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【オリジナル】鬼の末裔っす！

930 名前：名無しさん＠お腹いっぱい。 投稿日：2023/06/27(Tue) 19:07

私はとある貴族の老父である
自分で言うのもなんだが、若い頃は容姿端麗で歌を作るのもうまく大変女性からモテた
ある月明かりの美しい日の夜、夜を共にすごしてくれる女性を探し町中を歩いていると、月を一人で眺めている美しい女性を発見した
私は彼女に声を掛けた
月明かりに照らされた彼女の顔を見ると瞳は紅く、額には角が生えていた
私はギョッとした
鬼だ
私は声を掛けたことを後悔した
しかし彼女は私に何もせず、淡々と私に話掛けてきた
彼女と少し話ただけだが、私は彼女に惚れた
この女を自分の物にしたいと思った
私と彼女はその夜を共にした
それから彼女は私の家に住み
子供も2人授かった
彼女と夫婦になってから30年が過ぎたころ
彼女は私を見るたびに悲しい目をするようになった
彼女には私の老いを嘆いていた
このままでは私がもうすぐ死んでしまうと言った
彼女は私に自分の血を飲めといった
これを飲めば若返るといった
だが、それを飲めば私は鬼になる
彼女と長く過ごすために鬼になる道を選ぶことは私には出来なかった
彼女は私の元から去っていった
私は鬼にならなかったことを後悔していない
長く生きるより、人として死んでいくほうが良い
しかし、彼女にもう会えないのは残念だ

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