【オリジナル】異国小路の吸血姫　新館ノ六

95 名前：羽藤柚葉 ◆cfGE57zE 投稿日：2023/11/05(Sun) 12:05

>>92

＞町の皆様も、定刻どおり神社へ向かわれていますね。道を行く皆さま、とても楽しさが
＞表情に満ちておりますわ。

東北の瀬織津姫様の一族も、すっかりこの街の皆様にとって馴染みの方々になられましたものね。
一年に一度、または数回では多少記憶が薄れがちになるやも知れませんが、
そうはならないのがこの街に留まっておられる薫衣さんが神社のスタッフとして
日々頑張って下さっているお陰です。

薫衣様をはじめ鬼族の皆様は昼の奉納舞は伝統芸能の継承者として、
そしてハロウィンの夜は町の方々に身近に接して下さるアイドルとしての側面をお持ちです。
その皆様と楽しい一時を過ごせる喜びを感じられているようで、何よりです。（微笑）

＞鬼族の長であらせられる瀬織津姫様も、『鳥居くぐり』（神社の祭神同士の間で最短で
＞空間を繋げ、鳥居をくぐって瞬間移動する業）で、もう土地神様のところにお出でに
＞なったそうですわ。

そして、グリッタちゃんが佐保姫様を通じて示して下さった「鳥居くぐり」…。
薫衣さんが元気でいらっしゃるか、そして土地神様へのご挨拶に瀬織津姫様の里の方が
訪ねてきて下さるために大いに役立っていらっしゃるとか…。
奉納舞となると衣装をはじめ儀礼のための準備やお荷物が多い事でしょう。
そのご負担が軽くなられた事、グリッタちゃんに感謝ですね。

＞（土地神様の神社に参り、土地神様と瀬織津姫様の舞を拝見しました）
＞お初にお目にかかる、羽藤のご内儀。
＞妾（わらわ）が瀬織津じゃ。会えて嬉しく思う。これからもどうか、良しなにな。

柚明：「初めまして。瀬織津姫様。羽藤柚葉の母、羽藤柚明と申します。
かねがね、娘よりお話は伺っております。
遥か昔、大和の者に住処を追われながらも今はこうして人の世との新たな融和と絆のために
こうしてお心を砕かれているとか…。
娘が皆様のために少しでもお役に立てているのであれば、喜ばしい限りです。
それからこちらはつまらない物ですが、よろしければ召し上がって下さいませ。
（経観塚の温泉饅頭×５箱）

…お母さん、随分と沢山持ってきたね。
着いた時、こんなに持ってたかな？

柚明：「ええ、実は葛さんから連絡があってこちらに沢山届けて下さったそうなの。
それからいずれは、アーチェロさんを通じてこの街と友誼を結ばれた方々とは
話し合いの場を設けたいと仰っていました。
祭儀、祭礼はその地を、そして国を守るために重要なものだし
その伝統を絶やさぬためにも助力していきたいとの事だそうです。
「今後は「人」と「鬼」の齟齬を解消していく事の方が、ずっと大事です。」
と、真剣に語っていたわ…。」

…唐突で少し驚いたけど、それ以上に安心したわ。お母さん…。

柚明：「もしかしたら、若杉家からアーチェロさんに対して今後何らかの形でお話があるかも知れません。
その時は、よろしくお願いします。（ぺこり）
それじゃ柚葉、素晴らしい舞を披露してくれた鬼族の皆様や神社のスタッフの皆さんのために
お茶を淹れるのを手伝ってあげて。」

あ、はい！私、手伝ってきます！
（少し込み入ったお話があるのかも知れないと思ったので、席を外しました）

柚明：「オルキデア様、異国からいらした貴女様のお嬢様がその優しさと仁徳をもって
ご本人の知らぬ間にこの国の「人」と「鬼」の融和に貢献なさっている…。
本当に、素敵なお嬢様を育てられましたね。（微笑）
うちの娘はまだ社会に巣立つ前ではありますが、どのような道を歩もうとも
アーチェロさんさえ良ければずっと一緒に居てもらいたいものです…。」

＞薫衣さん、この催しで大忙しのようですね。本日のスイーツ、ご休憩時にたくさん召し
＞上がっていただきましょう…。

薫衣さん、お疲れ様です。
すぐに、お茶の準備をさせて頂きますね。
それから本日は、お屋敷でお嬢様とメイド一同で作ったイタリアの伝統のお菓子も持参しました。
夜にそなえて、糖分を補給して下さいね。

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