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【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ弐

1 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2016/11/12(Sat) 19:35
深まりゆく秋、空は高く空気は澄み渡り、時に寒さに身を縮めますが、小春日和の陽光が身を包むときは殊の外心が安らぐ季節でございますね
木々より舞い落ち道を色づかせた枯れ葉を掃くときは、情緒を我が身で感じること一入でございます

わたくし、イタリアより参りました吸血鬼のアーチェロ・カルミーニオと申します
この度、ここに新館ノ弐を立てさせていただきました
何卒よろしくお願いいたします

(前スレ)
【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ壱
http://www.10ch.tv/bbs/test/read.cgi?bbs=narikiri&key=461367355&ls=50


以下、お願い申し上げます

壱.sage進行でお願いいたします。
50以下に下がりましたら、適宜ageさせていただきます。

弐.わたくしとわたくしの家族、ご近所、友人の方がお話をするスレッドでございます。
世間話などしに来ていただけたら嬉しゅうございます 。

参.キャラハン(吸血鬼関連もしくは場に合わせたオリジナルキャラクター)もご参加いただいてけっこうでございます。
SF系の方はご遠慮願います。
 キャラハンを続けてくださる方は、初お目見えの際に、大まかでけっこうですので自己紹介くださいませ。
名前「     」
性別「     」
容姿「     」
服装「     」
備考「     」

わたくしにつきましては、以下の通りでございます

名前「アーチェロ・カルミーニオ」
性別「女性」
容姿「銀髪に長い髪の、日本で申します普通の『外人』でございます
   年の頃は17歳、人間で申せばそれくらいの外見でございましょう」
服装「和装が好きで、学校へ参るとき以外はいつもほぼ来ております
今は桜の花柄が気に入っております
   学校の制服はワインカラーを基調としたブレザーです」
備考「吸血鬼でございます
   ただし、人の血を常食とせずとも生きながらえられますのでご安心を」

また、トリップをお付けくださいますようお願いいたします。

四.基本『日常系』とさせていただきます。
 バトルは、日常の中の点描の範囲内にとどめ、引っ張ることの無きようお願いいたします。

五.誹謗中傷、過度に攻撃的なご発言、セクハラ等はご遠慮ください。

六.荒らしと思われる発言は無視なさってください。

七.同じ質問や話題の繰り返し、単なる個人的な事情の呟き、意味不明の発言等はお控え下さい。

八.キャラハンであるか否かを問わず、ゲストの方同士の過度な交流(クロストーク)はお控えください。

九.他の方の話題や質問に乗るのもお控え下さい。

十.10ちゃっとの規約を破る行為は厳にお慎み下さい。

十一. お約束事は、必要に応じて随時追加させていただきます。

ご質問に答えにくい場合や記憶違いもあるかもしれませんが、それにつきましてはご容赦ください。

いろいろとお願い申し上げましたが、基本的に前スレと同じのんびりと参れましたら幸いに存じます

何卒よろしくお願い申し上げます。

399 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/04/16(Sun) 07:51
>>390

『花』と申しますと、この場合『桜花』ということで宜しゅうございましょうか?
はい、街の桜も其処此処で花吹雪を舞わせておりますね
その儚げなこと、人の世の有為転変のそのまま形と為したものの如くで、わたくしの胸も千々に乱れてしまいます
貴女様の寂しさ、わたくしも少なからず共感いたしましょう

ですが、まだ今しばらくは桜花の姿をご覧になることが出来ますよ
>>368で申しました通り、この街には各所に多くの桜木が植えられております
『東の森の千年桜、中央公園の枝垂れ桜、西の城跡の八重桜』
そして、その開花時期はそれぞれで随分と開きがあるのでございます

それと申しますのも、かつての大正の御代に於きまして、当時のこの地の林学者の方が、市民が出来るだけ長く桜花を愛でられるよう、町役場に対し開花時期の違う桜木を各処に植樹するよう建言されたのでございますよ
市立郷土資料館で、そのように解説していましたわ

今の時期は東の森の千年桜は既にすっかりと葉桜となり、わたくしたちが花見をいたしました中央公園の枝垂れ桜はまさに見頃、そして西の城跡の八重桜に至っては、漸く蕾が開きかけている頃合いでございます

まだ桜花を堪能したいとお考えでしたら、ぜひ西の城跡にお出でなさいませ
きっと、美しい八重桜が華やかに笑んで貴方様を歓迎してくれましょう

実は我が家でも…、と申しますかわたくし、我が家のメイドさんを今宵夜桜見物に、この城跡へと案内するつもりでございます
月影を受けて宵闇に浮かぶ濃紅色の八重の桜…
あああ…、その情景を思いましただけで胸がトクトクと鳴ってまいりますわ

…そうそう、もしあなたの仰った『花』が桜花のことではないのでしたら、また来年の再会を楽しみにお待ちになられるのが宜しいかと存じますわ
貴方様が花を愛しておられるなら、その再会は余程に嬉しいものとなりましょう…


400 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/04/16(Sun) 08:46
>>391

『読書百編義自ずから見る』…、良い言葉でございますね
漢文の先生が仰っていましたが、出典は『三国志魏書』だそうですね
なんと、あのヤマタイ王国のことが記述されているあの書物か、と驚いたものでございます
左様な古より伝えられてまいった…、長い歴史を通じて多くの方がその言葉を胸に読書に勤しまれてまいった、とても大切な言葉なのですわね

わたくしも、故郷の城館で些か書を紐解き、今の貴方様と同じ思いをしたものでございます
何度も行を追っていて、今の今まで得心し難かったことが、不意に胸にストンと落ちるあの感覚、まことに心地よくそして…嬉しいものでございました

書物は人の言の葉、人の心を移したもの…、即ちそれを著された方が他者に語りかけようと言葉、また時には絵を以て形にしたものでございます
それが我が心に立ち現れたということが、恰もその相手の心と我が心が繋がれた、そんな想いにとらわれてしまいました
人と交わることが中々叶わぬこの身には、まことに嬉しい体験でございましたわ
そして、時には苦吟と共にわたくしたち読者に語りかけてくださったであろう、著者の方に感謝の念を時には覚えたものでございます

貴方様に於かれましても、そうして著者の方と心が繋がれましたこと、お心に留められるのはとても宜しいことと存じます

貴方が資格を得られて、それにより認められた技能を以て世に益することは著者の方にとりましても嬉しいことでございましょう
卒爾ながら、どうぞこれからも宜しくご精励されご成功あられることをお祈りする次第でございます

…そういえば、三女ちゃんが見ている春アニメには『書の義』どころか、『書の登場人物』がこちらの世界に顕現する、という作品があるそうでございますね
ファンタジックな設定の様々な世界から次々と異能力を持つ者がやってまいるとか
主人公もたいそう書を愛する人だそうですから、まことに嬉し楽しい心持ちなのでしょうね


401 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/04/16(Sun) 10:54
>>395

翼を享けていらっしゃらない貴方様が、わたくしにその様なお話をなさる…
もしかして、前に柚葉さんに想いを寄せるあまり神父様のことを嫉視なさっていたあの方のようなお心持ちでいらっしゃるのでしょうか?

確かにわたくしは翼をひろげて心のままに空を行くことが出来ますが、魔族の身なれば、その代わりと申しますか、人と相交わることが難しい境遇で長らく時を経てまいりました

あるいは、『この背中に鳥のように 白い翼つけてください』と謳う歌もあったと聞いておりますね
確かに人は翼を持つことを、イカロスの昔より渇望してこられたのでございましょう

ですが、翼を持たないがゆえに、人は空を行くことを実現すべく、探究に探究を重ねてこられたのでございましょう?
『航空力学』などという学問を創り出し、グライダーを、飛行機を、さらには星の大海にすら乗り出す宇宙船を造ってまいったのでございましょう?
それは、最初から背中に翼を享けていたならば、為し得なかったことではないでしょうか?
わたくしがそこに見ますのは、不足を乗り越え世界を拡げていく人の『意志』の強靭さでございますわ

『意思』は貴方様次第で『意志』ともなると存じますわ
紙飛行機は、人が空を飛ぶ願いの第一歩
一歩が二歩となり、二歩が三歩となって、翼はなくとも両の足は貴方の意思とともに在りますのは間違いございませんから

朝ドラと申せば、きっと貴方様にとっては遥かな過去かも知れませんが、大正・昭和の御代の女性飛行士の物語もあったと仄聞しておりますわ
それもまた、紙飛行機の先の、人が信じた未来の確かな形であったのでしょう

口幅ったい申し様で申し訳ございません
もしかして、少しばかりお疲れなのでしょうか?
宜しければ、お茶とお菓子をお召し上がりくださいませ
手製の桜餅、けっこう自信作なのですよ


402 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/04/16(Sun) 15:57
>>396(柚葉さん)

これから先、桜が舞い散るこの季節が参るたびに、柚葉さんとの忘れられない出会いを思い出して、胸いっぱいになるのでしょう
そしてまた、仰るようなより素晴らしい二人の記憶と絆を重ねて、なお一層の素晴らしい桜の季節を過ごしてまいりたい、本当に心から願っております
その為にわたくしが出来ることを、この身で果たしてまいりたいと存じますわ

これまでの一年、素晴らしい日々を下さったのは他ならぬ柚葉さんでございます
他の誰でもなく貴女がいらっしゃったから、わたくしは今ここにこうして居られます
柚葉さんが『先輩』に未だ及ばない、と仰るならそれはわたくしも同じこと
これからもどうか共に在りより良き日々を作ってまいることを誓わせてくださいませ…

柚葉さんのお母上様にご挨拶に参りますことを、そのための第一歩といたしたいですわ
ずっとお話に伺っていましたお母上様に、柚葉さんと二人での姿をご覧いただくのでございます
苛烈な運命の中で多くの人や魔の者と相対してこられた方には、どんな取り繕いも無意味でございましょう
己の姿を改めて省みざるを得ませんわ

槐とは、確か仄かに温かみのある白い花をつける大樹でございましたわね
その花の咲き誇る様はさぞや清楚にして華麗なことでございましょう
そして、花言葉は『上品』『幸福』『慕情』とのこと
誠に、柚葉さんを育んでくださった郷里に相応しいお花ですわね

レイナさんも既に準備を進めてくださっていたのですね
もう、わたくしに内緒だなんて…、と思いましたが、早くにわたくしに知らせたら、きっと毎日落ち着きなくソワソワして見っともない様でしたでしょう
お二人に気を遣わせてしまって申し訳ないことでございます

わたくしたちのこの街も緑豊かで、土地神様の神社をはじめ古き良き日本の風景が残っておりますが、経観塚はなおいっそう日本の影が豊かに生き続けているところなのですね
その風景に我が身を置くこと、楽しみが早くも募ってまいりますわ

それに…オハシラサマの行事をこの目で見ることが出来るのですか
それは嬉しゅうございますが、他所の者でしかも魔族のわたくし、粗相があってはなりませんわ
古い祭りには禁忌も付き物と聞きます
失礼があって、オハシラサマの使いの白蝶が拝見できなかったりしたら泣くに泣けません
今からいろいろ調べて弁えるべきことはしっかり覚えていなくてはいけませんわ

いろいろと緊張を禁じ得ませんが、我が手を取っていただいた御手の温かさを支えに、柚葉さんの故郷に参らせていただきます…

そうそう、あちらには温泉もあると前に仰っていましたわね
そちらにも皆で入れますと…それは、お母上様や叔母上様にわたくしのこと、認めていただけた上のことですが、それも叶いましたら嬉しゅうございますわ


403 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/04/16(Sun) 16:00
>>397

あらあら、わたくしの家に何か御用ですか?
はい?『お宝探し』でございますか?

さて、どうでございましょうか…
我が家は古い日本家屋を買い取ったものでございますが、わたくし自身は焼け出されの身でテントを担いでここに入居したのですよ
わたくし自身の私物の中にも多少の宝飾品はございますが、他の方が目を丸くされるほどの『お宝』というほどのものではないと存じます
わたくしにとりましての今の『お宝』といえば、家族の皆のことでございます
もちろん、既にお相手のいる一人以外はフリーゆえ、ご縁次第ではこれから貴方様にとりましての『お宝』になるかも知れませんわね

後は…そうそう、裏手に大きな土蔵がございますわ
江戸の昔に建てられたものだそうですが、錠前があっても鍵の行方が分からなくなっているそうで、前の家主の方も放っておかれたそうですわ
次女ちゃんは、古い道具類があってそれが『付喪神様』になっているのではないか、と期待しておりますわ

『お宝』に巡り合う可能性は無きにしも非ず
ですが、同時に付喪神様を目覚めさせて取り憑かれる恐れもございましてよ?


404 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/04/16(Sun) 16:07
>>398(柚葉さん)

ふふふ…、三姉妹ちゃんたちが寝息を立てている様子、とても可愛いですわ
寝る前に、全員パジャマで並んで歯磨きもしっかりしていましたね
そして、お布団に直行…
夜行性であることをすっかり忘れてしまったかのようでございます

ふう…、桜のムースなんて初めてですわ
クリームの間から立ち昇る桜のリキュールでしょうか、この優しい薫り…本当に春の夜の安らいだ静かな雰囲気にとてもマッチしていますわね
朧に霞んだ春の宵…、この一種幻想的な雰囲気は日本ならではのものでしょうね

『イタリアから来た大和撫子』…
そ、その、何度目かのことか分かりませんが、面映ゆくて面映ゆくて……
し、暫しのご猶予を
…隣の部屋に参りますが、決して覗かないでくださいませ

(隣の部屋)
ああああああああ!
嬉しくて、恥ずかしくて、面映ゆくてーーーっ
もうもうもう、見苦しくも畳の上を転げ回るしかございませんわーーーっ!

(五分後)

…失礼いたしました、いえ、別になんでもございませんのよ?
本当に、ご近所の方より過分の誉め言葉をいただきました
ですが、近々経観塚に参らせていただく身としましては、少なくとも人目に見苦しくない在り様になっていると自信を付けていただいたものと、素直に感謝いたしますわ

宵闇の空を煌々と照らす月も今夜は朧…
唱歌の『朧月夜』も斯くや、の良き月夜でございます
では、そろそろ参りましょうか
さあ、わたくしの腕の中へどうぞ
『お姫様だっこ』で朧の空へお連れいたしますわ

如何でございましょう?
我が家の屋根も今は眼下、家々の灯が温かく灯る素敵な夜景が広がっておりますわ
さて、どちらから参りましょう?
川べり、学校、大通り、そして西の城跡の八重桜へも参りましょうか

それぞれの場所で地上に降りて、その携えられた水筒…中身は何かまだ伺っておりませんが、それは現地での楽しみとさせていただいて宜しゅうございますか?

(西の城跡)

朧月に照らされた濃紅桜の何という咲き誇り様…
…さすがでございますわ
ローカルテレビの開花予想の通り、不思議と朧月夜に咲くという八重桜
まさか、これほどとは思いませんでした

では、柚葉さんが携えられた水筒…、楽しみにしていたその未だ知らざる中身をいただきたく存じます

はああ…、桜茶なるものがあるとは全く存じませんでしたが…、なんとも心和むお味ではございませんか
春高楼のお茶の宴…、
目にもお口にも春の駘蕩の趣きが溢れんばかりでございます…

>春を迎え、大分温かくなったとはいえやはり多少夜は冷え込むものですね。

あらあら、気が回らず申し訳ございません
では、わたくしの翼をひろげますから、どうかお入りくださいませ
少しは温まりましょうから
このひと時、もちろんわたくしにとりましても大切な宝物…

もうしばらくこのままで、それから街の桜並木まで、また空の帰路をお連れいたしましょう
本当に素敵なお月夜でございます…


405 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/04/16(Sun) 19:58
>>395

ええ、存じていますよ。
主題歌となったドラマも、歌い手の皆さんもとても有名なあの歌ですよね。
その時間、私は色々と忙しいので沢山見た事は無いのですが…。

歌の解釈は人それぞれなので私は言及致しませんが、あの主人公の女傑の方は
例え紙飛行機が本物の飛行機の様に飛ぶ事は出来ないとしても、
心のままに、そしてその心の中にはきちんとした信念を持ってその人生を歩んでいかれたと聞いております。

運任せ…ですか。確かに望むままの方向に紙飛行機を風が飛ばしてくれるとは限りませんね。
ですが、時代という風に翻弄されながらも、時にあらぬ方向へ向かってしまったとしても、
目指した場所へ辿り着いたと言えるでしょうね。

あの作品がお好きという事でしたら、きっと視聴する中で色々と心に響くものもあったのではないですか?

>>397

…このお屋敷を探検?
申し訳ありませんが、当屋敷は遊園地のアトラクションではございません。
ましてや、見ず知らずの方に家探しを許す程このお屋敷の皆様も寛容ではございません。

逆の立場でしたら、あなたも当然の事でしょう?
私も色々と忙しいですから、早々にお引き取り下さい。

>>404 アーチェロお嬢様
(先に、こちらから答えさせて頂きます)

(畳を転がる音を聞きながら…)

………………。(汗)

くすっ………。(微笑)

そ、それではお嬢様、約束通り夜桜を見に参りましょう。
え?なぜ口元が笑っているのかと?
うふふ…内緒です。(微笑)

(桜茶を飲みながら)

はい…。お酒の代わりに夜桜を嗜むものがないかと探した結果、こちらを持参する事に決めたのですよ。
商店街の、老舗のお茶屋さんで購入したんです。
この時期はやはり人気商品だそうで、はやめに売り切れてしまう前に購入できて良かったです。

お嬢様の和装とこの季節、これ程似合うお茶はなかなか無いのではないでしょうか?
川べり、学校、大通り、そして西の城跡の八重桜…。
名所に舞い降りる度に舞う桜吹雪が、お嬢様の来訪を喜んでいるかのようですね。

(お嬢様の翼に包まれながら)

もう…言葉は要りませんね。
この温もりに、今はただこの身体と心を任せておきたいです…。


406 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/04/16(Sun) 21:40
>>402 アーチェロお嬢様

『経観塚帰省編 前日』

お嬢様、帰省の為の支度が整いました…。
実家へのお土産も準備が出来ております。
三姉妹さんには、レイナさんからお話をして下さったそうです。

三姉妹さん達も、京都での記念写真やお土産等に思い出を馳せながら
名残惜しんでいたようですが、新たな旅行がまた目の前に待っていると聞いて、
ぱあっと顔を輝かせていたそうです。(微笑)

母には既に、帰省の日程を知らせ済みです。
3泊4日と言う事で、了承してもらいました。
母も私がお世話になっているこのお屋敷の皆様の来訪を心待ちにしています。

ちなみに道中に関しては、今度は国鉄の駅から私鉄に乗り換えていく事になります。
新幹線の様な華やかさはありませんが…。
またそれとは違った和やかな旅情を楽しんで頂けると思います。


>槐とは、確か仄かに温かみのある白い花をつける大樹でございましたわね
その花の咲き誇る様はさぞや清楚にして華麗なことでございましょう
そして、花言葉は『上品』『幸福』『慕情』とのこと

はい…。以前一度帰省した時、この花の咲き誇る風景を今度は必ずやお嬢様と共に…と誓ったのですよ。
それがこの度叶う事を、心から嬉しく思います。
正に槐の花言葉の一つ、「幸福」にピッタリですね。

ふふっ、お嬢様、そのように心配なさる必要はありませんよ。
私の血族とその身体に流れる血は、人と妖とを結ぶ赤い糸…。
その絆の強さと尊さを知るオハシラサマが、お嬢様を拒む理由などあろう筈がありません。

さ、今宵はゆっくりとお休み下さいませ…。
早朝、お部屋へ起こしに参らせて頂きます。(微笑)

407 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/04/19(Wed) 00:07
暑くなったり寒くなったりで風邪をひいてしまいましたよ
吸血鬼はやっぱり人間とは違って風邪や病気に強い抵抗力とかあったりするのかな
ああだめだ頭を使うとズキズキしてくる…

408 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/04/19(Wed) 21:57
>>405(柚葉さん)

>もう…言葉は要りませんね。
>この温もりに、今はただこの身体と心を任せておきたいです…。

ふう…
お家に着きました
柚葉さんの仰るように、桜並木と桜吹雪のトンネルをゆっくりと歩いて帰ってまいりましたけれど、楽しい時間は本当に早々と終わってしまうものでございますね
手を繋ぎ、翼で以て柚葉さんを夜風から守ることが出来て、言葉は交わさずとも本当に心地よいひと時でございました…

…あら、柚葉さんの御髪に桜の花びらが…
わたくしに取らせてくださいませ

あらあら、わたくしの翼もよく見ればたくさん付いておりました
では、翼をえいっ、とばかりに広げて…
…舞い散った花びらが今宵最後の花吹雪となりました…

ふう…お酒の代わりに桜茶を頂きましたのに、なんだかほろ酔い気分でございます
柚葉さんと二人きり、人影まばらな帰り道、朧な月明かりの中を歩いて参ったせいでしょうか
なんだか半ば夢心地でございますわ

静々とこのまま休めば宜しいものを、この酔い心地をや如何にせむ、でございます
そうそう、納戸に『ライヤー』…、竪琴がございました
故郷では、日本のお琴を習えず、ライヤーをつま弾いておりました
月明かりの下、あれで『さくらさくら』を弾いて、今宵の締めとさせてくださいませ

?さくら さくら 野山も里も 見わたす限り…

………
お耳汚しをいたしました
申し訳ございません…
では、お家に入って温まりましょう

本当に素敵な時間をありがとうございます、柚葉さん…


409 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/04/19(Wed) 22:01
『さくらさくら』の歌詞の初めに、『?』(庵点)を付けようとして失敗してしまいました
失礼いたしました…


410 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/04/22(Sat) 13:03
>>406(柚葉さん)

京都から戻りましてからまだ日も浅いのに、柚葉さんにはいろいろ準備をお任せしてしまいましたわね
申し訳ないことでございます

わたくしは、京都でこの良き日の在ることを密かに願い、ご実家の方へのお土産を手にしてまいりました
御気に入っていただけると宜しいのですけれど…

三泊四日ものお時間をいただけてありがたいことでございます
日本の原風景、人と妖が共に在る土地柄、ご両親様や叔母上様から学ばせていただくことも多いと存じます

それに、今のオハシラサマでいらっしゃる叔父上様…
どのような重責を担われているのか、この目で拝見できますなら幸いでございますわ
わたくし如きでは、彼の方を労う方途などないかもしれませんが…

出来ましたら、叔母上様の側にいらっしゃる妖の方…
たしか、元は蛇神様の使い魔で、後に叔母上様を守護なさるようになった双子の『鬼』の方、その方にもご挨拶が出来たら宜しいですね

>叔母の優しさに惹かれて消えゆく筈だったその身をお守りに宿され、 救われたそうです。
と仰っていましたもの
斯くも素晴らしい絆を持たれた魔の一族の方、一目お会いしたいものでございます

>ふふっ、お嬢様、そのように心配なさる必要はありませんよ。
>私の血族とその身体に流れる血は、人と妖とを結ぶ赤い糸…。

斃れかけたわたくしに下さった『贄の血』は、掛け替えのない絆
ですが、それをどこまでも真のものとしたいなら、わたくしの歩みを止めてはいられません
どこまでも、いつまでも、わたくしが人の世に在れますように、柚葉さんと共に在れますように、この身の血潮に恥じぬように進んで参りたいです

わたくしには多くが未知の領域でございます
この世界の人と妖がどのような縁で結ばれているか、それが少しでも知れれば、この身が柚葉さんにとって少しでもより良き者になれるかも…、その淡い期待と共に出発いたしましょう

ああ、お休みを、と仰ってもこの身のソワソワが収まりません…


411 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/04/22(Sat) 16:27
>>407

あらあらまあまあ、三寒四温の今日この頃、体の調子を崩しやすいものでございます
お天気もまた下り坂でございます
いろいろご事情もございましょうが、なるべく栄養のあるものを召し上がられて早めにお休みなさいませ

お薬は薬局で相談して適切なものを選ばないといけませんが、
風邪に効く飲み物として『生姜シロップのホットドリンク』でしたら、作り置きがございますのでお持ちいたしますわ
我が家には小さい子が3人もいますので、いざという時のために美味しくいただける飲み物を用意しておりますの
今温めてまいりますので、少しお待ちくださいな

………
はい、どうぞお召し上がりくださいな
宜しければ、おかわりもお出しいたしますわ

わたくしが風邪や病気にかかるか、でございますか?
それは、『全くかからない』とも『かかってもおかしくない』とも申せますわ

矛盾しているように聞こえるでしょうが、実際そうなのです
以前、>>257で申しましたが、わたくしたち魔族は『実在のレベル』を自分で調整できるのです
吸血鬼は鏡に映らない、といわれるのは、『実在のレベル』が低めの状態なのでございます
さらに低ければ、姿自体が人の目にぼんやりとしか見えない…、いわば『おばけ』といったものにもなり得るのですよ
そして、そのような状態であれば、もはやウィルスやばい菌にとりつかれることもなく、したがって風その他病気にかかりません

ですが、わたくしたち吸血鬼はその食性の関係もあってか、人に近しい生き方をしてまいりました
『実在のレベル』を絶えず人に近いものにするのが生活習慣になっておりますね
そうしますと、病魔にとりつかれやすいのですよ

ただ、ヒーリング…治癒魔力が比較的備わっていますので中々大病にはなりにくですが、それでも油断は大敵
それに、人間と暮らす以上、人に病気をうつすことの無いよう注意すべきなのはもちろんのことでございます

さて、お体は温まりましたかしら?
では、どうぞお体をよくよくご自愛くださいませね


412 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/04/25(Tue) 00:17
>>407

ああ、無理はなさらないで下さいね…。
お嬢様が淹れて下さった『生姜シロップのホットドリンク』で少しは落ち着きましたか?
それから、お食事は卵のお粥を御用意致しました。

きちんと栄養を摂って、養生なさって下さいね。

最近は日中でも20℃近くまで気温が上がるようになりましたが、朝と夕方、夜にかけての寒さはまだまだ続きますね。
急激な気温の変化はやはり体調不良を招きやすくなりますから、上着などを準備した上でお出かけ下さいね。

お嬢様が仰るには、その生まれもった御身体の特質を生かす事で御病気にはかかりにくくなるようですね。
ただ、人間と近い生活をなさればなさる程、同じように御病気にもかかり易くなってしまうのですね。

だからこそ、お仕えする立場の私としてはお嬢様とお屋敷の皆様が健やかな毎日を送る事が出来ますように
日々精進して参ります。
勿論、私自身の健康への配慮も怠りません。

…ですが、どんなに気を付けていても時には体調を崩してしまう事もあるでしょう。
そのような時は、何も考えずに休むのが一番ですよ。(微笑)

さあ、体が温まりましたらゆっくりと夢の中へ…。

>>410

『経観塚帰省編 1日目』

(経観塚へ向かう、ローカル線の中)

あらあら、先程まで風景を見ながらわくわくしていた三姉妹さん達も既に『白河夜船』ですね。(微笑)
ローカル線だけあって都会の満員電車と違い、ゆっくりと旅情を楽しむ事が出来るのは良いのですが。
でも利用客の方が少ないだけに、お嬢様はひと際目立っておりましたね。

これから旅行に参るという老夫婦、同じく家族で実家に挨拶に向かわれるという御家族…。
親しい友人とお出かけする方やカップルの方まで、道中や目的地に関するお話を楽しめました。
あまり大きな声で騒ぐのでなければ、電車の中での旅の方同士の会話は醍醐味の一つですね。

それにしても皆、お嬢様の和装の着こなしや流暢な日本語には感嘆しておりましたね。
老夫婦の方は、

「今の日本人が忘れつつある慎み深さというものを貴女から感じさせて頂きました。
まさに、異国生まれの大和撫子ですね。」と仰っておりました。

…旅先でもお嬢様をこのように言って頂けて、誇らしかったです。
さあ…着きましたよお嬢様。私の生まれ故郷、「経観塚」に…。

(駅に降りて)

あ、三姉妹さん、ここでは駅員さんに切符をお渡しして下さいね。
今では自動改札が当たり前ですが、経観塚ではまだ駅員さんが切符を受け取ったり、
切符のもぎりをして下さるのですよ。
…これもまた、田舎町ならではの風景かも知れませんね。

あ、お嬢様、少々お待ち下さい。
私、実家に連絡をして参ります。

あ、もしもし、母さん?
はい、今お嬢様とお屋敷の皆さんと一緒に駅に着きました。
え?迎えに?いえ、大丈夫。
丁度、バスが来る時間だから。
あと30分位でそちらに着きます。それじゃ、待っててね。

経観塚はやはり田舎町ですから、バスが1時間に1本くらいしか無いのですよ。
ですが、今日は丁度良い時間に駅に到着で来て良かったです。
さ、お乗りください…。私の実家はもうすぐですよ。




413 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/04/25(Tue) 12:10
(バスから降りて、徒歩で5分程の所で「羽様(はざま)の屋敷」へ)

−呼び鈴を鳴らし、玄関を開けると割烹着姿で青い蝶の髪留めを付けた女性が出迎える−

ただいま…お母さん。
今年も無事健康で、経観塚へ帰ってくる事が出来ました。
今回は念願通り、私がお世話になっているお嬢様とお屋敷の皆さんをお連れする事が出来ました。
こちらが私の母、『羽藤 柚明(はとう ゆめい)」です。

(柚明)
お初にお目に掛かります。カルミーニオのお嬢様…。
柚葉の母、羽藤柚明です。
日頃から、娘がお世話になっております。
まだまだ未熟な娘ですが、お役に立てますよう今後とも宜しくお願いします。

お話は日頃から、柚葉から伺っております。
何でも、柚葉の住んでいる街の皆様からは「イタリアから来た大和撫子」と呼ばれているとか…。

噂に違わぬ見事な和装の着こなしと立ち居振る舞い…。
現代の私達日本人が忘れかけている事を、どうぞ娘にも伝えてあげて下さいね。(微笑)

そして柚葉の先輩のレイナさんと、お屋敷の三姉妹さんですね。
柚葉がきちんと皆様の為にお仕事が出来ますよう、今後とも御指導を宜しくお願いします。

少々長旅で、お疲れになったでしょう?
お風呂の準備が出来ておりますので、どうぞゆっくりと旅の汗をお流し下さいね。
柚葉、お客様をお風呂に案内してあげて。

それから帰ってきて早々で悪いけれど、あなたもお風呂に入ったらお昼の準備を手伝ってもらえる?
折角だし、今日は竈でご飯を炊きましょうか。

(柚葉)

はい、荷物を置いたら、ちょっと薪が足りてるか見てくるわね。
竈を使うのはちょっと久しぶりでしょ?
余裕があるように見繕って、足りなそうだったら準備してきます。

大丈夫!薪割りは久しぶりだけど、慣れてるから心配しないで。
長身と丈夫な体は、お父さん譲りだもの。

それに、お母さんと久しぶりに台所に立つ事が出来るのは私も嬉しいから。



414 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/04/25(Tue) 20:38
(続きです)

>>アーチェロお嬢様

(柚明)

お食事の支度が出来ました…。どうぞこちらへ。
大したものは出来ませんが、どうぞお召し上がりください。
お口に合えばよろしいのですが。

お昼の献立

・竈で炊いたご飯
・豚汁
・里芋の煮物と煮豆
・春菊の胡麻和え
・焼き魚(鮭)
・自家製の漬物

この数日は、賑やかで楽しい日々となりそうですね。
これからまた、来客が訪れる事になるのですよ。
夕方頃、主人が役所から帰るのと同じ位の時間に私の妹夫婦が来る事になっているんです。

名前は桂と言いまして…。正確には従妹なのですが、私とは姉妹同然に育ったんです。
ちょっとそそっかしい所がありますけど、可愛くて素直な良い子なんですよ。
どれだけの年月が経とうとも、桂ちゃんは私にとっては可愛い妹です。

(柚葉)
今日来られる桂叔母さんは、今は千羽という『鬼斬り役』の家に嫁いでいるんです。
残念ながら故人なのですが、桂叔母さんのお母さんも実は歴代屈指の鬼斬り役であったそうです。

私とお嬢様を引き合わせて下さった『鬼斬り頭』の若杉の当主様からの紹介で旦那さんと知り合ったそうで…。
桂叔母さんの旦那さんは老舗の着物屋の若旦那さんである傍ら、鬼斬り役の一人を勤めているそうです。
お二人の娘でもある桂奈(かな)ちゃんは年下で高校生なんですが、桂叔母さん譲りの朗らかな娘で…。

昔から私の事をよく慕ってくれる子で、本当に可愛いんですよ。(微笑)
ただ、可愛さとは裏腹にお父さんを見習って剣道を嗜んでおり芯の強い娘でもあるんです。

ちなみに以前お話した青珠の守りに依る鬼の女の子、名前はノゾミちゃんというんですが
未だに桂叔母さんの携帯のストラップに憑いて桂叔母さんを守ってくれているそうです。

桂奈ちゃんとノゾミちゃんも仲良しなので、二人揃って会えるのが私も楽しみですね。
お嬢様の三姉妹さん達とはどのような楽しいやり取りになるでしょうね…うふふ…。(微笑)

(柚明)

お昼が済んで、少し休んだら柚葉が少し地元の商店街等を案内してあげてはどうかしら?
帰りに日帰り入浴が出来る温泉に連れていってあげるのも良いかもしれないわね。
経観塚のさかき旅館は、温泉好きにはそれなりに知られた場所でもありますから。

車はあるから、遠慮なく使っていいわよ。
それから、オハシラサマ…白花ちゃんへのご挨拶は桂ちゃん達が着いてからの明日にしましょう。
皆で揃って行く方が、あの子も喜んでくれる筈だから。

(柚葉)
はい、それじゃお片づけが終わったら、お嬢様を駅前の商店街に案内してきます。
もし時間があれば、郷土資料館もいいかも知れないですね。

あ、それからお嬢様…。
夜は母と一緒に、鎮守の森の河原に案内させて頂きます…。
丁度今、蛍が見られる時期ですから…。


415 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/04/26(Wed) 22:50
>>412(柚葉さん)

車窓から見える緑が色濃くなってまいりましたね
田園と森林が交互に眼前に広がってまいります

最初はわたくしたちの方に視線が集中してちょっと落ち着かなかったのですが、
袖振り合うも他生の縁、話しかけたり応えたり、とすぐに和やかにお話しできて嬉しゅうございます
通学電車とも京都の往き帰りの新幹線とも違ったアットホームな雰囲気で、途中の駅で降りていかれる方を見送るのも名残惜しいほどでございました
小さな子どもたちが、別れ際に手を振ってくれたのも胸に染みましたわ…

行商の方、というのも日本では初めて見ましたけれど、
お年を召した女性が大きな荷物を担がれて、なんとパワフルなことと驚き入りました
もしや、魔族の血が入っているのではないかと思ったほどでしたね

>それにしても皆、お嬢様の和装の着こなしや流暢な日本語には感嘆しておりましたね。

そのことが何より嬉しゅうございましたわ
あのように長の年月、古き日本の形と心をつぶさにご覧になってこられた方々からお褒めの言葉をいただけますと、感に堪えませんわ
ですが、『異国生まれの大和撫子』だなんて…ああ、流石に車内の床で転げまわるわけにもいかず……、い、いえいえ、何のことでもございませんよ?

>さあ…着きましたよお嬢様。私の生まれ故郷、「経観塚」に…。

あらあらまあまあ、お喋りしている間にもはや「経観塚」でございますか?
これ、長女ちゃん、次女ちゃん、三女ちゃん、着きましたよ、降りますから手荷物を忘れないようになさい

(駅に降りて)

まあ、切符は改札で駅員の方にお渡しすればよろしいのですね
日本では初めてのことでございますわ
なんだか、新鮮な体験ですわね

どうも、お務めお疲れ様でございます
こちらの切符のご検分よろしくお願いいたします…

………
ここが、「経観塚」…
緑が濃くて…吹く風の心地のなんと良いことでしょう
『精気』が清らかに溢れておりますわ…
これもオハシラサマの霊験の故でございましょうか?

柚葉さんがお母様にご連絡していらっしゃいます
また鼓動が高鳴ってまいりました
ついに御目文字が叶うのです、失礼が無いようにしなければ…

416 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/04/27(Thu) 07:32
やっぱりいつかは、メイドさんの臨終を看取る日が来るんでしょうか…。
仲が良いだけに、ちょっと辛いです。

417 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/04/28(Fri) 00:15
>>416

…確かに、何時かはその時が訪れるのでしょう。
私とお嬢様では、時と共に巻き取られていく運命の糸の長さが違うのですから…。
それは、確かな現実です。

ですが、それが天寿を全うしてのものであるのなら幸せな事ではありませんか?
同じ時の流れを生き、親愛の情を育んで来られたのですから…。
愛別離苦…。お嬢様は恐らく幾度となく経験してきたのでしょう。
だからこそ、その時間の尊さをも理解しておられる筈です。

同じ吸血姫の美夕さんも、いつか仰っていました。

「人間はいつかは必ず死ぬ定めにある。だから苦しんだり哀しんだりする。
でもその代わり、人間としての幸せを掴む事も出来る」と…。

ならば、私一人の運命の糸の長さは短くとも、新たな糸を結んでそれを伸ばしていく事は出来る筈です。
いつか私が愛する人と共に家庭を築き、その子どもが、そして孫が…。
今の私と同じように、いえ、それ以上にお嬢様と共に素晴らしい日々を共に歩んでいく事が出来たとしたら…。
そしていつか訪れるついの時には、温かく看取って頂きたいです…。

418 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/04/29(Sat) 02:02
>>413(柚葉さん)

……
…この方が、柚葉さんのお母上様…

…この方は…『人』?
それは…、そのはずなのですが
ですが、これほどの清らかな、光も闇も優しく包み込むような奥深い気を纏った方がいらっしゃろうとは…
それこそがオハシラサマでいらっしゃった証なのでしょう
初めてお目にかかるのに、瞬時にして心惹かれてしまう

落ち着きなさい、わたくし
気圧されて礼法を忘れては本末転倒も良いところよ
立礼は、顎を引いて、背筋を伸ばして、両手は両脇に…

>柚明様

…お初にお目にかかります
アーチェロ・ディ・カルミーニオ=ミズリーナでございます
このたびは忝くもこの身をお招きいただきましてありがとうございます
わたくしこそ日頃より、柚葉さん…お嬢様にお世話になっております

本日より、これら我が眷属と共に逗留の栄に浴しますこと、恐懼これに過ぎることはございません
何とぞよろしくお願いいたします…
はい、三姉妹ちゃんたちもお母上様に見惚れてないで、ご挨拶、ご挨拶…

>何でも、柚葉の住んでいる街の皆様からは「イタリアから来た大和撫子」と呼ばれているとか…。

そ、そのようなこと!
長らくこの日の本で人々が築いてきた文化に憧れ才無き身でただ学んでまいりましたゆえまだまだ不調法…
お母上様のご麗姿を拝して、否が応でも感じざるを得ません

柚葉さんこそ、日々お忙しく立ち働かれながら、その挙措動作の端麗なこと、いつもわたくしの軌範と学ばせていただいてばかりでございます

ですが、お母上様のお褒めの言葉に背かぬよう、これからも精進してまいります

(浴室)

ふう…、お母上様のお言葉に甘えて、こうして旅の疲れを癒させていただいていますが…
このまま寛いでばかりでは済まされません

先ほどのご挨拶では、とても申し足りないことがあるのですから
何とかして、お母上様と二人きりになる時間を見つけたいのですが…
ご挨拶の時に地元の銘菓は差し上げましたが、京都で得たもう一つの『お土産』はまだお渡し出来ておりませんし

それはそれとして、お母上様にお世話になってばかりで宜しいものなのかしら…
なんだかとても畏れ多い気がするのだけれど…

そうそう、柚葉さんは薪割りをなさるとか
わたくしではお料理のお手伝いは却ってお邪魔になるでしょうけれど、力仕事ならお役に立てるのではないかしら?


419 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/04/29(Sat) 22:38
>>414(柚葉さん)

お母上様が昼餉の御支度で忙しそうで、声をおかけする暇がございませんでしたわ
お食事をいただいた後で機会が見つかりますでしょうか…

…と、そのような心配が引き潮の如く退いて、心が平らかに凪いでおります
この馥郁とした香りはどうでしょう
胃袋を鷲掴みにされる、ではなく、微笑むように優しく誘われているようで、
それでいて抗えず、いつの間にかこうして食膳の座っているわたくしが居ます

お母上様、柚葉さん、お心遣いにいただきまことに有難うございます
いただきます…

まあ…、このご飯の艶やかなこと、お口の中に広がるほんのりと甘い味わい
濃厚なお味噌の中ででもしっかり染み出す豚の味と根菜の味の調和
里芋に深く馴染んだ味は…、初めて味わう恐らくは丹念に作られた地醤油の旨味
新鮮なほろ苦みと甘みがが舌に心地よい春菊と胡麻の協奏
丹念に、お魚の味わいを、皮のこんがり感と共に味わわせてくれる焼き加減
お漬物のお野菜には、促成では味わえない手塩にかけた細やかな深みがございます

…なんだか、いただいていてとても愛おしい…
大切に育てられ調理された命を頂いている、という有難い感覚にこの身が包まれますわ
毎日柚葉さんに作っていただいているお料理もそうなのですが、今日は母娘お二人の手になることで、なおいっそうそれが感じられてまいります…

>これからまた、来客が訪れる事になるのですよ。

…まあまあ、以前より伺っております柚葉さんの叔母様がいらっしゃるのですか?
ええ、姉妹お二人の絆のこと、聞かせていただいております
『贄の血』と共に分かち難く結ばれた姉妹愛…、
叔母上様はその血を以てお母上様の命をお救いしたのだと…

そのお方にお会いできる機会を得られるとはなんという幸運…
いえいえ、お母上様や柚葉さんのお計らい、心より感謝いたしますわ

>桂奈ちゃんとノゾミちゃんも仲良しなので、二人揃って会えるのが私も楽しみですね。

叔母上様に寄り添う『鬼』の守護者…ノゾミ様と仰るのですね
その縁についてもぜひ目にしたいと存じます
仇名す者から寄り添う者へと変わられたそのお志、わたくしも予てより心惹かれるものひと方ではございません

そして叔母上様の娘様…剣道に秀でていらっしゃるというその剣は…やはり『鬼斬り』の道へ進もうとのお心ゆえでしょうか?
そのお心は尊いことながら、その娘様の目にわたくしがどう映りますのか、些か心落ち着かぬものがございます
ぜひ、仲良くさせていただきたいものでございますが
せっかく同年代なのですし

…いえ、同年代ですよ?
わたくしとて人間年齢に換算すれば…
いやですわ、何だか空気が白んでいませんか?

商店街に温泉でございますか?
嬉しいですわ、駅に着きました時よりこの町の一方ならぬ和んで且つ清浄な空気、その様子を肌身に感じたいと思っておりましたのです
わたくしたちの街が土地神様への感謝と共に固く結ばれていますように、この経観塚もまたオハシラサマと共に在って人の縁の深い町と見受けております
この日の本の、わたくしが最も愛する世界がここには在る…、それを確かめずにはおれませんわ

そうですか、その後は鎮守の森にご案内いただけるのですね
蛍はイタリアでも見たことがございますが、日本ではホタル観賞は夏の伝統合字でありますとか
かの森田春代様の『蛍夜』は、母もわたくしも大好きでございます


何から何まで本当に、お心遣い本当にありがとうございます…


420 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/04/30(Sun) 07:03
内輪話ばかりで入り辛いです
さよなら

421 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/04/30(Sun) 09:05
>>416

……
貴方様の仰ることは、幾つもの意味でわたくしの心を疼かせてまいりました
そう、『その日』を想像したことは一再ならずこれまでもございましたのです

一つは勿論、貴方様の指摘なさる『その日』の恐ろしさゆえに
大切な人を永遠に失う…、それをチラとも思うたびに心痛むことひと方ではございません…

(それは確定した宿命にはあらず、我が身こそ先に滅びることだって在りうるのではないか?
 そうであるなら、少なくともあの人を失う辛さからは逃れられるのではないか?)
そのように思ってみても、所詮は仮初めの慰め…
親しき人がわたくし許から去ってしまう、これまで繰り返されてきたことがやはりまた今度も、と思ってしまうのですよ

そしてもう一つは、その恐怖から逃れたくて、ふと思ってしまうこと
(柚葉さんの身に牙を立て、わたくしの眷属となっていただけば…)
そう思っている自分に気付いて怖気を振るいました
なんという浅ましく、おぞましいことを考える我が身であることか、と…

ですが、そうした惑乱と迷妄からわたくしはやがて救われたのでございます
柚葉さんが、ずっとわたくしの傍に寄り添う、そう仰って下さったから

わたくしにとっては生涯の一部の時間であっても、柚葉さんにとりましては終生…、その大切な時間をわたくしと共に過ごしてくださる、と仰って下さったのに、
どうして、自分本位にその終の時間を怖れてなどおれましょう?

その時に柚葉さんにそれまでの来し方を良きものだったと思っていただけるように、共に過ごしてまいるのがわたくしの務めにして悦び…
そう思い至ったのでございますよ

ですから、わたくしは最早その時を怖れはしても、目を背けたりはいたしません

ただ、それだけでは柚葉さんへの誠を尽くすには不十分と、最近は考えているのですわ
仮に、柚葉さんが新しい夢を見つけられて、それを求めて我が許より旅立たれても…
それを受け容れる強さを、わたくしは、友として、家族として、『主』として、持ってまいりたい
今はまだその強さに至ってはおりませんが、何時かはそれをも我が心といたしたい、とそう思ってもいるのですよ

…わたくしたちのことをお気にかけてくださってどうもありがとうございます
貴方様のお心遣いに感謝させてくださいませ
願わくば、貴方様ともこれからも良きご近所の方として、楽しきお付き合いをさせていただけましたら幸甚に存じますわ


422 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/04/30(Sun) 09:18
>>420

家族とも、ご近所の方とも、この魔の者の身へのお声がけは有り難く嬉しきこと
わたくしからも思うところを出来るだけ懇切に返させていただきたい、そう思ってまいりましたが
不興をいただいてしまうのはわたくしの応対のまずさの故でございましょう

諦められ、去られてしまうのもこの至らなさゆえのことと拳拳服膺、これからも心せねばなりませんが、
想いを伝えるその行いを止めることも出来ぬこの身でございます

何時かまたのお出でを願うのは傲慢と申すものででございましょう
これまでのお声がけに感謝いたします
これからもどうかご壮健で良き日々を送られんことをお祈り申し上げます

…さようなら


423 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/04/30(Sun) 23:11
好きな詩とかありますか?

424 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/05/01(Mon) 09:17
>>415 (アーチェロお嬢様)
>>418

やっと、巡り合わせることが出来ました…。
お母さんと、アーチェロお嬢様を…。

かつての母が、「ハシラの継ぎ手」であったならば、私は新たな「糸(絆)の結び手」となりたい…。
そう思っておりました。
お母さんもお嬢様も、一目でお互いが持つ優しさを、温かさを感じて頂けたようですね。

はっ?いけない、感激ばかりしていられないですね。(苦笑)
私も我が家の一員として、お嬢様とお屋敷の皆様と迎え入れる準備をしなければ。

お嬢様、レイナさん、三姉妹さん、どうぞこちらへ…。
こちらが客室になります。
お嬢様とレイナさんは右のお部屋を…三姉妹さんは左のお部屋へどうぞ。
狭い部屋で申し訳ありませんが、どうかご了承ください。
ではお荷物を置きましたら、お風呂へお越しください。

お嬢様のお屋敷ほど立派ではありませんが、我が家も檜風呂なのですよ。
どうぞ、ごゆるりと…。

あ、私は皆様が汗を流している間に薪割りをして参ります。
その後に入浴した方が、汗も流せて丁度良いですから。
うふふ…竈で炊く我が家のご飯は私も楽しみなのですよ。

(庭で薪割り中)

ふう…お昼御飯に使う分も含めて、当分は不自由しないでしょう。
さてと、割った薪も括り終えましたし…。
あ、お嬢様?はい、三姉妹さんがお風呂に入られたのですね。
では、戻る頃には私も入浴するのに丁度良いタイミングですね?

え?お嬢様、お手伝いを?
いえいえ!今日はお嬢様とお屋敷の皆様はお客様なのですから!
でも…それでも人に対する気遣いをお忘れにならないのがお嬢様ですね。
私も、重々承知しております。(微笑)

では、汗をお流しになった直後で申し訳ないのですが、括った薪を一緒に運んで頂けますか?
一度に全部は運べませんので、ご一緒して頂ければ本当に助かります。

きゃっ?少し強い風が…。
でも、心地よい風ですね…。あ…何か白いものが…もしやオハシラサマの使いの蝶?
いえ、どうやら花弁のようですね。
でもこれは…やはり、槐の花?もしかしたら、ご神木の?

オハシラサマとその使いの蝶…。
そしてそれを顕すとされるご神木の槐とその花弁…。
やはり…お嬢様の来訪をオハシラサマも、そしてこの経観塚の地もお喜びになっているのですね。

短いながらも新たな絆が結ばれる日々を、共に過ごして参りましょう。(微笑)


425 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/05/01(Mon) 09:39
>>420
申し訳ありません。
月並みな言葉ではありますが、改善などに関しましては>>314で返答しておりますので
どうぞご了承下さい。

至らぬ点については今後共お嬢様と共に改善していく所存ではありますが、
お嬢様を責められるかのような発言に関しましてはどうかご遠慮下さい。

>>420

「詩」…と類する事が出来るかは分かりませんが…。
心に留めているものがあります。

大事を成さんと
欲する者は、
まず小事を務むべし。

大事を成さんと
欲して小事を怠り、

その成り難きを憂いて、
成り易きを務めざる者は、
小人の常なり。

それ小を積めば
大となる。

私が敬愛する、二宮尊徳公のお言葉です…。
努力を積み重ねる事の大切さを物語る、いつの時代にも忘れてはならない言葉であると私は思っています。

426 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/05/01(Mon) 10:25
申し訳ありません。
>>425にて、>>423さんへの返信の番号を間違えてしまいました。
この場を借りて、お詫び申し上げます。

>>419

(アーチェロお嬢様)

ご馳走様でした…。
竈で炊いた我が家のご飯、そしてお母さんの手料理…。
実家に帰った時の喜びを?み締められる一時ですね。
お嬢様とお屋敷の皆さんにもご満足頂けたようで、本当に良かった…。

どうぞ…お茶が入りました。
あ、お母さん、お片づけは私に任せておいて。
三姉妹さんたちは、少しお屋敷の周辺を見て回りたいそうです。
レイナさんがついていて下さるそうなので、あまり遠くへ行かなければ問題ないと思います。

(小声で)
それじゃお母さん、後は任せておいて。
竈とか釜のお片づけもあるし、お母さんは、お嬢様と一緒にごゆっくりと…。(ちょっと目くばせ)

(屋敷の縁側にて)

(柚明)

来て頂いて早々慌ただしく、お構いもしませんで申し訳ありませんでした。
こうして、娘がお世話になっているカルミーニオのお嬢様とお話しする機会を頂けて、私も嬉しく思います。(微笑)

アーチェロさん…と呼ばせて頂いてもよろしいですか?

ふう…以前は娘がお屋敷でお世話になり始めたばかりの頃に早々無茶をしてしまい、ご心配をお掛け致しました。
大切な人の為ならば無茶をしてしまうのは、桂ちゃん譲りなのかしら。

とはいえ、私も白花ちゃん…今のオハシラサマを勤めている桂ちゃんの双子のお兄さんに
「ゆーねえも無茶をしたら駄目じゃないか」と窘められた事がありましたからあまり偉そうな事は言えないのですけどね。

でも…桂ちゃんのお母さんが亡くなった時に端を発したこの地での私の血族とそれを巡る因果を経て
私達は所縁有る方々からの助けもあって平穏な日々を手に入れ、私も桂ちゃんも新たな家族を得ることが出来ました。

ですが、私の血族が人と妖を結ぶ役割を担っていると自覚した以上全てが平穏無事とはいかないことも分かっております。
その平穏な日々も、私の血族を守って生きてきた浅間サクヤさん…。
そしてアーチェロさんと娘を引き合わせて下さった若杉葛(つづら)ちゃんを始めとする「鬼斬」と言われる人達の
わが身の犠牲を厭わぬ活躍があってこそのものであるとも自覚しております。

だからこそ、妖とそれを取り巻く人々の存在を敢えて隠すことなくそれらと向かい合う覚悟を決めて
私は柚葉を育てて参りました。
柚葉がヒーリングを身に付けているのも、いざという時己を守り、絆を結んだ方を悲しませないためでもあります。

…無論、娘が我が身を傷つけるような危険を親として望んでいるわけではありませんし
平穏無事な日々を送ってもらえるならそれに越した事はありませんが。

電話やお手紙でアーチェロさんの事や共に過ごす日々の事を語る柚葉はとても生き生きとしているのですよ。
娘が本当に良き方と巡り合い、素晴らしい絆を結べた事を親として本当に嬉しく思います。

娘もこれからもお嬢様のお役に立ちたいと張り切っている事ですので、
これからも柚葉の事をよろしくお願い致します。(微笑)


427 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/05/01(Mon) 13:12
ゴールデンウィーク、お暇でしたら藤でも見に行きませんか?

428 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/05/01(Mon) 13:48
>>427
(こちらでは、お嬢様と共に住む街のお屋敷にて)

いえ、お暇という程でもないのですよ。
一応、日々のお仕事もありますからね。
さてと、お昼のお片づけを終えたことですし、居間のお掃除を…。

と、真面目振りをアピールしてみましたがゴールデンウィークを迎えて
私も気持ちが昂っているのですよ。(苦笑)

今日は平日なので大学の授業はありましたが、今日は午前中で終わりでしたからね。
さしずめ、気分は土曜日の午後といった所でしょうか。
お嬢様とは地域フェスティバルに行く約束をしているのですよ。

藤の花…。初夏を前にした今の季節の風物詩的な花ですね。
桜もですが、お嬢様には藤の花の柄もとても似合っていらっしゃいます。
私も、好きな花の一つなのですよ。

私は去年不参加なのでご存じ無いのですが、もしかしたら地域フェスティバルで
藤の花も見られるかもしれませんね。
その機会がなければ…別の場所にお屋敷の皆さんでお出かけして見に行くのもよろしいでしょう。
素敵な提案を、ありがとうございます。(微笑)

429 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/05/02(Tue) 17:20
>>419
(続きです)

>そして叔母上様の娘様…剣道に秀でていらっしゃるというその剣は…やはり『鬼斬り』の道へ進もうとのお心ゆえでしょうか?

いえ、桂奈ちゃんは心身を鍛える意味での武道として剣道を嗜んでいても、誰かと争うことはとてもお嫌いなんですよ。
ですから、鬼斬りとなるつもりは無いそうです。
ですから将来はお父さんの表のお仕事と同じく、着物を扱う仕事に就きたいと言っています。
「やっぱり私は剣よりも、綺麗な着物の方が好き」だそうですよ。
「将来柚葉お姉ちゃんがお嫁に行くときは、着物を私が選んであげる」って約束してくれたんです。(微笑)

…だって、ノゾミちゃんに幼い頃から守ってもらっていたそうですから、「鬼と呼ばれる子だって、きっと心がある」と信じているんです。
その優しさは、桂叔母さん譲りなんですよ。

ただ、「守られてばかりじゃ駄目、信じるものを守りたければ、私も強くならなきゃ」とお父さんに教えを乞うようになったんです。
…可愛いだけじゃなくて本当に強くて綺麗な心をもった、私の自慢の妹のような娘です。

でもご自身も可愛いものや他の可愛い娘が大好きなので、初対面でお嬢様や三姉妹さんはちょっと気を付けた方がいいかも…ですね。
え?それはどういう意味か知りたいと?うふふ…今は内緒です。(微笑)

(お片づけ終了後)

あ、お母さん、お片づけが終わりました。
それじゃお車をお借りして、お嬢様達を温泉に案内してきます。
それではお嬢様、お屋敷の周りで遊んでいる三姉妹さん達にもお声をかけてきますね。

(全員を大型ワゴンに乗せて)

やはり経観塚は交通の便が良いとは言えないだけに、お車が役に立つんですよ。
駅で遠方から来る桂叔母さん達の家族をお迎えする時等に、大型の自動車は重宝しますね。
こういう時を考えて、お父さんがこの車を選んだんです。

え?お父さんのお仕事の時?
はい、父は健康のためにも基本的に職場へは自転車を利用してるんです。
職場には専用のお車もあるそうですから、車通勤でなくとも困らないとか。
さあ、経観塚の駅前の名所、さかき旅館へ案内致します。

430 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/05/03(Wed) 11:43
>>423

日本の和歌の話をいたしたことが何度かございましたね
ですが、そういったものを除いて口語自由詩に限って申せば、以前本屋さんで買い求めました詩集に、心惹かれるものがございました

谷川俊太郎と仰る方の作でございます


『からだの中に』

からだの中に
深いさけびがあり
口はそれ故につぐまれる

からだの中に
明けることのない夜があり
眼はそれ故にみはられる

からだの中に
ころがってゆく石があり
足はそれ故に立ちどまる

からだの中に
閉じられた回路があり
心はそれ故にひらかれる

からだの中に
いかなる比喩も語れぬものがあり
言葉はそれ故に記される

からだの中に
ああからだの中に
私をあなたにむすぶ血と肉があり

人はそれ故にこんなにも
ひとりひとりだ


…という詩でございます
谷川先生は、
『詩の「意味」というのはあまり重要じゃない。
詩を言葉の意味だけで読もうとすると、つまらないと思う。』
と仰っています

わたくしは、この詩を足りない頭で解釈しようとは思いません
ただ、この言葉の連なりは、何か深くわたくし心を深く抉って、なんだか泣きたくなるのでございます

この身の中の意の如くならない、身悶えしてしまいそうな切ない想いを呼び起こされてしまいそうなのです

特に、最後の『からだの中に』から『ひとりひとりだ』までを口ずさむたびに、この世界にわたくしと人とが共に在ることの幸いを思わずにはおれないのですよ
この究め難い世界の中で、わたくしは『ひとりひとり』を、もっともっと知ってまいりたいと願わずにはいられなくなってしまうのです
わたくしの、この国に着て得た家族が、友人が、近隣の方々…そうもちろん貴方様もそのお一人で、
わたくしは、未だ知らざるわたくしの中のわたくしと共に、これからも絆を紡いで参りたいのですわ


431 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/05/03(Wed) 22:18
>>424(柚葉さん)

『新たな「糸(絆)の結び手」』…
とても素敵な、嬉しいお言葉でございますわ
柚葉さんの差し伸べてくださったこの手によって、とうとうここまで参れました
人の世にこれほど魔の者に対して啓かれたお心を持つ方に出会えますとは
この国に参ってこれほど心篤くなる時を迎えましょうとは…

>お嬢様、レイナさん、三姉妹さん、どうぞこちらへ…。
陽の光が麗らかに差し込むお部屋、綺麗に掃き清められた畳、時を経てなお艶やかな柱や梁
ご家族の方が、丹精込めてお家を護ってこられたのが一目で分かりますわ
早くも我が家であるかのような安らぎを覚えてしまいます
ぐうたらなこの身にはややもすると安らぎ過ぎて、ころんと横になってしまいたくなりますわ
レイナさんの手前もあり、そうはしていられませんけれど

>あ、私は皆様が汗を流している間に薪割りをして参ります。

年季の入った檜風呂…、我が家のそれに比べまして時を重ねているようですが、香りの良さは引けを取りませんわね
これは、檜そのものの質の高いがためでございましょう
檜は御神木とされることも多いと聞きますが、この檜もさぞや森の神々から愛でられたことでしょう

さて、旅の汗を落として気分一新でございます
レイナさんや三姉妹たちには休んでもらって、わたくしは柚葉さんのところに参りましょうか

(柚葉さんが庭で薪割り中)

>え?お嬢様、お手伝いを?
>いえいえ!今日はお嬢様とお屋敷の皆様はお客様なのですから!

柚葉さんはそう仰るであろうと思っていましたが、ここはわたくしの我儘を聞きて下さいませ
三泊四日も逗留させていただくのです
その間上げ膳据え膳ではどうにも落ち着けませんわ

…それに、こちらに来る列車の中でほら、婚約者の実家にご挨拶に行くという女性がいらっしゃいましたの
随分気を張っていらっしゃったようで、徒然の中お話しているうちになんだか感化されてしまったと申しましょうか…
いえいえ、別にわたくし嫁ぎ先に参りましたわけではないのですが、わたくしの中では同じくらい大事な事に思えるのですよ

では、薪はすっかり割っておしまいになったのですね?
では、謹んで運搬をお手伝いいたしましょう
やはり、タスキを持ってきて良かったですわ

一つ、二つ、三つ四つ五つ…、
ふう、先ずは十束担いで参りますわね
こういう時でないと、わたくしの膂力など役に立つ機会もございませんので、嬉しゅうございますわ

>でもこれは…やはり、槐の花?もしかしたら、ご神木の?

まあ、この白いお花が槐ですのね
本当に空に蝶が舞っているような…、それにとても芳しゅうございますこと

…これが、オハシラサマがわたくしたちが参りましたことをお喜びゆえと?
だとしたら、まことに有り難いことでございます
ご挨拶が叶いましたら、ぜひお礼を申させていただきませんと

さて、薪を運んでしまいましょう
この薪も檜でございましょうか?
里山がしっかりと地元の方の手で守られているのが伺えますわ
竈から上がる火もさぞ芳しいことでございましょう…


432 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/05/04(Thu) 22:16
>>426(柚葉さん)

ご馳走様でございました…
日本の滋味を心行くまで堪能させていただきました
食材一つ一つに込められたわたくしたちへのお心遣いが、味覚より心に染みてまいります

…このお茶も、まことに深みがあって美味しゅうございました
『結構なお点前で』と申しますと、茶道になってしまいますが、体を温めながら心涼やかにしてくれるこの味わいは、そう申したくなってしまいますね

そして、ご母堂様の手料理を召し上がる柚葉さんの心底安らいだお顔…
家で見せられるお顔もとても和やかでございますが、今ここでの表情の、母に向ける子どもの笑顔そのものとお見受けいたしました
それほどの安らぎの場所が柚葉さんにございますこと、それが何より嬉しゅうございますわ

はい?ご母堂様とわたくしとで、お時間をいただけるのですか?
まあ…、先ほどのわたくしの呟きにご配慮いただきましたのでしょうか
ありがとうございます
では…、暫くの間ご一緒させてくださいませ

(柚明様のお話を聞き終えて)

ご母堂様のお話を承って、日頃のお嬢様…柚葉さんの優しさ、強さ、気高さが、どれほど深い慈しみとご深慮により育まれたのか、この愚かな身にも少しく
分かり得たと思います

血流より生まれる運命も因果も受け容れられ、その御身を以てどこまでも、より良き途を拓いて来られたこと、
抗いがたい七難八苦を克服なさって、そこより結ばれた所縁をどれほど大事になさり、護ってこられたこと…
ご母堂様だけでなく、多くの方々の市井の交わりが、今日の柚葉さんを有らしめたことを…

もちろん、柚葉さんご自身がご母堂様をはじめ、そうした方々への想いと願いを胸に仕舞われて、わたくしの許にいらしてくださったことも…

それを思えば、わたくしの感謝の念は永劫に尽きることはない、と申させていただきます
ですが、その前に
…ご母堂様が、
>ふう…以前は娘がお屋敷でお世話になり始めたばかりの頃に早々無茶をしてしまい、ご心配をお掛け致しました。

そう仰るのは、あまりにも滅相もないことでございますわ

わたくしがご母堂様と二人きりでお話したい、と思いましたのはまさにそのことでございますゆえ
このように― 膝を屈し― 顔を伏せ―
平身低頭せずして済ますことは出来ません…

(低頭したままわたくしは言葉を続ける)

あの時、わたくしの油断が招いた怪我で、柚葉さんの血をいただいてしまいましたこと
まかり間違えば、さらにどれほどの尊い血を彼女より受けてしまったことか
平穏無事であるべき柚葉さんの日々を奪いかけたこと
それをお詫び申し上げること、それが今般の度の第一の為すべきことと決めてまいりました
そして、何とぞ柚葉さんがこれからも我が許にいてくださることの御許しを乞おうと参じました次第です

ですが、今ご母堂様から
>娘もこれからもお嬢様のお役に立ちたいと張り切っている事ですので、
>これからも柚葉の事をよろしくお願い致します。(微笑)

斯様なお優しい言葉をいただきました
本当に…もったいないことでございます
ならば、これからはいっそうのこと柚葉さんをお護りすべく力を尽くす、そう誓わせていただきます…

……
あの、お詫び申し上げた先からこのようなことを申すのは恐縮なのですが、わたくしより土産の品がございます
既にご承知かと存じますが、先日京都へ柚葉さんのご案内で参りました時、買い求めました、蝶を象りました京七宝の帯留めでございます
その中に、参詣しました神社にて祭神様の放たれた御光を、わたくしの『元素支配』の能力で籠めました
彼の尊き方々の霊験が、これからのご母堂様の御身に何かしらお役に立つのではないかと持ってまいったのですが…

今のお言葉を反芻いたしますと、既にご母堂様のお力、『鬼斬り』との方々の絆を思えば、この七宝の『力』は今さら用無きものと思えますが…
ですが、細工物としては良き出来栄えのものと存じますので、いつかお気が向かれた時に用いていただければ望外の喜びでございます…


433 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/05/04(Thu) 22:23
また訂正でございます
申し訳ございません

>ご母堂様だけでなく、多くの方々の市井の交わりが、今日の柚葉さんを有らしめたことを…
×市井の
〇至誠の

>それをお詫び申し上げること、それが今般の度の第一の為すべきことと決めてまいりました
×今般の度
〇今般の旅

434 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/05/05(Fri) 07:43
>>427

桜は葉桜となり、今度は藤が見頃でございますね
こうしてご近所の方を交えて季節の風物詩、美しい花の話題でお話しますのは、いつでも心が浮き立ちますわ

この街は、住民の皆様と役場とが心和む花で街を彩ろうと、大変意気盛んなようですわ
貴方様がこうしてお声をかけてくださるのが何よりの証しかと存じます

我が家のメイドさんの仰る地域フェスティバル…いわゆる『市民フェスタ』は、まさにこの藤の盛りに行われますわね
4月の桜祭りに続いて、今度は『藤花の女王』を選ぶ藤祭りがフェスタの一環として行われると聞いておりますわ
家族で参るつもりでございますが、ご近所の方お誘いあわせでまいるのも宜しゅうございますわね

ご存知ですか?藤の花の花言葉を
『優しさ』『歓迎』『決して離れない』『恋に酔う』でございますのよ
どれも、皐月の陽の光の如く心嬉しくなる言葉ではございませんか

貴方様にとってはどれが最も心に思い当たるお祭りになるのでしょう?
もしかして、咲き誇る藤棚の下で良き恋に酔われるかもしれませんわね…


>>428(柚葉さん)(横より失礼いたします)

…そういえば、昨年は柚葉さんとフェスタにご一緒できず残念でしたわ
そして、柚葉さんが仰って下さったのでした
(前スレ189でございます)
『来年はお嬢様と是非とも御一緒させて頂きたいです。
今度は、家族をこの街へ招待するのも良いかもしれませんね。
一度、両親にはお話しておこうと思います。』

ようやく柚葉さんとご一緒に地域フェスタへ参れますわね
子どもたちもさぞ喜びましょう
柚葉さんとはあらためて、花言葉の『決して離れない』を実感できそうですわ

尤も、柚葉さんには花言葉の『恋に酔う』お方がいらっしゃいますから、出来ればあの方もご一緒頂ければいっそう楽しそうですわ

…ただ、ご母堂様や叔母様とご一緒するのは叶わないでしょうか…
もう少し早くお手紙でご招待すればよかったと今さらながらに悔やまれますわ

435 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/05/05(Fri) 09:53
>>431-432 (アーチェロお嬢様)

>一つ、二つ、三つ四つ五つ…、
ふう、先ずは十束担いで参りますわね

ええっと…合計十二束出来ましたので、12−2で残りは二束…。(汗)
でも本当に助かりました、お嬢様…。
お嬢様もお屋敷では家事をなさる事が多いですし、皆さんと家事を共にする事を楽しんでおられますから
この方が気持ちが落ち着きになるかも知れませんね。

(薪の束を運びながら)
お屋敷の我が家でお過ごしになるように…とまではいかないでしょうけれど、
ならばこうして機会を見つけて、共に家事を楽しみましょう。

こうして御一緒なさっている時のお嬢様の表情は、本当に生き生きなさっていますね。(微笑)

(柚明)

>わたくしがご母堂様と二人きりでお話したい、と思いましたのはまさにそのことでございますゆえ
このように― 膝を屈し― 顔を伏せ―
平身低頭せずして済ますことは出来ません…

(アーチェロさんを優しく抱きよせながら…)

カルミーニオの旦那様からは、お話は伺っております…。
優しすぎるアーチェロさんの事ですもの、「気に病む事は無い」の一言で済ませられる程
貴女にとっては軽い話ではない事は、私も重々承知しております…。

だからこそ、こうして経観塚までお越し頂いて、お二人でお話しする機会を頂けて、本当に良かったです。

ふふっ…こうしていると、私がオハシラサマだった頃に桂ちゃんと再会出来た時の事を思い出します…。
あの時の桂ちゃんは私の事を思い出すのに多少の時間がかかりましたし、私自身も桂ちゃんに平穏無事な日々を過ごしてもらいたい為に
夢の中で私の事を忘れるように語りかけましたけれど…。

桂ちゃんが私の為に血を流してくれたように…。
私が私自身の存在全てを賭けても桂ちゃんを助けたいと思ったように…。

どのような苦難があろうとも、大切な人と共に生きる事こそが本当の幸せであると
私は知る事が出来ました…。

そして柚葉も、どのような事があろうとも共に在りたい、共に生きたいとお互いに想う事が出来る方に巡り合えた…。
親として至上の喜びです…。

さあ、もう哀しい顔はおやめになって下さい。
貴女が笑顔でいてくれる事が、あの子にとっても最高の喜びなのですから。(微笑)

>あの、お詫び申し上げた先からこのようなことを申すのは恐縮なのですが、わたくしより土産の品がございます

…まあ、わざわざ私の為に?
はい、京都では多くの素敵な思い出を作る事が出来たことは柚葉から聞いておりますが、
その際にもこのような心遣いを…本当にありがとうございます。

まあ…これはまた綺麗な蝶の髪留め…。
京都らしい、雅な造でいらっしゃいますね。
それでは、少しお待ちいただいてよろしいかしら?

(小箱に、普段付けている蝶の髪留めを仕舞う)

それでは折角ですし、この場で付けてみようかしら。
お手を煩わせて申し訳ありませんが、よろしければ付けて頂けますか?

(小一時間後、鏡を見ながら)

まあ…素敵…。
この蝶には、千年の都の匠の技とその地の霊験…。
そしてアーチェロさんの力とそれ以上の想いが込められているのですね。

もしお傍を離れようとも、アーチェロさんの存在が身近であるかのように感じられます。
ふふっ…何だか、娘がもう一人出来たような気が致しますね。(微笑)

あら?お片づけを終えて、柚葉が戻ってきたようですね。
ふふっ…あの子ったら…。わざわざこうしてアーチェロさんと私が語らう時間と機会を作ってくれたのね。
さ、もうお行きなさい…。
貴女が心に留めていた事を終えて、再び笑顔で共に過ごせる事をあの子も心待ちにしていますよ。(微笑)

436 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/05/05(Fri) 18:53
>>429(柚葉さん)

そうでございますか、桂奈さんには、ご自分で選ばれた明確な志望をお持ちなのですね
お着物を扱うお仕事…、それでしたら将来わたくしもお世話になることがあるやもしれませんわね
柚葉さんの婚礼衣装にどのようなお見立てをなさるのか楽しみでございますわ

でも、柚葉さんのご婚礼となりますとチャペルでなさることになるのではないかしら?
ああ、そういえば日本には『お色直し』という慣習が在るのでしたわね
それに、振袖は結婚式後は着られない、とも聞きますし、和装は外せませんわね
ここは、この日本の慣習を大いに活用すべきでしょうか

…などと今からわたくしが勝手に考えても詮無いことでございますね

>…だって、ノゾミちゃんに幼い頃から守ってもらっていたそうですから、「鬼と呼ばれる子だって、きっと心がある」と信じているんです。

まあ、そうなのですか?
それはわたくしにとりましては、まことに嬉しいお言葉でございます
同じく『鬼』と称せられる身としましては、そのように澄んだお心でわたくしたちを見ていただけるのは、本当に安堵いたしますわ

『気を付けた方がいい』でございますか?
それはもちろん観経塚の者ではないわたくしのこと、ノゾミ様と同列ではございません
我が身を以て桂奈さんに『心がある』者とご理解いただけるように努めますわ

ええと…、そういうことで宜しいのでしょうか?
柚葉さんの微笑みが、何だかとても気になるのですけれど

信じる者を守るために強くなる…、とても気高いお心の持ち主なのですね、桂奈さんは
そのようなお心映えでいらっしゃる方の心の負担になることが無きよう、わたくしも誤解を招く言動を取らぬよう気を付けてまいりますわ


437 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/05/05(Fri) 18:56
>>435(柚葉さん)

>お嬢様もお屋敷では家事をなさる事が多いですし、皆さんと家事を共にする事を楽しんでおられますから
>この方が気持ちが落ち着きになるかも知れませんね。

左様ですわね
前にも申したかと思いますが、故郷の城館でもメイドさんたちは皆『姉』のように感じていて、なんとか家事の一端なりを手伝わせてほしい、とせがんだものでございます
そのほとんどが『わたくしの仕事を取らないでください』と断られましたが

今の屋敷でようやくタスキ掛けでの家事手伝い、ほんの少しばかりは柚葉さんの助けになっていると自負しているのですよ
やはり、こうしてお手伝いさせていただけますのが落ち着きますわ
これからも、お手伝いできることが在りましたら仰って下さいませ

(柚明様)

わたくしを抱き寄せてくださるお優しい御手
わたくしの悔恨を包み込んでくださるお優しい言の葉…

父がわたくしのことをどのように申したにせよ、この身を『優しい』と仰っていただくのは恐懼の極みでございます
あの時のわたくしは、柚葉さんが傷ついて初めて本当に心底より、
『どのような苦難があろうとも、大切な人と共に生きる事こそが本当の幸せである』
とのことを思い知った気がいたします

そのことをもっと早く気づいていれば、あのように迂闊に我が身を危険に晒しはしなかったのではないか…
柚葉さんをあのように傷つけ、シスター様に罪を犯させてしまったことが情けのうございました

ですが、柚葉さんが今仰ったようにわたくしを想っていてくださること、
母堂様がそれを『至上の喜び』とまで仰って下さること、
どれほどこの身が救われることでしょう
ならばわたくしはお二人の想いを裏切らぬよう、わたくしの誠を尽くしてまいりますわ

わたくしのお土産、お受け容れ下さって有難うございます
まあ、髪留めとしてお使いいただけると?
良かったですわ
お気に召していただけるか不安でございましたので、髪留め、帯留め、その他の宝飾品としてもお使いいただける型式のものを見繕ってまいったのですが
その美しい御髪に付けていただけますこと、本当に有り難いことこの上もございません…

>ふふっ…何だか、娘がもう一人出来たような気が致しますね。(微笑)

そ、そんな…
わたくしの方こそ、このように包み込んでいただけましたこと、身の程を知らぬ申し様ながら…母様の腕の中に在るかのような思いでございます…

それでは、お嬢様のところに戻らせていただきます
柚葉さんとの笑顔の時間、これからも共に作ってまいります…

(大型ワゴンに乗り込みました)

せっかくの故郷でのお骨休めの時ですのに、こうしてまた運転の労を取っていただき申し訳ございません
旅の旅情を感じるのに、温泉は本当に良き場所でございます
そして、こうしてみんなで連れ立ってまいれるのは、何よりの嬉しさと安らぎの時でございますわ


438 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/05/06(Sat) 20:01
今回ゲスト出演している皆さんの後日談を描いた、修学旅行編のCDドラマは傑作です。
皆さんと同じく京都が行き先です。
ちなみに主人公を演じている声優さんは既に…。(涙)

439 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/05/07(Sun) 07:28
>>438

大変貴重なお話をいただき、どうもありがとうございました
幸い、早速に鑑賞する機会を得ることが出来ました

とても心温まる、そして考えさせられる物語でございました
ご母堂様、それに柚葉さんから伺っていました多くの方々のことを斯様に詳しく、かつ臨場感を以て知ることが出来てまことに幸いでございます

声優の方の演技は皆様まことに名演、とりわけご母堂様につきましてはわたくしの知るあの方を実に彷彿とさせる素晴らしさでございました…
叔母上様のお声を演じられた方のことは、ただ感謝と共にご冥福を祈らせていただきます

叔母上様が贄の血という宿命を背負われながら、優しく強く在られますこと、
そして多くの良き縁を得られ、それを大切にされていることをあらためて実感いたしました
ご母堂様が叔母上様に心からの愛情を寄せられ、温かく見守られている様を伺えて、敬愛の念がさらに募りましてございます

それにしましても、京都という場所がやはり『鬼』の数多く盤踞する地なのでございますね
人に仇名す鬼が出てまいりました時は、胸が痛みましたが、人を護る緒にもまたいることにホッといたしました
殊に、叔母上様の火急の時 ― 思わず『わたくしがお傍に居ればお役に立てますものを!』と思わずにいられませんでした ― その時の、ノゾミ様の為され様には快哉を叫びましたわ

何時の日か、彼の街を柚葉さんやご母堂様、叔母上様と共に再訪し、縁ある方々とお会いすることが叶いましたら、どんなにか嬉しいことでございましょう…


440 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/05/09(Tue) 02:16
>>436-437 (アーチェロお嬢様)

>ええと…、そういうことで宜しいのでしょうか?
柚葉さんの微笑みが、何だかとても気になるのですけれど

うふふ…少なくともお嬢様の事を人に仇為す「鬼」と見なしたり、 疑いを持つような娘ではありませんよ。
桂奈ちゃんは叔母譲りの朗らかさと優しさをもつ娘ですから。
とりあえず、それはお会いしてからという事で。

>それでは、お嬢様のところに戻らせていただきます
柚葉さんとの笑顔の時間、これからも共に作ってまいります…

母とは、ゆっくりとお話出来たようで何よりです。
私自身が何も気にしてはいないとしても、あの時の事に対してお嬢様にはきっと御心に留めているものがあったでしょうから…。
母の優しさと温かさに触れられたとしたら、きっとそれらも氷解すると信じておりました。

今回の帰省で、お嬢様が母とも途切れる事のない糸を…絆を結ぶ事が出来た事を私も嬉しく思います。
それでは共に温泉にゆっくりと浸かって、旅の醍醐味と安息を…。

(さかき旅館の駐車場に到着)

さあ、着きましたよ。
こちらが経観塚の名所、さかき旅館です。
宿泊客でなくとも日帰りの温泉を気軽に堪能できるのが地元の人々にとって憩いの場所となっている理由の一つです。
あら?あの車は…。

(浅間サクヤ)

おやおや、今はメイドだけじゃなくてあのイタリアのお嬢様の専属運転手もやってるのかい?
使用人も、随分と板に付いてきたじゃないか。
久しぶりだねえ、柚葉。

サクヤさん!お久しぶりです。
一応母から今回帰省する事は伝わっていると思いますけど、それにしても奇遇ですね。
ところでサクヤさんも、温泉に?

(サクヤ)
ああ、経観塚に来たらやっぱり此処は憩いの場所だからねえ。
あんたの家に行く前に少し汗を流そうと思ったら、あんたの家の車を見つけてもしやと思ったら、案の定さ。
おっと、そこのお嬢さんとお連れの皆さんには自己紹介がまだだったね。
初対面じゃないけど、あの時はろくに話も出来なかったからねえ。

それじゃ、改めて自己紹介と参りますか。(名刺を手渡しながら)
あたしは浅間サクヤ。今はルポライター兼フォトグラファーをやってる。
柚葉とその娘の家族とは、以前も言ったように長い付き合いさ。
一応あんた達とは、国は違えども同類って事になるのかね。

柚葉の事を大事にしてくれてるみたいで、あんた達には感謝してるよ。
何だかんだでその娘も無茶する血筋だからねえ、これからもその娘の事、よろしく頼むよ。

それじゃ温泉にでも浸かって、親睦を深めようじゃないか。

(柚葉)

もう、サクヤさんったら…。
でも、反論の余地は無いかも…。
今後はお嬢様に御心配をおかけしない程度に頑張ります…。

それでは、参りましょうか。

>>438
>>439 (アーチェロお嬢様)

お嬢様も叔母と母、そして所縁のある方々との京都での巡り会いを知る事が出来たのですね。
私と所縁ある方々をより深く知る事が出来たようで、嬉しく思います。

叔母を演じられていた方に関しましては、私も慎んで御冥福をお祈り致します…。
才女としても知られ、多くの愛らしいキャラクターを演じていた事は私も存じています。
あの方の御病名がより多くの方に御理解頂ける事、そして叔母をはじめとする方々が今後も愛され続けていく事を私も願っています…。

>殊に、叔母上様の火急の時 ― 思わず『わたくしがお傍に居ればお役に立てますものを!』と思わずにいられませんでした ― その時の、ノゾミ様の為され様には快哉を叫びましたわ

はい…あの時叔母の青珠の守りに宿っていたノゾミちゃんの御活躍が無ければ、どうなっていたか…。
不思議な形の縁で結ばれ、叔母を守ってくれていたあの子には感謝しております。
…名前が似た雰囲気のクラスメイトと間違われたのが、叔母にとっては災難でしたね。

私にとってはこの蝙蝠笛が、同じ御守りともいうべきものですね。
(贄の血を隠すための御守りは私もスマホに付けて携帯しておりますが)

私も今度はお屋敷の皆様だけでなく、母や叔母も一緒に京都に参れたらと思うと心が弾みますね。
また一度、母にはお話してみようかと思います。


441 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/05/09(Tue) 02:24
>>434 (アーチェロお嬢様)

(こちらはお嬢様の街のお屋敷にて)

>(前スレ189でございます)
はい、そのお話に関しましては私もきちんと覚えております。
それで、母にはきちんと事前にお話ししたのですが…。

GWは、叔母夫婦をはじめとする所縁ある方々が帰省されるとの事で
その方々をお迎えする準備の為結局両親をお屋敷に招待する事は叶いませんでした…。

私の両親にもお嬢様のお住まいになられているお屋敷と街を一度訪れてもらいたかったのですが、残念ですね…。

今度はまた別の機会を見つけて、お屋敷を訪れてもらえるように話を通してみます。
それではお嬢様も毎年楽しんでおられる市民フェスタの賑わいを、写真とお手紙で両親には知って頂く事に致しましょう。
ではレイナさんも三姉妹さんも、参りましょうか。

442 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/05/13(Sat) 16:08
>>440

叔母上様譲りの、朗らかさと優しさ、ですか
お話に聞き、ドラマCDで拝聴した、あのお人柄を受け継がれた方でしたら、わたくしにも温かく笑んだお顔を見せていただけそうですね…
『鬼』たるわたくしが恐怖を与えてしまいましては誠に申し訳ないと心配でしたが、安心いたしました

ですが、叔母上様の資質と申せばもう一つ、『贄の血』は受け継いでいらっしゃる、ということはあるのでしょうか?
『鬼斬り』の方がいらっしゃれば、何もわたくし如きが心配するには及ばないかも知れませんが
わたくし…気になります

>母とは、ゆっくりとお話出来たようで何よりです。

はい、ご母堂様に優しく受け容れ、励ましていただき、ようやくあの忌まわしい事件と…わたくしの悔恨に一つの区切りがつけられました
それもこれも、柚葉さんとご母堂様のお優しさゆえ…
本当に、お二人と『赤い糸』を結ばせていただいた喜悦を、今よりは心の翳りを晴らしてこの胸に揺ぎ無く納めることが出来ました…

…あら?あの方は、たしか…
まあまあまあ…、なんと嬉しいことでございましょう
あの事件に心の整理が出来た今、あの方にまたお会い出来ましょうとは…
レイナさん、三姉妹ちゃん、あの方、あの方が、柚葉さんが大変だった時に訪ねてきてくださった、永の絆で結ばれた柚葉さんのご友人、でいらっしゃいますわ

お久しぶりでございます、サクヤ様
その節は誠にお世話になりました
まあ、お名刺でございますか?これはこれはご丁寧に…

…『同類』、なるほどその常人ならざる御身といい、柚葉さんとの由縁といい、たしかに相似てはおりましょうか
まことに嬉しいご縁を感じますわ

たしか、山神様の眷属で、狼に纏わる一族の『観月の民』の方、柚葉さんから左様伺っております
柚葉さんやそのご親族を命がけでお護りなさり、それゆえ『贄の血』を奪われることがかつてなかったと承りました

…ですが、わたくしは早々に柚葉さんが血を流すことを余儀なくさせてしまいました
『同類』と仰っていただくには申し訳ない不手際でお恥ずかしい話でございます
あの時は貴女様のことを存じ上げませんでしたが、後になって考えますと、貴女様が憤慨なさって、柚葉さんを連れ帰られても可笑しくない場面だったかと存じます

なのに…あの時も、今も『その娘の事宜しく頼むよ。』と仰って下さることに、感謝の念を禁じ得ません
これからも、貴女様より衣鉢を継ぐ、その気持ちも込めまして、柚葉さんを守ってまいりますわ

ご母堂様に続いてサクヤ様、こうしてお会いして一年前のわたくし自身へのわだかまりが心の中で溶けてまいるのを感じられて、本日の温泉も誠に楽しいものになりそうでございます

>あの方の御病名がより多くの方に御理解頂ける事、そして叔母をはじめとする方々が今後も愛され続けていく事を私も願っています…。

…この声優の方と同じ病気で不帰の客となられた著名人が最近多いようですね
東アジアの多い症例だそうですから、この国の医療従事者のご尽力に待つこと切なるものがございます…

>はい…あの時叔母の青珠の守りに宿っていたノゾミちゃんの御活躍が無ければ、どうなっていたか…。

若杉のご当主様が、間違い誘拐の身代金を拠出なさるところでしたでしょうか
ノゾミ様、実体化するのに骨が折れるようでしたが、よくぞご奮戦くださいました
わたくしからもお礼を申したい…叔母上様にお会い出来ましたら、ぜひノゾミ様にもご挨拶したいです

>私にとってはこの蝙蝠笛が、同じ御守りともいうべきものですね。

いつも蝙蝠笛を携帯いただいて嬉しゅうございます
ノゾミ様のように常時柚葉さんに近侍することはできませんが、その代わり常時人前に存在し得る我が身でございます
蝙蝠笛の音で『いざ鎌倉』と馳せ参じられるように日頃より翼を鍛えてはおりますれば、いざという時は不届き者どもを鎧袖一触にしてご覧に入れる所存でございます


443 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/05/14(Sun) 09:08
>>441(柚葉さん)

ご母堂様のGWは、叔母上様のご家族を迎えられる時季でいらっしゃるのですね
それはまことに最も大切な時でございましょう

昨年の今頃は柚葉さんも里帰りなさったのでしたわね
今年は…こちらにいていただいて宜しいのでしょうか?
ご一緒に水入らずの時間を過ごされる機会も中々ございませんのに

…分かっていますよ、三女ちゃんたち
そんなにほっぺたを膨らませて拗ねてみせなくても宜しいのですよ
わたくしだって、柚葉さんに傍に頂けるのは嬉しいのですから
お考えあった上でこちらに留まっていただいているのですから、わたくしが仔細に立ち入るのは僭越ですわね

では、今年は柚葉さんもご一緒に市民フェスタへ参りましょう
たくさんの露店や恒例のロコドルのライブ、飛び入り参加自由のボードゲーム・スクウェアにお化け屋敷…
フェスタに合わせて『藤花の女王』のコンテストがございます
呉服屋様のご提供により、藤娘の…あの日本舞踊で有名な美しい衣装をまとってステージで美しさを競うのですよ

ところで、出場者のお一人が都合によりキャンセルされたそうで、1名分空席が出来たので急きょ出場者を募集しているそうでございます
『コンテストのHPにそう書いてあるから、カルミーニオさん、早くエントリーなさい。』
と演劇部の部長さんがメールを寄越されました
ご自分がエントリーされているからって、どうしてわたくしに言ってこられるのやら…
はい、もちろんお断りしましたわ

わたくしは、家族とゆっくりフェスタを見て周りたいのですから
そして、写真をたくさん撮ってご母堂様にお贈りいたしましょう
それでは、出発でございます


444 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/05/14(Sun) 11:52
>>442 アーチェロお嬢様

(温泉に浸かりながら)

ふう…。こちらに来ると、やはり故郷に帰ってきたという実感が湧いてきます。
友人達とこちらに足を運ぶのも、休日の楽しみでもありましたから。

>ですが、叔母上様の資質と申せばもう一つ、『贄の血』は受け継いでいらっしゃる、ということはあるのでしょうか?

はい、桂奈ちゃんも叔母と同じ位濃い血を受け継いでいるんです。
若杉の当主の方、葛さんも私が幼い頃、

「同じ世代で、二人も桂お姉さんに匹敵する血をその身に宿している方が生まれるのは珍しいですね。」

と言っておられました。
『贄の血』を隠すための御守り、今はノゾミちゃんが依る青珠の御守りは羽藤の家に一つしかないため、
私達を守り、人に仇為す鬼に『贄の血』を渡さぬために私達の分も葛さんが用意して下さったんです。

私はヒーリングを修得している事から徐々に減っていく御守りの力を自身で補充できますが、
桂奈ちゃんは残念ながらそのような力には乏しかったことから、よく私が御守りの力を補充してあげていました。
今はお父さん、桂叔母さんの旦那さんが鬼斬りとしての資質を身に付けた事で、事足りているのですが。

(サクヤさん)

ふう…極楽極楽。やっぱりここは落ち着くねえ。
それにしても、柚葉といいアーチェロさんといい、柚葉の先輩さんといい皆良い具合に育ってるじゃないか。

ん?何だい?そこの三人娘さん達からの視線が気になるねえ。
あはは、あんた達はまだまだこれからだよ。
でも、柚葉やご主人様に近づきたければ体の成長だけじゃなくて
もっともっと色々な事を学ぶんだね。
大丈夫、三人とも良い目をしてるし、素質十分だよ。

それにしても、あたしが今のあんた達の姿を撮るのを仕事にしてたら良い写真が撮れるんだけどねえ。
じゃあ、少し大胆なポーズでもう一枚撮ろうか。
(手をカメラに真似た形にして向けてみる)

(柚葉)

もうっ…。サクヤさんったら、相変わらずなんですから…。
でも、解ってますよ。
母が昔から言ってましたもの。

「サクヤさんは、桂ちゃんや柚葉、桂奈ちゃんのことをずっと想ってくれているわ。
時々困った事をする事があっても、それは貴女達が可愛くて仕方がないから。」

と…。

>あの時は貴女様のことを存じ上げませんでしたが、後になって考えますと、貴女様が憤慨なさって、柚葉さんを連れ帰られても可笑しくない場面だったかと存じます

(サクヤ)
やれやれ、何水臭い事言ってるんだい?
あたしもさり気なく、桂の血を貰った事だってあるんだよ。

それにあたしだって伊達に長生きしてないからね。
柚葉があんたの街に住み始めた頃から、そのうちお互いに巡り合う事になるんじゃないかって予想ぐらいついてたよ。

柚葉があんたの屋敷で住み込みで働く事になったって聞いて、逆に嬉しかったくらいさ。
家柄を鼻に掛ける事も無く自分でこの国に来る道を歩んで、
この国の人間とも妖とも仲良くやっていこうとしてるあんたなら、柚葉を守ってくれると思ってたよ。

八百万の神々の国に元から住んでるあたしらにとっても世知辛い御時勢なのに、
十字架を偉そうに掲げた連中に嫌な思いを散々させられてきた立場でわざわざイタリアから移り住むなんて、大したもんだよ。

しかも、あんたの素性を街の連中は知ってるんだろう?
人と妖の新たな道を拓いていける者がいるとしたら、あんたみたいな者が適任かも知れないね。

…やれやれ、折角極楽気分だったのに、湿っぽい話をしちまって済まなかったね。
上がって一休みしたら、買い物でもして帰ろうか。
夕方には桂達も着くんだろう?柚明と柚葉だけじゃ大変だろうし、あたしも手を貸すよ。

(柚葉)

ちなみに、桂叔母さんの御祖母さんや亡くなられた桂叔母さんのお母さんに
お料理を教えてくれたのはサクヤさんなんです。
特に和食に関しては、家のお母さんにも負けないくらい御上手なんですよ。

>ノゾミ様、実体化するのに骨が折れるようでしたが、よくぞご奮戦くださいました
わたくしからもお礼を申したい…叔母上様にお会い出来ましたら、ぜひノゾミ様にもご挨拶したいです

うふふ…お嬢様とは色々と解り合える事もあるでしょうね。
私と所縁ある方々とお嬢様が新たな絆を結び、育んでいけるのを私も見守っていきたいです。

(この後、商店街でお買い物をして羽様のお屋敷に戻りました。)

445 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/05/18(Thu) 21:51
>>443 アーチェロお嬢様

>フェスタに合わせて『藤花の女王』のコンテストがございます
呉服屋様のご提供により、藤娘の…あの日本舞踊で有名な美しい衣装をまとってステージで美しさを競うのですよ

まあ、やはりこの街でも季節を彩る花としてコンテストの題材にもなっているのですね。
着飾った方々の美しい御姿を、私も観客席で見てみたいです。

>ご自分がエントリーされているからって、どうしてわたくしに言ってこられるのやら…
はい、もちろんお断りしましたわ

うふふ、例の演劇部の部長さんのライバル心を合気道の名人の如く受け流してしまいましたね。
部長さんとしては、ちょっとモチベーションに影響してしまうかも知れませんね。

でも…お話を聞く限り、以前の演劇の時のお嬢様に対する態度に比べれば
随分と角が取れて態度が丸くなったような気が致しますね。

以前は若干嫉妬が入り混じっていたり、お嬢様に対する高圧的な態度が目立っていたような気がしましたが、
やはり軽部さんの一言が効いたのでしょう。

普段は大人しい軽部さんに、御自身の傲慢、人を見た目で判断する浅はかさ
自信が過信に変わってしまっている事を見抜かれてしまったと思います。

演劇は御自身の演技力だけでは限界があります。やはり、周囲からの信頼無しでは成り立ちません。
あの一件で少なからず信頼が揺らぎ、反省する所もあったのでしょうね。

ですから、今回のメールはお嬢様自身がお持ちになっている様々な魅力を
良い意味で超えたいという思いが感じ取れます。
御自身の演劇やステージに立つ時の経験を積むためにも、お嬢様と並び立つ事で何かを得たいと思っているのではないでしょうか?

お嬢様を良い意味で目標にして下さるのは嬉しいですけど、私にとっては折角のこの街で初めての市民フェスタなんですもの。
今日のお嬢様は、お渡ししませんよ♪

お店もイベントも盛り上がってきましたし、私も気分が高まって参りました。
では、まずは花の展示コーナーを見て参りましょうか。

それではお嬢様と藤の花を背景に、まずは写真を一枚…。
レイナさん、お願いします。
次は、三姉妹さん達も一緒に…。

全員で写る際には、係の方にお願いしましょう。





446 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/05/18(Thu) 22:38
>>444(柚葉さん)

はあ…、まことに肌に馴染む柔らかなお湯が心地良うございます
なるほど、地元の人々の憩いの場と申すに相応しい、心和む良き出湯でございますね…

先ほどこちらの女将様とご挨拶させていただいたのですが、この温泉の如く温かい方でしたね
わたくしがイタリアから参ったことを申しますと、
『まだ若いのにしっかりしてるのねぇ。やっぱりひとり旅するような子は違うのねぇ』
と過分なお褒めの言葉をいただいたのですが面映ゆくて、
『はあ……しっかりしたいんですけどね。』
と返さざるを得ませんでしたわ

>はい、桂奈ちゃんも叔母と同じ位濃い血を受け継いでいるんです。

そうなのですか、もちろんご本人もご承知なのですよね?
『贄の血』を欲する輩が絶えないと聞いて心配したのですが、若杉のご当主様のご支援があり、柚葉さんがお守りの力を補充して差し上げているのなら、悪しき鬼の厄災も心配無用のことでございましょう

>それにしても、柚葉といいアーチェロさんといい、柚葉の先輩さんといい皆良い具合に育ってるじゃないか。

もう…
その悪戯っ気を湛えた眼光は、故郷でも時々刺さってまいりましたわ
わたくしの母のことですが、入浴中のわたくしをしげしげと見て、
『よぉし、今日の肌の張り具合は格別ねぇ。
画家を呼んでくるからそのまま湯に入っていなさいねぇ。』
と、楽しそうにハンドベルを鳴らすので困ってしまいましたが、今以上に恥ずかしかったものでございます

…いえ、ですから、手でアングルを作らないでくださいませ
なんだか本当に撮られている気分になってまいります
なんでしょう、日本に来てまで母と対するような気分を味わいましょうとは、やれやれでございます
故郷の城館の廊下のような、自分の肖像が衆目に晒されるのは勘弁願いたいですわ

>あたしもさり気なく、桂の血を貰った事だってあるんだよ。

まあ、そうなのですか?
日本には『乳きょうだい』と呼ばれる間柄があるそうですが、さしずめわたくしたちは『血きょうだい』でしょうか
…柚葉さんの血で創られた間柄であることを思うと、複雑な気持ちでございますけれど

>柚葉があんたの屋敷で住み込みで働く事になったって聞いて、逆に嬉しかったくらいさ。

まあまあまあ、それではずい分と以前からわたくしがあの街におりましたこともご存じなのですか?
それでは、焼け出されてあの街に辿りつく以前のわたくしもご存じだったのかも知れませんね…
わたくしの能天気・昼行燈ぶりもご存じだからこそ、大切なご友人が敢えて吸血鬼の許にいらっしゃることにも異議を差しはさまずにいてくださった、
そう考えると頷けますでしょうか
…三姉妹ちゃんたち、だからといって物凄く納得した顔で頷かないでくださいな

街の皆様がわたくしの素性を知りながら、受け容れていただいたのにはいくら感謝しても感謝しきれません
ですが、学校でも隣近所でも、いまだにわたくしと顔を合わせれば多少の緊張の風を漂わす方もいらっしゃいますから、慙愧の思いも忘れてはならないのですが…

人と妖の新たな道、ですか…
わたくしに左様な大役が務まりますかどうか、自信などはございませんが、
ただわたくしが傍に居りますことを認めてくださる人達と共に笑んでいられるよう、為せることは為してまいるばかりにございますわ

>夕方には桂達も着くんだろう?柚明と柚葉だけじゃ大変だろうし、あたしも手を貸すよ。

まあまあまあ、この後もご一緒できるのですね
ますます感興が高まってまいります
先日、皆様のことを迫真の臨場感で描かれましたCDドラマを鑑賞させていただいたのですよ
あの時の皆様がこうしてお集いになって旧交を温められる場にご一緒させていただけるなんて、本当に素敵なことですわ

>ちなみに、桂叔母さんの御祖母さんや亡くなられた桂叔母さんのお母さんにお料理を教えてくれたのはサクヤさんなんです。

柚葉さんの周囲には本当にお料理上手な方が揃っているのですね
三姉妹ちゃんたちもすっかり柚葉さんの薫陶を受けておりますのが、そうした良き人々との連なりとなっていることと感ぜられて嬉しくなりますわね

お料理の腕は段違いに拙いわたくしは恥ずかしいですが、もう一つの大切な宿縁…守護の盾という大切な絆を得られているノゾミ様ともお会いできるかも、と思えばいやが上にも胸がときめきます

温泉は名残惜しいですが、お屋敷での皆様とのご挨拶に遅れてはなりませんね
では、お買い物の荷物持ちは、この両腕に任せられませ


447 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/05/20(Sat) 10:54
「ひなこのーと」がアニメ化したから、同誌の「となりの吸血鬼さん」もアニメ化するといいね♪

448 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/05/21(Sun) 10:29
>>445(柚葉さん)

>着飾った方々の美しい御姿を、私も観客席で見てみたいです。
ええ、わたくしも居並ぶ藤娘の姿をとくと拝見させていただきたいです
貴族の務めとしての社交の場でもなければ、この身が衆目に晒されるのは勘弁願いたいですし
尤も、見目に自信のある方々の麗姿が並ぶ中に在っては、目立ちはしませんでしょうけれど

>でも…お話を聞く限り、以前の演劇の時のお嬢様に対する態度に比べれば
>随分と角が取れて態度が丸くなったような気が致しますね。

左様ですね、以前の彼女でしたら一度お断りしたくらいでは、諦めていただけなかったかもしれません
柚葉さんの仰る通り、軽部様のお言葉に助けていただいた、ということもございましょう

…それにつきましては、まだ柚葉さんのお話ししていなかった一事があったのです
お耳に入れてもあまり面白くないお話だと思ったものですから

…前スレ644のいきさつの通り、部長様の『挑戦』の影響もあって、昨年わたくしのクラスで、文化祭の時に演劇部の発表にぶつける形で同じ演目、『吸血鬼カーミラ』を上演しようという話で盛り上がった、というお話はしたと思います
そして、結局盛り上がったまま過半数の賛成で、本当に上演することが決まってしまいまして…カーミラ様役はわたくしで
わたくしの気が進まないのを察した軽部様が、カーミラ様役に立候補してくださったのですが、圧倒的多数の他薦でわたくしが指名されてしまいました
はっきり断れなかったわたくしが悪いのですが…

結果は…申すまでもなく演劇部のお芝居の方が多くの喝采を浴びて閉幕となりました
原因はいうまでもなく、主にわたくしが大根だったからですわね
わたくし、お芝居の心得などございませんし、吸血鬼の『演技』と言われましても、クラスの皆様の期待に応えることが出来ませんでした

そして、後日のことでございます
学校からの帰宅の途中、演劇部の部長様が道端であまり柄の宜しくない若者に、いわゆるナンパをされているところに遭遇いたしました
部長様、気丈に拒絶なさっていましたが、相手の男が嵩にかかって横柄な態度を取り始め、不穏な空気が流れ始めて…
わたくし、唇をかみつつ一歩前に進み出ましたところで、後ろから袖を引かれました
振り返ると後ろを歩いていた軽部様が、心配そうな表情でわたくしを見上げて、
「お巡りさんを呼ぼう。
 何をしようとしているのか知らないけれど、カルミーニオさんが嫌な思いをすることはない。」
とそう仰いました

まことに嬉しくはありましたが、目の前の状況を見過ごすことはしたくございませんでしたので、お礼を申してかぶりを振り、言い争い始めた部長様たちに近づきました
最初は穏やかに若者たちが去られますようお願いしたのですが、一向に埒が開きませんで、結局…彼らに『怒気』を向けました

目の前で、過去に見慣れた光景が再現されていきました
常ならぬ魔の気配を感じ取り、顔面蒼白になり腰を抜かす男たちの姿
自分ではなるべく抑えたつもりでしたが、故郷でのそれと同じ…人を本能的におののかせる気配にもはや取り繕うこともせず、悲鳴を上げて逃げる男たち…

往来なのに沈黙が支配してしまったその場を、流石に遣り切れなくなり立ち去ろうとしましたら、やはり蒼い顔になっていた部長様が、
「助けてもらったことにはお礼を言うけど…
 どうして?どうして、その迫真の姿を舞台で見せなかったの?
 それを出されたら、わたしなんかとても…。」

そうしましたら、わたくしの前に軽部様が立たれて、
「訊かないとと…分からないの?カルミーニオさんがどれだけ…」
と怒気を含んだ声で仰りかけたので、わたくし彼女を制して部長様に申しました
「今のは『演技』ではございません。
吸血鬼が元来有している『魔の気』とでも申すものでございます。
人にとりましては、本能で怖れてしまうおぞましい『気』です。
先ほどのわたくしに、何らかの感興を感じられましたか…?

お芝居の演技ならどんなに怖くても、人の心に何らかの感興を呼ぶもの、そうであるべきではないでしょうか?
ですから、わたくしは舞台では拙くともそれを表現しようと努めました。
期待に添えず申し訳ありませんでしたが、最前のような姿をお望みになられること、どうかなさらないでくださいませ…。」
そう申してその場を去りましたの

当時の軽部様は、まだわたくしを大いに怖がっていらっしゃいましたが、この時はいつもより距離を詰めてわたくしの後を歩いていてくださいました…

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