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【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ参

213 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2018/06/04(Mon) 23:29
>>204-206(アーチェロお嬢様)

>あら、それは嬉しいですね、柚葉さんのみたらし団子の焼き加減は本当に絶妙でございます
>では、わたくしは純米大吟醸を買ってまいりますわね…

はい、お初にお目に掛かる長壁姫様にも喜んで頂ければと思いまして…。
最初はどのようなお土産を持参しようか悩みましたが、
あまり時間をかけず、出来たてで味わって頂けるものとして今回はお団子に致します。

>かの有名な宮本武蔵様が長壁姫様と因縁浅からぬ関係でいらっしゃっただなんて
>それにしましても、随分と不穏なお話ですのね?

はい、>>201さんのお話は初耳でしたので私も随分と驚きました…。
近年は「長壁姫様が太刀を武蔵様に授けられた」というお話迄で終わらせて伝えている方が
多いとの事です…。
個人の勝手な思いですが、やはり邂逅と別離は良き形であってほしいと思わずにはいられないですね…。

>逃げて!逃げて!
>貴女に何かあったら、わたくしはどうすれば −
>柚葉――!

(事が無事済みました後…)

ああ…。申し訳ありません…。
またも我が身を省みず、お嬢様にご心配を賭けてしまいました…。

思えば、あの時のように互いを敬称を用いず名前で呼び合う時…。
それは、普段以上に互いを想い合う時でしたね。

ですが、刹那の瞬間とはいえ永遠の別離となってしまいかねない事を恐れる余りに
お嬢様が私の名を叫ぶ瞬間を私自らがもたらしてしまった…。
面目次第もございません…。

ああ…。今年のオハシラサマへの御挨拶の際にも、また叔父である白花さんに叱られてしまうかも…。
あら?土地神様、こちらの青々とした初夏の木の葉を私に?
あ、この声は…。

「またお仕えしているお嬢様に心配をかけてしまったね。
全く…考え無しに突っ走ってしまうのは桂もゆーねえも、柚葉も同じなんだから。

偶々持参していたお団子の串、土地神様の御加護、そして柚葉に流れる贄の血…。
どれか一つ欠けていても、助からなかったかも知れないんだよ?
でもどんなに恵まれていたって、助からない時は助からないんだ。
柚葉が特別なわけじゃない。運が良かったとしか言い様が無いんだよ。

目の前の事を、どうにかしたい気持ちは分かる。
でもそれが果たして、自分に出来る事がどうか位の区別は付けなきゃ。
命は一つしかないんだ。当たり前の事だけど絶対に忘れちゃいけないよ。」

風に乗せて、私の故郷のオハシラサマの声を届けて下さったのですね。
はあ…。心底反省しております…。
お嬢様、白花さん、誠に申し訳ありません…。

>…と伝えられているが、誤解が交っておる。
>長壁はな、人であった頃より狐たちをたいそうかわいがっておった。狐たちもその恩を感じて神使として真摯に仕えておったのだ。

そうだったのですか…。
愛する方をお守りしようとして、その想いと因果が複雑に絡み合い
今回の事に至ってしまったのですね…。

でも、今此処にお嬢様や私、そして土地神様と長壁姫様、武蔵様が一同に会し
この晴れやかに澄み渡る空の如く誤解を解く事が出来た…。
これもまた、必然なのかもしれませんね。
ですが、下手をすれば私のせいで晴空が血雨に変わっていたかもしれない…。

え?土地神様?長壁姫様?

「そう顔を曇らすでない。お主の土産に込められた想いがあればこそ、我等も武蔵も救われたのではないか。」と…?

ああ…。そのように言って頂けると、心底救われた想いが致します。
ですが、大切な主にこれで二度心底心配をおかけしたのもまた事実…。
きちんと戒めとして、心に刻んで参ります…。

(帰り道)

私が口にするのは憚られますが、お互いにこれ以上自身を責めるのはお止めにしましょう…。
「反省」に意味はありますが、「後悔」は意味をもたない…。
前を向いて、進むしかありませんね。

その…よろしければお屋敷までの道程、手をお繋ぎしてもよろしいですか?
刹那とはいえ凍った心を、互いの温もりで癒せるのなら…。

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