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【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ弐
281 名前:
羽藤柚葉 ◆
cmJTqYfU
投稿日:2017/03/03(Fri) 10:56
>>265-266
アーチェロお嬢様
>ええ、わたくしが物心つきました頃はもはや父も当主として城館の内外でやるべきことがあるため、前線に立つことはなかったのですが、かつての父を知る者の話では、実に雄姿並ぶ者なく、且つ一場の芝居を見るが如き麗姿を以て、同族の女性を惹きつけたとか
そうだったのですか。お嬢様が物心つきました頃は旦那様も一族の治世と教会や人間との折衝に
御力を尽くされていたのですね。
その頃も完全に一族と人間との争いが無くなっていたわけではないと思いますが…。
お嬢様が物心ついた頃に旦那様が第一線から身を引かれていた事はある意味幸運だったと思います。
>様々な戦闘のための技を教えられはしましたが、家族は誰もわたくしに
『戦場に立て。』
とは申しませんでしたわ
これまでの一族の歴史を踏まえれば、己の身を守るために戦の術を身に付けておくのは必然と言えましょう。
ですが…誰もお嬢様に戦いを強制されなかったという事は、望む望まないに関わらず
これまでの一族の方と同様に血に塗れた道を歩んでほしくない…。
そのように思っていたのではないでしょうか。
それと…メイド長さんのお話を聞く限りではありますが御家族やお嬢様に身近に関わる方々は
決してお嬢様に人間を「敵視」するような事や価値観を吹き込む事はなさらなかったと思います。
全てが平穏無事な時代では無かったとしても…良き家族や家人に恵まれておりましたね。
だからこそ…私もこうして御傍にいられるのですね。(微笑)
>母の話によりますと、その画家は今に伝わる名を成された方なのですよ
お名前は、ジョルジョ・バルバレッリ・ダ・カステルフランコ(Giorgio Barbarelli da Castelfranco)、一般には単にジョルジョーネ(Giorgione)と呼ばれているようですね
生年は1477,8年頃、没年は1510年、西洋絵画の歴史の中でも謎の多い画家とされておりまして、確実にこの方の作品とされているのはわずか6点だそうです
まあ…残念な事に奥様にも認められた海外の才をお持ちでありながら早世されてしまったのですね。
もっと長く世に留まっていられたら、現代に知られた偉大な芸術家達とも肩をならべられたかも知れませんね…。
>『それは、わたくしが囲っていた時期が長かったからよぉ。
彼の作品もまだわたくしの手元にあって独り占めしているのが多いのよぉ。
え?『優れた美術品は、世に広く公開すべきだ。』?
だってぇ、あれらは彼がわたくしに贈ってくれた作品だものぉ。
手放したりしたら、彼に悪いでしょぉ。』
うふふ…お気持ちは私にも分かりますね。
一人の画家が、一人の女性の為に筆を取り、描き上げてくれた数々の絵画…。
そして何より、己がその才能を見出した者のものとなれば一人占めしたくなってしまうのも無理はありませんね。
…確かに表の世界に出れば、ジョルジョーネ氏の生涯や絵画史を更に解き明かす重要な史料となられるでしょう。
ですが、それらは今はあくまでも奥様の大切な思い出の品なのですから御無理は言えませんね。
…ただ、当時の歴史と芸術を解き明かす為の史料として役立てられるのでしたら世に出る事を私も歓迎致しますが、
「お宝」扱いで欲望に目をぎらつかせた人々の前に晒されるのは私も我慢なりませんね。
…飄々となさっているかのようで、実は誰よりも物事の本質を見据えているであろう奥様の事ですから、
大切な思い出を汚されたくないという思いもあるのではないでしょうか?
>…日本の小樽市にもヴェネツィアの文化を紹介してくださっている美術館があると伺っています
その一品だけでも、あちらに寄贈してくださらないか、と思いますわね
日本とイタリアの文化交流は、母にとりましても望むところかと思うのですけれど…
北一ヴェネツィア美術館…というのですね?
まあ!本当に綺麗な美術館ですね。
成程…ヴェネツィアのグラッシィ宮殿をモデルにしているのですか。
貴族の生活様式や数々のガラスの芸術品…。
思わず見惚れてしまいそうな展示品に溢れていますね。
衣装文化体験コーナーでは、イタリアの貴族の衣装を着ての記念撮影も可能なのですね。
あ、そういえば他種族間交流法の施行されている街の人魚のお姫様は
水族館でのパスをお持ちでしたが、もしかしたらお嬢様も?
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