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■ ■中世ファンタジー世界総合 11■ ■
- 1 名前:シェンリー ◆LnUU8pic  投稿日:2020/10/25(Sun) 00:41
 -  ファンタジー世界を背景に持つオリキャラの総合スレです。 
 ファンタジー系のキャラクターを演じて 
 名無しさんの投下するネタや質問に答えたり、仲間に話題を振って会話をしましょう。 
  
 【ルール】 
  1. 参加キャラは、このスレッド独自のオリジナルであること。 
  2. 参加キャラは、キャラ紹介テンプレを使って自己紹介をすること。(>>2にあります) 
  3. 単発系の質問・ネタ投下歓迎。 
  4.誹謗中傷などはスルーすること。 
  
  
 【外部サイト】 
 中世ファンタジー世界総合スレッド避難所 
  ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17089/ 
  
 中世ファンタジー世界総合wiki 
  ttps://wikiwiki.jp/medievalftsy/ 
 - 2 名前:シェンリー ◆LnUU8pic  投稿日:2020/10/25(Sun) 00:41
 -  【キャラ紹介テンプレ】(追加・省略可) 
 名前: 
 年齢: 
 性別: 
 身長: 
 体重: 
 種族: 
 職業: 
 属性: 
 性格: 
 利き手: 
 魔法: 
 特技: 
 装備品: 
 所持品: 
 髪の毛の色、長さ: 
 容姿の特徴・風貌: 
 趣味: 
 将来の夢(目標): 
 簡単なキャラ解説: 
 - 3 名前:シェンリー ◆LnUU8pic  投稿日:2020/10/25(Sun) 00:43
 -  ふ、ぁ……。朝……。 
 (東の山あいから日が昇る。寝床にしていた洞穴で羽を休めていた私は、岩の隙間から差し込む温かな日差しで目を覚ました) 
 (随分と長い間眠っていたようだ。身体は鉛のように重く、思考も靄がかかったかのようにはっきりしない) 
 (この洞穴は羽を広げても問題のない広さ。翼をゆっくりと広げて全身に血を行き渡らる。少女の身体とは不釣り合いな飛膜。それをを軽く羽ばたかせた) 
 (洞穴の中に風が吹きすさび、砂煙が宙を舞う。私は深く深呼吸をして、毛布代わりにしていた外套を手に取る) 
 (頭の双角が、飛膜が、長い尾が、みるみるうちに小さくなって身体の内側に引っ込んでいった) 
  
 いい天気……。行って、きます……。 
 (幾分か軽くなった足を外へと向ける。晩秋の朝、ひんやりとした空気と適度な湿気が心地よく、もう一度深呼吸してしまった) 
 (少々目立つ服装――儀礼用のチャイナドレス、それを、目立たない茶色い外套を羽織る事によって隠す) 
 (随分と長い間お世話になった洞穴に、お礼の言葉を残して。私は新たな旅に向かう) 
 (今度は、どんな人たちに出会えるんだろう――そんな期待に、胸を躍らせて) 
  
  
 ■    ■    ■    ■    ■    ■    ■ 
  
 名前:シェンリー 
 年齢:13歳 
 性別:女 
 身長:148 
 体重:40 
 種族:ドラゴニュート 
 職業:旅人 
 属性:水 
 魔法:自然操作・竜変化 
 特技:動植物と意思疎通が取れる 
 性格:内気で臆病 
 利き手:右手 
 装備品:くすんだチャイナドレス、使い古した外套、封印の腕輪 
 所持品:路銀少々 
 髪の毛の色、長さ:金銀が混ざり合った無造作な長髪 
  
 容姿の特徴・風貌: 
 色素の薄い肌色に大きな丸い真紅の眼を持つ。 
 頭部に枝分かれした一対の角を持ち、背には身体と不釣り合いなほど大きな翼、岩から削りだしたような尾   
 普段は竜の特徴を抑えているが、油断した時や魔法を行使する時などは出現してしまう 
  
 趣味:おしゃべり、観劇、空を飛ぶ事 
 将来の夢(目標):世界中を見て回り知見を広める事 
 簡単なキャラ解説: 
 世界の精気が集まり形を成して生まれた、最後の古竜 
 生まれて間もないために物を知らず、故郷に災いを振り撒き追放されて以来、安住の地を求めて放浪していた 
 道中に関わった人々の影響で人に興味がわき、それ以来は人の世に身を投じる 
 種族由来の強力な魔力を秘めるものの争いごとを好まず、その力を他者に向ける事は基本的にない 
 - 4 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/10/25(Sun) 00:48
 -  懐かしいスレやのう 
 前スレ落ちてたのか 
 - 5 名前:シェンリー ◆LnUU8pic  投稿日:2020/10/25(Sun) 00:53
 -  >>4 
 ……え、えっと……うん……。 
 もう、あの穴の中に、住んでれば、いいかなって……思ってたけれど……。 
 こんなに、いいお天気、だから……。前みたいに、また、旅をしてみたくなったの……。 
 ……えへへ、あなたも、旅の途中……?気を付けて、ね?良い旅を……。 
 (久しぶりの人との会話。声の出し方は何とか覚えてたようで、一安心。といっても、消え入りそうな声だけど) 
 (なんとか会話を終えたあと、外套のフードを目深に被り、通りすがりの旅の方に頭を下げた) 
 - 6 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/10/25(Sun) 01:03
 -  あんた達もう聞いたか? 
 なんでも、遺跡の調査に向かった連中が消えちまったって話だ 
 学者の先生と護衛の冒険者、合わせて七人だか八人だか… 
 - 7 名前:シェンリー ◆LnUU8pic  投稿日:2020/10/25(Sun) 01:17
 -  >>6 
 遺跡……昔の、建物……。 
 危ない場所、なんだよね……?その人達は、どうして、危ないって分かってて、そこに向かったんだろう……。 
 (その手の感情は、理解できなかったけれど……今は、今なら分かる気がする。それは好奇心、知識の探求) 
 (知らない事を新しく知るって言う事は、とても楽しくて、素晴らしい事だ。身を危険に晒してでも手に入れる価値がある事……) 
 ……あの、その遺跡って、この近く、だよね……きっと、多分……。 
 え、えっと……私、出来る事は、あまりない、けれど……どこにあるか、教えてほしい、です……。 
 (もしかしたら助けれられるかもしれない。それが無理だとしても、彼らの遺志を継いで、遺跡から何かを見つけられるかもしれない) 
 (誰に頼まれたわけでもないけれど、それは私にとって、とても“嬉しい事”のように思えた) 
 (行く宛のない旅、気の向くままに、風の精の囁き声のする方へと向かおう。私は、学者達が消息を眩ませた遺跡を探してみる事にした) 
 - 8 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/10/25(Sun) 02:32
 -  宇宙に行こう 
 - 9 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/10/25(Sun) 06:23
 -  おう?ここは…… 
 ガリガリの小娘霧使いがいましたかなあ 
 南方へ行くとか何とか言いながら消息を絶ってしまったが…… 
 - 10 名前:シェンリー ◆LnUU8pic  投稿日:2020/10/25(Sun) 13:52
 -  ……そっか、もうすぐ、収穫祭なんだね……。 
 どこか、人がたくさん住んでいる所に付けると、いいけれど……。 
 (一年の豊穣を感謝し、神様にお祈りを捧げてみんなで楽しくお祝いするというお祭り) 
 (そういう場所や催し物は、私は好きだ。普段は難しい顔をしている人たちも、一様に笑って、一年の無事を喜びあっている) 
 (そんな人たちの姿を見ていたら、私も胸の底から、何か温かいものがこみ上げてくるから。それは、とても心地が良いものだった) 
  
 >>8 
 う、ちゅう......?空の、向こう側、だよ、ね……? 
 宇宙には、神様、が……居るのかな……?ずっと、ずっと、飛んでも……私の翼でも、辿り着けない……。 
 見たことがないものは、見たくなるし……何があるのか、知りたくなる、よね……。 
 あなたは、宇宙を目指す……とても、素晴らしい夢、だと、思います……。頑張って、ね……? 
 (空はこんなにも高くて、この世界をどこまでも見守って、包み込んでくれる) 
 (夜になると宝石のような星々が煌めき、それを手にしてみたくて、高く、高く飛んでも、星の輝きは変わらず、手は届かない) 
 (だから、空の向こうへ行こうという彼の言葉は、夜空の星々に負けないくらい輝いて見えた) 
  
 >>9 
 霧の、魔女……。その人とは、少し……お話したことが、ありました……。 
 あなたも、知っているの、ですね?同じ知り合いがいる人って、なんだか、他人、じゃないような気がします……。 
 へへ、ごめんなさい。変、ですよね。…… 
 霧は……風に吹かれて飛び散っても、また、どこかで集まって……形になる、から……世界の、どこかに……。 
 だから、その……霧の人も、きっと、どこかで……ぷかぷか、霧を吹かしていると、思います……。 
 きっと、そうだよね……そうだったらいいなぁ……。 
 (他に知り合った面々も、きっとこの世界のどこかで、自分の生を全うしているんだろう) 
 (私も負けないようにしないと……。フードを目深に被り直し、旅の方に一礼。街道をゆっくりと歩いていく) 
 - 11 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/10/25(Sun) 14:04
 -  (´・ω...:.;::..あとは……頼んだ…ぞ…! 
 (´・...:.;::..お前達の力で…必ず… 
 (´...:.;::..この世界の…平和…を…! 
 ..:.;::..…………! 
 - 12 名前:シェンリー ◆LnUU8pic  投稿日:2020/10/25(Sun) 14:12
 -  >>11 
 え、えぇ、っと……?あ、あの……世界の平和、とか……えっと……。 
 ……あ。あの、ごめんなさい……!世界の、平和は……荷が、思い、です……。 
 (不思議な人、だったけれど、先程話に出ていた霧使いの女のことは、おそらく、別人) 
 (すごく、重大な事を言いながら消えていったけれど、そんな事、私がどうこうできる力なんてない) 
 (もう消えてしまったあの人の残滓に、消え入りそうな声でお断りの言葉を残す事しか、私にはできなかった) 
 - 13 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/10/25(Sun) 19:58
 -  洞窟で落とし穴に落ちた 
 - 14 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/10/25(Sun) 20:02
 -  かわいいお嬢ちゃん、かぼちゃのお菓子はいかが? 
 仮装用の衣装もあるよ! 
 - 15 名前:シェンリー ◆LnUU8pic  投稿日:2020/10/26(Mon) 00:45
 -  ……わぁ……。 
 (空を飛ぶのも好きだけれど、自分の足で一歩一歩、ゆっくりと進む旅では、世界は私に、また違った色を見せてくれる) 
 (森の木々の植生の変化や、鳥や獣の力強い生命の息吹。街道を行き交う旅人たちとの、何気ない会話――) 
 (その全てが、群れからはぐれた渡り鳥みたいに、迷い飛んでいた頃には見れなかった色だった) 
 (寝床にしていた洞穴から人の住む集落に辿り着くまで、徒歩で三日程。ちょうどこの村は収穫祭の準備に追われているようで、小さいながらも活気に満ちていた) 
 (飾り付けられた家々、村の広間に据えられた大きな焚火、せわしなく動き回る村の人々……それらを目にして、感嘆の声が漏れる) 
  
 >>13 
 あ……だい、じょうぶ……?無事に帰ってこられて、良かった、ね……? 
 洞窟の中は……暗くて、トゲトゲしていて……あなたたちには、ちょっぴり、大変な所かも、しれないから……。 
 そんなところで、落とし穴に落ちたら……そのまま、かえってこれなくなるってこと……よく、あるみたい……。 
 だから、うん……あなたが、無事に帰ってこれたことは……とても、幸運なこと、って、思います……。 
 ……え、え、っと……?あ、は、い……そうだよね……落ちないに、越したことは、ない、よね……? 
 不幸中の、さいわい、って、いうのかな……こういうの……。 
  
 >>14 
 お菓子……。え、っと……ほんとに、いいの……? 
 ありがとう、ございます……えへ、甘いもの、好きだから……。 
 (食べ物は、食べなくても生きていけるけれども、美味しいものを食べると、いつもよりも元気が出る気がする) 
 (甘いかぼちゃを練り込んだパイ。出店のおじさんに、一切れ渡してもらって頬が緩んでいくのを感じた) 
 (お礼に頭を下げ、ちょっとだけ持っていた銅貨をお渡ししたあと、長椅子に腰を下ろして早速それを頬張る) 
 ん、ん……おいしい……。 
 (ぽかぽかと身体が暖まるような、そんな感覚。それがお腹から全身に広がって、頭を蕩けさせる) 
 (仮装用の衣装?っていうのも気になるけれど……どんなものだろう。劇団みたいな、綺麗な衣装が用意してあるんだろうか) 
  
 - 16 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/10/26(Mon) 20:24
 -  私の魔法であなたを癒して差し上げましょう 
 - 17 名前:シェンリー ◆LnUU8pic  投稿日:2020/10/26(Mon) 22:33
 -  ……えっと、仮装、してないんだけどなぁ……。 
 (外套を脱ぐと、くすんではいるが身に着けている衣服の赤が映える) 
 (そういえば、この服を買ってもらった時もお祭りの時だったかもしれない) 
 (動きやすいし、丈夫そうだし、一目で気に入って旅の連れに買ってもらったけれど) 
 (これは、普段着ではなく、こういったお祭りや儀礼の時に身に着けるものだったらしい) 
 (おかげで普段は酷く目立つけれど、仮装している人もちらほら見かけるこの時期は、それなりに周囲に溶け込めそうだ) 
  
 >>16 
 え……?その、気持ちは、すごく、ありがたいです……嬉しい……。 
 けれど、私、どこもケガはしてないから……大丈夫……。 
 あちらの道沿いで、転んでひざを擦りむいてる子がいるから……その子を、癒してあげて、ほしい、です……。 
 ……癒しの魔法が使える事って……素敵、だよね……。 
 この、チカラを、けがを治すチカラに変えられるのって……すごいなぁ、って……。 
 - 18 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/10/27(Tue) 01:38
 -  ねぇ、何か冒険に役立つ資格・スキルの取得を目指してる人っている? 
 フリーランスの冒険者たるもの、常に己の実力を高めようと考えてるんだけどさ 
 どの方面に行こうか、ちょっと迷ってるんだよねえ… 
 もしよかったら参考程度に聞かせてくれない? 
 - 19 名前:シェンリー ◆LnUU8pic  投稿日:2020/10/29(Thu) 22:52
 -  いよいよ明日は、収穫祭……はろうぃーん、だっけ……?本番、だね……? 
 何をする、ってことはないけれど……楽しみ……。 
 お祭りが終わるまでは、この村に、いようかなぁ……。 
 (ここは規模の小さな村だけれど、お祭りの準備で活気があふれていた) 
 (大きな街での盛大なお祭りとはまた違った、素朴で温かな雰囲気の中で行われる、お祭り) 
 (それはとても居心地が良いもので、旅の歩みを遅らせる。といっても、当てのない旅ではあるから問題ないが) 
  
 >>18 
 あなたは、冒険者……なんですね……。 
 (遺跡や廃墟に潜り、人の手に益となるものを持ち帰る。あるいは害となる魔物を討伐したり、または様々な人助けをしたり……) 
 (いわゆる、旅をしながら色んな事をして、お金を稼いでいる人たちを冒険者、っていったっけ) 
 (以前、旅の連れ合いの伝手で、そのような仕事を一緒に受けた事を思い出した。その時に、一応私も登録?のようなものをした気がする) 
  
 ん、んー……?資格、スキル……あなたは、とても、頑張り屋さん、なんですね……。 
 地図を読めるとか……火をすぐに起こせるとか、そういうのは……大事、だけれど……きっと、もっとレベルの高い事を、言ってるんだよね……。 
 ……え、っと……私は、その……あまり、冒険者については、詳しくない、けれど……。 
 みんなで力を合わせて、足りない所を補い合って……冒険とか、お仕事をする…って、聞いたことがあります。 
 だから、今の自分の得意な事……それを、伸ばしていく感じで、勉強していけば、いいんじゃないかなぁ……? 
 ん、っと……見当はずれ、だったら……ごめんなさい。あなたの旅路に、幸がありますよう……お祈りしています。 
 - 20 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/10/30(Fri) 18:35
 -  俺はこのランスで魔物を串刺しにして来るぜ 
 - 21 名前:シェンリー ◆LnUU8pic  投稿日:2020/11/01(Sun) 15:18
 -  ふぅ……ん、えへ、楽しかった、かも……。 
 次は、どこに、向かおう、かな……。 
 (小さな村で迎えたハロウィン祭り。ほとんどお金は持っていなかったけれど、少しの食べ物と、お酒を分けてもらえた) 
 (道中の無事もお祈りしてもらい、とても満ち足りた気持ちで、この山あいの村を立つことができた) 
 (村と街道を繋ぐ小道を出て、周囲を見渡す。当てのない旅路……一先ず、学者たちが消息を絶ったという遺跡へと向かおうか) 
  
 >>20 
 立派な鉄……あなたは、魔物を倒すことを、仕事にしている人、なんですか……? 
 ん……お日様の力が弱くなって、夜が長くなってきたから……夜を生きるヒトたち……魔物……さん? 
 そういう人たちが、活発になってくる、ね……。 
 んっと……自分の身を、守るためなら……串刺し、にして……払うのは、仕方のない事、だと、思います……。 
 反対に、やられたりしないように、気を付けてください、ね……? 
 - 22 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/11/02(Mon) 16:46
 -  巨人討伐の依頼が来たぞ 
 - 23 名前:シェンリー ◆LnUU8pic  投稿日:2020/11/02(Mon) 22:35
 -  雨……強い、ね……。 
 (北風と一緒に冷たい雨が吹き付ける。外套のフードを目深に被り直し、日が落ちて夜の帳が落ちた街道を一人往く) 
 (空は分厚い雨雲に覆われ、月の光も星の光も届かない、暗い夜道。私の他に歩いている人は誰も居ない) 
 こっち、かなぁ……。 
 (翼を使わずに歩く速さは一般的な旅人比べてもひどく遅い。この姿では、歩みも見た目相応のもの) 
 (風の唸る音に獣の吼え声が混ざっているような気がして、ほんの少し歩みを速める。どこか雨宿りできる場所があると、いいけれど) 
  
 ――――ん、今日は、ここで休もう……。 
 (幸運なことに、雨露が凌げそうな廃墟を見つけた。崩壊した石造りの建物だけれど、寝床にするには十分だ) 
 (本当の事を言えば、一晩中歩き続けても、雨風の中で横になっても平気なのだけれど、人の世の中で生きているのに、そんな事をするのはおかしい) 
 (それに、旅中でどこか野営を張れそうな、そんな素敵な場所を見つけるのが楽しみの一つにもなっていたから) 
  
 >>22 
 あっ……あなたも、雨宿り中、ですか……?雨も風も強くて……とても、心地いい、夜ですね……? 
 火を焚こうと思ったけれど、良さそうな火種も、小枝もないし……全部濡れてて、今日は、起こせそうに、ない…かも…? 
 ん、んー……あ、そうだ。あのね?私、魔法が使えるんです……だから、火おこしくらいは……暖を取る、だけなら、良い、よね……? 
 ――――えへ、これで震えずに、夜が越せそうですね……。水も、土も、風も好きだけれど……火があると、安心、しますよね……。 
 火は、いつも……人に寄り添ってきた、夜の闇から、寒さから、守ってきた、そんな……元素の中でも、より、人に身近な物だと、感じます……。 
 巨人の討伐に、行かれる途中、なんですね……。小さなヒトが、大きな、巨人さんとか、ドラゴンとか……。 
 そんなものに、立ち向かうなんて……すごい、って、感じます。……なぜ、討伐しないといけないのかは、分からないけれど……。 
 それが、必要な物なら、仕方がない、よね……あなたの、無事をお祈り、させてもらいます、ね……?それでは、おやすみなさい……。 
 - 24 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/11/04(Wed) 13:33
 -  この辺でタコみたいな変な小動物見なかった? 
 ウチで合成獣の研究してたんだけどちょっと逃げちゃって… 
 - 25 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/11/06(Fri) 20:12
 -  君の必殺剣を見せよ 
 - 26 名前:シェンリー ◆LnUU8pic  投稿日:2020/11/08(Sun) 14:15
 -  ふぅ……。ちょっと、休憩……。疲れてはいないけれど……。 
 足を止めて、ゆっくり座って……周りを眺めてるのが、好きなんです……。 
 (翼を使えば、気を懸ける間もなく通り過ぎてしまう景色たち) 
 (こうして地に足を付いて歩いけば、その全てを目から、耳から、肌から感じられる) 
 (興味が引かれる事を見つけたら、そちらを覗いてみたり、こうして立ち止まって辺りを観察しているから) 
 (目的としていた遺跡に辿り着くまで、一週間近くかかってしまった。急ぐ旅ではないから、問題はないけれども) 
 (朽ちた石造りの建物を望む丘に腰を下ろし、冬の気配を感じる風を受けて目を閉ざす。髪を撫でる冷たい風が心地いい) 
  
 >>24 
 え、ん……ごめんなさい。見て、ません……。 
 合成獣……キメラ……ですか……?ん……見つかると、いいですね……。 
 (違う生き物同士を魔法の力で掛け合わせて、別のモノに作り替えられた生き物をキメラというらしい) 
 (新しい知識を得るために、好奇心の赴くままに行動するのは、とても楽しくて、素晴らしい事だと思うけれど……) 
 あ、あの......。あなたは……研究、合成獣の研究……。どうして、しているのですか……? 
 うぅん、違うの……。それはあなたにとって、とても良い事、だと思うけれど……。逃げ出した子は、どんな気持ちだったんだろうって……。 
 (ただ、そう思っただけ。それが良い事か、悪い事かの判断は、私にはつかなかった) 
 (だからそれ以上の言葉はかけられず、恥ずかしくなるくらい小さな声で問いを向けた後、何を言っていいか分からずに俯いてしまった) 
  
 >>25 
 絶対に相手を倒せる、一番強い剣技……?どんなものでも斬れる、すごい剣……? 
 ごめんなさい、私、そのどちらも持って、ないです……。 
 あなたは、強さを追い求めている、人、なのですか……? 
 見つかると良いですね……ヒッサツケン。 
 こういう、遺跡とか……昔に作られた、不思議な剣や、道具が、眠っている事があるらしい、ですね……? 
 あなたは、それを探しに……?ん、えっと、違ったら、ごめんなさい……。 
 では、良い旅を……。 
  
 - 27 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/11/08(Sun) 23:24
 -  薬草の詰め合わせセットを持って行け 
 - 28 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/11/23(Mon) 04:24
 -  親はどんな人だったか覚えてる? 
 - 29 名前:シェンリー ◆LnUU8pic  投稿日:2020/11/23(Mon) 19:54
 -  冬は、もうすぐそこまで来ていますね……。冷たい、澄んだ空気が気持ち良い……。 
 (心地が良い北風に当たっていたら、少しの間眠ってしまっていたようだ) 
 (その"少しの間"は、ヒトからすれば大分長い間だったかもしれない、けれど) 
 (羽をぐ……っと伸ばして立ち上がり、丘をゆっくりと下りていく) 
  
 >>27 
 え……?貰っても、いいの……? 
 その……お代は、きちんと、お支払いします……足りないなら、えっと……受け取れません。 
 せっかくのご厚意なのに……ごめんなさい。だけど、私には、必要のないもの、ですから……。 
 この薬草、珍しいもの、だと、思うし……集めるの、大変だった、でしょう? 
 なので、他の……必要としてる人に、分けてあげた方が……あなたの為にも、なるし……。 
 世の中?の、ため?にも……なると、思うから……。 
  
 >>28 
 ん……親……。 
 生まれた時の事は……あまり、覚えてないです……。 
 だけれど、暖かくて……安心して……ずっと、夢見心地で、ふわふわしているような……。 
 はじめの、ずっと初めの、記憶は……そんな感じ、でした……。 
 んと……それと、色々と、教えてくれた人も、居ました……。 
 その人達……旅の道連れの、人達、とか……。精霊さんとか……。 
 あと、旅の途中で、出会った、色んな人達……その人達が、育ての、親……? 
 ふふ、はい……あなたも、育ての、親……に、なる、かなぁ? 
 - 30 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/11/24(Tue) 14:27
 -  冬は好き?私は嫌だなぁ 
 なんだか日が短くなると気持ちが暗くなっちゃってさ 
 - 31 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/11/30(Mon) 19:02
 -  あなた は でんせつ の きのぼう を てにいれた! 
  
            やったね!! 
 - 32 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2020/12/17(Thu) 22:51
 -  里から出てしばらく、山道に差し掛かると道端に女性が座り込んでおり 
 周りには大柄な男たちが3人ほど倒れていた 
 どうする? 
 - 33 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2021/01/10(Sun) 22:35
 -  誰か〜 
 - 34 名前:赤錆 ◆BIv/1NS2  投稿日:2021/01/11(Mon) 01:41
 -  「その肌はごわごわとして固く、触れればとても冷たい」 
  
 名前:赤錆(あかさび) 
 年齢:誰も覚えていない  
 性別:女 
 身長:167cm 
 体重:58kg 
 種族:レヴナント(不死人) 
 職業:元傭兵 
 属性:闇 
 性格:野暮ったい 
 利き手:左 
 魔法:使えない 
 特技:身体の再生 
 装備品: 
  赤錆びた剣鞘		:鉄製の鞘に納まる鉈剣。全体が酷く錆びついており、刀身を抜くことすらできない。 
              故に鈍器として鞘ごと振われる。 
  コート・オブ・プレート:厚手の上着の裏側に板金を仕込んだ鎧の一種。 
  外套			:頭巾の付いた外套。風雨に曝されて久しい。 
 所持品: 
  ダガー		:よく切れる大刃の短剣。腰に提げている。 
  投げナイフ		:投擲に適したナイフ。斜革ベルトに数本が納まる。 
  大鷲の小旗		:もう掲げられることのない小さな旗。かつて属した傭兵団のシンボル・大鷲の図案が描かれている。 
 髪の毛の色、長さ:漆黒の黒髪を戦いの邪魔にならぬよう荒く、短く切ったもの。 
 容姿の特徴・風貌:ぼろの外套を纏った傭兵崩れ。 
                   不死人のためか肌はくすみ潤いなく、瞳は乾き切り焦点を結ぶことがない。 
                   普段はその徴を隠すようにフードを目深に被る。 
 趣味:生血に浴すること 
 将来の夢(目標):仲間の復讐を果たすこと  
 簡単なキャラ解説  
 傭兵崩れの冒険者。 
 所属していた傭兵団を壊滅させた「青銀の獣」を追い、各地を廻る不死人。 
 レヴナントとは強く復讐を願う者が死に絶えるおり、憑代(アイテム)に仮初の命を宿して蘇ったもの。 
 見事雪辱を果たせば安寧の眠りを得るとされるが、 
 そうでなければ正常の意思は衰え、未来永劫この世を彷徨う亡霊になり果てるという。 
 - 35 名前:赤錆 ◆BIv/1NS2  投稿日:2021/01/11(Mon) 01:42
 -  >>33 
 誰かの呼び声が聞こえた。 
 こんな雪深い山中で人探しだろうか。 
 それとも遭難者が偶然の通りすがりを頼ったものか。 
 あるいは声の主は山賊で、のこのこやって来た者から根こそぎ奪おうと手ぐすねを引いて待ち構えているのかも。 
  
 ……まあ何でもいい。 
 なんにせよ人がいるのは好都合だ。 
 この山に足を踏み入れてから幾日たったかは忘れたが、事の次第はこうだ。 
 急な積雪でおぼろげな道の痕跡は消え失せ、それから闇雲に稜線を跨ぎ、登って降るを繰り返せど人家の気配はない。 
  
 つまり、オレは遭難していた。 
 - 36 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2021/01/11(Mon) 02:37
 -  >つまり、オレは遭難していた。 
  
 そうなんですか 
 - 37 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2021/01/11(Mon) 19:30
 -  俺女? 
 - 38 名前:赤錆 ◆BIv/1NS2  投稿日:2021/01/11(Mon) 23:41
 -  >>36 
 やけに爽やかに言うじゃないか。 
 確かに俺は遭難しているが、それではお前も困るだろう? 
 この雪じゃ遭難者がふたり揃ったところで問題は解決しない……。 
  
 食い物と燃料は分けてやれる。 
 ただし、体を寄り添って温め合うやつは不可能だ。物理的にな。 
  
 >>37 
 俺は荒くればかりの傭兵団あがりでね。 
 そんな連中と肩を並べて戦うにはこっちの方が都合がよかったんだ。 
 部隊じゃ女は飯炊き係が多かったんだが、俺は腕っぷしが強かったもんで男共と一緒に前線に立った。 
  
 だから死んだ。 
 獣が現れたとき、武器を取った連中がまず死んだ。 
 - 39 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2021/01/11(Mon) 23:59
 -  爆弾ならありますけど…これ使いますか? 
 - 40 名前:シェンリー ◆LnUU8pic  投稿日:2021/01/12(Tue) 23:13
 -   
 (空には分厚い雲が覆い、山肌に雪を積もらせる。一面に広がる銀世界。その中の一つの小さな雪だまり、そこから紅い皮膜が飛び出し――) 
 ぷ、はっ……ん、んぅ……ここ、は……。 
 ……また、眠ってしまっていたようでした。寒いのは少し苦手……すぐに、眠くなってしまうから……。 
  
 >>30 
 はい……嫌じゃない、ですけれど……どちらかといえば、夏が好き……? 
 静かで、暗い冬も、もちろん好きですが……周りがみんな、眠っちゃうと、私も、眠くなってしまうから……。 
 村の人達も、冬の間は巣ごもりして、春を待ちわびて……温かい家で……。 
 ……私も、はい。柔らかい雪に包まれてたら、ついつい、眠く……ふぁぁ……。 
  
 >>31 
 んっ……っ。丈夫な棒です……きっと、元は立派な木だったんでしょう……。 
 ……不思議、ですね。木とか、石とか……動物の皮とかも……。 
 命を奪っても、また、違う役割を与えて……生まれ変わらせているみたい……。 
 元々とは、全く別のもの、に、なっちゃってるけれど……。 
 あ、の。ごめんなさい。何が言いたいのかわかりません、よね……。まだ、頭がぼーっとしてて……。 
 えっと……本当に、これを持てるのは、ありがたいこと、だなぁって……言いたかったの……。 
  
 >>32 
 あ、あっ……え、っと……。もう、大分、経っちゃったけれど……。 
 どうか、しましたか?倒れてる人も……。 
 すごく、長い間……待たせちゃって、ごめんなさい……。 
 周りの人達、気を失ってはいたけれど生きてはいるみたい、ですが……。 
 ……あ、あの……もしも、困っている事があるなら、助けになれるなら、私も嬉しい、かな、って……。 
  
 >>33 
 声、聞こえた……。こんな山の中にも、人はいるんだ……。 
 だけど、人間、では、なさそう……?寂しくて、辛くて……誰かに気付いてほしくて……。 
 そんな、気持ち……伝わってきます。 
  
 >>35 
 ――不思議なヒト……死んでいるのに、生きてて……でも、元とは違ってて……。 
 さっき貰った、きのぼうに、ちょっとだけ似てる……。 
  
 ……あの。あなたも、道に迷ったの、ですか……? 
 私は、……今、起きたばかりで、ここがどこか分からないのですが……。飛べば、少しは分かるかも、しれない、です……。 
 え、えっと……んんっ。初めまして?あなたは、何という方、ですか? 
  
 >>39 
 それって、火薬、ですよね……?火を付けたら……一気に、大きくなって、弾けて……。 
 空気も、土も、一緒に飛んでいっちゃうくらいに、すごい勢いで…薄く、大きくなる、ような……。 
 ……多分、ですけれど……ここで、今、それを使ったら……上の雪が、一緒に落ちてきて、雪崩になってしまいそうな、気がします……。 
 だから、うん、ちょっと……考えた方が、いい、かも……? 
 - 41 名前:赤錆 ◆BIv/1NS2  投稿日:2021/01/13(Wed) 00:40
 -  土に埋まって雪解けを待つという手も無くはない。 
  
 >>38 
 爆弾……? 
 お前、そういうものを扱う行商なのか? 
 ただここで発破してもな……。 
 救助要請とは思われんだろうし、雪が滑れば状況はもっと悪くなる。 
  
 ……。 
 おい、焚き火にそいつを近づけるんじゃない。 
 導火線に火が付いたらどうす……ちょっ、点火してるぞ!? 
 バカバカ!笑ってないでその辺に放るんだ!伏せろ! 
  
  
  
 ドーン(花火が上がる音) 
  
   ☆※☆ 
  ☆※☆※☆ 
  ※☆ ☆※ 
  ☆※☆※☆ 
   ☆※☆ 
     ・ 
     ・ 
  
  
  
 (キレイ……) 
  
  
 >>40 
 やれやれ、遭難者一人追加か。 
  
 俺は赤錆(あかさび)。流れの冒険者だ。 
 目当てのモンスターがいてね。そいつを追って各地をうろついてる。 
 お察しのとおり俺も迷子だ。 
  
 ……。(なんでこいつは俺と木の棒を交互に見るのだろう……) 
  
 ところでお前、今飛べるといったか? 
 獣人か何かか知らんが、高く飛べるならこの辺りの様子を見渡してくれないか。 
 人か集落か、山小屋でも何でもいい、見つけたらそっちへ移動したい。 
 - 42 名前:赤錆 ◆BIv/1NS2  投稿日:2021/01/14(Thu) 01:21
 -  >>32 
 遠くにその場景を捉えたあと、俺はその場所を通り過ぎることにした。 
 嫌な感じがしたからだ。 
 だから彼らのいる道からは大分逸れて、険しい獣道を往った。 
  
 しかし、そのうちふと脚が止まった。 
 そして俺は去来した自分の感情に舌打ちした。 
  
 ・・・ 
  
 「遭難ですか?」 
  
 のそのそと近づく俺に向かって、道端の娘は両の眼を閉じたまま、少し微笑みながら言った。 
 薄桃色の長髪が冬の寒風に撫でつけられるが、艶を失わずにさらりと流れる。 
  
 「そちらは行倒れのようだが」 
  
 俺は近くに倒れ伏したまま動かぬ男達の背中を眺めながら、左手にある獲物の柄にそっと指に絡めた。 
 こんな奇妙な美人局もないだろうが。 
  
 「彼らは私の連れです。ですが、それでよかったのです」 
  
 いいはずはない。俺は鼻白んだ。 
  
 「私を連れ去った方々ですので」 
  
 娘は、やはり目をつむったままカラカラと笑った。 
 俺は娘の簡素な旅装から覗く肌に幾つかの痛々しい痣を、そして手首には縄の痕を見つけた。 
 つまりはそういうことだろう。 
 人買い連中が分け前の算段か何かで揉めたのだろうか。 
 だとすれば転がっている男達の亡骸はその成れの果てということになるが。 
  
 「これからどうする」 
  
 肩を貸す。 
  
 「私の目は光を失っております。親切な方のお助けなしでは動けなかったのです」 
  
 「貴方が戻ってきてくれてよかった」 
  
 俺は素早く手首を返すと赤茶けた鉈剣の鞘――俺の獲物だ――を娘の首にあてがって言った。 
  
 「俺がここに戻ったのを知っているのは俺だけだ」 
  
 「いいえ」 
  
 娘は俺の首に腕を回した。 
 鞘錆びの凹凸が娘の首に傷を付けた。俺がこのまま強く引けば娘は派手に血を噴いて死だろう。 
  
 「私の眼を見て」 
  
 娘の眼には瞳はなかった。 
 その代わり娘の白眼は水晶のように透き通って、その内側に夜の闇を宿していた。 
 そしてその闇の底には、娘の姿が映っていた。 
 俺が今凝視している娘の顔貌、そのものが映っていた。 
 瞬間、俺は理解した。 
  
 「お前、俺の眼を盗んだのか」 
  
 「親切な方のお助けがあれば私はその光をお借りして、周囲を探って動くことも、浅はかに企てることもできます」 
  
 ・・・ 
  
 他者の視界、聴覚、感情を共有する異能のことを、彼女の故郷では千里眼と言って恐れたという。 
 だから彼女は里を追われ、追われた先で攫われて、ここに至った。 
 「千里眼の魔女」の話。 
 - 43 名前:赤錆 ◆BIv/1NS2  投稿日:2021/01/15(Fri) 00:35
 -  >>31 
 尋常の傭兵ならば武具の目利きもできようが、俺にその才能は無いようだ。 
 手に取ると確かに握りはしっくりくる。 
 が、上下左右あらゆる方面から眺めても普通の木杖にしか見えなかった。 
 しかし仮にも伝説と謳われる品。なにか謂れでもあるのだろうか。 
  
 「いかにも。この杖は天地開闢の頃より在る世界樹の、そのヤドリギの枝一本を手折って造られた。 
  さらに、あろうことかこの杖は、いにしえの巨人に神殺しをすら成さしめたのじゃ」 
  
 なんだ爺さん。いつからそこにいたんだ。 
  
 「何を言う。お前さんがワシの前に立ったのじゃぞ」 
  
 ……まあいいか。 
 すると太古の神はこの杖で殴られて死んだのか? 
  
 「馬鹿め。杖を上下に捻って捌け」 
  
 カチリと鯉口を切る音と共に美しい白刃が露わになる。 
 こいつ、仕込み刀か!? 
  
 「古く【枝】は【剣】の喩えよ」 
  
 ・・・ 
  
 俺がしばしの驚愕から戻ると、爺さんの姿は霧散していた。 
 あの男は、もしかしたらこの杖に宿る木の精だったのかもしれない。 
 そんなことを想いながら俺は仕込みを鞘に戻した。 
  
 「ちなみに伝説はまだまだあってな」 
  
 まだいたのか、爺さん。 
 - 44 名前:赤錆 ◆BIv/1NS2  投稿日:2021/01/16(Sat) 00:52
 -  「存在そのものが世の理から外れている」 
  
 >>30 
 そうか。 
 俺はお前とは逆で、冬は悪くないと思う。 
 空は澄んでいるし、死者の腐敗が抑えらるし。 
 夏場の戦場に行ったことはあるか?そりゃあ酷いもんさ。見た目も臭いもな。 
  
 すぐに暗くなるのも気に入ってる。 
 夜襲・奇襲の機会が増えるだろう? 
 それに街中を歩いているだけで誰何してくる腐れ教会騎士も躱しやすい。 
  
 ああ……ここしばらく教会の追手に付き纏われて難儀していてな。 
 俺が何をしたっていうんだよ、全く。 
 - 45 名前:赤錆 ◆BIv/1NS2  投稿日:2021/01/17(Sun) 02:48
 -  >>28 
 親のことは覚えていないな……。 
 俺にとっては傭兵団の連中が家族みたいなものだった。 
  
 ガキの頃だ。 
 団の連中が街を訪れたとき、一緒に連れて行ってもらえるように交渉したんだよ。 
 戦場荒らしで拾ったこの錆剣を抱えて。 
 - 46 名前:赤錆 ◆BIv/1NS2  投稿日:2021/01/17(Sun) 02:50
 -  役立たずを随行させるわけにはいかない。 
 そう断られた俺は、アジトから秘蔵の剣を持ち出すとすぐに取って返した。 
 そして困惑顔の連中に大事に抱えたそれを見せつけた。 
  
 「それがおめぇの獲物か」 
  
 俺は頷いた。 
  
 「それで俺達と仕事しようってんなら、ちゃんと使えるとこを見せろ」 
  
 俺は鞘から剣を抜こうとしたが、刀身が錆びついてピクリとも動かない。 
 何度も何度も渾身の力を振り絞ったが無駄だった。 
 手の皮は剥け、視界は涙でぼやけた。 
  
 とうとう俺は、赤錆びた剣の鞘をそのまま構えた。 
  
 「どういうつもりだ」 
  
 俺は答えてやった。 
 この剣は既に抜き身だ。この錆びは俺が手にかけた哀れな敵の返り血だってな。 
  
 その後どうなったかって? 
 大爆笑のあと、俺の渾名が決まったのさ。 
 - 47 名前:赤錆 ◆BIv/1NS2  投稿日:2021/01/19(Tue) 23:41
 -  俺の体は灰や土や砂で出来ている。 
 だから肉ではなく「灰を切らせて骨を断つ」だ。 
  
 意味、わからないな……。 
  
 >>27 
 後ろから荒い息づかいが聞こえる。 
 追手は二人だ。 
 ひとりは若い神殿騎士。 
 もうひとりは……言いたくはないが、手練れだ。 
  
 「逃げ場はないぞ!」 
  
 若い騎士がよく通る声で言った。 
 確かに俺の目の前には崖が広がっていた。 
  
 「俺が何をした」 
  
 俺はゆっくり振り返ると、獲物の剣を地面に突き立て、両手を空にしてからそう主張した。 
  
 「血に渇き……血を求める」 
  
 そんなことをした覚えはない。 
  
 「なに……直にそうなる……絶対にな」 
  
 俺の内面は見透かしてか、手練れの騎士がねっとりと言った。 
  
 「こいつは本当に不死人なのですか?」 
  
 松明を掲げ俺を照らしている若い騎士が問うたが、そんなことはお構いなしに奴は段平を抜いた。 
 それから慣れた手つきで剣の血溝に聖水をふるう。祝福のつもりらしい。 
  
 「それは今から証明してやる」 
  
 一閃。 
 呪われた刃は無防備に突っ立っていた俺の首を寸断して逆側へ抜けた。 
  
 「!?」 
  
 松明がつくる影が揺らぐ。 
  
 俺は首のないまま左手で獲物を握り直すと、左足を踏み込んで奴に突きをお見舞いした。 
 そしてその反動で後ろへ飛んで、背中から絶壁を落下した。 
  
 「ほうら言ったろう、ええ!?これが尋常の人間の為す事と思うか!」 
  
 崖上から奴の哄笑が聞こえた。 
  
 >>25 
 ありがとう。 
 多少は持ち合わせがあるんだ、取っておいてくれ。 
  
 ちょっと首の座りが悪いんだ……効くかな? 
 体と一緒に首も落ちて来たのは幸運だったんだが、少しひしゃげているみたいでね。 
 これは暫くかかるかもしれない……。 
 - 48 名前:赤錆 ◆BIv/1NS2  投稿日:2021/01/22(Fri) 23:31
 -  「なんだこの醜悪な合成獣は!ヒトのようでヒトでなし!我が主の美的センスは理解デキナイ!」 
  
 俺のことを言っているのか……? 
 果たして浮遊するタコみたいな合成獣は、俺を視界の端に捉えるなり上から目線でそう言った。 
  
 >>24 
 タコ? 
 あの吸盤のついた触手で体を這いずり廻る生物か。 
 そんなものをわざわざ造るとはぞっとするな、お前……。 
  
 幸い俺は見かけなかったが、なんなら失せ物探しの仕事として請けてもいい。 
 見つけたらどうする? 
 生け捕りか?それとも始末するか? 
 俺は後者をお勧めするよ。強力にな。 
 - 49 名前:名無しさん@お腹いっぱい。  投稿日:2021/01/24(Sun) 21:10
 -  魔王を封じたこの壺を開封してみて 
 - 50 名前:赤錆 ◆BIv/1NS2  投稿日:2021/01/26(Tue) 00:28
 -  >>22 
 へぇ、巨人ね。 
 俺の目当てじゃないが、悪くない。その依頼請けよう。 
 巨人殺しともなれば俺の名声にも箔が付く。 
 箔がつけば各地から魔物の討伐依頼が入ってくるだろう。 
 きっと、あの獣の討伐依頼もな……。 
  
 何? 
 巨人討伐用の装備を貸与するだと? 
 この背嚢を背負うのか。 
 なぁ、この腰の替え刃はなんだ? 
 剣にも銃のようなトリガーがあるようだが。これを押すとどうなr(ビュン 
  
 ズィーイアダスエッセンナインヴィアーズィントデァイェーガー 
  
 >>49 
 「魔王を封じたこの壺を開封してみて」 
  
 なんでそんなものの開封を赤の他人に頼むのかは分からない。 
 ただなんとなく、押し付けた相手の困惑する様を見てほくそ笑む悪戯のように思えてしまって。 
 だから俺は何の躊躇もなく壺の封印をベリベリと裂いた。 
  
 …… 
  
 何も起きない。 
  
 …… 
  
 風の音が聞こえる。 
  
 …… 
  
 壺、返してもいいか。 
 重いんだが。 
  
 「フゥーハハハ……貴様は魔王の封印を解いたッ!間違いなくッ!」 
  
 目の前の壺行商が外套を投げ捨てると、くすんだ白髪を両サイドで括った褐色娘が現れた。 
  
 「我が名は朱ノ三日月(アケノミカズキ)……。闇の血族フォモーリアが最後の末裔……」 
  
 俺は壺を丁重に床に置くと、道を先に往った。 
  
 「逃げるのか勇者よ?我が剣に封印されし者の真名を唱えれば、その力が解放され世界は焼き尽くされるのだぞ?」 
  
 声が遠い。 
  
 「それを止められるのは封印破りし者……我が因縁の、我が宿命の勇者だけだなのだぞ?」 
  
 小走りの音が近づいてきたので俺は振り向かずに走った。 
 こいつの名はバロール。従えるは邪龍クロウ・クルワッハ。視た者の魂を破滅させる邪眼の持ち主で、いわばガチもんの魔王だった。 
 まぁ悪い奴ではなかったんだが。 
 いろいろあって、もういない。 
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