掲示板に戻る
全部
前 50
次 50
1 - 50
最新 50
スレ一覧
▼
レス数が 1000 を超えています。残念ながら全部は表示しません。
「オリジナル」殺人鬼
881 名前:
マリア・シュシュ ◆
//ARK./I
投稿日:2010/07/18(Sun) 15:46
眩暈のするような暑さと、むせかえるような血の匂い。
お腹が痛いのは、きっと悪いものを食べたせいね。
おとといの夜に食べた、あれ――腐っていたのかしら?
>>876
ああ、じゃあこの匂いはあなたの仕業だったのね。
こう暑いと、血も死体もすぐに腐ってしまうわ。だから、とっても臭いの。
ねえマリア、あの子のお友達はどんな気持ちで斧を振り下ろされたのかしらね?
驚いた? 悲しんだ? 恐怖した? 絶望した? 何も考える暇はなかった?
シュシュがマリアに殺されることがあったなら、その時は何を思うかしら。
そうね――そこに存在するのは、安堵だわ。
あなたとお友達がどれほど深い絆で結ばれていたのか、シュシュは知らない。
だから、的確な言葉を残すことはできないわ。
でも、そうね。あなたがそのお友達を、少しでも愛しく思えたなら――
あなたはそこに、お花を飾るべきだと思うの。
好きだった花でも、好きな花でも、似合いそうな花でも。
見苦しい肉の塊は、それで少し哀れみを誘うようになるわ。
気持ち悪い、よりも――可哀想、のほうが、まだ優しいもの。
――かのじょがおのをてにしたら
まなつのひるはあくむをみせる――
ねえあなた、リジー・ボーデンという人を知っている?
少し有名なのよ。お母さんとお父さんを何十回も斧で切りつけて殺した人。
リジー・ボーデン人形なんていうものも人気があるわ。
あなたもそうなるのかしら? どう思う? シュシュは、そうね――ならないと思う。
どうしてかしら、あなたからは怖い感じを受けないの。
だから、怪談話にも伝説にもならないわ。ただの不幸な事件。
現代の心の病。少年期の複雑な心理――そんな言葉で片付けられるんでしょうね。
>>877
そうね、シュシュはミドリを特別扱いしたりしないわ。
シュシュにとって特別なのは、今まで殺してきた十一人とマリア、それにあと二人だけ。
あとはみんな、愛しくてどうでもいい路傍の花だわ。
ミドリも、ものごとを深く考えるタイプなのかしら。
シオンもそうだし、シュシュもそう。そういう人が多いのね、きっと。
人間は考える葦、だなんていうけど、深く考えすぎるのも考え物。
役には立たなくていいわ。ミドリは道端の花に機能性を求めたりするの?
シュシュはしないわ。そこにあればそれでいい。なくても、別にいいの。
>>879
シオン
シオンも楽しいなら、シュシュは嬉しいわ。
世界の条理、画一化された価値観? 違うわね、きっと人として正しい筋道のこと。
シュシュもそう思うわ。楽園に戻れても、きっと今の人間は楽園に馴染めない。
どの道を選んだって幸せにはなれないんだって――そう思うの。
赤い庭。チューリップ、バラ、ポピー、それに――何が必要かしら。
赤いお花ばかりが咲いてしまう、そんなお庭は素敵ね。
青い芝を育てられないのも、悲しいことなのかしら。さあ、どっちでもいいけど。
>>880
そうかしら、シュシュはそうは思わない。
何事にも程度とか、限度といったものがあるもの。
なぁに、マリア。らしくない? そうね、シュシュもそう思う。
死にたくない人を殺してしまうのは、きっとただの暴虐なんだわ。
だからと言って、別に止めたりはしないけど。
放って置いたって、傷の痛みに耐えられないような人は勝手に死んでしまうし。
どんなに守ろうとしたって、虹がいつか消えてしまうのと同じ。
死んで欲しくない人ほど勝手に死んでしまうの。
だからこそ? そうね、だからそうなる前にって殺してしまうのかしらね。
虹が見たくて、雨よ降れって願ったこともあったわ。
――てんごくにあるにじのはしのふもとでは
いとしいだれかがまっていて――
雨は降らなかったし、虹も見えなかった。
大切な人は帰ってこなかったし、誰もそのことに気付いてはくれなかった。
でもね、それでも――シュシュにはマリアがいるわ。
だから、青空の下で一人ぼっちになったって、寂しくなんかないわ。
でもね、ときどき思うの。シュシュがいい子にしていたなら、もう一回会えたのかしらって。
だって、シュシュは間違いなく地獄行き。
天国の虹の橋には、辿り着くことができないんだもの。
掲示板に戻る
全部
前 50
次 50
1 - 50
最新 50
スレ一覧
▲
read.cgi ver.4.21.10c (2006/07/10)