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【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ五

242 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2022/07/16(Sat) 22:14
>>235‐236(アーチェロお嬢様)

>彼女はお主よりも思慮深いゆえ、委細を詳らかにして、彼女の助言にはよく耳を傾けるように。

いえ、私も時折思慮が足りない事がありますので…。(苦笑)
でも、お嬢様の御力になれればとは常に考えております。
私に出来る事であれば、何なりと…。

>善女龍王様の領域に魔族が参って魔術を使うのですから、何か良い奉納の品はないものか、と頭を
悩ませていたところだったのです。

お嬢様がこの鍾乳洞において、輝石を見つけて下さった事は誠に幸いでした。
ならば、お嬢様の御力と我が身をもって奉納致しましょう。

>そしてまた、柚葉さんの『贄の血』に頼ってもよろしいのですか?

はい…喜んで。(微笑)
今年は絆を確かめ合うだけでなく、それがお嬢様のお役に立てて、
やがては他の方々にとって細やかですが御力になれるかも知れない…。
それがまた、私にとってお嬢様と出会えた事に対する必然と廻り合いへの感謝となるのです。

>どうか、わたくしとともに神域へおいでくださいませ…。

(お嬢様の後、屋敷裏の泉で身を清めます。)

では、母と同じ「オハシラサマ」の蒼い装束に身を包んで…。
蒼い蝶の髪飾り、そして私達の絆の証『朱珠』のお守り袋を首にかけ…。
支度は、整いました。
では、私を待つ愛おしいアーチェロの許へ…。

>さあ、今のこのときは、あなたはわたくしのもの。
>(わたくしは柚葉のうなじを牙で穿つ。)

はい、そして今このときは、私は貴女のもの…。
私のうなじを穿つ牙からも…。
肌に触れる唇からも…。
私を決して放すまいとそっと力の篭る腕の中で、私達は唯一無二の絆を感じられる…。
私は貴女に全てを委ねることが出来る…。

(やがて、アーチェロの牙が私のうなじから離れると、私達は微笑みながら見つめ合う…。
今は、言葉は要らない…。
互いを映す瞳が、全てを物語っているのだから…。)

−一旦切ります−


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