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あの世で俺に……詫び続けろーーッ!

1 名前:ストレイボウ ◆EOYixvi2 投稿日:2022/07/07(Thu) 20:42
ヒャーッヒャッヒャヒャァ!
面白ぇ程簡単に引っかかってくれたなぁ!?
ここはライブ・ア・ライブのネタスレだってのにお前はよぉ。
お前の引き立て役だった過去に別れを告げる為に、
俺はやってやるッ!

105 名前:今更ながらの"ストレイボウ"の軌跡 投稿日:2022/09/23(Fri) 21:49
ルクレチア王国で開かれた武闘大会で決勝戦まで勝ち進むも、決勝戦で親友でありライバルでもあるオルステッドに敗れ、王女アリシアへの求婚の権利を取り損ねてしまう。
だが、アリシアが魔物によって魔王山へと攫われた事を知った彼は、彼女を救う旅に出ようとするオルステッドを待ち構え、昔からのよしみで彼に同行を申し出る。
そして旅の過程で、かつて先代の魔王を倒した勇者ハッシュとその仲間であった僧侶ウラヌスとも仲間になる。魔物達との度重なる苦闘の末、魔王山の最上階の部屋へと足を進めた彼らは、そこで待ち受けていた魔王と遂に対決し、勝利を飾る。
しかし、その魔王は偽者であった。その事をハッシュの口から告げられたストレイボウは焦燥感に駆られ、ハッシュが息も絶え絶えに病で死に伏せるのに目もくれず、魔王像を見回す。すると、彼は魔王像の隠し通路を開く仕掛けに気が付く。
その時、彼は今まで抑えていた気持ち…オルステッドを出し抜いて、自分が先にアリシアを救おうという気持ちが爆発した。そして魔術によって、あたかも魔王山の罠の様に見せ掛けて落盤を引き起こす。
三人で脱出する振りをしてオルステッドとウラヌスが出口の向こうに行ったことを確認した彼は、魔術を強めて出口を落盤で塞ぎ、自分は逃げ遅れて落盤に巻き込まれて死んでしまったと二人に思わせることに成功。彼は念願を果たす。
だが、それでも気が収まらなかったストレイボウは、オルステッドを絶望のどん底に突き落とすべく、意気消沈してルクレチア王国に戻り、城の寝室で眠っていた彼に幻覚の術をかけ、ルクレチア王を魔王に見せて殺させることで王殺しの罪と魔王の汚名を着せる事にも成功する。
あれほど自分を「勇者」と持てはやしてきた人々から「魔王」という罵声を浴びせられ、オルステッドは王国から追放されてしまう。行く先々で恐れられ、罵られ、当てもなく彷徨い行く彼が行き着いた先は、ハッシュが隠れ住んできた山(勇者の山)の山頂にある墓(勇者の墓)だった。

「姫は……お前が助けに来ると……信じている………。
信じてくれる者が一人でもいる限り……その人間を………………信じるのだ……!」

ハッシュの今際の言葉を回想したオルステッドは、身を挺して自分を逃がしてくれたウラヌスを放っておけないという気持ちが芽生えたのか、ルクレチア王国へと引き返す。当然ながら兵士に発見されて捕らえられ、明朝に処刑されるという形で彼は投獄されてしまう。
そしてオルステッドは、拷問に掛けられた瀕死のウラヌスと牢獄内で再会する。憔悴しきったオルステッドにウラヌスは、人間を憎んではならないこと、また、だからといって己自身を偽ってもいけないこと、そして、彼にはまだすべき事が有ることを説く。

「ハッシュやワシらが命を賭けて守ったものを……今度はお前が……………守り続けるのじゃ……!」

と、オルステッドに希望を託し、最後の魔力を振り絞って牢の出口を開き、息絶える。ウラヌスの、命を費やした助けを得てルクレチア王国から脱出したオルステッドは、真相を究明すること、そして再び姫の救出に向かうことに全ての望みを賭け、魔王山を再び登る。
以前よりも強くなっている魔物達を単身で蹴散らし続け、何故か落盤があった筈の最上階の部屋に入れるようになっていることに多少戸惑いながらも、遂に魔王像の隠し通路を見つけ、この先に今度こそ自分を信じて待ってくれる者がいる筈だという思いを胸に、長い隠れ通路を突き進む。
そして、もう一つの魔王像が建っている山頂にまで至る。

そんなオルステッドに対してストレイボウは、魔王像にある隠し部屋から自ら姿を現す。死んでしまった筈の親友が目の前にいることに驚愕する彼に、冥土の土産とばかりに事の顛末を明かす。
そして、自分がいくら努力しても、何においても自分を上回るオルステッドに対してどれだけ劣等感を抱いていたか、どれだけ苦しい思いをしてきたかを激しい憎悪を込めて告白した彼は、オルステッドを倒すことで彼を超えんとする。
だが、憎しみによって以前より強大な力を得ても尚、彼は敗れ逝くことに。結局ストレイボウは最後の最後まで、オルステッドを超えることは無かった。

106 名前:"勇者"の末路 投稿日:2022/09/23(Fri) 22:46
恐らくはアリシア並(若しくはそれ以上)にライブアライブ中で嫌われているキャラだろう。
決勝戦前に「遠慮は無しだ。友達だからといって手加減などしたら許さんからな!」などと言っておきながら、負けた後もずっと屈辱感やアリシアへの未練を引きずったまま、彼のことを親友だと信じているオルステッドの心を完膚なきまでに傷つけるような裏切り行為に出るその様は、まさに悪役と呼ぶに相応しい。
そんなストレイボウの、親友だと信じていた者の裏切りに深く傷いたオルステッド。最後まで敗者となって倒れ伏す、かつて親友だったストレイボウを"見下げ果てた卑劣な裏切り者"などと詰るには、彼の性格は実直すぎた。
勝者となって戦いを終えた彼の胸中に勝利の余韻や達成感などはなく、只々言い表すことの出来ない虚しさと悲哀だけだった。
その時、そんな気持ちに暮れる暇もなく、隠し部屋からアリシアが出てくる。仲間が皆死に、ルクレチアの民が信じてくれなくなった今…彼女だけは、決勝戦の日の夜に愛を誓い合ったアリシアだけは自分を信じてくれている。
そう思い、彼は彼女に駆け寄ろうとする。
だが……………

「来ないで!」

掛けられた言葉は、感謝の言葉でも慰めの言葉でもなく、ただ忌まわしい者を遠ざけようとする拒絶の言葉だった。
再び驚愕するオルステッドに目もくれず、アリシアはストレイボウの亡骸に寄り添い、座り込む。動かなくなったストレイボウに手を添えつつ、彼女は言う。

「………………オルステッド………………
 何故………来てくれなかったの………?
 私は待っていたのに………

 ………………この人は………
 ストレイボウは来てくれたわ!

 ………………この人は………いつも………
 貴方の陰で苦しんでいたのよ………。」

ストレイボウに先に助けられ、そして彼から、彼が今までどれだけオルステッドによって苦しめられ続けてきたかを聞かされてきたことで(言い包められたとも言えるが)、アリシアは既に彼に心変わりしていたのである。
更に………

「貴方には………

 この人の………



 ――――――――負ける者の悲しみなど、分からないのよッ!!」

この言葉が駄目押しとなり、オルステッドは一層悲哀に暮れる。
彼自身、ストレイボウを苦しめるつもりも、引き立て役だと思ったことなど一切ない上、彼女に言うべき事は沢山あったが、あまりにもショッキングな事が一気に降り掛かった彼には、何も言うことが出来なかった。
そんな彼の心中など察そうともせず、アリシアは懐から刃を取り出す。
そして―――――

「………ストレイボウ………
 もう何も……苦しむことはないわ………。

 私が………

 


 貴方とずっと一緒に居てあげる………!!」

と、オルステッドの制止も間に合わない内に自身の胸に刃を突き刺し、ストレイボウの後を追って自害する。
最後の最後まで信じていた最愛の者に目の前で自害されたオルステッドは、悲しみ、困惑、絶望などのあらゆるものが交錯した錯乱状態に陥る。
溢れる感情の波が限界に達し、ついに耐え切れなくなった彼は感情の箍が外れ、天を仰ぎ、絶叫する。
大きく開かれた、涙が溢れる瞳の奥では、かつての記憶がフラッシュバックしていた。

107 名前:全てに裏切られた"勇者" 投稿日:2022/09/23(Fri) 22:55
「オルステッド様と仰いましたね?
 とても男らしい……戦いぶりでした。
 喜んで……貴方の妃となりましょう。」

武闘大会優勝直後に掛けられた、アリシアからのプロポーズの言葉。

「姫と呼ぶのは止めて下さい……。
 今は私と貴方だけ……。
 これからは、父上よりも……

 いいえ…誰よりも……

 貴方を……信じます。」

 テラスでの愛の誓いと、その証であるアリシアからのキス。

「姫は……お前が助けに来ると……信じている………。
 信じてくれる者が一人でもいる限り……その人間を……
 信じるのだ……!」

病が悪化し死に絶えようとする中、たとえ魔王が偽者でも、姫がここに居なくても、彼女を救う事を最後まで諦めないことを、先輩の勇者としての遺言を残したハッシュの最期。

「じゃがな……オルステッド……
 ワシはこう思う……。
 ここで人間を憎んでは負けじゃ……。
 かといって、己の心に嘘をついてもいかん……。
 じゃから……ワシは命を賭けても……
 魔王ではないと訴えるしかないのじゃ………。

 じゃが、お前はそれではいかん……。
 オルステッド、お前はまだ若い……。
 ハッシュやワシらが命を賭けて守ったものを……今度はお前が……
 守り続けるのじゃ………!」

たとえ理不尽な状況に追い遣られても毅然として臨み、人間を信じることを諦めてはならないこと、そして守り続けることを説き、全ての希望をオルステッドに託したウラヌスの最期。

自分を信じてくれる言葉を掛けてきた者達の、その時の光景を回想し終えたオルステッド。
だが…そうした全ての言葉を信じた結果、何一つ報われもせず、何一つ望みが叶うことはなかった。
………そして続いてフラッシュバックした光景は、夢でも幻でもない、本物の悪夢の始まりの場面。

108 名前:"魔王"誕生 投稿日:2022/09/23(Fri) 23:01
「へ…陛下!!  貴様、陛下を!!
 皆の者、出合え!! 出合えーーー!!」

「どうされました?」 

「…!!  陛下!!」

「オルステッドが陛下を!」 

「な…なんということを…!」



「もしや…」
「勇者ハッシュも、ストレイボウも……皆、オルステッドが!!」



「ま………魔王!!」

「魔王だ!!」 


「オルステッドは、魔王だーーー!!!」


 王を殺めてしまった事は紛れもない事実であるとはいえ、元を辿ればストレイボウの奸計が根底にあることが真実である。
だが、それを知るのは今やオルステッドのみである。いくら彼が無実を訴えたところで、ルクレチアの人々は最早誰も信じることはない。
彼を信じる者もいなくなった今となっては…(例外的な存在として、ファミリオという村に住む、オルステッドに強い憧れを抱いている一人の少年がいるが)。
仲間がいなくなっていき、たとえどれだけ傷つこうと、最後まで己の信念を信じ続けてきた彼を待ち受けていたのは、あまりにも救いのない惨過ぎる結末であった。
守り続けてきた国の民、親友だと信じる者、そして愛する者にまで裏切られたオルステッド。
底なしの絶望に打ちひしがれ、その場に頽れる。

「私には……もう何も…残されてはいない………
 
 帰る所も……愛する人も……信じるものさえも……………

 魔王など………どこにも居はしなかった………。


 ………ならば………

 この私が魔王となり………

 自分勝手な人間共に………

 その愚かさを思い知らせてやる………!!」

全てに絶望したオルステッドが最後に選んだ道。それは人間を信じることを捨て、魔王になることであった。
新たなる魔王として産声を上げた彼は、己の憎悪の全てをルクレチアの国と民にぶつけた。
自分達では何もせずに他力本願に只々救いばかりを求め、旅立つ前はあれだけ勇者、勇者と持てはやしていながら、誤解とはいえ、今度は手の平を返すが如く魔王と罵るようになったルクレチアの民を皆殺しにし、ルクレチアの国を、生きる者は一人としていない、憎しみが全てを包む絶望の世界に変えてしまった。

その中で出来た迷宮の一つの「心のダンジョン」という場所では、殺されたルクレチアの人々と共にストレイボウが魂という形で登場する。
そこで彼は、
「……俺の……所為なのか………あいつが……あんな風になってしまったのは………」と、一応は責任を感じているようなことを言うが、そこを汲んでも彼のした事は許されるものではない。彼の裏切り行為こそが、オルステッドを巡る全ての悲劇の要因だからだ。

 ただ、そんなストレイボウを肯定はできないが、彼の持つ負の感情自体は実に人間的で、誰もが抱き得る感情であろう。
どれだけ努力してもオルステッドを超えられない、やること成すことの全てがオルステッドの引き立て役にしか過ぎない、誰もがオルステッドを見て自分には目などくれはしない。
挙句、恐らく昔から恋慕の眼で見ていたであろうアリシアを取られたとあっては、オルステッドへ向ける気持ちが「友情余って憎さ百倍」になってしまうのも、無理もないことだと思われる。
その点では、ストレイボウに同情の余地は多少なりともあるのではないだろうか?

 全ては、人間である以上誰もが抱く感情や、人間である以上誰もが見せる弱さや醜さ、愚かさが呼び起こした悲劇だと言えるだろう…。

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