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【オリジナル】地上に舞い降りた、飛べない天使

473 名前:水橋 パルスィ ◆Parseejo 投稿日:2022/12/31(Sat) 19:59
>>469 るり(1/2)
主は全人類の主人にして王達の王、その一方で私の夫でもあった人
故に命など必要ない、愛する者の為に為すべきことを為しただけよ。
るり、主は前に出てこないものよ、別の仕事があるのだから。
それに御大将の御出馬までに一切の敵はこの使い魔が討ち平らげておきますわ。

そうね、端的に言えば逢引をしたいということ。
貴女とお洒落をして街に繰り出し、取り留めのないことを話しながら、菓子や料理、酒肴に舌鼓を打つ。
そして胸を打つ景色を眺めながら気持ちを伝え合い、互いの温もりを求めながら眠りに就く。
夜明けのホットコーヒーまで任せてくれて良いわ、朝も得意なの。

る、るり……この年の瀬に解雇とはあまりにも無慈悲、野良天使を否定しながら野良妖怪を生み出すとは悪魔の所業
別段忠義を並べ立てるつもりも無いけれど、理由を聞かなければ退去もできないわ……ここは私が借りている家だけれど。
―――そういうことね、どうやら私に宮仕えは向かないらしい、「発展的解消」など詭弁に過ぎないと思っていたけれどこういう時に使うのね。
なれば来年からは友人として貴女の傍らに立ちましょう、そして貴女を狙い続けることに変わりはない。

あら、氷雪や砂漠では貴女のことを表していなかったとでも言うのかしら、納得行かないわね。
貴女の厳しさと美しさを一言で表す、我ながら上手い例えだと思っていたけれど、どうやら一人合点だったようね。
いずれも多くの知的生命体が生きていくには厳しい環境であり、超常の存在でさえ備えが無ければ命を落とす。
されど旭日に照らされた氷雪は鮮烈で、碧空の下にある砂漠は大海の如く、超越した美がそこにあるのよ。

悲しませたようで悪かったわね、私が自裁することは無いから安心してくれるかしら。
新しい年を迎える時よ暗い話は似つかわしくない、魑魅魍魎と言えど年に一度は清らかな気持ちを持ちたいもの。
プレゼントを贈ったのは来年も良い関係で居たいからよ、貴女とヴィーネし言うまでもなく。
貴女達2柱とはこうして毎日逢えるけれど、彼らには何か口実や名目が無いと難しいからね。

そうね、甘いも辛いも吸い分けた天使こそ人間には良いのかもしれない。
一方でヤハウェの意思を強制することが大天使のあるべき姿であるとも思う。
となれば貴女がどれだけ早く天界に帰りたいかで変わってくる話よ。
すぐにでも帰りたいのであれば寄り道している暇は無いし、無限に伸ばせるなら一度悪魔になることさえ勧めるわ。

私が言う肉は平素食べている家禽の肉に非ず、されど貴女が知るには些か時期尚早
だからお酒を嗜むことから始めましょうか、食事と会話が進むことを助けてくれるものよ。
法で禁じていることが気になるかしら、理由はあくまで人間の生育に有害と言うだけ。
超常の存在にとっては悪弊など無いも同然よ、嗜み方さえ弁えていればね。

それも手だし、そうした解釈もできるけれど違うわ。
人間達の移動手段の中には特別な席があるのよ、割高になるけれどね。
その代わり喧騒からは離れられるし、良いサービスを受けることができる。
新幹線や飛行機、船舶にはそうした特別な席が用意されているのよ。

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