攻撃すべく、太陽光を反射しつつ急降下して来た、
ルーデルの率いるモビルスーツ隊だった。

第302哨戒中隊は戦力を二手に分けていた。
ガトーの率いる一隊が敵に正面から攻撃を仕掛け、その迎撃を一身に受け止める。

そして手薄になった敵の艦隊を、ルーデルの本隊が叩くのだ。


「敵の旗艦がトンズラしつつあるってのが想定外だがな。
だが、とりあえず・・・こいつらを仕留めねえ事には!

アダムスキー!お前達は左のをやれ!
右のは俺がやる!」


アダムスキー曹長らの3機のザクが一直線に向かったのは、『コベントリー』だった。
彼等は 『コベントリー』 の対空砲を難なく回避しつつ、更に三手に分かれ、懐に飛び込んだ。

そしてそれぞれが、『コベントリー』 の艦橋、後部エンジン、艦体下部の大気圏突入用カプセル部に、
至近距離からバズーカ弾を叩き込む。

各所の小爆発が誘爆を呼び、やがて三つの炎が一つに繋がり、大爆発を起こした。


分厚い装甲で覆われた宇宙戦闘艦にも弱点と呼べるものがいくつかある。
この三箇所がまさにそれであり、それこそルーデルが編み出し、部下に伝授したものだった。


そして、ほぼ同時にもう一隻の 『ダブリン』 が轟沈した。
ルーデルの『06S・ザクU』が 『ダブリン』 に飛び込み、艦橋を叩き、そのまま通り過ぎつつエンジンを一撃し、
更に下方に潜り、カプセルを撃ち抜いたのだ。


殆ど一瞬のうちに、三つの弱点を叩き、巡洋艦を撃沈してのけるという芸当を目にして、ガトーはほくそ笑む。


「フ・・・さすがは ”大砲鳥” 

ついに撃沈数が10隻の大台に乗りましたな、少佐!
このままあのマゼラン・タイプも!
まだ間に合います!」


「当たり前だ!
今日は俺の10隻撃沈達成と、敵のV作戦の阻止成功!
この2つのパーティをやるぞ!

24時間ぶっ通しで飲ませてやるから、覚悟しとけよ!」



196 名前:アナベル・ガトーD ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/06/03(Sat) 22:28

「も、もう撃沈されたのか!?
『コベントリー』 も! 『ダブリン』も!
まさか、あの ”大砲鳥” が来るとは・・・。

や、止むを得ん!
『あれ』 にも発進準備をさせろ!
調整具合なんぞどうでもいい!」


迫るジオンのモビルスーツ隊を前に、今度こそカールトンは狼狽していた。
『マーズ』 の対空砲が有りったけの銃弾を吐き出す。

しかし、ルーデルのザクはそれに動じる事無く、一直線に 『マーズ』 の艦橋を目指す。


「落とせ!何としても!
こんな所で死んでたまるか!
こんな所で・・・

う?
うわぁぁあっ!!」


『マーズ』の艦橋のスクリーン目一杯に、ルーデルのザクが映り、そのモノアイが光った。
カールトンには、ザクが笑ったように見えた。
獲物を弄り殺す、肉食獣の笑みに。
それがこの世でカールトンが見た、最後の光景になった。

『マーズ』 は巨大な光球と化した。



「ようし、終った!
しかし、結局連邦のモビルスーツには会えなかったな。
今回は外れって事か?
つまらん・・・・・・ん?
何だ?」


爆散する 『マーズ』 からの光が薄れつつある。
突然、その中から、一条の光が迸った。

決して太くは無いが、力感に満ちたその光は、真っ直ぐルーデルのザクに向かい、そして・・・

貫いた。



・・・新たな爆発




「なっ!?
ルーデル少佐?
少佐!!」


ガトーの目には、ルーデルのザクが四散する様がスローモーションのように見えた。
その止まりかけの時間の中で・・・ガトーは見た。

爆発し、灰塵に帰した 『マーズ』 がかつて存在していた宙域に、銃を構えた一機のモビルスーツが居るのを。

それは赤い彗星が討ち漏らし、以降苦戦を強いられている連邦のモビルスーツ、『ガンダム』 だった。
だが、そのガンダムは赤い彗星が交戦した機体とは、色が異なっている。
その機体は、黒と白を基調としたカラーリングだった。

・・・『RX―78−1』
ガンダムの一号機である。



「・・・あれは!!
連邦のモビルスーツだというのか!

だが、しかし!
あの爆発したマゼランの中に居て無事だったとは。
そしてあのビーム砲の威力・・・信じられん!」


しかし、いつまでも呆然としてはいられなかった。
そのガンダムが、こちらに向けてビーム砲をかざしたからだ。


「くっ!
この化け物め!
よくもルーデル少佐を!」


ガトーはスロットルレバーを押し込み、最大速度でガンダムに突っ込む。



197 名前:アナベル・ガトーE ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/06/03(Sat) 22:32

ガンダムに向かって突撃するガトーのザクの真横をガンダムのビームがかすめる。
当たりはしなかったが、それでもその高熱により、ザクの右肩のシールドの一部が溶解した。


「・・・この!
いい気になるな!」


ガンダムに一気に肉薄し、120mmマシンガンの連弾を浴びせる。
直撃。
ガンダムは後方に吹っ飛ぶ。

しかし、ガンダムはすぐに態勢を立て直し、ビームライフルを放って来た。


「無傷・・・だと?
馬鹿な!」


だが、それは現実だった。
さらに数度に渡って120mm弾を叩き込むが、ガンダムの動きは全く衰えない。
爆発するマゼラン級の中にいても、無事でいられたその装甲の前に、120mm弾は無力に等しかった。

そしてガンダムが装備したビーム砲。
その超高速のビーム弾は、実弾の銃火器とは異なり、撃たれてから回避行動に移ったのでは躱せない。

ビームの「狙撃」を受けぬようにする為に、ガトーは、常にスロットルを踏み込み、
複雑な航跡を描きつつ戦わねばならなかった。
四方八方から襲う強烈なGに、彼の身体がバラバラになりそうになる。

それでも戦闘を続けたガトーのザクだったが、ついに120mm弾の弾体が尽きてしまった。


「これが、連邦のモビルスーツの威力なのか!

だが・・・貴様がいかに優れた性能を誇ろうと勝つのは私だ!!」


弾切れを起したマシンガンを捨て、腰からヒートホークを抜き放ち、突進する。
ビームを回避し、ガンダムに体当たりを喰らわす。
その勢いのまま、態勢を崩したガンダムの右腕をビームライフルごと切り落とす。

ガンダムは頭部のバルカン砲を乱射し、必死に後退しようとする。
しかし、それ以上の速度でガトーはザクを前進させ、逃がさない。

何発かのバルカン砲の直撃を受けながらも、ヒートホークでガンダムの首を跳ね飛ばし、
更にそれを腰に叩き込んだ。

ヒートホークの高熱で腰の半ばを焼き切られたガンダムは、各所で小爆発を起し始めた。



198 名前:アナベル・ガトーF ◆JZkC7c9U 投稿日:2006/06/03(Sat) 22:37

・・・宇宙要塞 『ソロモン』 の司令室。

リンデマンとガトーは、要塞司令官・ドズル・ザビに作戦成果の報告をした。


報告をするリンデマンの目が赤い。
また、右手には包帯が巻かれている。

ルーデル戦死の報に接した時、この物事に動じない大男は珍しくも激昂し、指揮卓を思い切り殴りつけ、
小指を骨折してしまったのだった。

そんなリンデマンからの報告を最後まで沈鬱な表情で聞いていたドズルは、重々しく口を開いた。


「その連邦のモビルスーツを撃破したのは、連邦にとって大いなる打撃だろう。

だが、ルーデルを失った俺達の損失はそれ以上に大きいかもしれん。
・・・この勝負、負けたとは言わんが、勝ったとも言えんな。

だが、お前達が悪い訳ではない。
連邦のモビルスーツを侮った俺の甘さが、ルーデルを死なせたんだからな!」


それは自分も同じだとガトーは思った。
甘かった。
マゼラン級が轟沈したのを見て戦闘の勝利を確信し、気を緩めた自分に腹が立つ。


初めて敵の戦闘機を落とした時も、戦艦を沈めた時も、今までの努力が無駄で無かった事の喜びと、
この戦争の前途の明るさを感じたものだったが。

この戦闘で初めてモビルスーツを撃墜したガトーの胸には、自分に対する怒りと悔しさしか無かった。

ドズルは、その場の沈痛な空気を吹き飛ばすかのような大音声で告げる。


「とはいえ、今回の武功は間違いなく、第一級のものであると認める!
まさに全軍の模範となる働きだ!
俺の権限で、アルフレット・クリストフ・ルーデル”大佐”にジオン十字勲章を授与する!

・・・アナベル・ガトー”大尉”!」


「・・・はっ!?」


「ルーデル大佐の後任として、貴様を第302哨戒中隊の隊長に任ずる!
それに合わせ、階級を中尉から大尉に昇格させる!

いいか!
ルーデルが育てたこの隊の名を、貴様が更に高めてみせろ!
ソロモンには、この宇宙最強のモビルスーツ隊が居るのだと!
連邦の餓鬼どもに思い知らせてやるんだ!」


ガトーにとっては意外だった。
懲罰とまでは行かなくとも、隊を罷免させられる事は覚悟していたからだ。

部下に雪辱の機械を与え、その士気を高める。
これがドズル・ザビという、ジオンで最も士心を得た将の、部下の使い方だった。


「私が・・・第302哨戒中隊の・・・?
・・・身に余る光栄です!
ルーデル大佐の武名を汚さぬよう、精進いたします!」


アナベル・ガトーが初めて連邦軍のモビルスーツ・ガンダムを撃墜したこの日こそ、
彼の 『ガンダム』 に対する宿命の始まりだったのかもしれない。

彼は誓った。
今後、如何に連邦が強力なモビルスーツを繰り出そうと、残らず蹴散らして見せると。


アナベル・ガトーはその生涯で 『ガンダム』 を2機撃墜し、1機を戦闘不能にし、更に1機を奪取した。


史上、地球連邦軍の誇る傑作機、 『ガンダム』 相手にこれ程の戦果を挙げた者は・・・、

彼をおいて他には居ない。


199 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/06/03(Sat) 23:25
ガトーくん、私は大将だ。
頑張ってる君にνガンダムをやろう。

乗りたまえ。ガトー専用νガンダムだ。

200 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/06/05(Mon) 23:25
殺されたから殺して!殺したから殺されて!それで最後は本当に平和になるのかよ!


201 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/06/08(Thu) 02:36
ガトーさん頑張って!

応援してます

202 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/06/08(Thu) 17:09
いい男!

203 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2006/06/14(Wed) 18:31
私に勝てるかな?

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