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あの世で俺に……詫び続けろーーッ!

127 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2022/10/17(Mon) 22:40
魔王討伐の話が持ち上がった際、ルクレチア城ではオルステッドばかりが注目され、ストレイボウの名が全然挙がっていなかった処を見るに、
宮廷魔術師という相当頭が良いエリートでなければ就けないポストにありながら公正に扱われず、むしろ冷遇されていただろうことは想像がつく。
恐らくルクレチアには、歴史的に剣や斧といった直接的な戦いの武に長けた者ばかりが勇ましい者として尊ばれ、魔術師などは安全な遠距離からでしかチマチマ攻撃できない
臆病で姑息な者だという偏見が根強くあり、そうした歪な環境に身を置いていた上に、本来対等な親友の関係である筈のオルステッドばかりが持て囃されていく
(当のオルステッド本人はそれに浮かれず・驕らずに謙虚で慢心とは無縁、誰よりも自分に厳しく実直で誰に対しても誠実で優しい、という
凛々しい顔立ちだけでなく性格も非の打ち所がない男前だったが故に増々気に入られていたものと思われる)内に、次第に劣等感を抱いて屈折していったのだろう。
せめてオルステッドに何らかの落ち度や性格的欠点があればまだ反抗できる分マシだが、それすら全くないから非難もできず悪態もつけず、
そんなことをすればこちらが悪者になって惨めな思いをするのが分かっていたから、ずっと本当の気持ちを言えず表面的に笑みを繕うしかなかったことだろう。
そんなストレイボウだから、決勝戦で敗れた後の城内(まだアリシアが攫われる前)では、↓のような事もあったのではないだろうか。

ストレイボウ
「畜生………あれだけ全力を尽くしたのに負けた………また、負けた。
 『今度こそ、絶対に負けねえッ!!』―――――そう、思っていたのに……。」(柱に手を付けて項垂れ、打ちひしがれる)
兵士A「やっぱり、オルステッド様の勝ちだったな。」
兵士B「ああ、当然の結果だよな。」
ストレイボウ「―――ッ!!!」(咄嗟に柱の陰に隠れる)
兵士A「それにしても、負けた時のストレイボウの顔ったらなかったよな。」
兵士B「まったくだ。本当、いいザマだったぜ。」
兵士A「前から俺は、あいつの陰気な雰囲気と陰険な顔つきが気に入らなかったんだ。」
兵士B「オレもオレも。あんな奴がオルステッド様の親友だなんて信じられねえ。身の程を弁えろって話だ。」
兵士A「オルステッド様も、あんな奴とはさっさと縁切っちまえば良いのに。何が良いんだろうかねぇ。」
兵士A「自分の引き立て役、かませ犬ってことか? ………いや、オルステッド様に限ってそんな卑劣なことはしないだろうが…。」
兵士B「もしかしたらあいつ、自分から親友のつもりで引っ付いている腰巾着かもしれねえぞ。オルステッド様は誰に対してもお優しいから、
   敵対しない限りは無下な扱いはしないと見抜いて、強くて人望の厚いあの人に媚びて取り入ることで立身出世を目論んでいるんじゃあねえかな。」
兵士A「だとしたら、とんだ食わせ者だよな。そんなコソコソした生き方をしていて、無様で惨めだとは思わないのかねえ。」
兵士B「思わないから魔術師になんてなってんだろうよ。姑息で卑屈なあいつにはお似合いだぜ。」
兵士A「とにかく、あいつが勝たなくて本当に良かった。あいつが畏れ多くもアリシア姫と結婚して次期国王なんざ、冗談じゃねえ。」
兵士B「次期国王はオルステッド様で決まりだ。これからも、ルクレチアは安泰だ!」
兵士A・B『ハハハハハハハハハハハ!!!」

ストレイボウ「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!!』
(あまりの屈辱、悔しさに顔を震わせ、眼は血走り、愛用の杖は握り潰しそうなほどにブルブルと強く握る。そして下唇を強く強く?み締め、一筋の血が流れる。)

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