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【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ六

349 名前:水橋 パルスィ@メイド服 ◆Parseejo 投稿日:2024/02/23(Fri) 19:00
>>338
従者は主君の心を我が心として活動しなくてはなりません、故に花見の宴と流星群の観覧を盛会にすることが第一
何をどのように見せるか、これで亭主の器が量られるのですから従者として主の威容を最大限見せる催しを企画せねば。
神格から名士、姫様の御学友までお招きしなければなりませんから、招待状の書き方から配席までは頭痛の種
侍従長に羽藤侍従、蝙蝠三姉妹にも知見を賜らねば到底できぬことでしょう。

一方で、これから取り扱うのでざっと調度品を見ておりましたけれど、東西の名品が鎮座ましまして創意を掻き立てられますわ。
西はマイセン、ウェッジウッド、新しいところでジバンシィ、東は景徳鎮は当然として華やかな有田、渋い楽焼まで。
流石に真祖に連なるお家柄、持ち伝えのものも姫様のお眼鏡に叶ったものもありましょう。
このように妬ましいものを見ることができるから、誰かの僕になることはやめられません。

羽藤侍従も桜舞う中姫様に従ってそぞろ歩くことを願っているようで―――なんと妬ましいのかしら。
舞い散る桜は倭国で至上の美とされている概念、そこに太陽や月さえ恥じらう麗しい女人が二人連れ立つ、これだけでも嫉妬よね。
草木ですら語り掛けてくるこの国、吸血姫と侍従が連れ立って何も話さぬ筈はなく、春と互いの美しさを謳い合うのでしょう、重ねて妬ましい。
春の陽気か月の狂気に中てられて二人の影は重なるに違いないでしょう、アフラ=マズダーはなんと妬ましい運命を定められたのか。

>>341
姫様は当然羽藤侍従を挙げられましたが、当の本人はご入魂のグリッタ様の腕に感じ入っておられるようです。
忍んで参った折に賜った菓子と毎日頂く賄いは盛り付けも味も量も万点、殷朝の伊尹もかくやと思いました。
そんな彼女が挙げた方、さぞかし妬ましい腕の持ち主なのでしょういずれ相見えたいものです。
料理対決ならば例え負けて自尊心を失ったとしても、胃は満たされますから。

新参ゆえ蝙蝠三姉妹と共に下拵えを任されておりますが、いずれは一品二品任せて下さればと存じます。
早春は冬の名残と春の息吹が感じられる季節、すなわち両方の季節のものを旬としてお出しできる季節でもありますわ。
一例として食材と予算が許せば以下のようなものを供したく存じます。
アレルギーや苦手なものがございましたらお申し付けください。

〇 前 菜
  ・ クークー(イラン風ホウレンソウ入りオムレツ)
  ・ 脂を蓄えた冬のブリにアーティチョークを添えて
  ・ ウナギとチーズのラヴィオリ、和出汁仕立て

〇 スープ
   ズッパ・ディ・オルツォ(大麦、ズッキーニ、タマネギ、トマト、ニンジン、セロリ、インゲンのスープ)

〇 魚料理
   タラのフリットにキャビアソースを添えて

〇 肉料理
   子牛のタリアータにビーツソースを添えて

〇 デザート
   ベリーソースのブラマンジェ

>>345
姫様、斯様に不躾な者は客ではなく慮外者として排除して―――そうですか、ご要望にはお応えすると。
お客様大変失礼致しました、主の判断が無ければ既に首と胴が永遠の別れを告げていたでしょう。
春は別れの季節とも申しますが、やむを得ないものとそうでないものも当然ございます。
主の寛大さと分別を胸中に留めて下されば幸いですわ。

ttps://i.imgur.com/EcRl0Ql.png
さて、主と上役が猫になった以上、私もならなくては忠義に悖るというもの。
そして目の前に猫が居れば触りたくなるのが人情、されど可憐なお二人を毒牙にかけさせるわけには行きません。
この身を賭けて姫様をお護りするとお誓い申し上げましたし、羽藤侍従がそうなることも大御心ではないでしょう。
故にお客様、当館で愛でてよい猫は目の前に現れた化け猫のみ、いかなる愛撫にも耐えますわ。

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