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【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ弐

663 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/10/28(Sat) 00:01
>>659

触りたい…。(うずうず)

でもごめんなさいね。
可愛がってあげたり、一緒に遊びたいのは山々ですけど…。
今私はお仕事中ですから、迂闊に動物に触るわけにはいかないんです。

お屋敷の家事全般を任されている以上、清潔である事は何よりも大事ですから…。
万が一の事があっては、家政婦として失格ですからね。

あら?このお屋敷の三姉妹さんがお見えになりましたね。
三姉妹さん、宜しければこの猫さんと遊んであげて下さいますか?
ただし、餌は与えないで下さいね。
飼い猫なのか野良猫なのかは存じませんが、飼い主になる気が無い方が
絶対にしてはいけない事ですので。

では私は、お仕事に戻らせて頂きますね。

>>660

その…。私も同じ吸血姫の美夕さんや夕惟さんの物語はそれなりに存じておりますけど…。
実はそのエピソード、私もよく知っているんです。

確か真弓さん…だったかしら?
それまで登場したはぐれ神魔の大半が人に仇為す存在であったのに対し、
あの方は一緒に暮らす男性の夢を応援したいという、悪意をもたない方でしたね。

でも彼女の許を訪れた美夕さんに告げられるんでしたね。
貴方が言っているように、人と神魔が一緒に暮らせば、必ず破滅が起きると…。
そして「私達は幸せにはなれないの…?」という問いに、美夕さんは「ええ、永遠にね」と答えた…。

他のエピソードでもそうでしたが、美夕さんの誰に対しても決して気休めを口にしない、在りのままの現実と事実を口にする現実主義的な部分は
個人的に好きですし、そうでなくては「監視者」という使命を果たすことなど出来ない事も理解できますね。

そして必然的に悲劇は起き、真弓さんは美夕さんの手で闇に帰された…。
はぐれ神魔の運命と監視者の前に、自身の力は蟷螂の斧に過ぎない事など分かっていても、
その運命に少しでも抗おうとした真弓さんの健気な姿に涙する気持ち、痛い程分かりますよ。

そして一緒に暮らしていた男性は、真弓さんが人とは異なる存在だという事を初めから分かっていたのでしたね。
人間も神魔も関係なくお互いを分かり合えていた事…。
例えお互いが進む先に破滅が待ち受けている運命だとしても、それが見る者にとっては唯一の救いだったと思います…。

神魔とは確かに「人の心を蝕み、滅びへと導く妖のもの」かも知れません。
だからこそ真弓さんのような神魔の存在は、不毛の砂漠の中にただ一輪だけ咲いた花のように
見た者の心に残るのでしょうね…。

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