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【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ四

595 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2021/05/24(Mon) 18:04
>>582(アーチェロお嬢様)
(続きです)

皆さん、お話を始める前に「節句」についてちょっとお話しますね。

「節句」というのは、簡単に言うと「季節の節目」で、年に5回あります。
皆さん、「節句」というと今日の5月5日以外にも幾つか思い出すものがありませんか?
例えば3月3日の雛祭りは「桃の節句」と言いますね。
女の子の成長を願うのは「桃の節句」、そして男の子の場合は「端午の節句」という形で
覚えている子も多いと思います。

それ以外の3つ、何か思い当たるものはありませんか?
七草粥を食べる1月7日は「七草の節句」、そして七夕の7月7日も節句です。
最後に9月9日は「菊の節句」といいます。
ちょっとこの日だけは、あまり馴染みがないかも知れませんね。

昔から、こうした節句の行事というのは地域の人達が皆で協力して準備をしてきました。
皆さんが今日まで頑張ってくれた、鯉のぼり作りがそうですね。
それ以外にも、今日まで町内会の方々が皆のために頑張って準備をして下さいました。

ですが…。昔々のある村に、大変へそ曲がりな若者がいたそうです。
昔も今も、こうして行事の準備やその日の御祝い事のために皆が頑張っているというのに、
その若者は村の行事にもお祝いにも鼻で笑って一切参加する事がありませんでした。

これは、そんなへそ曲りな若者のお話です。

(朗読終了後)

如何でしたか?
この若者は自分一人で勝手な事をしていたためにうっかり自分も牛も田んぼに沈んでしまう所でした。
何とか牛が田んぼから出てこれたために自分も助かりましたが、
これで自分の田んぼには稲を植える事が出来なくなってしまいました。

昔はこうして暮らしている私達の多くが田んぼを耕してお米を作っているお百姓さんでしたから、
お米を作れなくなってしまうのはとても大変な事です。
若者はこれまでの事を反省し、他の人の田んぼを手伝う事で何とかやっていけるようになりましたが
それでも生きていくのは大変だったと思います。

皆さんも時には、この若者のように

「他の人達なんか関係ない。自分の好きなようにやりたい」

という我儘な気持ちが出てきてしまうかも知れません。
ですが、そういう自分勝手な気持ちや振る舞い方をしていると
いつかはひどい目に遭う時が来るかも知れませんよ。

今日まで力を合わせて鯉のぼり作りのために放課後頑張ってきたお友達、
そして皆のために今日まで頑張って下さった町内会の皆さんや親御さん達への
感謝の気持ちを忘れないで、皆で協力する事の大切さをいつまでも覚えていて下さいね。

ふう…。ちょっとお説教っぽい話し方になってしまったかしら…?
ですが、こうした行事への参加は年齢を重ねる毎に大変になっていきますから。

それでもより多くの子どもたちにこれからも行事に参加してもらい、
そして将来は地域の活動にも積極的に貢献できる大人に育ってほしいという願いを込めて
このお話を選ばせて頂きました。

では、最後はグリッタちゃんの番ですね。
よろしくお願いします…。

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