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【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ五
260 名前:
吸血姫アーチェロ ◆
ufrlRV4E
投稿日:2022/08/01(Mon) 22:23
>>257-258
(柚葉さん)
>あら、白蛇様と言えば有名な神使として知られ、そして蛇は狼、狐と並び
>古来より農耕の神様として多くの神社で崇め奉られていらっしゃいますわ。
「…驚きました。
今どきの若い女性がそのような教養をごく自然に披露されるとは。
たしかにわたしの眷族にも五穀豊穣のために力を使い神として祀られる者もおりますが、時代が
下り信仰心も廃れる一方でしたから。
ましてあなたが言うように災厄をなす者もいれば否応なく禍々しい存在として忌避の思いが募る
のが人の世の常。
久しぶりに畏怖も嫌悪も無い自然体でわたしを見てもらえるのは悪くないものですね。
>少しでもわだかまりを氷解せぬままでは、あの方に何と申し上げれば良いのでしょうか…。
「わたしの主(あるじ)は頑固ですからね。
正直、ご本人同士で話し合わなければ埒があかないかと思います。
主は埒をあけたくないから、封印をしっかりかけて対面を拒んでいるわけで、この状況をどう
打破すればよいのか、わたしも困っています。」
>あっ!お嬢様、少々お待ちを…きゃっ!?
>(眩しさに、思わず目を覆ってしまいました。)
「これは…、今まで何ら感じられなかった膨大な魔力が一気に、わたしの主とあなたの主とを飲み
込んでいきました…。
まるで以前主が話していた昔語りのあの御仁のような…、いえ、そんな、まさか。」
>…普段は思慮深いお嬢様ですけれど、時折考えるよりも即行動に移してしまわれるのも
>お嬢様の個性ですね。(汗)
(光に包まれた後まだ頭が朦朧としています。)
ううう…、天から聞き覚えのある声が降ってきますわ。
とても耳に痛い言葉が。
「個性」とはかなりマイルドな言葉を使ってくれていますが、副音声で
『お嬢様、なにやってるんですかーっ!』
との声が聞こえてくるような気がします。
>とはいうものの奥方様、如何致しましょう?
>私もよろしければ、お嬢様の許へ…。
え…?あれは柚葉さんの声?
いえいえいえ、いけませんわっ!(汗々)
どうやらここは異世界、以前遭遇した逢魔が時のクロユリ団地以上の未知の異界に思われます。
柚葉さんを危険な目に遭わせるわけにはまいりませんわ。
…って、声はずいぶん遠く天から聞こえているようですが、わたくしからの声は届いているの
かしら?
(大丈夫よぉ、ちゃんと届いているからぁ。
柚ちゃんには私からもここに留まるように言っておくから安心なさいよぉ。)
今ばかりは、お母様の声がとても頼もしく聞こえますわ…。
>それでは私達は、今の状況を見守るしかありませんね。
>よしっ!では気を取り直して、メイドとしての本領発揮です。
>お嬢様と善女龍王様が戻られた時のための、宴の準備と参りましょう。
「ん〜、柚葉さんがそういうのならアーチェロさんたちのことは心配いらないのかねぇ?
って、朱瑠、あんたはちょっとウキウキし過ぎじゃないかい?
タブレットをそんなにワクワクした顔で見ちゃって。」
>神使様、お茶の準備などをさせて頂いてもよろしいですか?
「はい、そちらの方はお願いします。湧水を汲める霊泉の場所をお教えします。
わたしは、主(あるじ)の後を追いますので、こちらのことはよろしく。
これでも神使ですので、それなりの力を持っておりますから主のサポートをしに行かなければ。
それに放っておけません。あの意地っ張りな方はわたしが傍で仕えてさし上げなければ。」
>「それじゃ皆さん、『吸血姫さん、龍姫姉妹さんの仲直りのために頑張る』が始まるよ〜♪」
上から降ってくる声が随分と楽しそうですね。
わたくし期待されているのかしら?
でしたら、それに応えなければ。
>ああ…。画面を通して見ている私達は兎も角、当事者であるお嬢様は気付かれてなかったのですね。
>あの時の困惑したような、照れているような善女龍王様の表情、凄く可愛らしかったのですけれど…。
そうなのですか。
でしたら、やはり姉君様のお越しを内心でお喜びだったのでしょうか。
娑伽羅龍女様…、わたくしも及ばずながらご助力させていただきたいと存じます。
なにとぞ妹君様とのご再開の旅、お供させてくださいませ。
「ありがとう。
何だか巻き添えにしてしまって悪いけれど、お願いするわね。
おそらく、あなたの力を必要とするときがあると思うから。」
はい、わたくしでよろしければ喜んで。
(つづきます。)
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