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■ ■中世ファンタジー世界総合 11■ ■

1 名前:シェンリー ◆LnUU8pic 投稿日:2020/10/25(Sun) 00:41
ファンタジー世界を背景に持つオリキャラの総合スレです。
ファンタジー系のキャラクターを演じて
名無しさんの投下するネタや質問に答えたり、仲間に話題を振って会話をしましょう。

【ルール】
 1. 参加キャラは、このスレッド独自のオリジナルであること。
 2. 参加キャラは、キャラ紹介テンプレを使って自己紹介をすること。(>>2にあります)
 3. 単発系の質問・ネタ投下歓迎。
 4.誹謗中傷などはスルーすること。


【外部サイト】
中世ファンタジー世界総合スレッド避難所
 ttp://jbbs.shitaraba.net/otaku/17089/

中世ファンタジー世界総合wiki
 ttps://wikiwiki.jp/medievalftsy/

234 名前:ジャックドウ ◆doc.fPD. 投稿日:2024/01/22(Mon) 00:12
>>230
おや、それは気の毒に。
親切な人に飯を食わせてもらった以外『何も』していない――
――特に料金も払っていない、というわけかな?

ああ、冗談だよ。すまない。
昔、吟遊詩人から聞いた滑稽話によく似た状況だったものでな。
開放されたばかりの農奴が都会に行って騒動を起こすという題材の話で、
大昔は実際にそういうことがよくあったとかいう触れ込みだった。
まあ、今は笑い話をしている場合ではないか。

お詫びに一つ、良い手段を教えてさしあげよう。
追いかけてきた者の前で、一つ小芝居をしてやるのさ。
「今ここに、自分と同じ顔の男が来なかったか?」
「そいつが食い逃げ犯だ、追え!」
そうして追跡隊に加わって、我が身の潔白を主張するわけだ。
簡単だろう?

真犯人が見つかるかどうかは運次第。
信じてもらえるかどうかは貴公の説得次第と言うわけだ。
では、頑張りたまえよ。幸運を祈る。

>>231
……クク、そうか。では貴公、私を鳥貴族とでも呼ぶかね?
子供の頃は、口さがない雀どもから下賎の血と囁かれたものだが……
それが今になって貴人と見なされるとは皮肉なものだ。
まあ、否定はすまい。半分とはいえ、この身には貴人の血が流れている。

と、言っても……私は既に廃嫡された身でな。
土地も財も権力も持たず、代わりに特別な荷物を持たされている。
何かって? この、謎の病に冒された体だよ。
羨ましく思ったのなら申し訳ないが、残念ながらこの荷物は譲ってやれん。

――ああ、同情なら結構。落ちぶれてなどいるものか。
私は今なお誇り高く、貴い使命を果たしている真っ最中だ。
大陸各地を巡り、痛みや病に苦しむ人々の治療に勤しんでいる。
これを貴い行いと言わずして何と言えよう。
少なくとも、私自身に恥じることは何一つないとも。

……それにしても貴公、間が悪いな。
よりによって着膨れてフワフワしている時にこんな話をすることになるとは……。
こんな出で立ちでは、いくら格好つけたところで様にならんじゃないか。

>>232
なるほどな。言うなれば、貴公は地中に眠りし原石というわけだ。
私の故郷には鉱山があってな。貴重な鉱石、貴石がよく採れた。
しかし、いくら良いものが埋まっていようと、掘り出せるとは限らない。
特に貴石は脆いからな。万全の形で掘り出されるほうが稀だよ。

採掘師の手元が狂えば傷つき、ヒビが入り、場合によっては割れてしまう。
運が悪ければ、砕かれた挙句にクズ石の扱いを受けるのが関の山だ。
運良く掘り出されたとて、研磨師の腕が悪ければ台無しにされてしまう。

その点、貴公には足も腕も、なんと口まであるからな。
採掘師や研磨師を待たずとも、自ら動き出せるというわけだ。
輝かしい未来を望むのならば、待つのをやめても良いと思うがね。

とは言え……英雄になるばかりが良いとも限らんか。
貴石を素晴らしいと称えるのはあくまで人の都合だからな。
石にとっては、地中にて眠り続けるほうが幸福かも知れん。
貴公にとっても同じこと。周りの評価より自らの意思に従うが良かろうよ。
私もそのようにしよう。今日は寒いので、明日から本気出す。

235 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/01/23(Tue) 00:50
鳥のお医者様、いつもありがとう
この花はお礼の気持ちです
(マスクの通気孔に花を挿してゆく)

236 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/01/24(Wed) 18:49
雪山で生存できるスキルはある?

237 名前:ジャックドウ ◆doc.fPD. 投稿日:2024/01/26(Fri) 00:08
おや、貴公。良いところに来てくれた。
もし暇ならアーモンドを砕くのを手伝ってくれないか。
薬に使うのだが、粉状にするのが少しばかり手間でな。
粉になったら砂糖と卵を混ぜて……菓子? いや、薬だよ。
失恋に効くという伝統的な薬だ。確かに、空腹にも効くがね。
手伝ってくれるのなら、完成品を一つ差し上げよう。

>>235
それはどういたしまして。また何かあったら来たまえよ。
花か。この時期は殺風景になりがちだからな、嬉しいよ。
有難く受け取……、……??????

貴公。その……なんだ。感情表現が独創的だな……?
おそらく今、私は嘴に花を咥えたような状態になっていると思うのだが……
――メルヘンでカワイイ? ああ、それは良かった。どうも。
だが一つ耳寄りな情報を授けると、実は私は手でものを掴むことができる。
その代わり、自由に空を飛ぶことはできないがね。

……それで、貴公。一つ気になることがあるのだが。
私のように手頃な穴がない相手の場合、どのように気持ちを伝えるのだね。
耳か? それとも、まさか鼻……いや、やはりこの話はやめた方が良いか。
昨今は花粉と聞いただけで恐れ慄く者も多いからな……。
そう無闇に彼らを震え上がらせることもあるまい。

>>236
これは断言できるな。無い。
雪山で命を落とさぬ方法はただ一つ。雪山に入らぬことだよ。
健康な体と十分な体力、充実した装備に、豊富な知識と経験――
そこまで揃えたとて、山の機嫌ひとつで命を持っていかれるのが雪山だ。

一方、私が持つのは病んだ体と貧弱な体力。
更には、手放せぬ道具類が装備を圧迫する。
ただの山越えでも厳しいのだから、雪山など以ての外だろう。
辺り一面真っ白すぎて、天国に迷い込んでも気づかないかも知れん。
生き残れることがあれば、運命神のご贔屓が過ぎて見返りの要求が怖い。

私にできることは、体温の維持を助ける薬を作るぐらいのものだな。
それも、さほど長く効果が続くものではない。
冒険者として危険地帯に行かざるを得ない状況に陥ることはあるにしても、
必要に迫られない限りは、暖炉のある部屋で平和に過ごしたいものだよ。

238 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/01/26(Fri) 07:56
俺、狼男なんですけど別にいいですよね?
毛深いだけだし

239 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/01/27(Sat) 16:12
この魔法書は擦りきれていて読めない
復元する方法はないだろうか

240 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/01/27(Sat) 21:01
戦闘力数値で表せる?

241 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/01/28(Sun) 13:57
魔女じゃ!災難は全て魔女の仕業なのじゃ!

242 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/01/28(Sun) 14:22
食人植物って人間まるごと食うくらいだから
野菜にしちまえばかなり栄養あるんじゃないか?

243 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/01/28(Sun) 23:51
この箸で飛ぶ虫を掴んでみせよ

244 名前:ジャックドウ ◆doc.fPD. 投稿日:2024/01/30(Tue) 00:52
失恋の薬があるのだから、当然、恋の薬もある。
昨今では、西の大陸で採れる豆を使用したものが特に人気だな。
……ああ、私は作っていないよ。材料が手元にない。

もし興味があるなら、西の港街に行ってみるといいだろう。
豆の形ならカカオ、加工品ならショコラトルの名目で売っているはずだ。
今の時期は、価格が高騰しているかも知れんがね。

>>238
自分ではごく普通だと思っている部分が、他人の目を通せば奇異に映る。
自分ではひどく奇妙に感じている部分が、他人には気付かれてさえいない。
人狼に限らず、個性というのは往々にしてそういうものだよ。
貴公はおそらく、自身で認識しているよりも個性的だ。
……少なくとも、私の目には『毛深いだけ』には見えんな。

ああ、貴公の人種について、殊更に騒ぎ立てるつもりはないとも。
ただ、貴公が良ければ、話を聞かせて頂きたいと思っている。
人狼に特有の病や、健康状態の変化……それに治癒方法、毒になりうるもの。
致し方ないところではあるが、私の知識は只人に偏っているのでな。

差し当たって……そうだな、神聖なものに弱いというのは本当だろうか。
もしそれが事実であれば、治療前に行う祈祷で天に送ってしまいかねん。
貴公の情報がいずれ同朋の命を救うと思って、ご協力の程よろしく頼むよ。

>>239
人体の修復なら私の出番と胸を張って言えるのだが、書物は専門外だな。
一応、もう少しよく見せてもらえるかね。
……ふむ。経年による紙の劣化や、虫食いは致命的とは言えないな。
ページが破れている箇所もさほど……問題があるとしたら、インクか。

貴公、一つ伺いたい。
これが魔法書だと言うのは確かなことかね?
ならば、意図的にこう書かれたものだという可能性が残る。
魔術師というのは、今も昔も偏屈な輩や挑戦的な輩が多いようでな。
秘密を守るため、知恵者と認めた相手にのみ秘技を継承するため……
理由は様々だが、暗号文で知識を書き残すという例を聞いたことがある。

著者が有名な魔術師なら、復元を試みるより写本を探すのが良いかも知れん。
大概、弟子や信奉者などが手書きで書き写したものがある。
そちらが読めれば良し、同じような状態ならば、意図的なものと確定する。
復元の役には立てそうもないが、私に貸せる知恵はこんなところだろう。

>>240
できないとは言わんさ。正確性に目を瞑って頂く必要があるがね。
数年前、冒険者ギルドで戦力評定を導入しようかという試みがあった。
複数の項目を設けて各人に点数をつければ、依頼の目安になるのでは……とな。
結局、評価項目に不満が出たようで、正式採用には至らなかったのだが……
その時の評価が、概ねこのようなものだったよ。


【試験結果(模擬戦・筆記)】
 身体能力:1/10
 精神安定:9/10
 戦術知識:7/10
 後方支援:7/10
 特殊技能:8/10
 総合点数:32/50

【総評】
 安定した精神状態と人体に対する知識の深さは明確な強みと言えるでしょう。
 問題となるのは、あらゆる美点を無に帰すほどの極端に貧弱な身体能力です。
 すぐに決着をつけられる状況、対人に限定すればそれなりの活躍を見込めますが、
 それ以外の状況では、戦力として数えることすら憚られると表現せざるを得ません。

 追伸――
 模擬戦担当試験官に対する侮辱・挑発行為は作戦として認めますが、
 円滑な人間関係のため、個人的に謝罪しておくことをおすすめします。


……このようなものでご満足頂けるだろうか?
戦闘を生業とする連中と比べたら、ほとんどゴミのような数値だろうがね。

245 名前:ジャックドウ ◆doc.fPD. 投稿日:2024/01/30(Tue) 00:55
>>241
災いと混沌をもたらす者、遍歴の魔女か。
奇跡にも等しい強大な魔力、数百年の時を経ようと変わらぬ若さと美貌。
彼女らの甘言に惑わされた者は皆、願いの対価に破滅の運命を得るという。

多くの物語において、魔女の役割は人間の願いを叶えることだ。
魔女自体が何かをするというよりは、歪な形で叶えた願いが破滅を招くのだな。
では、魔女自身は、何を願ってそのようなことをしているのだろうか。
長くを生き、何を見聞きし、何を望んでいるものか……ふむ。

思いつくこととしては、復讐だろうか。
魔女と聞くなり火にかけたがる人間が、些か多すぎるようだ。
悪行が先か、迫害が先かは、私の知ったことではないがね。

いずれにせよ、偏見はいらぬ遺恨を招く。
森の薬師や魔術を扱う者を『魔女』と混同するのはやめておきたまえよ。
仲良く菓子を囲んで茶を飲めとまでは言わんがね。
気に入らぬ相手と顔を合わせれば、茶の飲み方一つで揉めるものだろう?

>>242
一理あるような気もするが、気持ちの問題というものがな。
少なくとも、私が調理を担当するのは御免こうむりたい。
中から消化しかけの人間でも出てきたらと思うと、想像だけで寒気がするよ。

豆などは痩せた土地にも育つが、とても滋養があるだろう?
あまり妙なものを食おうと試みるより、素直にこちらを食したまえよ。
広く栽培される食物には、栽培されるだけの理由があるものだ。

……栽培か。ああ、自分で言っておいて嫌な気分になってきた。
容易に入手できないものは、しばしば珍味として高値がつくものだ。
そして世の中には、生き血を啜っておぞましく肥える蛭の如き輩がいる。
連中が食人植物の味を知り、売れると踏んだらどうなるものか……
人並みの理性も持ち合わせていない輩に、倫理を期待できるだろうかね?

世界には、知らぬ方が良いこと、知られぬ方が良いこともあるということだ。
貴公も、食人植物を食らうなどという思いつきは忘れてしまいたまえよ。
せめて、自らの命を繋ぐ必要に迫られた時まではな……。

>>243
待て、貴公。ハシというのは、確か……遠東の食器だな?
食器で虫を……? 貴公……虫を食らう趣味でもあるのか……?
人の趣味に口を挟むのは無粋だが、薬師としては止めざるを得ん。
自分のみならばともかく、人にすすめるのは止めておきたまえよ。

もしや、虫を医療に使うという話でも聞きかじったか。
確かに、呪術医などが行う治療法の中には、特定の虫を使うものもある。
毒素を利用するもの、性質を利用するもの、様々だ。
しかしな、それも経験と知識を蓄えた専門家の処方だよ。
虫ならば何でも良いというものでは――

……む、何だ。誤解か。
ふむ……達人の優れた動体視力と繊細な力加減を表す逸話、と。
……それは、日常の中で自然に行えるからこそ逸話になるのではないかね。
わざわざ模倣や練習をするのは違うだろう、貴公。
他に優れた技能がなければ、ただの奇妙な特技がある者だ。
凄いことは凄いのかも知れんが、宴会芸として披露するにも地味すぎる。

246 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/01/30(Tue) 16:31
旅の目的が見つからなくて何していいかわかんないや

247 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/01/30(Tue) 21:29
いつか昆虫のようなヒーローになって悪を打ち砕きたいと思っているんだぜ

248 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/01/30(Tue) 21:42
脱サラして旅の商人を始めたら
儲かるし自分も強くなるしいいことづくめだった

249 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/01/30(Tue) 22:28
俺はカメに触れただけで倒れる弱い体質で困ってるんです…

250 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/01/31(Wed) 16:17
ねーねー、まほう見せて見せてー?

251 名前:ジャックドウ ◆doc.fPD. 投稿日:2024/02/02(Fri) 00:27
この大陸で治癒を行う者といえば、まず教会や修道会に所属する聖職者だろう。
だが、実は薬師や医師などの所属する治療師ギルドというものもある。
冒険者や商人のギルドとは比べ物にならぬほど小規模だがね。

正教の知名度は言うまでもなく、構成員の数、組織としての力も圧倒的だ。
聖職者ならば、わざわざ治療師ギルドに所属しても恩恵がない。
自然、治療師ギルドには聖職者以外の者が集まることになるわけだな。

>>246
それは大変だ。貴公、ひとまず私の薬を買ってみるといい。
活力を出す薬が良さそうだが、詳細な注文があれば調合しよう。
そのような悩みを持つということは、旅費には余裕があるのだろう?
生活に困っているのなら、まず金を稼ぐという目的が出てくるからな。

なぜ目的もなく旅に出たのかは……事情もあるだろう、深くは聞くまい。
冒険者の中にも、叶うなら安定した生活を送りたいと望む者は多くいる。
そういった者は大概、次の生活を見据えて貯蓄に励んでいるものだがね。
私と同年代の冒険者も、大半がそうして引退してしまったよ。

次の一歩を踏み出す目当てさえ浮かばぬのなら、そうだな……
幼い頃に何を夢見ていたか、思い出してみてはどうかね。
非現実的な妄想、くだらぬ空想と切り捨てた記憶を拾い集めるのも良かろう。
願望を見失うのは、抑圧する習慣を身につけた者にありがちなことだ。
いざ解放したら、時間と身体が足りぬほど願望が溢れ出て来るかも知れんぞ。

>>247
ほう、昆虫とは珍しい理想だな。
私の国で英雄といえば颯爽と馬を駆る騎士の姿が定番だが、
昆虫となると自らの翅にて空でも翔けるのだろうか。

国や文化が異なれど、英雄の姿は変わらず人心を惹き付けるものなのだろう。
私も子供の時分は、物語に登場する騎士に強く憧れたものだった。
病を患うまでは、将来は騎士になりたいと本気で思っていたほどでな。
中でも強く記憶に残っているのが、歴史を題材にしたという演劇だ。

大昔、この大陸を吸血鬼の軍勢が襲ったことがあるという。
その際に王の命を受け立ち上がった者こそ、英雄と名高き白騎士ジェロだ。
対する吸血鬼の首魁は、かつて帝国の圧政を打倒すべく立ち上がった勇士にして、
不死者として三度蘇ってなお誇り高き騎士と呼ばれた吸血鬼アルベール。
古き時代を担った騎士と新時代を率いる騎士が剣と議論をぶつけあう決闘は、
双方の譲れぬ正義と矜恃、取り戻せぬ過去への哀愁が強く心を打つものだった。

正確な歴史に沿ったものではなかろうが、面白かったよ。
あの劇を演じた役者たちも、今は何をしているのだろうな……。

252 名前:ジャックドウ ◆doc.fPD. 投稿日:2024/02/02(Fri) 00:29
>>248
貴公は才に恵まれたと見える。羨ましいよ。
それまでの生活を捨て、新たな道を行く胆力も商才のうちなのだろうな。
商売は好機を逃さず、時に慎重に、時に大胆に……
言葉にするのは容易いが、的確な判断力などそう持てるものでもない。

私はどうやら、あまり商才に恵まれなかったようでな。
薬師としては一通りの技術を修めたが、それを売るのが上手く行かん。
決して浪費が激しいわけではないが、金の使い方が雑だと師匠からも言われた。
……正直、それがどういうことなのか、今もよく分かっていないのだが。
自覚ができれば改善にも繋がろうものだが、分からぬものはどうにも……。

何にせよ、上手く行っている者は人目を引き、また妬まれやすいものだ。
足元をすくわれることのないよう、存分に気をつけていくといい。

……ああ、話ついでに商品を少し見せて頂けるかな。
特に、珍しい薬草などあれば積極的に買い取りたい。日用品もやや不足だな。
これはすぐに必要なわけではないが……余剰ぶんは人に分ければ良かろう。
よし、これとこれとこれを貰うよ。いくらだね。

>>249
似たような話を聞いたことがある。
特定のキノコに触れると体が二倍ほどに腫れ上がるだとか、倒れるだとかいう……。
キノコは熟練者でも種類を判別する難度が高いと聞く。
おそらく、見た目には分からぬ毒にでも反応したのだろう。
二倍という表現は誇張としても、体質というのは難儀なものだな。

その点、貴公はカメか。ならば、さほど困ることもなかろうよ。
水辺に出向いて触れようとでもしない限り、そう出会うものでもないからな。
見るなり叩いて虐めるなどという非道を働いているわけでもあるまい?
カメとて、人間を倒したり、娘を攫う為にはるばる出向いて来るわけもなし。

もしそのようなカメがいるのなら、おそらく魔物だ。
魔物ならば、体質に限らず倒されるのは致し方ないこと。
被害が広がる前に退治を依頼することをおすすめするよ。
冒険者も魔物狩りも、相談に乗ってくれることと思う。

>>250
おや、これはどうしたものか。私は魔術の専門家ではないのだが。
神聖術なら多少は扱うが、あれは目に見える変化のないものばかりでな。
貴公が見て楽しめる魔法などあるかね……少し考える時間を頂こうか。

まず、基本的な祈祷はいずれも駄目だろう。
傷を癒す、心身を防護する、物品に祝福を与える、穢れを払う……
後は、生者の気配を感知するもの……感覚を鋭敏にするもの……

……強いて言うなら、あれがあったか。プルクシユタルの瞬き。
星の光の如き、ごく淡い小さな光を発する魔法だな。
言ってしまえば光るだけなのだが、この光は雨や水の中でも消えることがない。
そうだな……透明な瓶など持っているかね? なければ私の薬瓶を貸そう。
今宵一晩ほどなら、瓶の中でほのかに光ったままでいてくれるはずだ。

253 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/02(Fri) 17:41
アクセサリーは防具にも、投げつけて武器にもできる!

254 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/02(Fri) 21:51
ガラの悪い奴らに囲まれた時の対処法は?

255 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/03(Sat) 11:30
お前もオーガにならないか?

256 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/03(Sat) 22:05
ただただどこか知らない場所に行きたがる、それが旅人の性
あてもなくたどりついたのがこの場所であり、それも運命

257 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/04(Sun) 09:17
恋の病を治すすべは無いのか

258 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/04(Sun) 18:15
お宝を見つけるレーダー能力があればそれ使って一攫千金狙うのに!

259 名前:ジャックドウ ◆doc.fPD. 投稿日:2024/02/06(Tue) 00:46
神聖術に、導きの恩寵という魔法がある。
自分の周辺にいる生者を感知する魔法だな。
戦場、事故現場、被災地。様々な状況で迅速に生存者を発見し、命を救う……
そんな高邁な理想のもと、神より授けられし奇跡ということになっている。
実際どのように使われているかは……大体、想像がつくのではないかな?
いずれにせよ、幾度となく私の命を救った魔法であることには変わりない。

>>253
ふむ……魔法王国産の装飾品か?
特定の行動で魔法を発動するものがあったように記憶している。
魔術師として積むべき修練なくして、結果だけを使えるという代物だな。
高価な上、魔法の発動は一度きりの使い捨てだというが……
貴族や富商が護身用に身につけるには、丁度良いのだろうかね。

特殊なものでなくとも、護符の意味を持つ装飾品は多い。
身を飾るものの多くは――化粧などもそうだが、本来は魔除けだったと聞く。
悪霊や病などといった厄災から、高貴な者の身を守る為のものなのだと。
その数が多いほど、重要な地位にある者だという証になるのだな。
今では、華美な装いで豊かさを誇示する目的が主になっているようだがね。

さて貴公、投げつけようと考えた装飾品はどのようなモチーフかな?
護符として作られたものであるならば、その形にも意味がある。
投げる目的で作られたものならともかく、そうでないなら慎みたまえ。
あまり扱いが悪いと、守ってくれなくなるかも知れんぞ。

>>254
相手が知性を持つ人間であるようなら、まず対話による解決を試みる。
話の通じぬ二足歩行の獣であるのなら、不本意だが交戦もやむを得まい。

人数が多い場合は、粘膜に強い刺激を与える薬を撒くことが多いな。
私のように顔全体を覆って防護している者は少なく、
視覚も呼吸も不自由な状態で戦える者はもっと少ない。効果は覿面だよ。
ただ、この手は連れ合いがいる場合に使えないのが難点だ。
薬品の性質上、確実に巻き添えにしてしまうからな。
喝采でも浴びせてくれれば良いのだが、大概は大顰蹙だよ。

叶うことなら、まず囲まれぬようにしたいものだがね。
質問の前提を崩すのは無粋だろうが、荒事は避けたいというのが本音だ。
ただでさえ私は体力の乏しい病人の身。
真正面から戦ったところで、三人ほど倒して膝をつくのが精々だろうさ。
いかに修練を重ね、技術を磨こうと、体がついて来なければ意味がない。
だからこそ、私は日頃から小細工ばかりしているのだよ。

>>255
ならない。
……正直な話、全く魅力を感じないわけではないさ。
自らの病んだ身体に歯噛みせぬ日など一日とてない。
一方、魔物は病むことも老いることもなく、人より遥かに強靭だ。
健やかに長く生きられるのであれば、それに越したことはなかろうとも。
……だが貴公、精神と肉体とは分かちがたいものだ。

私は薬師として、疫病医として多くの者を診てきた。
病状の変化に伴う精神や人格の変容も、多く見てきたつもりだよ。
オーガのように、急激に強靱な肉体を得た場合、心はどうなる?
単純に何もかもが強く、優れた状態に置き換えられて終いだとでも?
私には、そうとは思えん。器の形が変われば、零れ落ちる部分が必ずある。
それが私にとって、最も重要な部分ではないという保証はない。

……ああ、想像がつくよ。今でさえ、時には揺らぐのだから。
「なぜ、あのようなくだらぬものを後生大事に抱えていたのか?」
などと、疑問に思うだろう。事実、生きるのみならば不要なものだ。
だが、ただ自らが生きることのみを望むようでは獣と変わらん。

お引き取り願おうか。霧の彼方に帰るがいい。
生き恥を晒し続ける無様な身でも、譲れぬものは持っている。

260 名前:ジャックドウ ◆doc.fPD. 投稿日:2024/02/06(Tue) 00:51
>>256
旅を好む者は少なくないが、貴公ほど徹底している者も珍しい。
貴公のような者ならば、旅の途中に倒れることさえ本望だろう。
普段ならば、旅行記でも出版してみてはどうか、と言うところだが……ふむ。
資料価値はあれど、俗世の人々を楽しませる娯楽本には不向きかね。
貴公、あまり他人に興味がないだろう? そういう顔をしているよ。

貴公は風そのものに近い性質なのかも知れんな。
風は通り過ぎるより他になく、人もまた、風を掴むことはできない。
触れたと思った瞬間には、もう過ぎ去ってしまった後だ。
風の残した痕跡に感傷を抱くことはあるがね……。

一方、私は明確なる目的を持って旅を続ける身だ。
この病がなければ、旅人になることすらなかったのだろう。
運命神は気まぐれにして、少しばかり意地が悪い――
――あるいは、極めて愛情深いが愛情表現の手法に著しい誤解がある。
貴公が神の気まぐれに旅路を止められることのないよう、祈っておこうか。

>>257
おや、難病の名が出たな。
恋に関しては、どのような状態を治癒と呼べば良いものか。
想いが成就すれば良いのか、すっかり冷めてしまえば良いのか?
罹患率が極めて高い上、繰り返し発病するのも厄介だ。
おまけに中毒性があるな。自ら恋を求める患者さえ見られる。
極めつけに、時には死者まで出す。困ったものだ。

この話を私にするということは、貴公、恋でお悩みかね。
だとしたら、頼る相手は選ぶべきだと助言しようか。
私か? 恋愛に関しては今のところ無敗だよ。勝ったこともないがね。
もし私のことを心強い味方だと感じたのなら、貴公は冷静さを欠いている。

ああ、恋愛感情そのものを否定しようとは言わんとも。
発病したのなら、己が宿痾として向き合うより他にないというだけだ。
薬師として可能な処方も、不眠や精神不安への対症療法に尽きる。
個人的に話を聞く程度ならできようが、私が楽しく聞くだけだ。
本気で有用な助言を求めているのなら、他を当たりたまえよ。

>>258
魔術や工学の面で、似たような研究をしている者はいそうなものだがね。
特定の存在を探知する魔法はある。私が生者を探知するように。
金属や魔力を探知する程度ならば、おそらく既に実用可能だろう。
普及していない理由は……さて。貴公なら、これを人に教えるかね?

英雄譚と同じく、財宝もまた心踊る話題の一つには違いない。
中でも私が心惹かれるのは、失われて久しい伝説の武具だな。
遙か昔、現人神がこの大陸に降り立った際に携えていたと神話に語られている。
七つあると伝えられるが、現存するのは剣と槍のみ。
弓と鏃のみ存在が知られ、あとはどのような武具かさえ不明だ。

もしも財宝を探知する能力で、これらの所在が明らかになったなら……
……ふむ。一攫千金どころか、戦争が起きるかも知れんな。
あまりにも素晴らしいものは、人に渡したくないだろう?
それが武力ともなれば尚更、他者が持っていては恐ろしくて敵わん。

神々のもたらす奇跡は、どうにも人の手に余る。
程々の財宝、不自由しない程度の富が良いのではないかね。
おや……夢があるのだかないのだか、よく分からない話になってしまったな。

261 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/08(Thu) 16:34
酔っ払うと敵味方の区別ができなくなったりしません?

262 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/08(Thu) 22:34
炎の魔法で綺麗な花火を見せよう!

263 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/09(Fri) 00:33
幽霊の正体が見える眼鏡を探してます
これを通して見れば全て枯れ尾花

264 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/09(Fri) 16:58
お薬を無くしてしまった!
あれがないと持病が止められないのに…
代わりになりそうなの持ってない!?

265 名前:ジャックドウ ◆doc.fPD. 投稿日:2024/02/09(Fri) 23:45
・地図に載らぬ村
 村民、概ね健康。疫病の兆しは見られない。
 近郊に湯治場あり。薬効――皮膚炎、呼吸器疾患とのこと。
 存外に旅人の行き来は活発な様子。湯治場目当てだろうか。

・懸念事項
 近隣の街道にてアンデッドの発生報告あり。要警戒。
 変質者による事案の発生。対処を急ぐ必要はないか。
 オーガの出現――ただし会話を行ったのみで退散。
 ……現状では無害だが、勧誘に応じる者が出た場合その限りではないだろう。

・・・・・

……ふむ。この村に逗留して一ヶ月か。
想定外に長く世話になってしまったな……。
名残惜しいが、そろそろ出立の準備をせねばなるまい。
ひとまず、今日のところは借家の掃除でもするかね。

>>261
前後不覚に陥るほどに飲めば、そうなる可能性はある。
邪魔な者――特に、武勇に優れる豪傑や怪物に対してよく使われる手だな。
歓迎、恭順を示すなどという名目で宴を開き、油断したところを頂くわけだ。
何とも血なまぐさい話だよ。

……ああ、私に関してならば、心配ご無要。
この嘴を人前で外せぬ都合上、酒場や酒宴で鯨飲することはまずない。
酩酊したまま戦闘を強いられる可能性も、ほぼないと言えるだろう。
気味が悪い、付き合いが悪い男だとは言われてしまうがね。

なに、気にすることはない。
付き合いのよろしい皆様方のうち、何名かは私の客になるのだからな。
飲みすぎて潰れた連中を介抱してやるのは、私に限らず素面の仕事だろう?
酔い醒ましでも飲ませてやれば、陰口を叩く連中も多少は態度を改める。
それに、私としても助かるよ。
手間賃として治療費を多めに徴収しても、酔っ払いなら文句も言わん。

>>262
炎とは、あれほどまでに鮮やかに空を舞うものか……。
認識を改めねばなるまい。炎の魔法といえば荒事と思っていた。
私の知る以上に、世には様々な魔法があるものだな。
祭や宴の折には特に、貴公の魔法は重宝されることだろう。

まあ、正直……連れ出された時は、何事かと思ったがね。
冬の夜に外に出るなど、よもや殺意でもあるものかと身構えてしまったよ。
ああ、腐すつもりはないとも。素晴らしい魔法だった。
貴重な機会を頂けて、心より感謝しているよ。
寒さに耐えて見る価値は十分にあったと保証しよう。

……そうだな、少し考えたのだが。
冬場にこれを披露するのなら、同時に酒でも振る舞ってはどうかね。 
腹から温まって気分が良くなれば、私のような寒がりからも文句は出まい。
私も闇の中ならば、人目を盗んで飲んでも良いのだが……ふむ。
……今は花火の光で、表情まで克明に見えてしまうな。我慢するとしよう。

266 名前:ジャックドウ ◆doc.fPD. 投稿日:2024/02/09(Fri) 23:46
>>263
貴公は不思議なことを言う。幽霊は幽霊だろうに。
全て枯尾花に見えるのなら、それは枯尾花に見える道具ではないかな?
あまり使用をおすすめできる道具ではないように思えるがね。
想像してみたまえよ。却って気味が悪いだろう。
枯尾花が無人の廃墟を動き回り、顔を覗き込み、鏡に映り込んできては。

そも、正体とは何なのだろうかね。幽霊に限らず。
実は私も、正体というものには非常に困らされていてな。
いつも「善良な旅の薬師だ」と正しく名乗っているにもかかわらず、
「本当は何者なのか」などと警戒されてばかりいるのさ。
旅人、薬師、疫病医、剣士、冒険者、皮肉屋、気取り屋、お喋り……
私を表す言葉は幾つもあるが、いずれも真実の一片だというのに。

……ああ、すまない。少し、話をややこしくしてしまったか。
つまりだ……苦労して特殊な道具を探し求める必要はないのではないかな。
聖水でも撒けば、大概の幽霊は素直に消えてしまうものだ。
消えなかったのなら、その時に改めて調査をしたまえ。
聖水を浴びて育った聖なる枯尾花が収穫できるかも知れん。

>>264
貴公、まずは落ち着いて深呼吸でもしたまえよ。
悩まされているのはどのような症状かね?
咳か、熱か、腫れや爛れか、痛みか。痛むのならばどの部位か。
一時的に症状を和らげる薬ならば、私でも調合できるかも知れん。

無論、日ごろ服用しているものも全く同じというわけには行くまい。
薬物は匙加減一つで毒物に変ずるもの。
安易にあれこれ飲ませては、却って悪化させるだろうさ。
今の状況では、放置と対症療法のどちらがマシなのかは分からん。
貴公の命だ。私の薬を使うかどうかは貴公が選ぶといい。

定期的に薬の服用が必要ならば、医者にも定期的にかかるのだろう?
次に主治医を訊ねる折には、正直に事情を話して、この紙を見せたまえ。
何をどの量、どのような薬効を期待して調合した薬か記してある。
そこで良し悪しの判断をつけてもらえば、次に備えることもできよう。
失くさなければ良いのはその通りだが、それができれば苦労はないからな。

267 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/13(Tue) 06:08
旅立つのならついでに妹に手紙を届けてくれんかいの
北の町に嫁いで以来なかなか会えんでな・・・

268 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/13(Tue) 10:19
チョコレート…受け取ってくださいっ!!

269 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/15(Thu) 21:51
龍の刺青を入れることでパワーアップを試みているのだ

270 名前:ジャックドウ ◆doc.fPD. 投稿日:2024/02/16(Fri) 02:06
街道へ出るのも久しぶりだな。
夜はまだ冷えるが、昼の光の下に見れば、諸処に花芽が芽吹きつつある。
豪雪で落ちた橋は修復困難なようだが、代わりに臨時で渡し守が配備されたそうだ。
着任して間もないにもかかわらず、早くも気難しいという評判が聞こえてくる。
次の村までは数日かかるだろう。いつも通りというわけだな。

>>267
ああ、確かに承った。任せたまえ。
その様子、貴公と妹君は仲が良かったのだろうな。
……私の妹弟も、そのように仲睦まじければ良かったのだが。
人の相性というのはままならぬものだ。

妹と弟は、気性が正反対でな……妹は気が強く、弟は内気だった。
どちらも私にはよく懐いてくれたが、二人にすると必ず弟が泣かされる。
弟の肩を持つと、私が弟ばかり甘やかすと言って妹が拗ねる。
妹の機嫌を取れば、今度は弟が自信を失くして塞ぎ込む。
実に苦労させられたよ。可愛かったがね。

どのような大人に育ったものか、今の私には知るすべもないが……
立派とは言わずとも、せめて健康であってほしいものだ。
……貴公の妹君も、体に不具合の出やすくなる年頃かね。
では、手紙を届けるついでに少し診ておこう。
この村では随分と世話になった。少しは恩を返さねばなるまいよ。

>>268
承った。これは誰に渡せば、……? ……おや。私か。
すまない、非礼をお詫び申し上げよう。
今回に関しては、からかうつもりは一切なかった。
ありがとう。とても嬉しいよ。
気持ちに応えることはできないが、せめて大切に頂こう。
……貴公、返せと言うのなら今のうちだぞ。良いのかね。

恋愛もまた、旅人が旅を止める理由としてありふれたものの一つだな。
結婚を機に引退する冒険者も多いが、私の場合はそうも行かない身の上だ。
この病が癒えるまでは、歩み続けねばなるまい。

まあ……貴公のことは、少しばかり心配だがね。
行きずりの、それも顔すら見せぬ男に情を移すものではないよ。
危ないだろう? ここは平和な村だが、もう少し人を警戒したまえ。
この鳥の面の下に、猛禽の顔を隠しているかも知れぬとは思わんかね。
私が本当に猛禽であったなら、連れて行ってしまうところだ。

確か、返礼は来月という習慣だが……私は村を離れる身。
礼の代わりとしては粗末なものだが、マジパンを一つ受け取って頂けるかな。
失恋の伝統薬、そして痛みを和らげる甘い菓子でもある。
貴公、幸福になりたまえ。

>>269
ほう、呪術のようなものだろうか? 勇ましいな。
力あるものを象り、その恩恵に与るというのは各地でよく聞く風習だな。
実感として、どうだね。傍目には、そうだな……
龍を背負っているという自負が、貴公に力を与えているようには見える。

貴公、もし良ければもう少しよく見せて頂けぬかな。
翼竜ではないようだか、これは……東洋龍か。
いかにも恐ろしげだが、同時に知性と威厳を感じる。
見事な意匠だ。さぞ腕の良い彫師だったのだろう。

……ああ、すまない。あまり人の肌をまじまじと見るのは不躾か。
しかし龍はな……種類を問わず、どうしても憧れるからな……。
貴公、折角だ。その刺青、魔力を帯びると光るようにしてみぬか。
魔力に反応する染料を用いれば可能なはずだ。彫師に相談してみたまえ。
いや、特に深い意味はないが……光ると気分が上がるだろう?

271 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/16(Fri) 07:29
ご妹弟とは似てますか?

272 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/18(Sun) 19:21
兄弟分とかそんな存在はいるの?

273 名前:ジャックドウ ◆doc.fPD. 投稿日:2024/02/19(Mon) 23:36
人里離れた辺鄙な地にも、まれに小さな宿や酒場がある。
そんなところで賊に狙われやしないかと疑問に思うかね?
安心したまえ。そういった店は大概、元冒険者の店だ。
賊に対抗するだけの武力を備えている上、冒険者ギルドとの繋がりが深い。

賊にとっても、大してうまみがないのさ。
まず、抵抗が激しい。襲撃に成功しても、特に蓄えが豊かなわけでもない。
更には、組織規模の報復までついてくる可能性が高いのだからな。

>>271
少なくとも、子供の頃は全く似ていなかったな。
髪や瞳の色も違えば、顔の造形も性格も似たところがない。
他人から似ていると言われたことも一度もないよ。
単に言及しづらかっただけかも知れんがね。
どちらかと言えば弟は父に、妹と私は母親に似たと――

……ああ、そうか。
失礼、まず話すべきことがあるのを忘れていた。
弟妹と言ったが、正確に言えば私は彼らの異母兄となる。
父親は同じでも私は先妻の子、弟と妹は後妻の子だな。
よって、私と妹は共に母親似だが、だからこそ似ていないというわけだ。

私の生母は、私を産んで間もなく他界したそうでな。
周囲からは母に似ているとよく言われたものだが……
他意なく言われる場合もあれば、悪意を感じる場合もあったよ。
他の客人に少し話したことがあるが、母は身分が低い人だったものでね。
……私としては、顔を見たこともない相手だ。
何をどう言われたところで、実感も何もあったものではないが。

>>272
ふむ、そうだな……。
個人的に盃を交わしたわけではないが、兄弟子や姉弟子なら何人かいる。
師のお宅でご厄介になっていた頃、しばらく生活を共にしていた。
そう長い間のことではなかったが、良くして頂いたよ。

私の師が薬草園を営んでいるという話はしただろうかね。
引退なさるまでは、各地を放浪して人々に治療を施す傍ら、
有用な薬草類を収集しては持ち帰って栽培と研究を行い、
また時が立てば、薬草園の世話を弟子に任せて旅立つ……
……というような生活をされていた。
そのような経緯で、師のお宅に住み込んでいる弟子が数人いるわけだな。

旅暮らしでは顔を合わせる機会もないが、今も手紙のやりとりはしているよ。
親睦を深めるためというよりは、要件があって送るという形に近いがね。
珍しい薬草類の種子を採取した際は、いくらか師に送ることがある。
……私は過去に一度、その件でかなり大きな失敗をしてな。
それから数年が経った今でも、師や兄弟子らにからかわれるのだが……
……さすがに話が逸れすぎるか。いずれ、機会があれば話すとしよう。

274 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/22(Thu) 08:36
苦手なタイプの人っている?

275 名前:ジャックドウ ◆doc.fPD. 投稿日:2024/02/23(Fri) 01:24
アザの町……預かった手紙の届け先は、ここで間違いないだろう。
……が、今日はもう遅いか。夜が明けるのを待つべきだな。

>>274
さて、人間ならば大概は好ましく思うがね。
最低限の距離感さえ保って頂けるなら、大概の相手とは付き合える。
少なくとも、表面上は無難にこなせるつもりでいるよ。
逆に言えば、距離感を保って頂けない相手との付き合いは厳しいが。

私自身、さほど我慢強い方ではないからな。
不調和を察してすぐに距離を置けるのなら良いのだが、
距離を置けない状況や、察することの苦手な相手だと問題になる。
……これは相性だな、本当に。
相手に洞察を求めすぎるのも、それはそれで甘えと言えるだろう。

定住者と比べれば、旅人が人間関係に悩まされることは少ない。
しかし、時には旅先で築いた人脈が役に立つこともあるわけだ。
だからこそ、私は概ね友好的に接することを心がけているよ。
行きずりの――例えば貴公のような相手に対しても、同じように。
それで相手から好印象を抱いて頂けるかと言えば……
まあ、何事も思うようには行かぬものだ。残念ながら。

276 名前:化け狐(幼女の姿) 投稿日:2024/02/24(Sat) 20:01
ねぇねぇ、とぃさん!
あっちにねぇ、こーんなおっきいきのみがあったよ!
こっちこっち!

277 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/26(Mon) 21:35
ヒットマンを差し向けられても返り討ちにしちゃえる?

278 名前:ジャックドウ ◆doc.fPD. 投稿日:2024/02/27(Tue) 03:31

 雨の夜、ふと空を見上げると、雲の一点が光って見えることがある。
 厚い雲でさえ覆い隠せぬほど、月の輝きが強いのだ。

「――そんな夜には、あまり良くないことが起きると言いますよ。
 気まぐれな月の女神様が、雨に身を隠して地上を眺めておられるの。
 あの方が悪戯を行うには丁度よいお天気なのでしょうね」

 老婦人は小さく祈りの言葉を口にし「道中お気をつけて」と話を結んだ。
 手紙の届け先、閑静な僻地、アザの町。
 重く曇った天候ゆえか、昼間というのに薄暗く、行き交う人の姿も少ない。

>>276

 宿へ向かう道中、幼い娘に袖を引かれた。
 なんでも、大きな木の実があるという。
 方向からして、町外れの森にでも連れて行くつもりなのだろう。

「貴公、……」

 先に続けるべき言葉を、少し考えてしまった。
 幼子に『怪しげな者について行くな』と諭すことはあれど、
 逆に『怪しげな者を連れ回すな』とは言わぬものかも知れぬと。

「……ああ、分かった。行こう。だが貴公、一つ聞きたまえ。
 淑女はみだりに一人で出歩かぬものだ。
 此度は私が務めようが、次からは見知った者を供につけたまえよ」

 時刻は昼過ぎだが、この様子では日暮れも早かろう。
 おそらく地元の子供と思われるが、一人にするのは憚られた。


 娘は森に慣れている様子で、道もないというのに迷いなく歩んでいった。
 時おり振り返っては「こっちこっち!」と手招いてみせる。
 そのうち、次第に妙な兆候が見え始めた。
 頭部の癖毛は三角形の耳に変化し、スカートの裾から太い尻尾が見え隠れする。
 振り返った目の瞳孔が縦に割れて、その顔はにんまりと笑っている。

「……さて、貴公。一つ忠告をしておくよ。
 私は謎の病に蝕まれた身、喰らうのはおすすめできない」

 これが他愛ない悪戯ならば、さっさと帰れば話は済む。
 そうでないなら、普通に話せぬ事情でもあるものか。
 暗い森の中に、ざわめくような雨音が鳴り出す。
 上を見上げても空は常緑樹の葉に覆われて、月の所在は分からなかった。

>>277

 事態の停滞中、思い出すのは過去のやりとりだった。

>「ヒットマンを差し向けられても返り討ちにしちゃえる?」

 師の厄介になっていた頃、兄弟子を相手にそんな問答をしたことがある。
 出自を話した際に、怖れと興味が半々といった様子で聞かれたのだった。
 師を同じくする身とはいえ、私の身上と彼の間には何一つ関係がない。
 貴族絡みのややこしい揉め事に巻き込まれてはたまったものではないだろう。
 暫く生活を共にすると考えれば、不安にもなるというものだ。
 私は少し考えて、素直に話した。

「……相手の出方によるのではないかと」

 暗殺者と一口に言っても、やり方は色々と考えられる。
 剣などで近距離から狙われた場合、応戦できる可能性もある。
 弓や魔法で遠隔から狙われた場合は、何も分からぬまま死ぬだろう。

「ですが、私は捨ておいてもいずれ勝手に命運尽きる病人の身。
 暗殺者を雇って始末する価値はありますまい」

 廃嫡された以上、命があろうと貴族としては既に死んだようなものである。 
 価値があったのは嫡子という立場であって、私個人は今や無価値に等しい。
 その返答に彼が納得したか、本当に安心できたのかは定かでない。
 ただ、彼がその後の生活で親切に接してくれたことだけが確かだった。

 暗殺。心底うんざりする話ではある。
 耳にしたくない話題に順位を付けるとすれば、陰謀と並んで上位だろう。
 しかし考えてみれば、人目につかぬ森の奥ほど暗殺に適した場所もない。
 幼女の姿に釣られたのは、いくら何でも緊張感が欠けていたのだろうか。
 つまるところ『怪しげな者についていくな』と留意すべきは私の方だった。

279 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/28(Wed) 23:02
おかあさんが毒矢を受けてしまったの
あなたからは薬草の匂いがするから
どうか助けてほしい
報酬はおかあさんの宝物
ここからずっと東の、海の向こう側にある故郷から持ってきた、宝物

280 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/02/29(Thu) 13:57
命だけは助けてつかぁさい!

281 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2024/03/03(Sun) 00:47
風邪もひいていないのにくしゃみが出るのを治せないか

282 名前:ジャックドウ ◆doc.fPD. 投稿日:2024/03/03(Sun) 05:15

 古い格言に『竜の巣に入らねば卵は手に入らぬ』というものがある。
 大きな成果を得たければ、相応の危険を冒す必要がある――という意味だ。
 私は今、狐の……巣というよりは家と呼ぶのが相応しい場にお邪魔して手記を綴っている。
 特に成果を望んだわけでなくとも、時には成り行きでこうなることもある。
 冒険者だからな。

>>279

 幼い狐はたどたどしくも必死な様子で語った。
 私が疑ったように人を食らうつもりなど毛頭なく、ただ助けてほしいのだと。

「助けが必要ならば、そう言いたまえよ。
 ……まあ、話は後にしよう。今は急ぐべき時だ」

 疑おうと思えば疑うことはできる。しかし結局、私は娘についていくことにした。
 毒の処置は速さが肝要だ。急がねばなるまい。
 時間がかかればかかるほど患者の命は危うくなる。

 案内に従って行った先には、金色の毛並みを持つ狐が倒れていた。
 神聖術により光を呼び出し、傷の状態をよく観察する。部位は左の後足。
 患部は痛々しく腫れているが、傷そのものは浅いようだ。素早く身をかわしたのだろう。
 何より特徴的なのは、患部周辺と口元の毛が鈍い青色に染まっていることだ。
 おそらく、咄嗟に傷を舐めた際に着色したものと思われる。

「……これなら、星見苔の薬が効くだろう。
 貴公、運が良いな。ちょうど手持ちがある」

 この青色の着色は、近隣で最も流通している毒に見られる特徴である。
 主に殺鼠剤の用途で用いられるが、甘い香りからしばしば幼児の誤飲事故を起こす。
 町に行くなら、星見苔の薬を一つは作っておくべきだと言ってもいい。
 清潔な布で毒を拭い去り、祈祷を行って穢れを払う。
 傷口に膏薬を塗布し、包帯を巻けば処置は終了だ。

「後は体力だが……この雨の下にいるのは良くないな。
 貴公、雨を防げる場所に案内して頂けるかな。運ぶのは私が手伝おう。
 どうせ患者の様子もしばらく見ておく必要がある。

 ……ああ、それと。大きな木の実があるのだろう?
 報酬にはそちらを頂こうか。実はとても楽しみにしていたものでね」

 東方の宝物には興味があるが、些か多く頂きすぎるようにも思えた。
 母狐殿が目覚めてから、改めて話を伺うこととしよう。


283 名前:ジャックドウ ◆doc.fPD. 投稿日:2024/03/03(Sun) 05:18
・・・・・

>>280
おや……どうしたのかな。たかが薬師に、そう怯えることもあるまい。
それとも、何か命を取られねばならぬような真似でもしたのかね?
安心したまえ。私の仕事は命を取ることではなく、救うことだ。

まあ……私が恐ろしいのは理解できるがね。何しろこの面だろう?
慣れ親しんだ今でこそ、男前の面だと胸を張って言えるが……
私も着け始めた頃は、暗がりで窓や鏡に映る度に驚いていたものだ。
顔を覆っているおかげで、誰からも悟られずに済んだがね。

これは元来、疫病に対抗するための格好だ。
かつて東より訪れ、猛威を振るった黒死病。名前ぐらいは知っているだろう?
かの病も近年はおとなしくしているようだが、恐怖の記憶は心に残る。
黒死病と共に姿を現す疫病医が、死神の扱いを受けることも珍しくはない。

怖がられることには慣れている。
まずは顔を上げて、落ち着いて話をしてみたまえよ。

>>281
毎年この時期になると、貴公と同様の症状を訴える者が増えるよ。
一説によると、目覚めたばかりの春の精霊が悪戯をしているのだという。
一方、冬の精霊が去りがたくしがみついているせいだと言う者もある。
一斉に花が咲くことから、花粉による害を主張する声も根強いな。

もう少し春が深まれば、何もせずとも自然に良くなるとは思うが……
主な症状は鼻か。目は? ……ふむ。不便そうだな。
一時の気休め程度で良ければ祈祷をしよう。
穢れ払いの祈祷は、このような時にも便利でね。
直に洗えぬ部位を洗い流したような爽快さを得られると評判だよ。

より根本的な解決を望むのならば、そうだな……
私のように顔全体を覆ってみてはどうだろうか。
私はかねてより病弱の身だが、不思議とその症状とは縁がなくてな。
もしかすると、季節の精霊殿は顔を隠した人間が苦手なのかも知れん。
試してみる価値はあると思うがね。

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