【オリジナル】アラビアン・マッチョ【古代アラビア】

210 名前：月の沙漠を行く姫 ◆EyAiQqWE 投稿日：2018/10/13(Sat) 19:29

>>184

…そなたも大臣の圧政に思うところは在ろう
彼の者が多くの民を苦しめたゆえ、その義憤を持ち報いを求めるのは当然じゃ
しかし、そなたのその表情は加虐を嗜んでいるように見えるのじゃ
大臣の裁きは十分なる吟味の上然るべく処置するゆえしばし待ってほしいのじゃ

>>185

むう、ルミナ殿の申し様の方がわらわよりずっとずっと説得力に満ちておるのじゃ
　わらわとて、大臣の所業を思えば血潮の涙つを抑えることは難しい
　じゃがルミナ殿は、この男を諭しながら、その実わらわが正しき道より外れぬよう導いてくれたのじゃ
　復讐の心、如何に危ういか肝に銘じて、吟味の場の開廷には良き判事を選び、母上の裁可をいただかねばならぬ

>>186

おお、沙漠の主がその姿を現したのじゃ
そうか、人間以外にも多くの者がわれらが如何に大臣を裁くかを見守っているのじゃ
わらわたちが誤れる裁きを下すとき、彼らこそが我等を裁くのであろう
その前に、ルミナ殿がわらわに愛想を尽かすであろうがな

そなたの心決して蔑ろにせぬゆえ、暫く待ってたもれ、なのじゃ

>>187

強き者は常に戦いを挑まれるものなのじゃな
じゃが、ルミナ殿にいきなり向かっていくとは、勇敢なのか無鉄砲なのか
それは勝負の帰趨で分かることじゃ
じゃが、わらわはルミナ殿の舞い踊るような戦い方がまた見られて嬉しいのじゃ

>>188

ルミナ殿が言われた以外について申しておこうかの
織物と並ぶ自慢はガラス細工、清澄にして華麗なカットグラスは世界各国の垂涎の品で遥か東の島国の宝物倉に納められておると聞く
陶器もまた傑出したものが多いのじゃ、麗しい碧釉の色合い、真珠のような光沢、複雑玄妙な文様の合わせ技は幻想的ですらあるのじゃ
そして、黒檀やナツメ、貝殻などを多種多様な材料を嵌め込んだ象嵌細工の美しきことよ
王宮に置いてきてしまった象嵌細工の小物入れ、わらわの宝箱は無事であるかのう…

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