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【オリジナル】地上に舞い降りた、飛べない天使

74 名前：天秤るり ◆jh582nf. 投稿日：2022/09/10(Sat) 21:33

>>69
いいよー、いいよー。ん？　何がって？
私のひとりごとにツッコミを入れてくれたことに感動してるの。

私の当初の目的である、人間界の知識とか賢くなるとかは、2の次、3の次。
一つひとつの会話が、私を賢くさせるんだから。
言葉を選び、どう言えばいちばん伝わりやすいかを考え、発言する。

そう！　会話を際限なくおこなえば、私の目的は達成できるんだ！
―――こほん！　では、本題に……。


天界には多種多様な島々があって、あなたの言うのようにジャングルみたいな浮島もある。
そこの浮島は、動植物の生と死が存在し、地上にあるジャングルと、なんら変わりないんだ。
ほかには水清き浮島、砂漠の浮島、ドラゴンの浮島、天使の住まう浮島など、たーくさん。

とくに、天使の住まう浮島は必見だよ。これはほかの浮島の植物とは明らかに違う。
たぶん、神さまが直々に設計したんじゃないかな？　建物の配置、植物の位置など。
そこは、特別に手入れされているのかもね。中庭の植物とかは、とくにそうかも？

私は、ちょっとだけ師匠とともに行ったことあるんだけど、師匠が付きっきりでね、じっくりと見て回れなかったの。
気になるところがたくさんあるのに〜。

あーあ、あなたにも見せたかったなぁ。
私が飛べればさ、いますぐにでも連れて行ってあげるのに。くやしいなぁ……。

>>70
もちろんあるよ。天界は、私の“ふるさと”だからね。
でも、居心地がいいからといってずっといると、どんどん行動しない天使になってしまう。
さらに飛べないから行動範囲も狭くなるし、おのずと自分の世界も狭くなる。私はそれを恐れてるの。

―――そう！　自分の世界を広げるために、飛べない天使は人間界に舞い降りてきたんだ！
（決まった……我ながらかっこよすぎるでしょっ！！）

>>71
よくも悪くもない、って感じかな？
そもそも魔界という存在自体は知ってるけど、私も師匠も見たことないんだよね。
ヴィーネが来る以前に悪魔を見たことないのは、そういう理由なの。

神さまの側近の天使長は、魔界からの侵略者が現れないか、つねに監視しているんだ。
ただ、神さまと魔王とで戦ったのは、もう何万年以上前のこと。
だから「もう魔界は滅んでいるのではないか？」と、天使たちのあいだでウワサになってる。

そのとき、天使長は言ったんだ。
「魔界は滅んでいない。神と魔王の実力が拮抗しているか、または魔王の実力がともなっていないからだ」と。
まぁ、真実はともかく、私としては争いが起きないことが一番なんだけどね。

>>72
へぇ〜。そういう病気があるんだ。
それだったら太陽が輝く人間界や、光の世界である天界はまぶしいよね。

でも、人間たちが魔界で暮らすには、ほかにも問題点はたくさんあるような気がしてならないなぁ。
魔界に行ったことないから、具体的には何もわからないけどね。

―――いま考えたんだけど、人間界では太陽がまぶしいひとのための道具とか、もう開発されてそうだよね。
開発されてたら、あとは硬貨と紙幣を集めるだけだよ！　がんばれー！

>>73
（えっ？　この謎の生命体は、私の隠してる羽が見えるの？　じゃあこれは偽物として、私は人間のふりを……）
（待って！　そうしたら、人間たちが謎の生命体に侵略されてしまう！　だったら……）

待ちなさーい！　私は守護天使！　人間たちをこの危機から救うために降り立ったの！
その証拠に、この天使のわっかと羽が見えないわけ！？
このまま引き下がらないなら、この聖なる手刀が侵略者を切りさくことになる！

さぁ、自分の星に帰りなさーーい！！

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