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☆★☆★☆ 10ちゃっと♪設立八周年記念祭 ☆★☆★☆
- 661 名前:サウンドノベル『鮮血の夜祭』 ◆PitchqW. 投稿日:2010/09/14(Tue) 01:10
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この物語はフィクションであり、
実在の人物・団体等とは一切関係ございません。
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>>265 『 おい!誰か応答してくれ!頼む!奴が来る!早く助け ぐわあああ 』
その声はあたしの耳の奥に、ずるり、と這い寄るように滑り込んだ。
決して大きな声ではない。
届いたのは遠く、低く。かすかな、小さな声。
でも、それは確実に強い意志を持っていた。
そうだ。間違いない。
今の声は助けを求める声。
でも、その願いが叶わなかった声。
悲痛な魂の叫びに絶望の色が滲んだ、最期の声。
無念さと迫る危機を他の誰かに伝えようとする、最後に燃え上がった灯火。
あたしはその理解に至ると同時に、言い知れようのない不安に震える。
なぜ?
なぜ、この楽しい場所で、あんな声が?
ふと、周りを見回す。
おかしい。
一緒に来ていたマーメイドプリンセスのうち、かれんの姿がない。
まさか。そんな。
嘘だ。嘘だ。嘘だ。
「ねっ、ねえ!みんな、かれんはどこに行っ……」
そう言いかけた時だ。
かれんが茂みの奥から姿をあらわした。
怖い。
今のかれんの様子はどこか『普通』じゃない。
尋常ではない雰囲気のかれんにあたしは恐怖を感じている。
でも、聞かずには、確かめずにはいられなかった。
かれんはマーメイドプリンセスの仲間だから。
恐ろしいことをしているならば、仲間のあたしが止めなければならないから。
「かっ、かれん……?さっき、叫び声みたいなのが聞こえたよね……?
まさかとは思うんだけど……このお祭りの会場で、のど自慢大会みたいなのをやってたみたいだけど、
そこでかれんが誰かに言われたとか……じゃないよねっ?
そっ、その…………お、音痴って……」
その言葉を聞いたかれんは色の無い瞳であたしを一瞥すると、
鮮血で紅に染まった手刀を振り上げた。
『 残酷シーンが続くため為、未読部分のスキップを推奨。
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