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800 名前：水橋 パルスィ@ポリス ◆Parseejo 投稿日：2020/09/12(Sat) 17:42

次は魚ね

>>711 吉備
>何か今更気づいたけど、キビの容姿にこの仮装、死徒って言葉……何か裏道街道突っ走りそうな不憫な誰かに似てる様な
あら、誰か思い当たる知り合いでも居たかしら？
死徒の知り合いなんて不吉な臭いしかしないけれど。
不吉な存在同士一緒に祭を回ってみましょうか？吸血姫に橋姫、どちらも容姿の美しさで知られた種族
人間達を堕落させて回るのも一興かもしれないわ。

>昔、人の側に立っていたのかそんな風格も感じられるしね。
ふふ、遠い昔の話よ。今ではその資格すらない。
けれどもこの祭の間、その真似事をするくらいは許されるかしら。

>まぁ……人間牧場って言う発想は個人的には頂けないけど
でしょうね、私も重ねて醜悪だと思うわ。
外界の繁栄から取り残されて感情を搾取される。悪食な妖怪に至っては肉までも喰らう。
ペシミスティックな奴は「人間も家畜を飼っている、同じことだ」なんて言うでしょうけれどそれは違う。
知覚種族にそんな扱いは相応しくない。
まあ、見方を変えれば幻想郷は妖怪牧場、妖怪保護区みたいな感じかしら？
私達はあの空間、領域でのみ往時の強さを持って生きていくことができる。

>●オブリビオン
ふぅん、種族を超えて救っているわけね。だとしたら恩義を感じているのかもしれない。
貴女もそれで猟兵になったわけだから。
サムライエンパイア……侍だらけなのかしら？だとしたら私は避けるべきね。
かつてこの国に居た侍達は例外なく悪鬼羅刹と戦う力を備えていた。
彼らにとって鬼の端くれの私はいいカモでしょう。
骸の海……あまり想像したくないわね。そんなところを渡って安寧の地へ向かうというの？
どこの世界の妖怪も苦労が耐えないわね。

>●キビの切欠
失った後に何かを見つけ出せるのはとても幸運なこと。
妬ましいし、大切にしておくのね。ましてそれが自分だというのならば。
そうよ、栄養と同じ。どうせ私達は妖、逢魔ヶ時の黄昏を生きる者。
ならば様々なものを摂取すべきだし、そうしてもよい。
貴女なら、嫉妬と劣情ならすぐにでも集められるでしょう。

>差し支えなければ聞いてみたいかも。
長くなるわよ、覚悟しなさい。はじめに私はアフラ＝マズダーに生み出されて水の中を揺蕩う存在だった。
それから人間達が現れて私を神として崇め始めた。私も力を得て恵みをもたらすことができた。
私が主に手をかけたのはエーラーン（イラン）の地、そこには多くの国が興っては消えたけれど、
クリシュ（キュロス2世）の興した王国は帝国へと脱皮して世界の半分を支配した。
彼の王朝は300年栄え、その後ユナーニ（ギリシア）人が300年支配した。
その後アルシャクが400年続く王朝を興してアルダシールの王朝も400年以上栄えた。
王朝は変わっても私は神として祀られ、大王の何人かには見初められて後宮に入ったこともある。
けれどもアラブ人が攻め寄せて国が完全に滅び、崇める神も変わった。そして私は逃げた。
逃げた先で最後の夫とも死別してそこからも逃げ出した。
極東の島国にたどり着いた私は波斯（ペルシア）の姫として朝廷から遇されたけれど、後にどう間違ったのか橋姫として祀られた。
最初は神だったけれど、しばらくして暴れた奴がいてね。聞くところによれば夫に浮気されて狂った末に夫と愛人を殺したらしい。
同情はするけれど、その後がいい迷惑よ。橋姫は悪神、妖怪という意識が人々の間に駆け巡り、私は神格を失い妖怪となった。
嫉妬の妖怪にね。疎まれた私は旧い地獄と地上を繋ぐ橋の橋守となり、人間に追われて地上から逃れた鬼の大将と出会って結ばれた。
それから千年くらいは特に何もない、痴話喧嘩がたまにあるくらいの穏やかな日々を今日まで過ごした。もう退屈かしら？こんなところよ。

>キビもパルスィちゃんの事は嫌いじゃないかも。
そう言ってくれると嬉しいわ。
祭はまだ半分、よろしくね。

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