【化物語】僕が君の知らない物語を語る【阿良々木暦】

230 名前：阿良々木暦 ◆zf.uUhTk 投稿日：2010/12/11(Sat) 19:03

>>218

……………。

　　　　　普通に考えても、普通に考えなくてもダメだろ！
　　　　　仮にも恋人である僕の目の前でそんな事が許されると思ってんじゃねえよ！
　　　　　普通だったら言ってみる子とすら許されねえ言葉だな！

……なんて、ちょっと妄想してしまった。

いや、実は僕にも言いたいことがあるんだけど、あんまり口に出来るものでもないこと。
僕が言わないでも戦場ヶ原なら自分で言ってくれるんじゃないかとか、情けない…。

ああ、情けないな…。男の風上にも置けない男じゃないか…。
まだ言い訳もできないくらいにハッキリとした言葉も言えてないし、なんてことだ…。
ある意味こよみエンドと言っても過言ではないくらいに酷い男なんです！　僕は！！

…………なんか自分でも口に出したら、ひどく情けなくなってきた！

　　　　　実際に僕は最悪の男と言っても過言ではない。
　　　　　戦場ヶ原の好意に甘えてばかりいて、恋人らしいことは何もしてあげられていないのだ。
　　　　　こんなときに止めろと言うことさえ出来ないなんて、付き合う価値すらない。

　　　　　ここまで酷かったらいくら神原あたりでも、僕を貶すだろうか。
　　　　　そう思っても踏み出すことは出来ないのは逆に哀れ、なのかもしれない。
　　　　　真に彼女想いの彼氏ならこういう時にどういう行動を取るんだろう。

　　　　　ある人は言うだろう。

　　　　　「人の彼女に手を出すなんて、お前は最低な奴だな」

　　　　　ある人は言うだろう。

　　　　　「お前が戦場ヶ原を愛してるよりも、僕は戦場ヶ原を愛してる」

　　　　　そして……ある人は言うだろう。

　　　　　「誰の愛を受け止めるのかは戦場ヶ原次第で、僕が口を出すことじゃない。
　　　　　　僕は本当に戦場ヶ原に暴言ばかり吐かれてきたし、選ばれなくても不思議じゃない。
　　　　　　でも、戦場ヶ原。僕は……

　　　　　　―――超愛してる」

………ごめん、やっぱ無理！　何も言えねえ！
うわー！　考えただけでも後悔の念しか出てこない僕は本当にゴミ野郎です……。

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