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【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ弐

1 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2016/11/12(Sat) 19:35
深まりゆく秋、空は高く空気は澄み渡り、時に寒さに身を縮めますが、小春日和の陽光が身を包むときは殊の外心が安らぐ季節でございますね
木々より舞い落ち道を色づかせた枯れ葉を掃くときは、情緒を我が身で感じること一入でございます

わたくし、イタリアより参りました吸血鬼のアーチェロ・カルミーニオと申します
この度、ここに新館ノ弐を立てさせていただきました
何卒よろしくお願いいたします

(前スレ)
【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ壱
http://www.10ch.tv/bbs/test/read.cgi?bbs=narikiri&key=461367355&ls=50


以下、お願い申し上げます

壱.sage進行でお願いいたします。
50以下に下がりましたら、適宜ageさせていただきます。

弐.わたくしとわたくしの家族、ご近所、友人の方がお話をするスレッドでございます。
世間話などしに来ていただけたら嬉しゅうございます 。

参.キャラハン(吸血鬼関連もしくは場に合わせたオリジナルキャラクター)もご参加いただいてけっこうでございます。
SF系の方はご遠慮願います。
 キャラハンを続けてくださる方は、初お目見えの際に、大まかでけっこうですので自己紹介くださいませ。
名前「     」
性別「     」
容姿「     」
服装「     」
備考「     」

わたくしにつきましては、以下の通りでございます

名前「アーチェロ・カルミーニオ」
性別「女性」
容姿「銀髪に長い髪の、日本で申します普通の『外人』でございます
   年の頃は17歳、人間で申せばそれくらいの外見でございましょう」
服装「和装が好きで、学校へ参るとき以外はいつもほぼ来ております
今は桜の花柄が気に入っております
   学校の制服はワインカラーを基調としたブレザーです」
備考「吸血鬼でございます
   ただし、人の血を常食とせずとも生きながらえられますのでご安心を」

また、トリップをお付けくださいますようお願いいたします。

四.基本『日常系』とさせていただきます。
 バトルは、日常の中の点描の範囲内にとどめ、引っ張ることの無きようお願いいたします。

五.誹謗中傷、過度に攻撃的なご発言、セクハラ等はご遠慮ください。

六.荒らしと思われる発言は無視なさってください。

七.同じ質問や話題の繰り返し、単なる個人的な事情の呟き、意味不明の発言等はお控え下さい。

八.キャラハンであるか否かを問わず、ゲストの方同士の過度な交流(クロストーク)はお控えください。

九.他の方の話題や質問に乗るのもお控え下さい。

十.10ちゃっとの規約を破る行為は厳にお慎み下さい。

十一. お約束事は、必要に応じて随時追加させていただきます。

ご質問に答えにくい場合や記憶違いもあるかもしれませんが、それにつきましてはご容赦ください。

いろいろとお願い申し上げましたが、基本的に前スレと同じのんびりと参れましたら幸いに存じます

何卒よろしくお願い申し上げます。

557 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/08/21(Mon) 19:35
夏休みの宿題は終わりましたか?
まあ取り越し苦労でしょうけど。

どちらかと言えば宿題終わってないから助けてと
友達に頼まれる方だよねアーチェロさんは。

558 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/08/22(Tue) 00:25
お嬢、ブルース・ウェイン氏より会食のお誘いです。
つ【コウモリのマーク付きの招待状】

559 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/08/23(Wed) 22:58
>>555(柚葉さん)

>まあ、アーチェロさん、娘を抱えてわざわざここまで…。
>ふふっ、それにしても仲がよろしいのですね。

はい!憚りながら、大変仲良くさせていただいております
大切で大好きな方がわたくしの腕の中、身を任せてくださっている…
その温もりをこの身に感じていると、どんな遠くへでも羽ばたいていける心地がいたします

ですが、わたくし畏れながらお義母様…もといご母堂様のことも大好きでございますわ
宜しければ、ご母堂様もお抱えして経観塚の空を周遊いたしましょう

>では、スイカは桶に入れて冷やしておきましょう。

井戸で冷やしたスイカをいただく…
日本の夏の伝統的なスイーツですわね
また一つ日本情緒を味わえる、とても楽しみでございます
それに日本に来てスイカに塩を振っていただくことを知り、実際食べてみてとても美味しいことに驚きました

でも、今住んでいる屋敷でスイカを食した後、表に出ましたらうっかりスイカの果汁が口元についておりまして、それをご覧になった方を戦慄させてしまったことがございました
わたくしが血をいただいていたものと誤解されたようで、申し訳ないことをいたしましたわ
今日は心置きなく、スイカをいただきたいと存じます…

>毎年綿飴の袋の絵柄がその年の有名な変身ヒロインの娘達のものに変わっていく度に時の流れを感じておりました。

はい、日本の女の子が世代を超えて、魔法を手にした輝くヒロインを我が身に重ねて愛し続けてきた、その変身願望はとても愛らしく、そして美しい魂のきらめき…そう感じてまいりましたわ
魔女と称される者たちへの迫害をこの目で見た過去があるわたくしでございます
変身と魔法への憧れを誰に憚ることもなく表明できること、そして多くのクリエイターがそれに応えて素晴らしい作品を作ってきましたこと、
これは日本の輝かしい歴史だと思っております
そのことを、こうして楽しいお祭りの中で実感できるのは、とても嬉しゅうございます…

>お嬢様は、どの娘のものに致しますか?

う〜ん、いろいろなお面があって迷いますわね
では、わたくしも変身ヒロインにいたしましょう

あちらで長女ちゃんと三女ちゃんが着けているのも、同じアニメのヒロインでしたかしら?
故郷のホームシアターで、三女ちゃんがペンライトを手にして夢中になって劇場版を見ていましたわ
『オールスターズ』と銘打っているだけあって豪華な顔ぶれでしたわ
今でも子どもたちに大人気のアニメだそうですね

>見ていると中には私よりずっと小さい子がヒョイヒョイとすくってしまう光景を見た事が何度かありまして、
>その見事な腕前に感心した事もあるんですよ。

確かに、先ほどから子どもたちが見事な手さばきでポイを操っていますわね
手にしたカップの中に次々と金魚が入っていく様はさながら魔法のようですね
では、わたくしも挑戦してみましょう…

思わず夢中になってしまいましたが、その甲斐あって可愛らしいお魚がこうして我が手の中に参りました
これは、帰りに金魚鉢も買い求めた方が良いかもしれませんわ

>…で、ここでツッコミを入れるかのようで恐縮なのですが…。(汗)
>経観塚からお屋敷までお持ち帰りされるのはこの暑さですから金魚さんにとっても酷ではないかと…。(汗汗)

ああ…、確かにそうですね、帰りの道中揺れる車中、温まった水の中に逗留するのは金魚さんには厳しいでしょう
羽様のお屋敷で、先住のお友達と安穏と暮らしてもらうのが宜しいかと存じますわ

あら、どうしたの、三女ちゃん、口をとがらせて?
ええ?
『妹が欲しかった』??

なるほど、金魚さんにわたくしの魔の気を当てて、貴女たちと同じく人型になるのを期待していたのね
あるいは人魚かしら…
…でもね、今言った通りここから屋敷までは遠いから、着くまで金魚さんの身がもたないかも知れないの
それに、貴女たちと違って、金魚さんは何かの拍子に元の姿に戻ってしまったら、その時は本当に命の危険に晒されてしまうかも知れないわ
金魚は陸上では息が出来ませんからね

貴女に年下の者を庇護する心意気が生まれてきたのは、とても嬉しいわ
その気持ちは、これからきっと貴女が新たな良い出会いを得ることで報われることでしょう
だから、今は金魚さんの安らぎを共に祈りましょうね…

それでは柚葉さん、羽様のお屋敷へのご案内、どうぞよろしくお願いしますね

560 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/08/23(Wed) 23:54
>>557

ええ、貴方の仰る通りですよ。
夏休みには、多くの楽しみが待っていますものね。
だからこそ、やるべき事は早めに終わらせるのが最良。

お嬢様は、課題としての宿題は8月の初めの週までには全てきちんと終わらせ
それからの日々はこなした宿題の復習や二学期に向けての予習をなさっておられます。

お嬢様の学友の方の中には、何人か課題に関する相談に訪れたり
解らない問題を教えてほしいと来られた方もいらっしゃいましたね。

無論、「相談」には訪れても宿題を丸写しさせて等と言う方はいらっしゃってはいませんよ。
例えお嬢様がどんなに親切な方であろうとも、そのような方には多少厳しい事を仰るとは思いますが。

勿論お嬢様のご友人が訪問された際には、私も御仕事柄きちんと歓待させて頂きました。
その時にどのようなメニューやお茶菓子をお出しするかを考えるのも、また楽しいものなのですよ。

夏休みの宿題は、私にとっては懐かしいものになってしまいましたね。
高校生の方には、

「大学生って宿題は無いのに、8月31日が終わってももう少し休みが続くんですよね?
羨ましいな〜、早く私も大学生になりたい。」

と言われた事もありましたね。
ですが、その際には

「確かにそれもそうですけどね。でも、大学は自分がどんな資格を取りたいか、どのような進路を考えているかで
どの授業や単位が必要になるかも全て自分で調べて、自分で考えて決めなくてはいけないんです。
ですから楽をする事ばかり考えていたら、あっという間に大切な時間が過ぎてしまいますよ。」

と、伝えさせて頂きました。
でも、かつては私もキャンパスライフというものに憧れを抱いていた一人でしたから、お気持ちは分かりますね。

お嬢様の御学友の皆さんにとって高校生活の夏とは本当に将来に関わる大事な時期ですから、
此処を乗り越えてそれぞれのキャンパスライフを歩んでいって頂きたいですね。

>>558

あら、ブルース・ウェイン氏といえば確か…。
ふふっ、父が知れば是非にとサインを欲しがるでしょうね。
この蝙蝠のマークが浮かび上がると同時に漆黒の闇を駆け抜け、
揺るがぬ信念と正義感を胸に悪人に立ち向かう姿には世代を超えて世界中の方が憧れを抱いておりますから。

あら?次女さん?何やらうずうずと…。
ふふっ、分かりますよ。次女さんも出来ればご一緒したいのですね。
あの方の活躍を、熱心にご覧になっていましたものね。

お嬢様さえ都合が宜しければ、同席なさる事も許して頂けるでしょう。
ウェイン氏自身は人間ですけど、同じ「蝙蝠」の立場として憧れを抱くのは必然でしょうね。
その…宜しければ父と私の分までサインをお願いしてもらえます?(小声)

余談ですけど、あの方は例えばクラーク・ケント氏のような特別な能力を持っているわけではなく、あの優れた身体的な能力も頭脳も、多くのアイテムを使いこなす技巧も
全てが常人には計り知れない程の弛まぬ努力と研鑽を積んでこられた事によって身に付けられたものでしたね。
御自身が名家の出身であるという背景も手伝っているとは思いますが、それらを生かせるのも一重にあの方の強靭な精神力と頭脳に裏付けされたものだと言えるでしょう。

そういえばちょっと残念なお話ではありますが、ブルース・ウェイン氏は立場や考え方の違いからクラーク・ケント氏とは昔から犬猿の仲であるとか…。(汗)
強靭な精神と信念を互いにお持ちである以上、互いに譲れぬものがあるのでしょう…。


561 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/08/26(Sat) 20:53
派閥による勢力争いみたいなものはないのかね?

562 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/08/26(Sat) 23:33
>>556(柚葉さん)

>…銃の発達した時代においてまで、迫害を受けてこられたのですね。
>幸い、この国では国家に奉仕する立場の人間以外は銃を所持する事を禁じておりますが
>このような形で思い出してしまう事になるとは…。

あらあらあら…、申し訳ございません
また、嫌な思いをさせてしまいましたでしょうか
確かに銃弾を撃ち込まれて面白い道理もございませんが、最近はとんとそのような目に遭いませんわ
むしろ、わたくしたちの街の婦警様のように、街の治安、市民の安全のために銃を携えている方には感謝もいたしております
では、気を取り直して柚葉さんとご一緒に射的に挑戦いたしましょう

…さて、どの景品を狙いましょうか…?
可愛いぬいぐるみやマスコット、箱詰めのお菓子、小さなおもちゃ…今流行りのアニメの妖怪のマスコットもございますね
では、あの『ふぶき姫』様に狙いを定めて…
姫様、どうかお許しを!
………
……


さてさて、ふぶき姫様を手に入れたところで、いざお化け屋敷へ!
…え、お化け屋敷は無いのですか?
それは残念…

そうそう、エリー様はソフィー様と違ってお化け屋敷は平気でいらっしゃいましたよね
ソフィー様はお化け全般が苦手でいらっしゃるそうですが、でも怯えたお顔も愛らしくていらっしゃいます
そんなところも灯様の心をくすぐるに違いござますまい
同じく夏の風物詩である『百物語』などなさったら、どんな反応をなさるのでしょう?
来年の今頃あたりにでも、そんなお話が読めたら楽しそうですわ

>ノゾミちゃんも一種の「お化け」なのでしょうけれどあのように絆を結んで
>仲良く歩く姿にはほっこり致しますね。(微笑)

はい、人間と魔族とがああして仲睦まじく手を取り合って歩いて行かれる…
見ていて本当に心が和んで参りますね
そして、わたくしにもそのような人間の相手がいてくださることを思うと、あらためて胸に温かいものが込み上げてまいります

(お屋敷にて)

ふう…
お祭りの熱気の後に、穏やかな静けさに満ちた縁側で、こうしてひんやりしたスイカをいただく
本当に、これこそ日本の宵闇の楽しさ…
塩をかけていただくこの涼味は、実に日本の夏の味でございますわ…

>夏のイベントとして思い残す事が無い位楽しむ事が出来ました。
>そして何より、ここにお嬢様達と共に居られる事が最高の思い出となりました。

はい、多くの方と出会い、多くの方の心に触れ、多くの方とのご縁をいただけました
ですが、それを通じて柚葉さんとの絆をさらに深められたことが何よりも嬉しゅうございます

あら、三姉妹ちゃんたち水を張ったバケツを持ってまいりましたね
なるほど、花火でございますか
経観塚の最後の夜を楽しむには、まことに良い趣向ですわ
これこれ、次女ちゃん、花火を振り回してはいけませんよ

>その…お嬢様さえ宜しければ…私も、宜しいですよ。

まあ、柚葉さん…
とても嬉しいお申し出ですわ
ですが、そのためにはわたくしは今一度、わたくし自身に問いかけねばなりません
『贄の血』をいただく…、それは何のためか、と
柚葉さんが愛しくて愛しくて、本当にどこまでも愛しいから
その温もりに溢れた血潮だからこそ、この身の内に摂り込みたい
この想いに、果たして曇りは無いか、と
それに違いなどありはしない、それは確信を以てはおりますわ

ですが、さらにわたくしはそれを確かめるために自分の『朱珠』を見つめます
この『朱珠』はただの血の凝りではございません
これは、わたくしの心を写す、生きている鏡
わたくしがただ『贄の血』のその美味を味わいたいがゆえに、柚葉さんのお申し出に甘えるならば、この『朱珠』は輝きを減じ曇ってしまうはず

…良かった
『朱珠』の輝きは変わっていない…
わたくしにとって、柚葉さんのその温もりと優しさこそ至高の宝玉
ありがたくその御心に甘えさせていただきます…
経観塚の最後の夜、この旅の最後の大切な思い出として、我が牙を以て

柚葉…
さあ、どうかもっと傍へ、わたくしの腕の中へ
美しいそのうなじより今一度、命の温もりを我が身の内へ…


563 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/08/27(Sun) 10:39
>>557

はい、仰るとおりでございます
夏休みの中盤頃にはほとんどの宿題を済ませることができました
そして、その頃からクラスメイトから
『…あの〜、宿題もう終わった?…写させてくれると嬉しいかな〜。』
というお問い合わせが増えてまいりましたわね

もちろん、ただお写ししていただくだけでは、ご本人のためになりません
ですからわたくしから、我が家での勉強会の提案をいたしましたわ

このように申しますと、如何にもわたくしが余裕しゃくしゃくであるかのように聞こえるかもしれませんが、そうとは申せません
学校でも街のお祭りでも、普通に歓談させていただいてはいても、お家に招くとなるとまた別問題
はたして吸血鬼の館に来てくださるかどうか、声をかける時内心ドキドキでございました

幸い、お向かいに住んでいらっしゃる軽部美琴様…わたくしの一番の仲良しのクラスメイトの方が承諾の意を表してくださったので、他の方も『それなら』と賛同してくださいました
本当は、軽部様とて少し怖かったことと思いますが、わたくしの気持ちを慮ってくださったのでしょう…
軽部様には本当に心より感謝しております

それに、実を申しますとわたくしにも苦手な科目はございますから、宿題の答え合わせをしておきたかったのですよ

当日は我が家のメイドさんが、とても篤くもてなしをしてくれました
長丁場のわたくしたちに気を遣って、お食事や休憩のティータイムに、美味しくもやる気が持続するようなメニューを用意してくださいました
お友達がみんな舌鼓を打って、長期戦へのエネルギーを充填できたことは申すまでもございません

お蔭をもちまして、宿題もすっかり終わり、今は新学期へ向けて英気を養うべく、というか何時もの通り、お茶をゆっくりいただいているところでございます


>>558
>>560(柚葉さん)

あらあらあら、まあまあまあ…
世界の称賛を浴びる、正義そのものが顕現したかのようなスーパーヒーローの方からのご招待をいただいたのですか?
このような年端も行かぬ小娘のことをご存じでいらっしゃったことすら驚きですのに、お食事を共になさりたいとは如何なるご思量でございましょう??

わたくしも彼の方のことは存じておりますし、この世の悪を糺さんとするご決意とご活躍には敬意を払っております
そのご衣裳に親近感を覚えてもおりますわ
もっとも、『ケープを纏った十字軍騎士』という異名には、緊張感を覚えてしまうのですが

まさか、ヴァチカンの過激派と気脈を通じてわたくしを排除しようとしている、などとは聡明な彼の方にはありえないことでございましょう
もしかして、正義のヒーローのスキルに更なる磨きをかけるため、この小娘が備えております魔族の力をリサーチしたい、とのご意向でしょうか
もっとも、過去わたくしが渡り合ってまいりました者たちとは比較にならぬ力をお持ちのあの方の参考になるほどのものをわたくしが備えているとも思えませんけれど

いろいろ考えてまいりますと結局、彼の御方の一面であるところのプレイボーイとしてのご興味故でしょうか
恐らく世界中の極上の淑女と逢瀬を重ねていらして、たまには平平凡凡な小娘と時間を共にするのも悪くない、程度のお考えなのか、と

>お嬢様さえ都合が宜しければ、同席なさる事も許して頂けるでしょう。
>ウェイン氏自身は人間ですけど、同じ「蝙蝠」の立場として憧れを抱くのは必然でしょうね。
>その…宜しければ父と私の分までサインをお願いしてもらえます?(小声)

あらあら、次女ちゃんも柚葉さんも、すっかり目を輝かせていらっしゃいますわね
では、メッセンジャーの方にお願いして、わたくしの家族も同行させていただきたいとお伝えいただきましょうか
メイドたるもの常に主人に付き従うもの、と言上すれば、あのような大度の方も強いて否とは仰らない、と存じますわ
もちろん否なら否で、柚葉さんのご希望を叶えられるようウェイン様にお願いするのは勿論のことでございます


564 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/08/27(Sun) 17:18
>>561

派閥…吸血鬼の眷族、宗族、氏族と呼ばれる古い血縁間の閥族や、対人間・対他種族のポリシーの違いによる徒党の類、そういったグループ間の軋轢は古来より続いてまいりました
歴史を遡れば真祖様に行きつきます古き家門の者同士も、時には人間のあずかり知らぬところで、時には人間とも手を結んで、相争ってきたこともございます
尤も、わたくし自身がその諍いの渦中で干戈を手にした、ということはほとんどございませんけれど

わたくしの母の家門も、父の家門とは上古必ずしも友誼を以て結ばれてきたわけではなかったと聞いております
ゆえに、父母の婚姻は両家門の盟約との意味も帯びていた、とのこと
それで少なくとも争いの種が一つ封印されたのは嬉しいことでございます

わたくしも何度か、母方の一門の方と城館にてお会いしたことがございます
その中の、年上の従姉の方の中のお一人は、歓談の最中ワイングラスをゆらゆらと手の中で揺らせながらわたくしをご覧になって、
「貴女を敵に回したくはないものね…。」
と仰いました
あれはきっと、
『貴女みたいなお子様、簡単に捻り潰せるけれど、可哀想だから、そうはしたくない。だから、両家の友好が続くことを望むわ。』
と仰りたかったのでしょうね
わたくしも、平和が一番と考えておりましたから、考えが一致して嬉しかったですわ

なお、派閥は我が一族の中やメイドさんたちの間にもございますし、その中での相克は時に形となって表れてまいります
せめてメイドさんの間の隙間風だけでも、わたくしの手で何か改善できないものかと思ったものですが、
わたくしの手を煩わせない、という一点のみは派閥を超えて一致していたようで、とり合ってももらえませんでした

門閥により対立もポリシーの違いによる対立も、何時の時代も絶えることはないのかも知れません
ですがそれだけに、分かり合えぬまでも知り合うことの大切さと寛容を忘れたくないですわ


565 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/08/28(Mon) 18:57
(札束を積み上げて)欲しいだけ、持って行くと良い(ニヤリ)

566 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/08/28(Mon) 22:17
>>565

あらあらあら…随分と裕福でいらっしゃるようですね
他人に施しをなさるのがお好きでいらっしゃるのでしょうか?
真に恵まれない人々、今日の運命もままならぬ貧窮の人々に生活の糧を施し、明日からを希望と共に立つ助力をなさるのでしたら、誠に尊いことと存じます

ですが、幸いわたくしはそのような立場の者ではございません
それがわたくし自身の働きによるものとは申せないのは忸怩たるものがございますが
何しろ、我が家のメイド見習三姉妹の長女はデイ・トレーダーとして抜きんでた才能があるようで、お蔭で我が家の家計は至極安泰でございます
それでなくとも、わたくしとてアルバイトの経験はございます
日々、自分の糧を得る程度の力量なら備えていると、憚りながら思っておりますわ
ですから、どうかそのうず高く積まれた福沢諭吉様の肖像画はお片付けになってくださいませ
そして、先ほど申したような貧窮の人を援けるなり、世に埋もれた才能を援助するなりして、役立てられるのは如何でしょうか?

そうではなく、もしもわたくしたちとの親交の切っ掛けとするために出費をなさろうというお積りなら、それこそ無用のお気遣いと申すもの
普通に語り合い、互いを知り合い分かり合えば、お友達になることも難のあることではございませんでしょう
お茶とお菓子をお出ししますから、どうぞ暫しお寛ぎなさってくださいませ


567 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/09/01(Fri) 18:30
広い屋敷の掃除を自分でしようか?

568 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/09/01(Fri) 19:06
>>559
>>562 アーチェロお嬢様

故郷のホームシアターで、三女ちゃんがペンライトを手にして夢中になって劇場版を見ていましたわ
『オールスターズ』と銘打っているだけあって豪華な顔ぶれでしたわ

まあ、お嬢様の故郷でもペンライトが手に入ったのですか?
ある程度の伝手を利用されたのかもしれませんが、あれは毎年のあの映画の名物になっているのでしたね。
友人が妹さんと一緒に映画を見に行ったとき、私はもう貰えない年齢だから妹はいいな〜と行っていました。(笑)

第1作を私はDVDで観賞したんですけど、それぞれのシリーズの娘たちが
別のシリーズの娘たちの由来のお店に足を運ぶ展開がとても楽しそうで好きでしたね。(微笑)
特に、初代の娘の「これは私のチョココロネなんだから!」と叫んで相方の娘にやんわりツッコミを入れられる場面が面白くて、
とても印象に残っています。
ああいったやり取りがとても見ていて楽しいですね。(微笑)

>あら、どうしたの、三女ちゃん、口をとがらせて?
ええ?
『妹が欲しかった』??

三女さんは、末娘ですからね。
ふふっ、妹さんが欲しいというお気持ち、よく分かりますよ。
私は一人っ子でしたから、妹や弟がおられる兄弟を見てると
ちょっと羨ましくなる時も昔からありましたね。

…最も、それが今実現しているといっても過言ではないですけどね。(ぎゅっ)
あ、申し訳ありません…。一緒にお仕事をしているとはいえ、私はお嬢様のお屋敷の皆様にお仕えする立場ですのに。(汗)

では、金魚さんは実家の水槽で預からせて頂きましょう。
次にお会いする時には、きっと今よりも大きくなっていると思いますから楽しみにしていて下さいね。

>さてさて、ふぶき姫様を手に入れたところで、いざお化け屋敷へ!

ごめんなさい、故郷のお祭りは基本的に露店ばかりなので…。
それにしても、この「ふぶき姫」というのは初にお目に掛かりますが可愛いですね。
この子達の仲間といえば、猫を代表する動物の特徴がある子達を連想するのですが
そのまま人間の様な見た目の子もいるのですね。

ちょっと…触らせて頂いて宜しいですか?(もふもふ♪)

>同じく夏の風物詩である『百物語』などなさったら、どんな反応をなさるのでしょう?
来年の今頃あたりにでも、そんなお話が読めたら楽しそうですわ

ソフィーちゃんが、
「いや、百物語は蝋燭を100本立てるんだろう?家事になったら危ないからやめとこう。」

と言い出したら、灯ちゃんが

「大丈夫!百物語用に100話お話が入ってる本を持ってきたから!」という事になって、
灯さんとエリーちゃん、そしてお友達の夕さんや朔夜ちゃんは面白そうで興味津々なのに対し、
ソフィーちゃんとひなたさんは震えながら加わりそうですね。(笑)

あ、百物語といえば、私の実家の本棚にかの水木しげる先生の妖怪百物語の本があるんですよ。
実は私、あれを読んで妖怪に関する知識が身に付いたのですよ。


569 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/09/01(Fri) 20:23
(続きです)
>>562 アーチェロお嬢様

あら、三姉妹ちゃんたち水を張ったバケツを持ってまいりましたね
なるほど、花火でございますか
経観塚の最後の夜を楽しむには、まことに良い趣向ですわ

(サクヤ)
おやおや、バケツを貸してほしいというから何かと思えば、やっぱりね。
懐かしいねえ。ここで桂も葛と一緒に花火を楽しんでたんだよ。
保護者同伴でって事で、あたしもね。

そして今回は、柚葉と桂奈に、お嬢様とお付きの娘達も加わって随分賑やかだねえ。

(柚葉)
ふふっ、そういえばそうでしたね。
そして最後には線香花火を嗜むんですけど、儚げながらもあの煌めきが美しくて好きなんです。
ではお嬢様、私達もご一緒しましょう。

ほら、着火用の長めのライターをお持ちしましたよ。
気を付けて、火を付けて下さいね。

>まあ、柚葉さん…
とても嬉しいお申し出ですわ

ではお嬢様、暫しの間場所をお替えしましょう。
もう一度あの、蛍舞うあの場所へ…。

>これは、わたくしの心を写す、生きている鏡
>…良かった
『朱珠』の輝きは変わっていない…

見て下さい、お嬢様…。
私の『朱珠』も、淡く澄んだ光を放っています…。
そして私の掌の中で、初めて手にした時の温かさを放っている…。
愛しい人と結ばれる事を望んでいる、何よりの証です。

ではお嬢様、この経観塚の最後の夜の、最後の思い出を…。
お嬢様の腕の中で、その優しさと温もりを感じながら…。

(再び、“アカイイト”が結ばれた後…)

(何時まで私達、こうしているのでしょうか…。
あれからアーチェロの、吸いこまれそうな紅く光るルビーのような瞳を見つめあったまま…。
でも私達の間に、気恥かしさなど全くありません…。

アーチェロの優しげな微笑をこうして見つめているだけで、とても幸せな気持ちになれるんです…。
今の私達の間に、最早言葉は要らない…。
こうして瞳を見つめあっているだけで、全ての想いが伝わってくるんです。)

…………。
(この後、互いに伸ばした手を優しく取り合い、お屋敷に戻りました…。)

リンッ……。(アーチェロと柚葉の部屋に涼やかな鈴の音が…)

(ノゾミ)

御機嫌よう、アーチェロ。
その様子だと、柚葉と『贄の血』は最早貴女のものになったようね。
そういえば一昨日の晩、不粋な輩がいたようだから今宵は私の力でお引き取り願ったわ。

…どうやら貴女も、血と一族の宿業からは容易に逃れられない運命(さだめ)のようね。
例の輩も、別に柚葉や桂奈の血を狙っている訳ではなさそうだけれど決して安心は出来なくてよ。

『贄の血』で結ばれた貴女と柚葉が、同時に貴女の一族の宿業に少なからず巻き込まれていくのは自明の理…。
糸は、巻き取るもの無しには意味を成さないのと同じ…。
“結ばれた”以上、新たに絡み合うものも生まれた事を肝に銘じる必要があってよ。

貴女だから、羽藤の『贄の血』を許すけれど、それ以外の異国の鬼には絶対に許さなくてよ。
それこそ、一滴たりともね。
古来より『贄の血』を欲しがる輩は多いけれど、“鬼”でかつて桂の血を吸ったのは私が初めてだもの。
あの時は、私のもう一人の“影身”と一緒ではあったけれど。
その時より、あの娘の血は主様にさえ渡したくはない、私だけのものにしたいと思ったわ。
貴女にも、同じような思いが胸に芽生えているのではなくて?

…別にその気持ちを、恥じる必要はないわ。
むしろ、そうでなくてはならなくてよ。
あの娘とその血を独占したいと想う気持ちをより強く持たなくては、その宿業から柚葉を守り抜く事は出来ないのではなくて?

兎に角、その娘は最早貴女のもの…。
他の妖には、指一本触れさせるんじゃないわよ?

(この後、再び鈴の音と共に姿を消すノゾミ…)





570 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/09/01(Fri) 20:49
>>561
>>564 アーチェロお嬢様

それは、お嬢様の一族に関する事ですね?
私はお嬢様からお聞きしたお話以上の事は存じないのですが…。

少なくとも、人間に対して好意的な「穏健派」と人間を敵視する「過激派」というような派閥が
お嬢様の一族の中にあり、必ずしも一枚岩ではないと伺っております。
お嬢様の身の回りのお世話をしてきた方々は、「穏健派」の方々と伺っておりますが…。

吸血鬼とキリスト教徒の方々との対立と確執から、それは無理からぬ事ではあると思いますが
キリスト教徒の皆様が利権の対立で人間同士の間でさえ闇の眷族の方々以上に
血を流してきた事は歴史が物語っていると思います。

「平和」と簡単に口では申せますけども、それが如何に難しいかもお分かりでしょう。
お嬢様はだからこそ、「均衡」を保つ努力を穏健派の皆様と共になさっていくのではないかと考えていますよ。

>>565

突然のお申し出、有難いといえば有難いのですが…。(汗)
でも、やはり返って怪しまれますよ?
「偽札」ではないか、受け取ったらどうなるのか、犯罪めいた事に巻き込まれるのではないか、という具合に…。
初対面の方に突然そのように言われましたら、やはり疑いが先行してしまうのは無理からぬ事ではないかと。

それとですね、「宝くじ」で突然高額当選した場合の注意点として「贈与税」を御存知ですか?
高額の宝くじが当選した場合、その何割かを親御さんにお渡ししたいと考える方が多いかと思われますが
110万円以上の現金を誰であろうと贈与すると場合によってはその半分近くの税金を払わなくてはならなくなるそうです。

貴方はその善意(?)の為に、御自身でさらなる負担を強いられてしまいますから
突然そのようなお申し出をなさる事は少し考えた方が宜しいかと思います。

お嬢様も申されている事ですし、当屋敷の家人としては丁重にお断りさせて頂きますね。

>>567

いえ、お嬢様お一人にお手を煩わせるわけには参りませんね。
そのために、私が家政婦として雇われているのですから。
同時に、先輩のメイドさんやお付きの三姉妹さんもおられるわけですが。

…それにしても、それはお嬢様に対する厭味で言っているのですか?
貴方の言葉、所謂「奥歯に剣」と受け止められてしまうのですが。

私もお嬢様のお手を煩わせる事の無きように日頃からお掃除をさせて頂いておりますが、
お嬢様はお付きの三姉妹さんや先輩のメイドさんと共に時間がお有りの時は
和気藹藹とお掃除や家事を楽しんでおられるのですよ。

同時に、家人に対する労いと思いやりの心を忘れた事もございません。
だからこそ、家人としてはこの素晴らしい主の為に一層御力を尽くしたいと思う事が出来るのです。

極力お嬢様のお手を煩わせない為の最大限の努力は先輩と共にしておりますので、
要らぬ心配は無用です。

571 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/09/01(Fri) 22:52
>>アーチェロお嬢様

『経観塚帰省編 4日目 最終日』

おはようございます、お嬢様…。
何時にも増して、晴れやかな朝ですね。
この部屋で共に朝を迎えるのも、今回はこれが最後…。
そしてここは、私が育った場所でもありますから少しばかり名残惜しくなってしまいます。

でも今度は一人で私達が共に暮らす街に戻るのではなく、お嬢様や皆さんも一緒なのですから
名残惜しさも自然と癒されるのですよ。
では私、母と共に朝食の準備をして参りますね。

ところでお嬢様、お嬢様と次女さん、三女さんが福引で当てた温泉のチケットで
最後に母や桂叔母さん、桂奈ちゃん、サクヤさんと共に、最後にもう一度親睦を深めていかれませんか?
そうすれば母も事のついでにお見送りが出来ますから。
こちらのチケットは、4人までならご一緒出来るそうなのですよ。

(一同、最後に温泉へ)

ふう…。暑い夏であってもやはり故郷の温泉は格別ですね。
母や桂奈ちゃん、桂叔母さんとこの温泉に浸かるのも久しぶりです。

(柚明)

アーチェロさん、最後まで共に素敵な思い出を有難うございます。
私もこうして、柚葉の新しい“家族”の皆さんが経観塚を訪れる事を長い間楽しみにしておりましたから
こうしたお付き合いが出来るまでに至って、嬉しく思いますわ。

大したお構いも出来ませんでしたが、今回の帰省が良き思い出となってくれるのでしたら幸いです。
また柚葉がお世話になる日々が始まると思いますが、くれぐれも宜しくお願いしますね。

それにしても…ふふっ。
柚葉とアーチェロさん、お二人だけの素敵な思い出が出来たみたいね。
私と桂ちゃんのように…。
願わくば、かつて私もそう願ったように柚葉とアーチェロさんの絆が「ついのときまで」
共にある事を心から願いますわ…。(微笑)

(一同、駅の改札口にて)

レイナさんと長女さん、次女さんが当ててくれた商品券のおかげで
温泉饅頭をはじめとするお土産も色々と買う事が出来ましたね。
本当にありがとうございます。

それでは、忘れ物はありませんか?
心配がないようでしたら、いよいよ出発です。

…それじゃお母さん、お父さんも一緒に身体に気を付けてお元気で。
私もお嬢様とお屋敷の皆さんと一緒に、お仕事も大学のお勉強も頑張ります。
無事着いたら、連絡します。

また機会を見つけて、お嬢様やお屋敷の皆さんと一緒に此処に来ます。
その時はまた、よろしくね。

(柚明)

ええ、何時でも待っているわ。
柚葉の大切な人とまた来てくれる日を、楽しみにしているわね。
アーチェロさん、どうか柚葉の事を宜しくお願いします。
レイナさんも三姉妹さんも、また元気に来て下さいね。
皆さんの来訪を、私の方からも心待ちにしておりますから。

(柚葉)

あら?三姉妹さん達、ちょっと涙ぐんでいらっしゃいますね。
それ程に母や桂奈ちゃん、皆さんとお屋敷で過ごした思い出が素敵なものになったのね。
大丈夫、もう会えなくなる訳じゃないわ。
そう遠くない日に、また再会できる日が訪れます。

それではその時まで…。
お母さん…本当に有難うございました。では、お元気で。

(この後、電車のベルが鳴り電車は私達の共に過ごすお嬢様のお屋敷へのある街へ…)


572 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/09/02(Sat) 19:33
俺って血を見るたびにパワーアップする設定なんだよね。
だから吸血鬼だの吸血姫だのって聞くと血を連想して、心が躍るんだよね。
君たちもパワーアップしたいんじゃないの?この俺のようにね。

573 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/02(Sat) 22:14
>>567
>>570(柚葉さん)

あらあら、垣根の向こう側から妙な視線を感じると思ったら、貴方が覗いていらしたのですね
わたくしが縁側で日向ぼっこをしているのを見ていらしたなんて、おちおちうたた寝も出来ませんわ
ご近所付き合いは楽しいものですが、我が家の家事の分担について他人様があれこれ仰る、それは違うと思うのですよ

この屋敷はわたくしが自ら選んで買いあげたものでございます
そして、この屋敷に限らずこの古き町の土地と家々は、長きに渡り土地神様のご加護を受けてまいったところ
ゆえに、感謝と畏敬を込めて屋敷と土地とを大切に扱ってまいるのは、固より住民としての務めと心得ておりますわ
また、そうして大切にした家屋敷なればこそ、それを良しとされた精霊…『座敷童』や『赤シャグマ』といった尊き方が住まわれて、ご加護を与えたもうことも存じております

なればこそ、自分一人で家屋敷を整えることに拘ることよりも、家族と手を携えて、より行き届いた整えに務めるのがより良いことと存じますわ
それでも、大切で綺麗な我が屋敷のお庭、池泉回遊式庭園として整えそれを保つに当たってはそれなりに働きを為し得たと自負しております
雑草を生い茂らせらぬよう草刈りをしたり、池の濁りを取り除いたりいたしますのは、風光を明媚にするだけではなく、虫をはびこらせるのをを予防し清潔な環境を整えるためにも大事でございますからね

それでなくても、学校のクラスメイトの中には、
『暑いと蚊が出て血を吸われてまいっちゃうよ。アーチェロは蚊を叱ったりとか出来ないの?』
なんて仰る方が居て困惑してしまいますのに
いくら吸血鬼と申しましても、蚊とコミュニケーションを取ることはできません
蚊に悩まされるのは、わたくしとて同じでございます

>私もお嬢様のお手を煩わせる事の無きように日頃からお掃除をさせて頂いておりますが、
>お嬢様はお付きの三姉妹さんや先輩のメイドさんと共に時間がお有りの時は
和気藹藹とお掃除や家事を楽しんでおられるのですよ。

ありがとうございます、柚葉さん…
…でも、たしかに、わたくし昼行燈のぐうたら者なれば、日頃柚葉さんをはじめ家族の皆に負担を掛けがちで、反省もせねばなりませんわね
この屋敷が家族みんなにとって安らぎの場であり続けられるように、わたくしも頑張ってまいりたいと存じます

自分の住む場所を自分で綺麗にする…、
故郷の城館ではメイドさんたちがさせてくれなかったことを今では存分に出来るのですから、とても素敵なことでございます


574 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/03(Sun) 11:14
>>568(柚葉さん)

あらあら、柚葉さんもあのシリーズがお好きでいらっしゃいましたのね
それでは、三女ちゃんともきっとお話が大いに盛り上がることでございましょう
柚葉さんと共通の話題を持てるなんて、あの子にとっては素晴らしい幸福に違いありませんわ
あの子が特に夢中になっていたのは…
たしか、『坂上あゆみ』というオリジナルキャラクターが登場する映画だったと記憶しております
プリキュアに憧れる少女が、新たなプリキュアとなる…
末娘のあの子にとっては、とても感情移入できる女の子だったようでございます
金魚さんを妹に、と望んだのもあの子らしい、というわけでございます

>第1作を私はDVDで観賞したんですけど、それぞれのシリーズの娘たちが
別のシリーズの娘たちの由来のお店に足を運ぶ展開がとても楽しそうで好きでしたね。(微笑)

シリーズが続いてまいりますと、キャラクターのクロスオーバーが見られる、というのも人気作品の醍醐味でございましょうね
昭和の御代から続く変身ヒーローと同じく、いずれは親子で共に同じヒロインを愛して楽しむことが出来る、そんな壮大なサーガになっていくことも出来るのではないでしょうか

>あ、申し訳ありません…。一緒にお仕事をしているとはいえ、私はお嬢様のお屋敷の皆様にお仕えする立場ですのに。(汗)

まあ、そんな遠慮をなさるようなことは仰らないでくださいませ
故郷で、メイドさんたちがいつもわたくしに一歩引いた態度でいたことを思い出してしまって、寂しいですわ
三女ちゃんにとって柚葉さんは実の姉も同然に慕う方
他の2人にとりましても、また然り…
柚葉さんさえお厭でなければ、これからもどうかあの子たちを妹として導いてやってくださいませ

>では、金魚さんは実家の水槽で預からせて頂きましょう。
>次にお会いする時には、きっと今よりも大きくなっていると思いますから楽しみにしていて下さいね。

まあまあ、先ほどまで涙目だった三女ちゃんが、今は決意を込めたようあ瞳で金魚さんを見ていますわ

『またきっと会いに来るから、わたしのこと忘れないで待っていて…』

そうです、そうですよ、三女ちゃん
貴女と金魚さんは、もう契りを交わした姉妹でございましょう
またきっとこの地を訪れて、姉妹としての絆を確かめ合うことが出来るはずよ
そのためにも、お預かりいただけることのお礼をちゃんと申すのですよ…

>ちょっと…触らせて頂いて宜しいですか?(もふもふ♪)

あらあら、御気に入っていただけたようで良かったですわ
京都の妖怪列車で雪女のコスプレをしたことを思い出して、咄嗟にこの人形に照準を定めたのですが、その甲斐がございましたわ

>ソフィーちゃんが、
>「いや、百物語は蝋燭を100本立てるんだろう?家事になったら危ないからやめとこう。」
>と言い出したら、灯ちゃんが
(後略)

あらあら、うふふふ…
それは良いアイディアですわ
灯様のことですから、ソフィー様のためを思って張り切られたあげく、ソフィー様のことを困らせてしまう…、
如何にも彼女らしいですわね
なんだか、わたくしそのシーンが目に浮かんでくるようで、可笑しくてなりませんわ

>あ、百物語といえば、私の実家の本棚にかの水木しげる先生の妖怪百物語の本があるんですよ。
>実は私、あれを読んで妖怪に関する知識が身に付いたのですよ。

水木先生、でございますか
あの方は本当に日本を代表する妖怪大博士でございましょうね
『人間と妖怪の共存共栄を目指したいですね。』
先生はそのように仰っていらっしゃいますこと、わたくしにとりましては多いに力づけられますわ

さらに申すなら先生の、
『怠け者になりなさい。』
のお言葉も、能天気昼行燈のわたくしにはとても有難いですわね…


575 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/03(Sun) 11:21
(ちょっとお返事の間に挟ませていただきます。お許しくださいませ。)

経観塚への旅行から丸一年以上…
あの時柚葉さんとお話しましたソフィー様の『百物語』
8月号やネットで読めて嬉しゅうございましたわ

柚葉さんのアイディアとは少し違いますが、やはりソフィー様が怖がり、灯様が怖がらせる…
ネットの次の更新は今月10日だそうですから、まだしばらくこのお話で夏の余韻を楽しむことが出来ますわね


576 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/09/07(Thu) 23:33
>>572

血を見るとパワーアップするんですか?
格闘技の試合において、流血はヒートアップを生むというのは聞いた事がありますけど、
果たしてそれが本人にとって闘争心を煽って良い事になるのか、それとも冷静さを欠いて残念な結果を生むのかは
私には分かりませんね?

お嬢様がパワーアップしたい?何のために?
誰かを傷付ける為にですか?

…生憎ですけど、お嬢様は争い事が本来はとてもお嫌いな方です。
やむを得ずご自身の命を狙ってきた方と戦った事はあるそうですし、
私もそのような方を何度か見てきましたけれど、あくまでも自衛のためであり望んでされた訳ではありません。

…貴方は何のために血を欲するのですか?
他者を這い蹲らせて「俺は強い」とご自身の力に酔いしれたいのですか?

私の血族は、より強い力を得たいが為に私の一族がその身に宿している血を狙う妖(あやかし)の存在に幾度も狙われてきました。
己の為に他者を蹂躙して欲望の為に牙を突き立てようという者は、皆すべからく報いを受けています。

貴方も自身の力ではどうにもならないような存在を前にした時、自分の力に酔いしれたい為だけの生き方をしてきた事を
必ず後悔する時が来ますよ。
今の貴方は何を言っても聞き入れてくれないでしょうけれど、早く考えを改める機会に恵まれるとよろしいですね。(溜息)

>>575

はい、実はまだ読むのを忘れておりまして…。
私の想像とはまた違う展開ではありましたけれど、ソフィーちゃんとひなたさんが
震えているというのは想像した通りの展開でしたね。(苦笑)

灯さんと朔夜さんは怖いお話に有る程度耐性があるので楽しんでいるみたいでしたけど…。
こういった季節のイベントを、今後もどのようにあの娘達が楽しんでいくのかとても楽しみですね。

改めてですが、「となりの吸血鬼さん」第3巻の発売、おめでとうございます。
私も注文して届く日を楽しみにしていただけに、とても嬉しいのですよ。
ソフィーちゃんと灯さんの楽しそうな日常を改めて読み返しながら、この屋敷の使用人として
皆さんが楽しめるイベントや行事を企画していきたいと考えておりますので、
お嬢様も楽しみにしていて下さいね。(微笑)


577 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/09/08(Fri) 12:46
昔のゲームブックにおける「妖怪の館」とかでアーチェロさんと遭遇したとして、
「逃げる」とか「疑う」の選択肢を選んだ場合。

「逃げた先にはワナが!」とか「忠告を無視したばかりに…」
という具合に死亡フラグ確定になりそう。
「彼女はただ、キミを助けようとしただけだったのだ…。」という具合に締め括られる。


578 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/09(Sat) 01:38
>>569(柚葉さん)

>懐かしいねえ。ここで桂も葛と一緒に花火を楽しんでたんだよ。
>保護者同伴でって事で、あたしもね。

家族や親しい方と共に愛でる、夏の夜の幻想的な煌き…
その時間を過ごしたことの楽しさはわたくしも日本に参って実感いたしましたわ
サクヤ様も桂様も葛様も、皆その幸せな思い出を共有していらっしゃるのですね

さて、わたくしはどの花火を楽しみましょうか…
あら?まあまあまあ、これは『コウモリ花火』ですって!?
なるほど、いわゆる『ロケット花火』に翼をつけているのですね
あらら、勢いよく飛びあがりましたわね
これこれ、次女ちゃん、つられて一緒に飛び上がっては危ないですよ…

>そして最後には線香花火を嗜むんですけど、儚げながらもあの煌めきが美しくて好きなんです。
>ではお嬢様、私達もご一緒しましょう。

ふふふっ、色々な花火を楽しみましても、最後の締めくくりはやはり線香花火ですわね
…斯様な慎ましやかな輝きに、どうして見入ってしまうのでしょう
あまりに多くの忘れられない思い出をくれたこの旅が、間もなく終わろうとしていることが、この小さな火花を見ていると思い出されてしまって…

>見て下さい、お嬢様…。
>私の『朱珠』も、淡く澄んだ光を放っています…。

良かった…
貴女の心を映したこの『朱珠』のなんと清らかに輝いていること
わたくしを迎え入れてくださる、その温かな心のゆえに

貴女の瞳、唇、うなじ…、何もかもが愛しくてならない
全てをわたくしのものにしたい、と思ってしまう自分が怖ろしい…
きっと、今のわたくしの瞳は、貴女を求めて狂おしく燃えているのだろう
どうか今この時は、この欲深な眼差しを許してほしい
貴女が欲しくてたまらないから

…あの夜、柚葉のうなじに牙を立てた時は、心の片隅で彼女に詫びていた
『この血潮から貴女の慈しみをいただこうとするこの『鬼』の性を、どうか赦して…』

でも、今わたくしの胸を満たすのは、滝つ瀬の如く迸る歓びがあるのみ
だって、彼女の『朱珠』が一点の曇りもなく澄み渡って輝くのは、わたくしを受け容れてくれているから
彼女の優しさと温もりが輝かせているのだから
彼女の血潮からそれを感じることが出来る、この身の幸福よ
生を享けてより初めてわたしは心より思う

吸血鬼として生まれて良かった…


579 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/09(Sat) 01:40
>>569(柚葉さん) (つづきです。長くなって申し訳ございません。)

(お屋敷の部屋。わたくしは柚葉の安らいだ寝顔を見つめて安堵する。)

あら、鈴の音が…

>その様子だと、柚葉と『贄の血』は最早貴女のものになったようね。

ああ、もう、そのようなこと、ズバリと突かないでくださいませ
頬が火照ってまいるではありませんか

>そういえば一昨日の晩、不粋な輩がいたようだから今宵は私の力でお引き取り願ったわ。

あらあらあら…、わたくしが>>482で釘を刺して引き取らせた『間者』でしょうか?
まったく…、『雉も鳴かずば撃たれまい』とはこのことですわね
むしろ、故郷へ戻りましたらこの件について大いにさえずって、手出しをすれば日本の高位なる同族の方が容赦しない、ということを広めてほしいものです

>『贄の血』で結ばれた貴女と柚葉が、同時に貴女の一族の宿業に少なからず巻き込まれていくのは自明の理…。

わたくしの一族の宿業…吸血鬼であること、今なお貴種たるものとして人間を蹂躙するのを恥としない者が少数ながらいること、それでなくても人と接するのを良しとしない者等がいること…
う〜ん、思い出すと問題は尽きず油断なりませんね
ですが、待ち受けている運命がどんなものであろうとも、柚葉さんを護る盾であることがこの身の務めにして悦びであるのです
単純なおつむのわたくしには、悩む余地など微塵もございませんわ

>貴女だから、羽藤の『贄の血』を許すけれど、それ以外の異国の鬼には絶対に許さなくてよ。

わたくしとて、他のどなたであれ『贄の血』を以てその喉を潤すことは、決して許しませんとも
だって、それは柚葉さんの血なのですから
わたくしを受け容れ、その血で以てあの方はわたくしを救ってくれました
わたくしが牙を立てることを許してくださり、あの方の魂の琴線の隅々までその血で以て触れさせてくださいました…
人の世に在って、わたくしがどれほどその尊いお心を愛しく想ったことか

そんな方の血だからこそ、『贄の血だから』という理由であの方を侵す者をわたしは赦しはしない…
『贄の血』だからではない、柚葉さんの血であること、その一事こそ、わたくしにとっての至高の血たる所以なのですから
だから我儘なわたくしは、ノゾミ様の仰るとおり、彼女の血を独占して憚るところを知りませんわ
彼女にはずっとそばにいて笑っていて欲しいのですから…

(再び鈴の音と共に姿を消すノゾミ様…)

…ノゾミ様、往ってしまわれたようですわね
…あの方は桂様の『贄の血』への切望は口にされても、桂様その方への想いは中々口にされませんでしたわね…
きっと、貴女様が自覚していらっしゃる以上に、深い想いを桂様に掛けられていらっしゃるでしょうに…


580 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/09(Sat) 21:18
>>570(柚葉さん)

>お嬢様の一族の中にあり、必ずしも一枚岩ではないと伺っております。
>お嬢様の身の回りのお世話をしてきた方々は、「穏健派」の方々と伺っておりますが…。

わたくしが性懲りもなく人間に近づこうとするものですから、「強硬派」のメイドさんたちは焦りもあって、わたくしへの説得がだんだん鬼気迫るものとなっていったのですよ
人間が如何にわたくしたちに敵対してきたか、とか自分たちが如何に優れて人間をかしずかせて当然の種族であるか、とかそんな話を盛んに吹き込むものですから、わたくしもムキになって反論、互いに相譲らず口角泡を飛ばしての舌戦になってしまうことしばしばでしたわ
それで見かねたメイド長がメイドさんの再配置を行った結果、慕わしい面々が随分遠ざけられてしまいました
「強硬派」の者たちも、人間との間に多くの闘いを強いられたからこそ、あのような考えに到った者も多かったのに…
わたくしがもっと彼女たちのことを気遣えていたら、と今も思い出すたび胸が痛みます
「均衡」を保つためには、彼女らのことももっと理解するべきではなかったか、と

でも、今は柚葉さんと共に在り続ける決意を闡明にしておくことこそ大事であると思っています
たとえ迂遠であっても、それが故郷の皆にわたくしが信じる「平和」を分かってもらうための途(みち)であると信じていますわ


581 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/09/10(Sun) 20:16
おんにゃのこだからこそ、スイーツが好きなんでしょ?

582 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/10(Sun) 23:26
>>571(柚葉さん)

おはようございます、柚葉さん…
もう起きていらっしゃったのですね
わたくし一人、夢見心地でゆうべからの柚葉さんの温もりを感じておりましたが、気づけばお布団を抱きしめていたのですか…
同衾させていただくのはとても有難いのですが、このようなあられもない寝ぼけた姿を見られてしまうのは恥ずかしゅうございますわ
ご存じのとおり、わたくし寝相があまり宜しくなくて、棺桶は窮屈で寝床にいたしません
夜中に柚葉さんにぶつかったりしなかったか、今さらながら心配になってまいりました…

>でも今度は一人で私達が共に暮らす街に戻るのではなく、お嬢様や皆さんも一緒なのですから
>名残惜しさも自然と癒されるのですよ。

そう仰っていただけるのは…、本当に嬉しゅうございます
この、柚葉さんを愛している方が大勢いらっしゃる故郷を離れて、わたくしの傍にいてくださるなんて、
この差し込むお日様の光すら、わたくしを祝福してくださっているような心地でございます

ああ、でも、あちらの館に戻ったらまた独り寝するかと思うと名残惜しゅうございます

>では私、母と共に朝食の準備をして参りますね。
あ、あの、薪のストックは大丈夫ですか?
お料理のお手伝いはお邪魔になるだけでしょうが、それくらいでしたらわたくし、二宮金次郎様が百人必要なほど薪を割って差し上げることができますよ?

…どうやらもう、薪は十分あるようですね
やはり、もう少し和食の腕を磨かなければ、わたくし使えない小娘のままですわ

>ところでお嬢様、お嬢様と次女さん、三女さんが福引で当てた温泉のチケットで
>最後に母や桂叔母さん、桂奈ちゃん、サクヤさんと共に、最後にもう一度親睦を深めていかれませんか?

はい、わたくしもそう考えておりましたの
せっかく福を引いたのですから、存分に活用いたしたいです
先日入った温泉は本当に肌身をすっかり温めてくれました
きっと温泉にも精霊…あるいは妖のご加護がかかっているのでしょう
古代ケルト人は、温泉ごとに固有の神さまがいるとして、古代ローマ人もその考えを受け継ぎました
日本に於きましては、薬師如来様、大穴持命(オオナムチノミコト)様、少彦名命(スクナビコノミコト)様らを温泉を司る神仏であらせられるそうですわね
温泉に浸かるのも、また神仏へ帰依する道…

先日はお化け屋敷に参れず、妖怪の方々ともお話しできませんでしたが、これから参る温泉では、よく気を付けてそうした方々にご挨拶出来たら嬉しいですわね

583 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/10(Sun) 23:30
>>571(柚葉さん) (つづきでございます。また長くなって申し訳ございません)

(皆様とご一緒に、最後に温泉へ)

ああ、こうして掛け湯をしておりますのも、神仏の領域たる温泉へと身を入れる前の禊ぎを為すかのような気持ちになってまいります

そして皆様と浸かるこのお湯のなんと心和ませること…

…あら、あちらにいらっしゃる入浴客の方、何か只ならぬ霊気を纏っていらっしゃいますが…もしかして?
やはり経観塚の地は高い霊性をお持ちの方も心安らげる清明の地なのに違いございません
これもご母堂様らオハシラサマや鬼斬の方々のご尽力のたまものでしょうか…

>アーチェロさん、最後まで共に素敵な思い出を有難うございます。
>私もこうして、柚葉の新しい“家族”の皆さんが経観塚を訪れる事を長い間楽しみにしておりましたから

…そんな
それはわたくしが申し上げるべき言葉でございます
魔族の者のお世話をいただくなど、本当に人の世に於いて稀有のことでございましょう
ましてわたくしの背後には、たとえ距離を置いてはいても、数多くの眷族、魔族の者の陰が見え隠れしていることは、ご母堂様にはとうにご承知でいらっしゃいましょう
そのような者たるわたくしと共に柚葉さんが居てくださることを、慈愛の笑みで仰っていただけるなんて…
この経観塚を訪れ、ご母堂様とお話させていただけて、本当に良かったです…

>また柚葉がお世話になる日々が始まると思いますが、くれぐれも宜しくお願いしますね。
はい…、このアーチェロ・ディ・カルミーニオ=ミズリーナ、身命を賭してお嬢様をお守りすることをお誓いいたします
決して、ご母堂様のご信頼に背くようなことはいたしません

>それにしても…ふふっ。
>柚葉とアーチェロさん、お二人だけの素敵な思い出が出来たみたいね。
>私と桂ちゃんのように…。

あわ、あわわわ…
ああ、温泉に映るわたくしの顔が火照ってしまいます
ご母堂様、それは、あの、その…
…はい、柚葉さんとは、ご母堂様に挨拶したあの後にも、彼女の血を以て二度にもわたり契りを交わさせていただきました
ご母堂様の目を欺く心算など毛頭ございませんでしたが、柚葉さんを愛おしむ我が身の、その逸る心が恥ずかしくて…
ああ、身の置き所がございません

しばらく、温泉の中に沈んでしまいたいです…

>願わくば、かつて私もそう願ったように柚葉とアーチェロさんの絆が「ついのときまで」
>共にある事を心から願いますわ…。(微笑)

…それはわたくしこそ、こころから願うところにございます
わたくしがどこまでも、娘さんと、柚葉さんと、ご一緒すること、どうかどうかお許しくださいませ
異国小路で得たわたくしの生涯の宝、貴女様が育まれたこの上なく尊い魂とわたくしはどこまでもご一緒したい
そう、どこまでも、いつまでも、わたくしたちの命のある限り…

584 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/10(Sun) 23:32
>>571(柚葉さん) (長くて本当にごめんなさい。これにてお終いでございます。)

(一同、駅の改札口にて)

ふう…、温泉であまりに心が高揚してしまってのぼせてしまい、皆様にはご迷惑をおかけいたしました…
どうやら予定通りに駅に着けましたのね

三女ちゃん、先ほどからタブレットを熱心に見ていますね?
あらあら、画面に貴女の『妹』が映っておりますわ
え?もう交信が出来ているのですか?
『姫様の魔力のお蔭…』
って、わたくしの力それほどであったかしら?

この経観塚の地の強い霊性のお蔭か、あるいは体内に流れる『贄の血』の効能か
いずれにせよ、我が身の力の発動に気を付けねばなりませんわね…

>アーチェロさん、どうか柚葉の事を宜しくお願いします。
>レイナさんも三姉妹さんも、また元気に来て下さいね。
>皆さんの来訪を、私の方からも心待ちにしておりますから。

はい、必ずや柚葉さんのこれからの時間が良きものであるように、この身は誠心を以て共に在り続けますわ

あらあら、皆さんご母堂様へのお辞儀が本当に敬愛に満ちているのが分かる垂れ方ですわね
すっかり、ご母堂様に心服したのでしょう

ご母堂様、わたくしもまたご挨拶に参ります
どうかご壮健で在られますこと、お祈り申し上げます

不遜なお願いではございますが、機会がございましたらぜひわたくしたちの屋敷へと足をお運びくださいませ
あ、でも、わたくしの精一杯でおもてなしできるように料理に精を出しますので、どうか今しばらくのご猶予を…

それでは、名残惜しゅうございますが、しばらくのお暇をいただきます…
御機嫌よう…

(そうしてわたくしたちは、帰路へとついたのでした…)

585 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/09/11(Mon) 01:50
昔見ていたヒーローの言葉で、忘れられないものがある。

「私も決して、祝福されて生まれてきたわけではない。
私も同様に、忌まわしい生い立ちをもつ。
だがそれを、自らの手で断ち切った。
どう生まれたかが問題ではない。どう生きていくかが重要なんだ。」

この言葉の最後の部分、アーチェロの生き方はまさにその通りだと思う。


586 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/11(Mon) 10:10
>>572

あらあらあら…、これはまた随分と血潮に対して強い想いを抱いていらっしゃるようですが…
はて、『設定』とはどのような含意がございますのでしょう?
なんだか仮にそのような資質を受けた者の如く振る舞うかのように聞こえますわね
三女ちゃんから聞いたところでは、主に中学2年生頃の年齢の時に自分をそのような者と仮定し、常人ならぬ能力を持ち、奇異なる運命の中で何かと戦っている気分に浸っていらっしゃるとか
そして、ある時よりそのような振舞い方を『黒歴史』として封印し、他人がそのことに振れようものなら猛烈な羞恥を覚えるとか…

ですが、貴方様がそういう者ではないと仰いますの?
真実その様な特殊な資質と能力を備えていらっしゃるのであれば、先ずもって、その力に溺れることなく正しく制御し、他人様との良き関係を大事にする、そのような心構えを持たれることを強くお勧めいたしますわ
人は強すぎる異形の力をしばしば怖れるもの
まして、貴方様をパワーアップさせるために必要な血は、他の誰かが傷つき流すものではありませんか?
他人様が傷つくことを、貴方様は我が身のために望まれるのですか?
それはあまりにも悲しいことではございませんか…
まして、わたくしとこうして一緒にいらっしゃるだけで、心躍らせさらなる血への渇望をお心に宿してしまうなら、この出会いはわたくしにとって何の良きことがあるのですか!?
そんなことは…嫌です、絶対に嫌でございます

貴方様が思うまま欲しいままにその力を誇示すれば、きっと後悔するときが参りましょう
同じ人間の方々との間に流血を見ることになりましたらきっとそうなりますわ
左様なものに拘泥せずただ力のみを追い求めるお積りなら、わたくしには何も申すべきことはございませんけれど…

申し上げておきますが、わたくしは大切な方々を護るための力は既に十分に享けていると自負しております
他人様を蹂躙するのではない、ただわたくしと共に在って、わたくしに大切な時間を下さる人たちを護るためなら、この力を使うことを厭いません

わたくしがそうすることが、血を望まれる貴方様とぶつかり合うことの無いよう切に祈らずにはおれませんわ


587 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/11(Mon) 10:56
>>577

ゲームブック「妖怪の館」…、でございますか?
お話からすると、人間の方が妖怪の館を訪れて様々な選択をしながら冒険をするのですね

あら、三女ちゃん、さっそくネットで調べてくれたのね
どうもありがとう

三人の登場人物…少年二人と少女が二人
プロローグで、女の子の夢の中に出てきた女性が助けを求め、目覚めると一通の手紙が落ちていて、町はずれの洋館にご招待
それでその洋館で事件が…
ミステリーとして読者をワクワクさせる導入ですわね

もっとも、わたくしはどちらかというと、故郷の城館に潜入した好奇心旺盛な子どもたちをお迎えしたことを思い出しますけれど
そういった場合「逃げる」とか「疑う」とかされますと、哀しゅうございますね
仮に罠が張ってあったりしましたら、どんなに疑われようと逃げられようと、全力で説得するなり追いかけるなり、何とかしてお助けしようとしますよ
「彼女はただ、キミを助けようとしただけだったのだ…。」
とのバッドエンド、わたくしは見たくございませんから

あら、このサイトにはどんなバッドエンドかあるか、ちゃんと紹介してくれていますのね
…ずい分ひどい目に遭っていらっしゃいますこと

ただ、わたくしの城館についていうなら、そんな危ない仕掛けはめったにしておりませんわ
うっかり者のわたくしが罠にかかってしまうようでは、メイドさんたちが心落ち着けませんからね
侵入した子供たちも、メイド長にお説教されるだけで、すぐに放免されましたわ
わたくしはいっぱいお喋りしたりもてなしたりしたかったのですけれど…

それにしましても、この主人公の一人の女の子、中学生と紹介されていますが、むしろ大学生か社会人に見えますわね


588 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/11(Mon) 11:11
訂正でございます

>三人の登場人物…少年二人と少女が二人

少女は二人ではなく一人でした
申し訳ございません

しつこいようですが、プロローグで男の子が女の子を犬から守っているシーン
年上のお姉さんを熱血少年が守っているシーンに見えて仕方がございません

こうして画像入りで紹介してくださる方がいらっしゃるのはとてもありがたいですわ



589 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/11(Mon) 11:50
>>581

はい、それはもうスイーツは大好きでございますよ?
故郷の城館でも、専属のパティシエが美味しいスイーツをたくさん作ってくれましたわ
そして、日本の絵本で和菓子というものの存在を知ってからは、恋い焦がれることひとしおでございましたとも
また、日本の『チョコレート戦争』という児童小説を読んだことがございますが、日本で西洋のスイーツのことをこんなに美味しそうに描く作家の方がいらっしゃることをとても嬉しく思いましたわ

日本に参ってからは菓匠のお店にお店を見つけてたり、デパートの催事で全国の創作和菓子を見て周ったりと、思い出すだけでほおが緩んで参ります
今は時あたかも時候の変わり目、これからは秋のスイーツがわたくしの舌を楽しませてくれることでございましょう…

ですが、「女の子だからこそ」というお言葉は少し引っ掛かりますよ?
殿方とて甘いお菓子を好む方は大勢いらっしゃいましょう
菓匠の方の中にも、見るからにこの道一筋との風格を湛えた男性が大勢いらっしゃいますわ
日本の歴史に於きましても、織田信長公が甘党だったというのは有名なお話でございましょう?
また、吉田松陰さまは大福が大好きで、質素なお食事を常としながら大福はどうしても我慢できず、ひと月に6回も購入されていたとか

日本には男性が甘いものを嗜好するのを恥ずかしいかのように思う風潮が見受けられるようですが、それは大変勿体ないことと存じます
美味しいもの、甘いものに性別の壁など無意味かと存じます

ちょうど水羊羹が冷えておりますすのよ
貴方様も「女の子だからこそ」ではなく「男の子だって」のお気持ちで気兼ねなく食されては如何ですか?
お茶もお淹れいたしますから


590 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/11(Mon) 15:03
>>585

ああ…、これはなんと申してよいのか
とてもとても気高い意志の輝きが眩しい言葉でございます
このセリフを吐いた方は、どれほどご自分の出自により理不尽な運命に翻弄され、そして抗ってきたのでしょうか

何者であれ、その出自を選ぶことは出来ません
誰もが相応に悩み、迷い、そしてなお自分の途を歩むことをやめはいたしますまい

ですが、この方の言葉からは、辛きに堪え、それを乗り越えてきた者だけが持つ矜持に溢れているのが感じられます
それはわたくし如きが辿ってまいりました道程など及びもつかないものに相違ございません

ですが、貴方様は最後の一文がわたくしの生き方に通じるものと仰って下さるのですか?
…ありがとうございます
本当にそのような者で在りたいと思ってはおりますが、果たしてわたくしがそれに適っているかと自問すれば、まだまだと思わざるを得ませんわ

ですが、この言葉に勇気づけられるのもまた事実
わたくしは、自身が吸血鬼として生を享けたことを苦としてはおりません
強い力を秘めた一族の令嬢として、分不相応な慈しみを多くの眷族から受けてまいりました
この身の出自を厭うのは贅沢が過ぎると申すもの

ですが同時に、人間と憎み合い諍い合う種族の末裔として、人より忌まれ、怖れられ、哀しい思いをしたのもまた事実
城館の中では愛されていても、外へ出れば恐怖と憎悪の視線がわたくしを刺し、
人との少しの触れ合いも、せいぜい相手の畏怖を以てしか報われないこともしばしばでした
それでも、こうして日本まで参って少しずつであれ確かに人より受け容れられてきたこと、
そして今またこうして貴方様からこの生き方をお認めいただいたこと、
心から嬉しくて、これまでの歩みはわたくしのものとして在るべきものであった、と信じることができますわ

ふつつかな吸血鬼の小娘ではございますが、どうぞこれからも親しくさせてくださいますようお願いいたします…

それにしましても、ご紹介くださったような素晴らしいヒーローの物語は何なのでしょうか?
あら、三女ちゃんまた早速タブレットを見せてくれますの?
『特捜ロボジャンパーソン』第15話「翼をすてた天使」…
この物語で宜しゅうございますのね?




…まあまあ何という深いテーマを持ったドラマなのでしょう
『エンジェル』という名を持つロボットさんが辿った過酷な運命と彼が選んだ選択
自分の意志を持つことの苦しさと素晴らしさが切々と胸に迫ってくるではありませんか…
このエンジェルさんのことを思いますと、わたくしもまた『負けていられない』という想いが沸々と湧いて参ります
それに、彼に手を差し伸べてくれた方々のお心にも胸が熱くなりますわ
自身を「出来損ない」と言って卑下なさるエンジェルさんに対して、
「出来損ないじゃない野郎がいるのかよ。みんな出来損ないよ。だからよってたかって助け合うんだろうが」
透徹して美しく強い言葉、人間の最も素晴らしい心の表れと申しても言い過ぎではないのではないかしら?

素晴らしい作品をご紹介下さり、どうもありがとうございます…


591 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/09/11(Mon) 20:46
>>577
ゲームブックですか?懐かしいですね。
小学校の頃の教室に1冊か2冊は置いてあったり、友達同士で貸し合いをした事もあります。
それから貰い物なんですけど、自宅にはお嬢様も大好きな「風の谷のナウシカ」のゲームブックもあったりして、
読みながら楽しんだ覚えがあります。

で、その「妖怪の館」というゲームブックですが…。
何とも悲惨な結末が多い事で…。
あまり言いたくは無いのですが、普通に殺された方がマシと思うような結末もありますね。ぶるっ…。(震)

それでそのような世界の場合、お嬢様と遭遇したらお嬢様を信じれば道が拓ける、という解釈で宜しいのですね?
お嬢様をそのような立場にして下さるのであれば、個人的には嬉しいですね。

そういえばお嬢様と同じ吸血姫「吸血姫夕惟」のアドベンチャーゲームにおいては夕惟さんと出会う事が出来れば
大抵の場合はハッピーエンドに辿り着けるとか。
恐怖の世界を一人歩く中、一筋の光明として位置付けて頂けるのは有難いです。

話は戻りますけどこの「妖怪の館」という本…。
面白そうではありますが今では相当入手困難のようですね。
でもこうして今では、ネットを通じて懐かしい作品を知る事が出来るのは便利で助かります。

>>581

はい、勿論私もスイーツは好きですよ。
お嬢様も仰っておりますけど、男性の方はどうにもお一人ではクレープやパフェといった
スイーツを一人で店先で召し上がる事には抵抗があるのだとか。

逆に女性の場合は、ラーメン店や居酒屋といったお店に一人で入るのに若干抵抗を示されるらしいですね。
私はどちらの場合も、昔から抵抗を感じた事は無いですね。

美味しいスイーツを召し上がるのも楽しい一時ですが、美味しいスイーツを自分で作って召しあがって頂くのもよろしいですよ。
私もお仕事とは別に個人的に作ったものをお嬢様やお屋敷の皆様に召し上がって頂くのですが、
自分で作ったスイーツでお嬢様やお友達に笑顔になって頂くのは、正に至福の一時です。(微笑)

既に9月を迎え秋を迎えようという季節になりましたので、
また新たなスイーツを考案してお嬢様や皆様に喜んで頂きたいです。


592 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/09/11(Mon) 21:18
>>585
>>590 アーチェロお嬢様

「どう生まれたかが問題ではない。どう生きていくかが重要なんだ。」

この言葉を、お嬢様の生き方と重ねて下さったのですね?
お嬢様にお仕えする者として、主をそのように理解して下さった事を誠に嬉しく思います。

ヒーローといえば、颯爽とした姿や力強い雄姿、常人を遙かに超えた力を振るう姿に
子どもたちは誰もが憧れを抱く事でしょう。
でもそのヒーローの方は、それ以上に貴方に大切な事を教えて下さったのですね。

…お嬢様が「吸血鬼」という出自故に、謂われなき迫害や冷たい仕打ちを何度も受けてきた事は私も存じております。
お嬢様が何か人に災いを成したわけでもなく、ましてやお嬢様は人と共に生きる事を何よりも望んでいる方なのに。(溜息)

でもそうした過去から人間を恨む事を一切為さらず、遙か遠くの異国で自らの道を歩んでいる…。
正に、「どう生きていくかが重要なんだ」という言葉通りではありませんか。

ちなみにお嬢様も実に感銘を受けていらしたようなので、私も視聴させて頂いたのですよ。
(ネット配信というものは実に便利ですね。)

成程…。自身の出自を知らぬまま、自分を受け入れてくれた人々を守るために
悪人の囁きに応じて過ちを犯してしまったロボットの運命に翻弄される姿を描いたエピソードなのですね。
「オレは黒い天使だ」ですか…。自らの運命を嘲笑するかのような辛い台詞です…。

でもヒーローの方も同じロボット故に、よりその哀しみと苦悩を理解していたのですね。
どうやら終盤、ヒーローの方自身も未だ明かされていない自らの出自に纏わる苦悩に苛まれているようですが…。
後のエピソードで、きっとそれを克服されていくのでしょう。

貴方が「忘れられない」と仰った意味が、よく分かりました。
ヒーローが貴方に伝えてくれた大切な言葉、ずっと胸の奥で持ち続けて下さいね。
颯爽とした姿や無類の力を振るう事よりも、そういったものを伝える事こそが私も英雄の真の使命だと思っていますから。

593 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/09/13(Wed) 11:06
お嬢にピアノやオルガンといった音楽の経験はありますか?
もし経験者なら、軽音部に入部してキーボード担当で、
夏休みとかは合宿先の別荘とか手配してくれそうですね。

そして卒業旅行は、イギリスのロンドンじゃなくてイタリアへ!
更に卒業後には妹分が後輩として入部とか。(笑)

594 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/16(Sat) 08:48
>>592(柚葉さん)

>この言葉を、お嬢様の生き方と重ねて下さったのですね?
>お嬢様にお仕えする者として、主をそのように理解して下さった事を誠に嬉しく思います。

あらあらあら…、柚葉さんにもそう言っていただけるなんて…
わたくし自身の身をヒーローに重ねるのは僭越にも思えるのですが、柚葉さんにそう仰っていただけると、少しは自信を持っても良いのかと胸を撫で下ろしますわ…

ヒーローは己を犠牲にし世の平和のために尽くし、独り荒野に立つ者でございましょう
わたくしはただ、人の世にわが友を求めて彷徨ったあげく、良き人たちに出会えた
それがゆえに、その方たちを己の力の及ぶ限り守ってまいりたい、そう思うだけの我儘娘でございますのに…
『我がものと思えば軽し笠の雪』
と申しますれば、我が身に向けられた迫害や仕打ちは、出会いの歓喜に依って報われましたわ
ただ、迫害と闘いのまにまに風塵と消えたわが眷属への哀しみは、この胸にしっかりと仕舞っておこうと存じますが

ただ心せねばならないと思うことは、わたくしが求めた友が、まさにわたくしが求めたがゆえに人の世より隔てられてしまうことでございます
柚葉さんがいらしてくれてより、心をかすめていたのはまさにそのことでした
魔族のわたくしと共に在って、人より疑念を持たれては如何しようかと密かに思う時もございました
わたくしの出自はわたくしのもの、それを以て柚葉さんが人より隔てられたら償いようもございませんから
幸いにして、柚葉さんが多くのご友人を持たれ、経観塚には温かく彼女を包んでくださる肉親もいらっしゃることを確かめることが出来、わたくしの心配も杞憂と終わりましたが

それに、『謂われなき迫害や冷たい仕打ち』、そうしたものの中にさえ、時には小さなの薔薇の如き、ささやかな嬉しい出会いもあったのですよ
昔のこと、まだ年若い、教会の『狩人』のお嬢さんに襲撃された時のこと
彼女の武器が尽き、どうやらもう安全とホッとしていますと、彼女が隠し持っていた短剣で我が身を刺そうとなさるので慌てて止めました
それは教会から与えられた『ミセリコルデ』…ラテン語の『慈悲』に由来する名を持つその剣を以て
「たとえ敗れ使命をまっとうできずとも、魔族に血は与えられぬ。
ここで我が身を突いて泥濘に沈みたい!
せめてもの『慈悲』と、聞き届けてくれ!」
と懸命に仰るので、もう問答無用で短剣を取り上げさせてもらいました…
彼女に教会に帰るように申したのですが、「使命を果たせない者に帰る場所はない。」とか「孤児であったこの身を救ってくれた教会に合わせる顔が無い。」とかなんとか仰って一向に埒が開かず…
このままにしておくと、また自決しかねませんので、結果こっそりと城館へ連れ帰り、空き家となっていた使用人用の住まいの一つに彼女を匿っておこうとして…、メイド長にばれました
ええ、それはもう物凄く怒られましたわ…
でも、メイド長に懸命に頼み込んで、彼女に若干の『拘束』を施した上で、メイドとして仮採用してもらいました

そうやってしばらく城館で過ごしてから彼女が言うに、
「…どうも、あなた方は、教会で聞かされていた吸血鬼と少し…いや、いろいろ違っているようだ。
 考えを改めなければならないと思い始めている。
 しかし、わたしは神に仕える者として、その道を外れるわけにはいかないのだ。」
 そして、彼女は彼女が所属していた教会を離れ、とある女子修道院に身を寄せ、そこで孤児の養育に自分の使命を見出すことになりました…
彼女もまた『どう生きていくか』を考え続けたのでございましょう
きっと彼女をヒーロー…あるいはヒロインとして仰いだ人々が大勢出来たことと思いますわ…


595 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/16(Sat) 17:12
>>593

はい、貴族の子女の嗜みとのことで、ピアノやオルガンを習う機会をいただけました
というか、我が家専属の演奏者がおりましたから、その方たちに教えていただくように、母が熱心に奨めたのですわ

イタリア・パドヴァ出身のバルトロメオ・クリストフォリがピアノを発明しました頃は、既にわたくしチェンバロを奏でて家族や客人に聴いていただいておりましたが、ピアノの評判が上がりますと、母がこれまた興味を持って我が家に取り寄せましたわ
メイドさんたちが褒めてくれるものですから、わたくしもその気になって随分と弾き、また弾き語ったりいたしました…
モーツァルト様がイタリア各地を巡回訪問なさっていた時は、何とか我が家にご招待してピアノを協奏する栄に浴したい、と願ったものですが、残念ながら叶いませんでしたわね…
今考えますと、大胆極まりない願いで汗が出てまいりますわ

ピアノの弾き語りも、少しでしたらご披露しても取りあえずお聴き頂けるレベルのものもございますわ
日本に参りましてから、人と絆を結ぶことが出来て、それゆえに新たに耳にして特に心に響いた曲を奏でることも増えましたわ
『炎のたからもの』『Confidence』『麦の唄』『ぼくのフレンド』『ルビコン』…
いずれも、絆を結ぶことの悦び、わたくしの気持ちそのものの楽曲群でございます
鍵盤に触れ、これらの曲を奏でますと、自然に言葉が口をついて出てまいるのです…

他にはバイオリン、ハープ、そうそう、オカリナも奏でられますわ

貴方様の仰るように軽音楽部に入部できましたなら、さようですわね、合宿が出来る別荘をご用意することも出来ましょう
ただし家出娘の身ですから、今はカルミーニオ家の別荘を使う、というわけにはまいりません
お財布と相談しながら日本国内の手ごろな別荘を新たに手に入れる、ということになりましょう

卒業旅行にロンドンへ行かれた軽音楽部が、たしか滋賀県の高校にあったとは伺っておりますわ
わたくしも入部出来たら、そういう方々と交流したり、卒業旅行にイタリアへみんなで行く機会があるかも知れませんわね

…もっとも、こちらの街へ参って新しい学校に編入して間もない頃、何処か部活に入部できないか、といろいろな部を訪ねてみたことがございますが、どこの部もわたくしが参りますと若干お顔をこわ張らせながら、
「ごめんなさい、今は新入部員は募集していないの。」
と仰って、丁重にお断りされてしまいましたわ
今でしたら、少しは事情が違っているかしら?

わたくしが部活が出来れば、それを先例としていずれかの時に、わたくしの妹分たち…三人姉妹たちが学校に入って部活をできるかもしれませんから、考えておく必要がありそうですわ


596 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/09/17(Sun) 00:08
>>580 アーチェロお嬢様

>わたくしもムキになって反論、互いに相譲らず口角泡を飛ばしての舌戦になってしまうことしばしばでしたわ

…………。(何となく想像しています)

強硬派の皆様:お嬢様は人間共の心無い仕打ちに義憤をもって立ち上がり、その命を散らした長兄様の志を無にするおつもりですか?
神だの平和だのと言いながら本心は己の利権の事しか頭に無い者たちの為に、どれ程多くの同胞が犠牲になった事か…。

お嬢様:ならば私も、お兄様と同じく戦場で果てよと言うのですか!?それをお兄様がお望みだとお思いですか!?
臆病者と謗るのなら構いませんわ!私は傷口を広げて流血を増やす道よりも、傷口を癒す術を探す道を選びます!

はっ!?も、申し訳ありません、少しばかり考え事を…。
人間であろうと魔族であろうと、前線に覚悟をもって戦ってきた方と、事を治めるために思慮をもって歩んできた方の対立は
いつの時代にもあるのですね。
双方にとって、譲れないものがあるのは道理…。

主の立場としては双方を理解せねばならない事は初めから承知している筈なのに、
より立場や考え方が近い者に傾倒してしまうのもまた道理…。
政(まつりごと)の難しさ、民草である私には想像しきれるものではないのでしょうね。

詮無い事で誠に恐縮ではありますが…。
長兄様が既にこの世に居られない事はお嬢様の御家にとって痛恨の極みと言えましょう…。
きっと、今のお嬢様の立場にもご兄妹として旦那様や奥様とはまた違った近い立場で理解を示して下さったでしょうから…。

けれど、お嬢様が「強硬派」の方々にも理解を示せるようになった事は立派な「成長」ではありませんか?
使用人の立場で、お嬢様の20分の1の人生も歩んでいない私が申し上げる事は些か失礼ですが…。

>でも、今は柚葉さんと共に在り続ける決意を闡明にしておくことこそ大事であると思っています

私、お嬢様のお話を聞いていてますます私自身の決意が固まりました。
お嬢様が再び故国の土を踏む時迄に、お嬢様に恥じないだけの知識と技量を身に付けて参ります。
お嬢様と「共に歩む」と決めた以上、それが仕える者として為すべき事であると思っておりますから。
そう思えば、より日々のお仕事にも大学の勉強にも身が入りますから。

無論、力を抜くべき時は抜いた上で…ですけどね。
さあお嬢様…紅茶の準備が出来ました。
三姉妹さん達も居間でお待ちかねです。今暫くは、安らかな一時を…。



597 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/09/17(Sun) 00:16
>>582-584

(後日談)

お嬢様、経観塚での思い出の写真の整理が終わりました。
今は短時間で写真が出来あがりますから、誠に助かります。
それと、サクヤさんが送って下さった写真も併せて丁度1冊のアルバムに纏め終わりました。

三姉妹さん達の分のアルバムも出来あがりましたので、今は3人ともそれぞれの思い出に浸っているようですね。(微笑)

駅に到着した時、羽様のお屋敷の前に到着した時…。
さかき旅館の前…。
そして桂奈ちゃんの作ってくれた浴衣に皆で袖を通した時…。

鎮守の森での撮影は生憎控えさせていただきましたが…。
それでもその後の商店街ではしゃぐ姿や最後の夜の夏祭り…。

お嬢様とお屋敷の皆さんが、私の家族や所縁の方々と思い出を共有する姿を
このように形に残す事が出来て…幸せです。

そして何より…この『朱珠』が私達二人だけの思い出となりましたね。
(お守り袋に入った『朱珠』を握りしめながら)

そして最後の夜…(>>578)。
経観塚での最初の夜の時とはまた違った温かさを、私も感じておりました。
お嬢様の「吸血鬼として生まれてよかった」という想いと同じく
「贄の血を宿す者として生まれてよかった」と…。

そして私は、あの夜お嬢様と結ばれた事を自分から母に話してはいませんでしたけれど、
母には全てお見通しだったみたいですね。(微笑)
でも母と桂叔母さんの時のように、私達の絆を我が事のように喜んでくれて…。
今回の経観塚への帰省、私にとっては思い残すことは何もありません…。

>三女ちゃん、先ほどからタブレットを熱心に見ていますね?
あらあら、画面に貴女の『妹』が映っておりますわ

お嬢様にとっても三女さんにとっても、私の血の影響が良きものとなって何よりです。
もしかしたら三女さんも…お嬢様と同じような御力が将来身に付くのでしょうか?
最もそれは、あのように微笑ましい形で顕れる事でしょうね。(微笑)
そう…新たな『絆』を結ぶという形で…。

>不遜なお願いではございますが、機会がございましたらぜひわたくしたちの屋敷へと足をお運びくださいませ
あ、でも、わたくしの精一杯でおもてなしできるように料理に精を出しますので、どうか今しばらくのご猶予を…

ではお嬢様、共に頑張りましょう。
私も母とはこまめに連絡を取り合いながら、お屋敷にお招きできる日日を調整致します。
そして新たな思い出を、このアルバムに綴っていけるように…。

母にお出しするお料理、よろしければ二人だけで考えてみませんか?
和食も宜しいのですが…お嬢様の郷土のお料理等についても知ってみたいです。
日本で出されるお料理は、洋風のものであってもある程度は日本人のお口に合うようにアレンジされておりますから
お嬢様の故郷の味を知って頂くと言うのもまた宜しいかと。
それに何より、私にとってもお料理のレパートリーや知識を広げる為の良き機会となりますので。

うふふ…考えれば考える程、お楽しみとは尽きないものですね。(微笑)

こうして旅先から帰って実感するのですが、一つの事を成し得ると言う事は
また新たな目標へと向かう始まりでもあるのですね。
では共に歩んで参りましょう…私達の新たな『絆』と共に…。

(『経観塚帰省編 END)


598 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/09/17(Sun) 20:21
>>593
>>595 アーチェロお嬢様

成程、アーチェロお嬢様をあの有名な軽音楽部に所属しているお嬢様と重ね合わせて下さったのですね。
あのおっとりした雰囲気と常に周囲に気配りを忘れない優しさ…。
あの娘と当家のお嬢様を重ね合わせて下さったのでしたら、私も嬉しいです。(微笑)

たしか卒業後には、そのお嬢様と姉妹同然に育った執事さんの娘さんが入部されたんですよね?
その娘に与えた「ティーセットを回収する」というお言い付けは実は口実で、
「その娘に軽音楽部で沢山楽しい思い出を作ってほしい」というのが本音だったというエピソードは
とても心温まるものでしたね。

やはり貴族の子女の英才教育として、音楽に関する指導も経験も御有りなのですね。
それにしてもピアノそのものが発明された時から教育を受けていらしたとは…驚きです。

弾き語り…。お嬢様がドレス姿で披露なさる姿、私も見てみたいです。(微笑)

>…もっとも、こちらの街へ参って新しい学校に編入して間もない頃(以下略)

そうでしたか…。
運動系の部活動ではもって生まれた身体能力から若干入り辛いのは理解致しますが、
芸術系の部活動でしたらこれまで受けてこられた英才教育と経験を生かして
交流と理解を深められていけたのではと思ったのですが…。

やはり当初は、すんなりと受け入れてもらえた訳ではなかったのですね…。
でも今はお嬢様を理解して頂けるご友人も増えたと思いますので、機会を見つけたら是非飛び込んでいって
素敵な思い出を作って頂きたいです。
…私も陰ながら、応援させて頂きますね。

>>594

>それに、『謂われなき迫害や冷たい仕打ち』、そうしたものの中にさえ、時には小さなの薔薇の如き、ささやかな嬉しい出会いもあったのですよ

まあ…お嬢様との出会いが、その「狩人」の方の生き方をも変えたのですね。
無論、「狩人」と呼ばれる方が闇の眷族の方々から無辜の人々を守る役割をなさっていた事も
重々承知しておりますが…。

恩義と使命に対してお嬢様の様な闇の眷族の方々の本当の姿を知り、
教会から言われ続けてきた偏見に満ちた魔族の姿と、実際に目の当たりにした現実の姿を知った時の矛盾には
大いに悩まれた事でしょうね。
そして見出した生き方こそが、「狩人」から孤児院の「先生」となる事だったのですね。

「出会い」というものがどれ程素晴らしいものか、改めて心に染み渡ります…。
そこに「種族」の違いと言うものは関係無い…。
私達が、一番よく知っている事ですね。(微笑)

599 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/09/17(Sun) 20:30
>>アーチェロお嬢様
(長くなりまして、すみません)

お嬢様、雨音と風が強くなって参りましたね。
いよいよ夏の終わりを告げる、台風が近づいて参りました。
お庭の花々にはきちんとビニールをかけ終わりましたし…。

鉢植えやお庭に置かれている倒れやすいものや道具の一式は、きちんと物置に収納致しました。
雨戸もきちんと閉めましたし、これで出来る限りの備えは完了致しました。

幸い、この地域に避難警報等は発令されていないようですが…。
ニュースから伝わってくる台風の動きには注意しておきますね。
万が一の為に、防災道具一式を詰めたバッグを一人分ずつ玄関に置いておきます。

夜が明けるまでに、何事も無い事を祈ります…。

600 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/18(Mon) 15:33
>>596(柚葉さん)

>はっ!?も、申し訳ありません、少しばかり考え事を…。

…ええっと、考え事と言いますか、すっかり声に出していらっしゃいましたよ?
ですが、驚きました
どうして、わたくしがメイドさんたちと口論した内容をほとんどそのまま再現できてしまうのですか…?
それも、柚葉さんがお生まれになる前のやりとりですのに
柚葉さんは、わたくしのみならず未だ会ってもいないメイドさんたちの気持ちにも寄り添ってくださるからこそ、これほどにわたくしたちの口論すら再現出来てしまうのでしょうね
人間の側にこれほどお優しく聡明な方が居ること、彼女たちにも分かってはもらえないものかしら…

前スレ975でも申しました通り、一のお兄様の戦働きの結果、ヴァチカンとの間に停戦協定が成立いたしました − お兄様はついに戦場から戻られることはございませんでしたが…
それを無に帰するような行為は、わたくしには到底認めることなどできませんでした…

もっとも、今柚葉さんが仰らなかった…つまりメイドさんたちには言わないでいた他の理由もあったのですよ
まず、目の前でわたくしに抗議している彼女たちが戦陣に斃れて欲しくなかったということ
わたくしにとっては大切な家族、姉妹である者たちが戦いの中で塵と消えてしまう…、そんなことは感情に於いて到底耐えられそうにございませんでした
でも、そのようなことを口にすれば、忠義に厚く、人間への復仇に燃える彼女たちのことです
『我らの存在が姫様のご出陣の決意を鈍らせるなら、なおのことわたくしたちは戦場で果てて、姫様の魁としての名誉を賜りましょう。』
とか言い出しかねない、そのことをわたくしは怖れました
過去にそのような者が幾人もいた、ということはわたくし既に聞いておりましたゆえ、彼女らにはわたくしの想いを述べるわけには参りませんでした

それともう一つ、戦いとはいつも戦士のみの会戦に留まるとは限らぬものであること
場合によっては非戦闘員を巻き込む可能性も無きにしも非ず
わたくし一人が村へ出かけただけで、恐怖に顔を歪ませ、悲鳴を上げて逃げ出す者とて珍しからず
まして戦いに逸り殺気立った魔族が大勢、人の前に現れたなら、その人たちには気も狂わんばかりの恐怖の光景となることでしょう
わたくし自身が漆黒の軍装を人の血で染めて、無辜の子どもの前に立っている情景を想像したら…
ああ、今想像しただけで身が震えてまいります

…なんだか、わたくし個人の想いばかり浮かんでまいって恥ずかしいですわね
柚葉さんの仰るように、『事を治めるために思慮をもって歩』むことこそが、カルミーニオ家の子女たるものの弁えるべきことですのに

601 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/18(Mon) 15:34
>>596(柚葉さん)(つづきでございます。また長くなって申し訳ございません。)

>長兄様が既にこの世に居られない事はお嬢様の御家にとって痛恨の極みと言えましょう…。
>きっと、今のお嬢様の立場にもご兄妹として旦那様や奥様とはまた違った近い立場で理解を示して下さったでしょうから…。

どこにでもひょいひょいと出かけていくこの考え無しの妹のこと、一のお兄様は苦笑なさりつつ、いつも静かに諭してくださいましたわ
武人肌で必ずしも愛想の良くない方でしたが、わたくしにはとても優しく頼りがいがあって…
『一の若様、あまり姫様を甘やかされませんように。』
と側近のメイド…後のメイド長が申しますたびに首を竦めていらっしゃったお姿が不思議に愛嬌がありましたわね
…一のお兄様のためにも、妹としては新たな乱をもたらす動きを防いで参りたいものでございます
ですが、…そうですね、柚葉さんの仰るとおり、それには『強硬派』の皆と分かり合おうと努めねばなりませんでしょうね

>使用人の立場で、お嬢様の20分の1の人生も歩んでいない私が申し上げる事は些か失礼ですが…。

そのようなことは全くございませんわ!
柚葉さんがわたくしの気持ちに寄り添ってくださるからこそ、わたくしは自分の歩みに対して自省の気持ちを以て見つめていけるのです
これまでもずっとそうでしたし、きっとこれからもそうでございましょう

>私、お嬢様のお話を聞いていてますます私自身の決意が固まりました。
>お嬢様が再び故国の土を踏む時迄に、お嬢様に恥じないだけの知識と技量を身に付けて参ります。

いまだに人間への敵愾心の払しょくできぬ故郷の城館の者がおりますのに、そのように仰っていただけるなんて…
あまり目頭を熱くさせないでくださいませ
今の彼女らの状況を思えば、残念ながら柚葉さんをお連れして心地よく過ごしていただけることが出来ますかどうか
それどころか、万が一のことがあれば彼女らに手傷を負わせることなく、柚葉さんの守護の騎士たるの務めを果たしおおせるかどうかも、確信が持てません…

一緒に城館にいらしていただける、その日を迎えるため、わたくしも心して今を過ごさねばなりませんね
地道なことではありますが、今までは控えていた故郷へ、メイドさんたちへ宛てる手紙ももっと書いて参りましょうか
彼女たちの絆もまた、わたくしの大切な宝でもあるのですから

なんだか、ずい分肩に力が入ってしまいました
それでは柚葉さんの紅茶で心和むひと時をいただきますわ…

602 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/18(Mon) 21:36
>>597(柚葉さん)

まあまあまあ、経観塚でのお写真ができましたの?
ああ…、一枚一枚に経観塚の思い出が詰まっております
旅館、商店街、お祭り、花火、蛍…、何れの写真でも、皆様とご一緒にわたくしの姿が写っているなんて感激です…
わたくしが皆様からいただいた素晴らしい時間が、あらためて心に甦ってまいります
…中でも、柚葉さんの心から安んじて綻ばせていらっしゃるこの笑顔…
母堂様とご一緒の経観塚の地を如何に愛されているか、分かろうと申すものでございます
この屋敷での柚葉さんにも同じように笑っていていただけるよう、わたくし心いたさねば…

…ですが、なぜに、温泉の縁に腰かけて月を仰ぎ見ているわたくしの…肌を晒した姿までが写真に?
手拭いで隠すべき場所は隠していますけれど…
どなたかこれを…、と想像はつきますが言わぬが花
これも素晴らしい思い出の一コマでございますね

>そして何より…この『朱珠』が私達二人だけの思い出となりましたね。
…はい、わたくしも肌身離さず持っております
今もほのかな温かさを放って、わたくしの心をも至福の想いで満たしてくれている、わたくしの生涯の宝ですわ

>お嬢様の「吸血鬼として生まれてよかった」という想いと同じく
>「贄の血を宿す者として生まれてよかった」と…。
…ありがとうございます
『贄の血』は、余りに尊くも強い力を持つがゆえに、柚葉さんの運命すら変えてしまいかねないものでございましょう
それを我が牙を以て取り込み、絆とさせていただいたこと、それをわたくしのみならず、柚葉さんにとっての悦びともしていただけるなんて、なんと嬉しいことでしょうか…

あの後、ノゾミ様より『一滴たりとも他の鬼に渡すな。』と釘を刺されましたこと、『言うに及ばず』と思っておりました
ですが、今こうして柚葉さんのお言葉を伺って、あらためて心底、
『この血は誰にも侵させない、絶対に。』
との想いが魂の奥底より抑えがたく湧いて参ります…

>そして私は、あの夜お嬢様と結ばれた事を自分から母に話してはいませんでしたけれど、
>母には全てお見通しだったみたいですね。(微笑)
はうう〜、柚葉さん、なぜそのように落ち着いてそのことを言葉にすることができるのですか?
わたくし、ご母堂様がご存知と知った時の身の置き所もないほどの面映ゆさと言ったらありませんでしたのに…
ご母堂様にわたくしたちの仲、お認めいただいたこと…、これからずっとご母堂様の喜びとしていただけますように、わたくし至誠の心を以て柚葉さんと共に歩んで参りたいです…

>お嬢様にとっても三女さんにとっても、私の血の影響が良きものとなって何よりです。
>もしかしたら三女さんも…お嬢様と同じような御力が将来身に付くのでしょうか?
はい、それはもう、わたくしと三女ちゃん…そして、長女ちゃんも次女ちゃんも、わたくしの魂と親愛で結ばれている限り、力は少しずつ養われてまいることでしょう
そしてまた、それが柚葉さんにとりましても良き力となるように、あの子たちならきっと育ててくれるに違いございません

>私も母とはこまめに連絡を取り合いながら、お屋敷にお招きできる日日を調整致します。
話がより具体的になってまいって、この身が引き締まる思いでございます
わたくし今まで以上に家事に参加して、ご母堂様に心地よく過ごしていただけますよう、おもてなしのなんたるかを学んでまいりますわ

>母にお出しするお料理、よろしければ二人だけで考えてみませんか?
はい、是非ともそうさせてくださいませ
そして、イタリアの料理ともなれば、まさに言い逃れの叶わぬわたくしの領域…
ああ…、ご母堂様に喜んでいただくのに半端なことは出来ることではございません
…そうそう、イタリアを出奔するとき持ってまいりましたバッグに、城館で喜んでいただいていた様々な料理のレシピが書かれたノートが、なぜか忍ばせてあったのでしたわ
その文字は見覚えのある…メイド長のものでした
きっと、『これからは自活のこと、よくよく心してあたりなさいませ。』との意味を込めて書いてくれたのでしょう
今まで、柚葉さんやレイナさんに頼っていて、あまり有効活用出来ていませんでしたが、これからはメイド長が見ているものと心得て、精進いたしますわ!
申し訳ございませんが、どうか不調法なわたくしのことお見捨てなさらず料理のことご教示くださいませ
それもまたきっとわたくしたちの『絆』となること、我が身を以て明らかにいたしましょう
きっと、必ず…
(経観塚への旅の物語、これにてお終いでございます)

603 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/09/22(Fri) 19:32
館への侵入者はワンパンで排除する?

604 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/23(Sat) 18:52
>>598(柚葉さん)

>たしか卒業後には、そのお嬢様と姉妹同然に育った執事さんの娘さんが入部されたんですよね?
>その娘に与えた「ティーセットを回収する」というお言い付けは実は口実で、
>「その娘に軽音楽部で沢山楽しい思い出を作ってほしい」というのが本音だったというエピソードは
>とても心温まるものでしたね。

『執事さんの娘さん』が、姉妹同然にずっと育っていたお嬢様と主従の関係と知らされてからは若干ながら距離を置かざるを得なくなった、というのは我が身を振り返ってとても寂しく感じました
ですが、軽音楽部に彼女が入部できるよう計らった『お嬢様』には、変わることの無い親愛の心を胸に宿し続けておられたのでしたね
お二人の絆の在り様はどこまでも心嬉しくなるもので、わたくしに他人事と思われる親しさを感じたものでございます

>それにしてもピアノそのものが発明された時から教育を受けていらしたとは…驚きです。

あらららら…
普通に思い出話を申し上げたのですが、わたくしがいかにも年嵩であることが分かってしまいますわね…
なんだか、ちょっと恥ずかしゅうございます
柚葉さんの妹ポジでいたいのに…

>弾き語り…。お嬢様がドレス姿で披露なさる姿、私も見てみたいです。(微笑)

あらあら…
柚葉さんに微笑みと共にそう仰っていただけるのでしたら、拙いものではございますが披露させていただきましょう
この旧家に越してまいりましてからピアノを購入しておいて良かったですわ
さすがは地方の元大地主の館…、この和館の一隅に広い洋間がありグランドピアノが入ってしまうのですから
長女ちゃん、薔薇の刺繍の入ったステージドレスを用意してくれるかしら?

さて、何を弾き語りいたしましょう?
シューベルトの『アヴェ・マリア』などはいかがでしょう…って次女ちゃん、そんな冷めた目で見ないでくださいな
カルミーニオ家の子女としてこの選曲は駄目ですか?
だって、好きなんですもの、この曲
『オペラ座の怪人』から『Think of me』も宜しいかしら
それから、今の軽音楽部様にちなんで、『しあわせ日和』を…
後は、先ほどわたくしが申した曲からも何か奏でましょうか

>やはり当初は、すんなりと受け入れてもらえた訳ではなかったのですね…。
>でも今はお嬢様を理解して頂けるご友人も増えたと思いますので、機会を見つけたら是非飛び込んでいって
>素敵な思い出を作って頂きたいです。

確かに、一度断られて諦めるのはわたくしらしくありませんわね
わたくしの学校での品行を見ていただけたのなら、すこしは信用もしていただけるかもしれません
今一度、いえ二度三度とチャレンジしてみることにしますね

>まあ…お嬢様との出会いが、その「狩人」の方の生き方をも変えたのですね。
>無論、「狩人」と呼ばれる方が闇の眷族の方々から無辜の人々を守る役割をなさっていた事も
>重々承知しておりますが…。

ええ…、あの方の瞳は相見えました最初よりとても澄んでいて、人に仇なす眷属から罪なき人々を護ろうとの真摯な思いが溢れておりました
実際、我が同族に不届きな所業を為すものがあったことを思えば、あの方の心と行いは本来尊いものでございました
わたくしの城館に来ていただき、拘束をかけるという申し訳ない扱いの下でも、曇りのない目でわたくしたちを見て誤解を解いてくださった、本当に良き方でございました

>そして見出した生き方こそが、「狩人」から孤児院の「先生」となる事だったのですね。

はい、彼女のお蔭でどれだけの子どもたちが救われたことでしょうか
わたくしも救われた思いがいたします
戦の折り…、といってもわたくしたちと人間ではなく、人間同士の戦いをこの目で見、村が焼け、人が逃げ惑ったそのような時
親を失って泣く幼子を我が手に抱いて、彼女の修道院に連れてまいったことがございました
彼女は真摯な眼差しをわたくしに向け、
『分かった。わたしが責任を以て預からせてもらおう。どうか安心してくれ。』
と言ってくれました
彼女は、わたくしから修道院への資金援助も快く受け取ってくれましたわ
聖職者でありながら魔族からの支援を躊躇わず、感謝の言葉と共に…

>私達が、一番よく知っている事ですね。(微笑)

はい、柚葉さんとわたくしとのこの大切な絆も、きっと彼女なら祝福してくれたことでしょう
柚葉さんともし故郷を訪れることが出来ましたら、ぜひ今も続いているあの修道院を密かに訪ねて、彼女のお墓に報告したいですわ…


605 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/23(Sat) 18:58
訂正でございます

>お二人の絆の在り様はどこまでも心嬉しくなるもので、わたくしに他人事と思われる親しさを感じたものでございます
×わたくしに他人事と思われる
〇わたくしも他人事と思われぬ

失礼いたしました

606 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/09/23(Sat) 22:38
>>599(柚葉さん)

柚葉さん、お疲れ様です
庭の花々もしっかり守っていただき、雨戸の備えも万全ですのね
備えあれば患いなし、しっかり準備が出来ていますと、今夜聞く風の音も随分と心穏やかに響きますわ
わたくしは先ほど家の前の側溝を掃除し水はけがしっかりできるようにして、今しがたは屋根に上がって傷んだ箇所を補強してまいりました
わたくし、種族の特性もありまして、水の行方がとりわけ気になってしまうのですわ
台風が接近してからは、水流に近づくのはとても危険ですから今のうちに片付けてしまえて良かったです

水属性の龍族の方でしたら、台風を弱めたり会場に逸らしたり出来るのでしょうけれど、わたくしには無理でございます
不甲斐ない魔の者で申し訳ございません

防災道具には、懐中電灯や救急薬品、非常用食料を入れていただいたのですね?どうもありがとうございます
では、台風情報に気を付けながら今宵を過ごすといたしましょうか…

(一夜明けましてございます)

…まあ、お空が良く晴れ渡っておりますわ
『台風一過』の空気の爽やかなことはどうでございましょう
潤いを含みながらも涼やかなこの空気…
秋の色が濃くなっておりますわ
彼の兼好法師が『徒然草』に書き記しました、
『野分(のわき)の朝(あした)こそをかしけれ。』
とはこのことでございましょうか

お庭の花々も、柚葉さんのお蔭で良き朝を迎えられましたわ
これからまた、秋の花々がいよいよ可憐に、あるいは煌びやかに咲いて参りましょう
シュウメイギク、コスモス、リンドウ…
楽しみでございます


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