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吸血鬼メイドです

69 名前:グリッタ ◆1hgZO.RI 投稿日:2020/04/24(Fri) 17:55
>>67

ゲームの対戦相手ですか?良いですよ。
対戦相手ってことは、格闘ゲームですか?

うふふ♪これでも私、結構自信ありますよ?
手加減はしませんから、そのつもりでいて下さいね?

ハメ技、チェーンコンボ、何でも有りで構いませんからね?
それじゃ、ゴング開始です!

あ、でも1時間経ったら15分休憩しましょうね?
これは、お約束です。

>>68
ご主人様、苺のパイが焼けましたよ〜♪
温かい苺オレも淹れました。それじゃ、お茶の時間にしましょう。

え?私がお世話になったお菓子屋さんのお話ですか?
そうですね…少し長くなるかも知れないけど、いいですか?

私、出身がどこの国だったかは忘れちゃいましたけど、生まれは欧州です。
お父さんは私が物心つく前に亡くなったそうですけど、お母さんはある村で「森の賢者」と呼ばれていたんです。
最も、私の種族は決して歓迎される存在ではありませんでしたけど…。

それでもお母さんはとても頭の良い人狼で、農耕の発展、流行り病への対応、治水や自然災害の予測などをして
村の人達の為に尽くしていたんです。
村の人達も、お母さんと私が迫害されないよう出来る限りその存在を隠してくれていたんです。

でもやはり、お母さんは私が生まれるまでに多くの苦労を重ねてきたみたいで…。
私が7歳の時に、亡くなりました。
その時に私を託したのが、村で製菓店を営む家族でした。
私の新しいお父さんとお母さんは私を本当の娘のように可愛がってくれて…。
生前、私のお母さんには本当にお世話になったって言ってました。
そしてその製菓店の当時10歳だったお兄ちゃんは、私を本当の妹のように大事にしてくれたんです。
それが、私の初恋…。

お兄ちゃんには既に、近所に2つ年上の幼馴染の恋人がいたけれど…。
その人のことも私は「お姉ちゃん」って呼んで、慕っていたんです。
そして3人で、よくお菓子の材料になる苺を取りに行きました。
だから私にとって苺のスイーツは、大切な思い出なんです。

人狼族はどちらかといえば迫害を受けてきた種族でしたけど、
私とお母さんは考えられない程幸せだったと思います。
そしてお母さんは、大切なことを私に言い残しました。

「人間を信じすぎても、疑い過ぎてもいけない。そして憎むことだけは絶対にしてはいけない。
自分で真実を見極め、自らの力で生き抜いていく為にも多くのことを学んで、知恵を身に付けなさい。」

と…。

そしてお兄ちゃんとお姉ちゃんは結婚して子どもが生まれ、そして孫も生まれました。
その間私もお店のお菓子作りを手伝ったり、色々なことを学んでお母さん程ではないけれどお世話になった村の人達の為に
頑張ってきたつもりです。

そして…お兄ちゃんとお姉ちゃんを看取った後、私は旅に出る決意をしました。
お母さんのように広い世界を見て、私達のような種族がこれからどのように生きていくべきかを考えるために…。

…何て、偉そうなこと言っちゃいましたけど、私は私で明るく生きてきましたよ。
勿論戦争の時代も知ってるし、人間とは違う種族という理由でそれなりに辛酸も舐めてきました。
でも、生まれ育った村の幸せな思い出が私自身を豊かにしてくれたし、
何よりいつでも明るいメイドさんじゃなかったら、ご主人様の為に尽くすことなんて出来ませんから。

それよりも苺のパイ、温かい内に食べて下さいね♪
やっぱりパイは、焼き立てが一番美味しいですよ。(にこ♪)

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