【オリジナル】異国小路の吸血姫　新館ノ六

648 名前：羽藤柚葉 ◆cfGE57zE 投稿日：2024/04/19(Fri) 19:17

（>>647から続きです）

＞（いよいよ巫女舞の本番。固唾を飲んで見ております）

グリッタちゃんを慕う町の子ども達も、真剣な眼差しで舞台に視線を移しています。
様々な神社や町の行事を通して、大切な行事において失礼の無いようにときちんと教育を受けてきた事で
子ども達にも土地神様の氏子としての自覚が育っているのですね。

神社に参る度に日々巫女の皆様がお稽古を重ねているのが分かる神楽の音曲…。
此度は奈良から参られ友誼を結ばれた佐保姫様と、お仕えする大神（狼）の巫女のために…。

＞まさに桜祭りにふさわしい、雅で可憐な、素晴らしいご装束です…。

グリッタちゃん…。何て素敵な…。
出雲の時もでしたが、春の神様である佐保姫様にお仕えする巫女として
あの桜の装束は本当に素晴らしい…。
はらはらと風と共に舞ってくる花弁は、間違いなくグリッタちゃんを祝福しています…。

＞…心が揺さぶられて、自然と涙が浮かんでまいりました。
＞この後は、佐保姫様と土地神様の舞ですね…。

はい、これでグリッタちゃんの舞にお目に掛かるのは二度目となりますが、
メイドとしてのグリッタちゃんにはマリーゴールドのような輝きがあるのに対し、
巫女としてのグリッタちゃんには桜の花びらの透き通るような清廉さがあります…。

そして此度の舞には、舞い散る桜の花びらが清流と共に流れ行くような
「風」と「水」の様相を感じました…。
その清き心を以て、私達の幸せを願い、舞っておられるのですね…。

最後は佐保姫様が、土地神様の御手を取られて共に舞台に…。
瀬織津姫様の時もですが、何と神々しい光景でしょう…。

＞佐保姫様、白鹿さん、私、最後までやれましたよ…。

グリッタちゃん、お疲れ様です。
素晴らしき舞をこの町の皆様の為に、本当に有難うございました。
こちらは、商店会の方から頂いた桜茶です。
ゆっくりと、喉を潤して下さいませ…。

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