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【オリジナル】イナリ大社【和風？】

46 名前：名無しさん＠お腹いっぱい。 投稿日：2017/02/10(Fri) 20:24

＞小イナリは大社の方角を見つめてそう呟いた。その後、神の力によって老婆の家に子や孫が帰ってくることだろう。

(その日、早朝から小さな祠へ向かってくる足音は老婆の物だけではなかった
老婆に面差しの似た少女が老婆と共に小さな社の掃除をしている
老婆はとても幸せそうに、時おり孫と話ながら社の掃除をしている
楽しげに老婆と話す少女は掃除の手を止めると、ふと社へ視線を向けた)
ここがこの前、おばあちゃんが話してくれた御狐様のお社なんだ
…おばあちゃんの言う通り随分傷んでしまってる…
(労るような視線を社に向けると少女は膝が汚れるのも厭わず社の前に正座をして手を合わせる)
おばあちゃんに優しくしてくれてありがとうございます
二世帯住宅でおばあちゃんと一緒に住めるようになりました
御狐様のおかげっておばあちゃんが言うの…私もそう思うんだ
私はおばあちゃんの孫です…今度私とも遊んでくださいね
(言い終わると、甘酒と稲荷寿司と…いくつかのお手玉を社に供え)
実は贈り物はこれだけじゃないんですけど…まだ内緒です
…御狐様、私も会えるかなぁ…

(その夜、大社の社務所に差出人不明の封書がとどいた、そこには一千万の小切手と共に一筆が添えられている)
[わずかばかりですが大社の側にある小さな社の修繕費にあてて下さい
もし残るようでしたら御布施としてお納め下さい
老い先短い老婆の夢を叶えてくださった神様の為にも何卒御願い致します]


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