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【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ六

427 名前:水橋 パルスィ@チャイナウェイトレス ◆Parseejo 投稿日:2024/03/13(Wed) 17:52
そうそう、我が夫<つま>の郎党どもは斯様な出で立ちでございます。
ttps://i.imgur.com/49m6xX1.jpeg

>>414, >>421 羽藤侍従(3/3)
親交も何も、美しい妖魔が二匹一つ屋根の下に居れば何もなかったとは申せますまい。
彼女と私は離れぬこと膏薬の如く、並ぶこと夫婦の如し。
二匹して野山を駆け、旅館で一夜を過ごし、聖夜と情人節には互いの気持ちを贈り合ったものでございます。
追憶は甘く、想えば酸い、一人過ごす夜は寒く、明けた朝は潮の味、今生を更に苦くした彼女はまさに悪魔の所業を私に為しました。

くくく、吸血姫の従者でありながら同族を手をかけることにはまだまだ良心の呵責がおありのようで。
私が知る者であれば顔色一つ変えず血抜きから解体までやってのけましょうに―――最後の審判の後、浄めの焔は中々燃え尽きぬでしょうが。
それにしても私の主は超然としている一方で、共に仕える者は苦労人が多いという点も共通しております。
先刻話題に上った悪魔もまた、私が人間を手にかけようとすると必死で止めたものでした。

ふむ、脂肪まみれの私にこの茶で減量しろ、ということでしょうか。
上役のご命令と受け取りましたが生憎、胸と脚に千年蓄え続けた脂肪、一杯二杯で減るものではございません。
そしてこの身体、人妖問わず様々な感情を集めるのに役立っております。
嫉妬を喰わねば餓鬼道に堕ちるこの身体、何卒お目こぼしくださいますよう。

ええ、舞天餃子なる野菜をふんだんに使った餃子を焼餃子や揚餃子で彼女は私とその時の主に振舞ってくれました。
姫様と羽藤侍従がお出ましの折には高位の魔族に恐縮しつつも、精魂込めた馳走を振舞ってくれるでしょう。
侍従長と私は先んじて現地入りし、一帯の神霊妖魔どもを切り従えておきますので三姉妹と共にゆるりとお越しください。
土と水を差し出し跪いて姫様の麾下に入るならば本領安堵、そうでなければ生きていた痕跡すら遺しません、これが祖国の作法にて。

何、彼女は大海を知らぬが故に不安へ陥っているだけにて。
人の世で六情の渦に巻かれるか、地獄へ下り七十二柱が一の跡を襲うかはアフラ=マズダーのみが知ること。
馴染みの者と共に在ることは楽しいかもしれませんが、それは新しい知己を得ることとのトレードオフ
私としては「悔いの無い選択を」、という曖昧な表現に留め置きましょう。

ほほほ、これこそが兆し、超常の存在を弄ぼうとした店主に対する神罰に他なりませんわ。
―――姫様に羽藤侍従が勇躍かの装束に身を包んで給仕してるー!?
やんぬるかな、遅参に遅参を重ねてはこの皺首一つで赦しを請うには足らじ、我が夫<つま>と郎党まで族誅を加えられかねぬ。
ご注文をどうぞお客様、今宵は吸血姫に本職のメイド、そして橋姫のウェイトレスが給仕を仕ります。

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