【オリジナル】アラビアン・マッチョ【古代アラビア】

58 名前：拳狼ルミナ（女） ◆uwki1uEg 投稿日：2018/09/11(Tue) 22:00

>>56

それじゃよろしく、お姫さま。（握手）
幸い、今夜は月も綺麗だし、周りに外の人間もいない。

オレの、いや、私の真の姿をお目に掛けるわ。

（まず女の姿に変わり、そして巨大な狼の姿になる）

私の真の姿を見ても動じることなく、瞳を「美しい」と言ってくれるのね。
素直に嬉しいわ。
でも、人の「知」はそういうものかも知れないわね。

相手が言葉が通じ、意思の疎通ができる存在であれば無闇に恐れたりもしない。
私が過去に心を許し、真の姿を見せた相手は皆そうだった気がするわ。

では私は貴女をこの背に乗せ、地の果てまでも天の彼方までも導こう。
それが、今を生きる私の天命として…。
そして貴女が対岸を成就した暁には、再びわが血潮を滾らせる熱い時を所望しよう。

だが、この姿でこの国に巣食う不逞の輩を一掃する気は無いわよ？
獣の力を借りたと国民に知れては、復権を成したとて女王の威厳を後々揺るがしかねない。

それに、獣の姿の時に感じる人の血の匂いは私の心を狂わせる。
私は人の身に姿を変えてこそ、人の血の熱い滾りを感じられるのよ。

私の役割は、あくまでも貴女が至るべき道へ導く事。
死屍累々の山を築いて頂上に立たせる事ではない。

貴女ならば、無論理解しているだろうけどね。

>>57

ええ…早速だけど頂くわ。
お代は此処に置くわよ？

獣の姿の時には、棘が痛いばかりで走る邪魔でしかなかったサボテンが、
人の知をもってすればこれほど美味になるとはね…。

最初は痛そうで口に入れるのも憚られたけど、食わず嫌いはつまらないと
勇気を出して口に運んだ時、感激したのを覚えているわ。

…御馳走さま。機会があれば、また来るわね。


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