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【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ弐

1 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2016/11/12(Sat) 19:35
深まりゆく秋、空は高く空気は澄み渡り、時に寒さに身を縮めますが、小春日和の陽光が身を包むときは殊の外心が安らぐ季節でございますね
木々より舞い落ち道を色づかせた枯れ葉を掃くときは、情緒を我が身で感じること一入でございます

わたくし、イタリアより参りました吸血鬼のアーチェロ・カルミーニオと申します
この度、ここに新館ノ弐を立てさせていただきました
何卒よろしくお願いいたします

(前スレ)
【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ壱
http://www.10ch.tv/bbs/test/read.cgi?bbs=narikiri&key=461367355&ls=50


以下、お願い申し上げます

壱.sage進行でお願いいたします。
50以下に下がりましたら、適宜ageさせていただきます。

弐.わたくしとわたくしの家族、ご近所、友人の方がお話をするスレッドでございます。
世間話などしに来ていただけたら嬉しゅうございます 。

参.キャラハン(吸血鬼関連もしくは場に合わせたオリジナルキャラクター)もご参加いただいてけっこうでございます。
SF系の方はご遠慮願います。
 キャラハンを続けてくださる方は、初お目見えの際に、大まかでけっこうですので自己紹介くださいませ。
名前「     」
性別「     」
容姿「     」
服装「     」
備考「     」

わたくしにつきましては、以下の通りでございます

名前「アーチェロ・カルミーニオ」
性別「女性」
容姿「銀髪に長い髪の、日本で申します普通の『外人』でございます
   年の頃は17歳、人間で申せばそれくらいの外見でございましょう」
服装「和装が好きで、学校へ参るとき以外はいつもほぼ来ております
今は桜の花柄が気に入っております
   学校の制服はワインカラーを基調としたブレザーです」
備考「吸血鬼でございます
   ただし、人の血を常食とせずとも生きながらえられますのでご安心を」

また、トリップをお付けくださいますようお願いいたします。

四.基本『日常系』とさせていただきます。
 バトルは、日常の中の点描の範囲内にとどめ、引っ張ることの無きようお願いいたします。

五.誹謗中傷、過度に攻撃的なご発言、セクハラ等はご遠慮ください。

六.荒らしと思われる発言は無視なさってください。

七.同じ質問や話題の繰り返し、単なる個人的な事情の呟き、意味不明の発言等はお控え下さい。

八.キャラハンであるか否かを問わず、ゲストの方同士の過度な交流(クロストーク)はお控えください。

九.他の方の話題や質問に乗るのもお控え下さい。

十.10ちゃっとの規約を破る行為は厳にお慎み下さい。

十一. お約束事は、必要に応じて随時追加させていただきます。

ご質問に答えにくい場合や記憶違いもあるかもしれませんが、それにつきましてはご容赦ください。

いろいろとお願い申し上げましたが、基本的に前スレと同じのんびりと参れましたら幸いに存じます

何卒よろしくお願い申し上げます。

481 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/06/24(Sat) 20:00
>>479(柚葉さん)

>でも、それは貴女を再び哀しませてしまうかも知れないと思い、今までそれを伝える事が出来ませんでした。

柚葉には心配をかけてばかりだわね、ごめんなさい…

血を得ることで繋がることには、どうしても恐れが付きまとってしまったから
禁血を貫くことで人との壁を穿ち、人との繋がりを確かなものにしたい、と考えていたはずなのに、結局わたくしは血を啜ることでしか絆に自信が持てないのか、と

ですが、柚葉の『贄の血』をこの身に容れることとは、形は同じでも、わたくしが禁じていたそれとは違うものなのだ、とわたくしの矜持に誓って信じることが出来ました

この尊い血潮に籠められているもの
それはわたくしを迎え入れてくれる貴女の至純の想いであること…
そのことを、これまで貴女との来し方、そしてこの観経塚でご母堂様から頂いたお優しい言葉と抱擁、桂様とノゾミ様の絆をこの身で感じることで、ようやく心底より確信いたしました

ならば、わたくしもまた臆することなく、貴女のその心を、誓いを、覚悟を、この身と心を以て同じだけの想いを以て迎え入れたい
真紅の滴の中で煌く貴女のそれ等全てを見誤ることなく掬い取り、この身の魂と一体と為さずにはいられない

そう切に思うがゆえ、わたくしは貴女のそのお美しいうなじに牙を立てる…

>ただありのままの姿で、私を見据えただけ…。
>きっと、お互いをありのままの姿で向かい合う事の出来た喜びに包まれているからなのですね。

嬉しい…嬉しいです
わたくしの口腔から喉へ、胃の腑へ、全身へと、貴女の優しい気持ちが広がっていく…
もはや、貴女と共に在ることのこの喜悦は、これからの日々がどのようなものであろうとも、決して色褪せることはないでしょう
巡り合ったあの日より重ねてまいったすべての日々と事どもが、わたくしたちを祝福してくれているかのような…、そんな想いで胸がいっぱいでございます

>アーチェロ…お屋敷に戻るまで、この手は離しませんよ。

はい、わたくしもですよ、柚葉…
その様に仰っていただけて…、どこまでもわたくしの気持ちに応えてくださって
わたくし…たまらずこうして貴女に身を寄せて、はしたなくもしな垂れかかってしまいますわ

>あらあら…三女さんったら、私のお母さんと一緒のお部屋で眠りたいそうです。

ふふっ、分かりますわ
わたくしとて、あの方と二人きりになりましたとき、あの微笑みとお優しさには、幼い頃に実の母に抱きしめられたような安らぎを感じましたから

>その…お嬢様…。
>今夜は、私の部屋でお眠りになりませんか?
>い…いえいえ!べ、別に変な意味では無いですよ!?

…貴女がそう仰って下さるのに、わたくしが拒む理由などどこにございましょう
わたくしもお布団を並べてお休みを共にいたしたいですわ…

(柚葉さんのお部屋)

…柚葉さん、灯を落として床に就く前に、貴女にお渡ししたいものがございます
こちらの巾着…京都旅行の時に買い求めたものでございます
この中に…、こちらのわたくしの掌の上の珠玉と同じものが入っております
こちらの珠玉は…、先ほどわたくしが自分の肌に爪を立てて出した血の滴をわたくしの『元素支配』の能力で珠と為したものでございます
貴女と『贄の血』とわたくしの『真祖の血』の一つとなりました珠玉…
自分で作って驚いたのですが、これほどの鮮やかな真紅の輝きを放つとは思いませんでした
それこそ、貴女の『贄の血』の輝きでございましょう

わたくしのこれから永劫忘れ得ぬ絆の珠…、貴女の心とわたくしの心の結び合わされたことの証しの珠として、わたくしはこれから生涯身に付けてまいる所存です

…そしてこの巾着の中の同じものを、宜しければお手元に置いていただきたいと思いまして…
『今日のこの日を形ある思い出と為したい』
というわたくしの我儘でございます
も、もちろん、遠慮してくださってもけっこうなのですが…
巾着袋に入れましたのも、血の珠は人の目には生々しいかと思いましたゆえでございますから

ただ、この二つの血の一体となったこの滴は、これから何時であれ柚葉さんを護る力となりうる、とそう信じておりますわ


482 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/06/25(Sun) 16:45
>>480(柚葉さん)

(真夜中)

柚葉さん、安らかな寝息を立てていらっしゃいますね
このように寝顔をジッと拝見したことはありませんでしたが、とても安堵されたお顔でいらっしゃいます

わたくしのこと、ずっと気にかけていてくださっていて、その懸念も今宵を持ちまして区切りがついたのでございましょう
…ずっと心配をおかけして申し訳ございませんでした

…さて、今は午前二時を過ぎたところですね
『草木も眠る丑三つ時』と申す頃合いでしょうか
生きとし生ける者たちが眠り、魔の者たちが跳梁する時間と言われていますわね

では、今窓の外でちらちらと光を放っているそこの者
其方は蛍ではございませんね、分かっていましてよ?巧みに化けてはいますけれど
故郷の城館より遣わされた『間者』と見受けました
宵の口より蛍に紛れて、わたくしと柚葉さんのことを見ていましたわね?まったく無粋ですこと

わたくしは名だたる尊い血を体内に摂り込みましたこと、喜ばしいとお考えかしら?
ですが、其方も分かったでしょう?
あの真紅の珠玉を見たならば
『贄の血』をいただくことはただの人の血をいただくことは違う…
わたくしが一方的にあの血を摂り込んだのではない、あの血の方こそが、わたくしを認め、受け容れてくれたことを

其方の主人は、わたくしがより強い力を得ることを確認させんがために、其方を遣わしたのでしょうが、
わたくしが得たのはここに眠っている人との、断つことの出来ない絆です
間違っても、人を凌駕しひれ伏させ跪かせるための昏き力ではありません

其方の主人…『強硬派』の筆頭である彼女と推察いたしますが、その者の期待には添うことは出来ません
主にはそう伝えておいてもらえるかしら?
それが其方の務めなら、どうかそうしてちょうだいな

…ふう
これでようやく肩の荷を下ろせた気分だわ
今度こそ、心置きなく柚葉さんの手を握って眠ることができるでしょう…

『経観塚帰省編 2日目』

>お早うございます、お嬢様…。
>あれから、良く眠れたようですね。

お早うございます、柚葉さん
ええ、お陰様で本当に気持ちの良い朝を迎えられましたわ

ここは本当に心が安らぐ場所でございますね
客分としてお迎えいただいて、これほど心より寛がせていただけることなど、誠に稀有なことでございます

ですがまた、柚葉さんには朝餉のお支度でお世話をかけてしまいますのね…
せめて、薪割りのお手伝いなどさせていただきたいのですが
…薪は昨日の内に十二分に出来てしまいましたか、そうですか

では、桂様達とご一緒させていただきましょう
三姉妹は…、ああ、みんなご母堂様のお傍が宜しいようですね

(朝食後)

>この後は私の家族、桂叔母さんのご家族と共に、経観塚の鎮守の森の御神木へご挨拶に参ります。

ご神木の許に叔父上様がいらっしゃるのですね
恥ずかしながら、『オハシラサマ』のことについてはわたくし良く存じ上げないのです
どのように尊いお務めをなさっているのかようやく拝見することが出来るのですね
かつてご母堂様がいらっしゃった場所…
楽しみであると共に、少し緊張してしまいますね

>「柚葉も、良き縁を結べる方と出会う事が出来たんだね。
>次の機会には、僕もその異国のお姫様と会ってみたいよ。」

…ドキドキがさらに増してまいったでしょうか
観経塚に参る電車の中にいらっしゃった結婚相手のお宅へのご挨拶へ行く途中の方、
あれに似た気持ちを昨日来続けて味わっております

『オハシラサマ』を務められるについては、ご母堂様も白花さまから『無茶をしてはいけない』とたしなめられたそうですが
白花様も様々なご苦労をなさっていることでございましょう
わたくしが至らない小娘として、さらに要らぬ気苦労をかけさせては申し訳ありません
昨夜の…その、『契り』もありますれば、わたくしもしっかりと気を強く持ってご挨拶させていただきましょう

>それから午後は、ゆっくりと経観塚銀座商店街をご案内致しますね。

まあまあ、それはとても楽しみですわ
商店街は地元の方たちの交流の場、地域の方たちの元気が集まる場所でございましょう
わたくしの街や京都で歩きました商店街は、本当に心楽しくなる憩いと溌溂の街でございます
まして、お祭りの準備があるとなれば、その活気も一入でございましょう
桂奈様の浴衣にまた袖を通して、そぞろ歩きもより一層楽しくなりましょうね…

483 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/06/29(Thu) 05:59
>>481 (アーチェロお嬢様)

>ですが、柚葉の『贄の血』をこの身に容れることとは、形は同じでも、わたくしが禁じていたそれとは違うものなのだ、とわたくしの矜持に誓って信じることが出来ました
>ならば、わたくしもまた臆することなく、貴女のその心を、誓いを、覚悟を、この身と心を以て同じだけの想いを以て迎え入れたい
真紅の滴の中で煌く貴女のそれ等全てを見誤ることなく掬い取り、この身の魂と一体と為さずにはいられない

これまで過ごした日々と紡いだ絆がここまで行きついたのかと思うと、感慨深いです…。
お嬢様の『吸血』と、私の『流血』は、禁忌なのかもしれないと私も思っておりましたから…。
でも、それを互いを想い合う形にまで高められたのですね。
もう…何も恐れる事はない…。ただここに存在しているのは、『想い』だけなのだから…。

>…柚葉さん、灯を落として床に就く前に、貴女にお渡ししたいものがございます

はい、何でしょうか?
これは…何て鮮やかな朱珠なのでしょう…。
これが、お嬢様の引いていらっしゃる『真祖の血』と、私の引いている『贄の血』が一つになった証なのですね。
先程結ばれた絆を、こうして目に見える証として残す事が出来るなんて…。
お嬢様…本当に嬉しいです。(微笑)
これもまた、お嬢様から頂いた『蝙蝠笛』と一緒に肌身離さず身に付けさせて頂きます。

>ただ、この二つの血の一体となったこの滴は、これから何時であれ柚葉さんを護る力となりうる、とそう信じておりますわ

ふふっ…。これは正に、私とお嬢様の間だけの絆の証なのですね。
こうして手に取ってみると、温もりが伝わってきます…。

あの時の胸の鼓動、血の滾り、胸に込み上げてきた想いがこうして今私の掌の中にある…。
お嬢様も、一度手に取って頂けますか?
比喩ではなく、本当に温かいんです…。
先程結ばれた私達の、互いを想い合う気持ちがそのままに…。
この朱珠とこれに秘められた私達の想い、生涯忘れ得ぬものとして、大切にさせて頂きます。(微笑)

484 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/06/29(Thu) 06:02
>>482 (アーチェロお嬢様)

(浅間サクヤ)

>其方は蛍ではございませんね、分かっていましてよ?巧みに化けてはいますけれど
故郷の城館より遣わされた『間者』と見受けました

やれやれ…。不粋な邪魔者は退散したかい?

ふうん…。桂や桂奈、柚葉を狙う輩が今更この場所で現れる筈も無いと思っていたけど、
どうやらアーチェロさんの関係だったようだね。
まあ、立場はお姫様だからねえ…。幾ら祖国を離れているからと言って、
あの家の連中が大事な後継者でもあるお姫様をそのまま放っておく筈も無いか。

でも、どっかの時代劇の仕事人みたいな昼行燈を気取っていても
やはり自分の立場を重く受け止めてるって訳かい。

自分の置かれた立場も、種族としての生き辛さもあんたは十分に味わってきた。
だがそれ以上に、あんたの「単なる自分としてその娘を守りたい」って気持ちは本物だね。

今更謙遜する必要なんか無いよ。
…同じ気持ちを、私も持っているからさ。
『贄の血』で、結ばれた者同士だからね。

さ、今夜はもうゆっくり休みな。
あんたにとっての眠り姫は、もう夢の中みたいだからね。

485 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/06/29(Thu) 06:44
>>482(続きです)

『経観塚帰省編 2日目』

(アーチェロ、レイナ、三姉妹と共に、御神木の許へ)

(柚葉)
まあ…。まだもう少し御神木まで距離があるのに、風に乗って槐の花弁が…。
この様子なら、きっと今年も満開ですね。

母と叔母は、もう少し後から参るとの事です。
きっと、初対面のお嬢様が話し易いようにと気遣ってくれたんですね。

ほら…着きましたよ、お嬢様…。
これが経観塚のオハシラサマの御神木…。
ここで、私の叔父である羽藤白花さんがオハシラサマとしてのお役目を為さっているんです。

(心地良い風と花弁が舞い上がり、そこにアーチェロと同学年位の優しげな少年の姿が…)

(白花)

やあ…。今年も来てくれたんだね、柚葉。
今年もこうして満開の花を咲かせる事が出来て、僕もゆーねえと同じようにきちんと御役目を果たせていると思うと、安心できるよ。
そしてそちらが、今柚葉がお世話になっているという外国のお姫様だね。

初めまして。僕は羽藤白花。羽藤桂の、双子の兄です。
僕の姪の柚葉が、いつもお世話になっています。
ゆーねえ、つまり羽藤柚明は僕達の従妹だから、正確には従姪という事になりますが。

そしてそちらが柚葉の先輩と、一緒に暮らしているという三姉妹さんだね。
どうやら柚葉も、新しい街で素敵な家族が出来たようだね。
その娘達にとっては良いお姉さんになっているみたいで、何よりだよ。
こうして見ると、柚葉もますますゆーねえに似てきたね。

そして、アーチェロさん…だったね?
柚葉をいつも守ってくれて、ありがとう。
柚葉とアーチェロさんが首から下げている物…それは、御守りかな?
どうやら『贄の血』と、アーチェロさんの血が合わさっているようだね。
僕も『贄の血』が流れているから、それが分かるんだ。
…そしてそれ以上に、柚葉を守ろうという強い意志が伝わってくるよ。
種族や性別というものを超えて、貴女と柚葉は結ばれたんだね。

僕は幼い頃、この御神木の下に眠るこの地に住まうまつろわぬ蛇神、僕達は『主(ぬし)』と呼ぶモノの分霊に取り憑かれて
鬼になってしまい、桂とも生き別れになってしまったんだ。
僕達兄妹が、ふとしたきっかけで封印を解いたばかりに…。

その時の封印の綻びから生まれた主の分霊から桂を庇って、僕達のお父さんは…。
当時鬼斬りを勤めていたお母さんに手傷を負わされた分霊は僕の中に…。
そしてゆーねえは、僕達家族と綻びかけた封印を再び戻すために、オハシラサマとなった…。

僕達のお母さんが亡くなった後、桂との再会を経てゆーねえやサクヤさん、鬼斬り役の若杉の葛ちゃんや千羽さん達の助力もあって
僕は主から解放された後、ゆーねえからオハシラサマの役を受け継ぎ、主の御魂を花として還す役割を担っている。
今度は、僕が皆の幸せを守る番なんだ。

オハシラサマの役目とは、太古の昔羽藤家の先祖と言われる竹林の長者の姫の『贄の血』を狙い、役行者(役小角)と観月の民の一族に
封じられた主を封じ続ける事なんだ。
そしてこの御神木の花は、オハシラサマとなった者が主の御魂を花として少しずつ還している証でもある。
こうして、満開の花を咲かせる事でね。

だけど、古来から『贄の血』を継ぐ者は多くの妖(あやかし)達から狙われる宿命にあると言われているからゆーねえや桂の子ども達に
いつ災厄が降りかかるかもしれないと不安ではあったんだ。
僕は御役目があるから、それを果たし終えるまでここから離れる事は出来ないからね。

でも、貴女の様な優しさと強い決意を宿した瞳をした方が傍に居てくれるなら、僕も安心だよ。
あのサクヤさんのような方ともう一度、それも外国で育った方と縁を結べるなんて柚葉は恵まれているね。
貴女と柚葉の未来が、幸多きものである事を僕も願っているよ。

(三女さんが白花の袖を引っ張っている)

ん?どうしたんだい?
うん、分かったよ。それじゃ暫く、一緒に遊ぼうか。

486 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/06/29(Thu) 06:45
>>482(続きです)

(柚葉)

あらあら…。三女さん、どうやら白花さんに一目惚れしてしまったようですね。(微笑)
あの優しさと、心の強さが同居した御顔で微笑まれては、無理も無いかと。
次女さんも長女さんも少し頬を赤くされて、どうやら満更でもないみたいですね。
なかなか異性の方とは接する機会が少ないだけに、出会いは新鮮なのでしょう。

かつて、白花さんは仰っていました。『僕はなりたくて、オハシラサマになったんだ』と…。
主によって兄妹の絆と家族を引き裂かれ、鬼とされて人生を狂わされた自分が一番為すべき事が
母からオハシラサマの役目を受け継ぐことであるとね。

でもこうして毎年、白花さんに逢う度に私は私の家族が健やかに居られる事はあの方のお陰だと実感しています。
母と叔母が、それぞれの家族をもつことが出来たのも、全てあの人のお陰だと…。

そして新たな形で、私は『家族』となったお嬢様達とここを訪れる事が出来た…。
お嬢様と私の互いの想いを感じて頂けたようで、私も嬉しいです。

487 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/06/30(Fri) 09:30
ブラッド・オブ・サクリファイス

488 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/06/30(Fri) 19:24
昔、小学校の教室にあった鬼太郎の本の「吸血鬼チャランポラン」は
トラウマ級の展開だった…。

489 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/02(Sun) 13:31
>>483(柚葉さん)

>これが、お嬢様の引いていらっしゃる『真祖の血』と、私の引いている『贄の血』が一つになった証なのですね。

…よかったですわ、珠玉を受け容れていただけて
二人の血が一つになれた…、その嬉しい気持ちが抑えられずこうして形にしてしまいましたが、
わたくしは牙を立てられるという立場に立ったことが滅多にございませんので、たとえ柚葉さんと言えども、どのようにお感じになるか、少し懸念があったのですよ

でも、こうして本当に喜んでいただけますと、自分の臆病さが情けなく感じてまいりますね

『蝙蝠笛』でお呼びいただければ、わたくしは何時でも馳せ参じます
ですが、火急の時にそれで間に合わなかったら…、
そう思うと、胸の奥の一抹の不安が小さな鬼火のようにチラチラと揺れてしまいました

ですが、その珠玉 − 柚葉さんの仰るとおり『朱珠』と呼ぶことにいたしましょう − は、その御心に応えて、貴女の盾となるでしょう

>お嬢様も、一度手に取って頂けますか?
>比喩ではなく、本当に温かいんです…。

…本当に温かいのですね
この温かさは、わたくしたちの魂の結ばれた故のものでございましょう
柚葉さんの想いとわたくしの想いが重なっていればこそ、この掌より広まる温もりは胸の内まで届いてまいります

わたくしも、この温かさを常しえのものであるように身も心も貴女に寄り添ってまいりたい…


490 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/02(Sun) 17:18
>>484(柚葉さん)

>サクヤ様

>ふうん…。桂や桂奈、柚葉を狙う輩が今更この場所で現れる筈も無いと思っていたけど、
>どうやらアーチェロさんの関係だったようだね。

あらあらまあまあ…
やはり、お気付きでございましたか
この経観塚で誰にも気取られずやり過ごせるわけもない、とは思っていましたが

…申し訳ございません、身内の者がまことにご無礼をいたしました
恥ずかしいお話ですが、わたくしが出奔して日本に参りましたことについて、今なお間違った『希望的観測』をする者がいるのですよ
『我らが姫君は、人間と馴れ合ってしまわれる方ではない。
いずれは真祖の血に相応しい新たな豊潤の血に染められた地を手にされて、永久にしろしめされることだろう。』
などと
…本気なのかただ意地になっているのか分かりませんが
わたくしも、そんな話を聞かされるたびに
『ないから。そういうのはありえないから。だからもう忘れてちょうだい。』
と言っているのに、まったく…

先ほどの間者にも言い含めましたわ
『貴方の主にお伝えなさい。経観塚ゆかりの方々に迷惑をおかけしたら、本気で縁を切りますよ。と。』


>でも、どっかの時代劇の仕事人みたいな昼行燈を気取っていても
>やはり自分の立場を重く受け止めてるって訳かい。

…昼行燈の仕事人、ですか
いえいえ、そういった方とは違ってわたくしの場合、昼行燈の方が本性なのですよ?
柚葉さんとお会いして以来、わたくしも多少真面目な物言いが多くなりましたが、
でも、本来は縁側でお茶をすすっているのが性分に合っているぐうたら娘でございます
『謙遜』だなんて、そんな…
…自分で言っていてなんだか恥ずかしいのですが、こればかりは本当ですからしようがございません

だからこそ、桂様とサクヤ様のように『贄の血』で結ばれた縁をお持ちの方のお振る舞いとお志を絶えず心に留めておきたい、と思っております

それではわたくしも今度こそお休みさせていただきますね
今夜はせっかく『眠り姫』からいただいた貴重な時間でございますから
おやすみなさいませ…

491 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/07/04(Tue) 23:17
>>487

?????
ごめんなさい、調べてみたんですけど、分かりませんでした…。
ひょっとして、お嬢様の『真祖の血』と、私の『贄の血』が一つとなって生まれた
この『朱珠』の事を言っているのですか?

だとしたら、良い呼び方だと思いますね。
宝玉を西洋風に呼んだ形であると考えてよろしいのでしょうか?

>>488

水木しげる先生の、絵本のシリーズですね?
知っています。私も昔、図書館でこのシリーズを呼んだ事があるんです。
漫画版では『吸血鬼エリート』で、あなたの言う絵本版では『吸血鬼チャランポラン』と
名前が異なっているんですよね。
名前の違いはあれど同じ立場のキャラクターも、過去のアニメでは何度も登場しているとか。

あなたの言う「トラウマ」というのは、ひょっとして鬼太郎さんがその吸血鬼に捕まって
薬物を注射されて溶かされてしまうという展開…でしょうか?
あれは、私も思わず顔を覆いたくなりました…。
でも、ああなっても鬼太郎さん、骨になった状態で狙われた大臣を守ろうと色々と行動するんですよね…。
歌の中に「お化けは死なない」とありますが…それでも凄いです。

確か例の吸血鬼は、本来吸血鬼が苦手とされるニンニク、十字架、日光等にも嫌悪感を示さずこれといった弱点も無く、
ギターの音楽で相手を自在に操るという能力を持っていましたね。
他の西洋妖怪のように徒党を組んだりすることはなく、単独で最も鬼太郎さんを苦しめた妖怪として名高いとか。

あの残酷で悪どい吸血鬼には、私も絶対に狙われたくはないですね。
ましてや私や私の一族の血をあの吸血鬼に手に入れられたら、それこそどのような恐ろしい事になるか…。
想像しただけでも怖いです…。

492 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/06(Thu) 22:37
>>485(柚葉さん)

濃い緑に包まれた森の道
夏の日差しの中、普通なら草いきれが濃く立ち込めるはずなのに、不思議にここには涼やかな風が吹き渡ります

本当に柚葉さんが、以前仰っていた通り、槐の花びらが恰も蝶が羽ばたくように舞い踊っております…
三姉妹ちゃんたちも、目を丸くして見惚れておりますわ
花びらの舞いと共に馥郁と辺りを包む薫りもまた心を和ませてくれますわ

…ですが、何でございましょう
胸の奥に立つこのさざ波は…?

>ほら…着きましたよ、お嬢様…。
>これが経観塚のオハシラサマの御神木…。

まあ…、こんなに大きくて…、そして自然に頭が垂れるような威厳は、ちょうどわたくしの街で土地神様に拝謁した時のような心持ちですわ…
いえ、この場合はあくまでも『人』の気配と共に感じられますゆえ、ご母堂様に抱きしめられた時の感に近いでしょうか…

あら…、あらあらあら、これはどうしたことでしょう
桂様がもう既にお出でになっていらっしゃる?
いえ、身に纏うこの雰囲気は、殿方のもの?
こちらが、白花さまでいらっしゃいますか…

はじめまして、オハシラサマ…いえ、このお慕わしい雰囲気ですと、白花様、とお呼びしたくなりますわ
アーチェロ・ディ・カルミーニオ=ミズリーナでございます…

>柚葉をいつも守ってくれて、ありがとう。

いえ、そんな勿体ないお言葉ですわ
この経観塚は、大切な柚葉さんを育まれた場所
そして、その経観塚をお守り下さっている貴方様に、こちらこそお礼申し上げなければなりません
柚葉さんがわたくしのところにいらっしゃらなければ、わたくしが日々噛みしめております悦びはなかったのです
ありがとうございます
本当に、いくらお礼の言葉を重ねても足りません…

…と申しますか、初対面の『鬼』であるわたくしに、なんて気さくにお言葉をかけてくださるのでしょう…

>種族や性別というものを超えて、貴女と柚葉は結ばれたんだね。

結ばれた…、ああ、そのように仰っていただきますと、頬が火照ってしまってどうすることもできません
この尽きぬ想いがございます上は、この身は永久に柚葉さんの盾…
貴方様の信頼に背かない所存でございます

『主』様との因縁、それに立ち向かい受け容れてこられた、貴方様やご母堂様の長きに渡る闘いを思えば、わたくしもまた為し得ることに為すのに何を怖れたりいたしましょう…

それにしましても、驚きましたわ
貴方様は『主』様をただ調伏なさるのではなく、『還す』ことに務めていらしゃるのでしたか…
この満開の花の花びらの、空に舞い散る中を通るとき何か心の騒ぐ思いがいたしていたのですが、あれは浄められた『主』様の魂の欠片に触れたがゆえだったのでしょうか…

こちらに参りますまで、まだ『主』様のお心が人に仇名す昏く染まったままの其れであるなら、この身の魔の性を開放してでも何か言上して然るべき、と気を張っていたのですが
わたくし如きの出る幕など、端から無かったのですね…

そうそう、貴方様が桂様にこの場所でお会いになった時、
『鬼の木と書いて槐。』
と仰ったと伺いましたわ
いえ、ここにいて貴方に見惚れている三女ちゃんが以前教えてくれたのですよ
この子ったら、いろいろ情報通で…
『鬼の木』なのに、こんなに優しい花を咲かせるなんて、
貴方様とご母堂様、そして遥かな過去の役行者様や観月の民の皆様のお力の賜物でございましょうね…

わたくしと柚葉さんの契りもまた、皆様のお力があったればこそ
これからも、貴方様にご安心いただけるように、幸せであり続けてまいりたいです…

>(三女ちゃんが白花の袖を引っ張っています)

あらあら、三女ちゃんったら、すっかり白花さんにご執心なのね
この子、もう既に貴方様のこと、いろいろ調べてまいったに違いございません
ですから、貴方様がどんなに素晴らしい殿方か、知らぬわけがございませんわ


493 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/08(Sat) 22:45
>>486(柚葉さん)

>あらあら…。三女さん、どうやら白花さんに一目惚れしてしまったようですね。(微笑)

あらあらまあまあ…、この子にも想い人が出来る日が来ようとは
ふふふ、舞散る花びらがこの娘の思いを祝福してくれているかのようですわ
元々、観経塚の皆さまをモデルにしたゲームを、熱心にプレイしていたようですから、こんな日が来ることも大いにあり得ることでしたわね

ですが、白花様にはこちらでオハシラサマのお務めがございます
遠距離恋愛は何時の時代も、殊の外二人の愛の力を試されるものでございます
結納を執り行うのは、ずい分先になりましょうか

『先走り過ぎだろ。』
とおっしゃいますか?次女ちゃん
それはそうですわね
でも、貴女たちに三人の良縁を見守るのも、主たるわたくしの務めですからね

…考えてみれば、三姉妹は人間の、特に同世代…に見える殿方との出会いの場が中々ありませんでしたね
柚葉さんが、メイドのお仕事をしてくださる一方、大学や教会に行かれて、異性との触れ合いの場も色々とございましょうに、
わたくし、貴女たちへの配慮が足りなかったかしら…

貴女たちの進学も考えてみるべきかしらね?
それならレイナさんのことも、考えなくては…、
と申しても、レイナさんはわたくしの側から離れる、という選択は為さらないかも知れませんが

え?なんですか、長女ちゃん
『サイドビジネスで、客商売を行えば、お客様方と触れ合いが出来て、わたくしたちの見聞も広められます。』
と言うの?
『喫茶店の経営、とか面白そうだな。』
『…ウサギがいると、もっといい…。』
あらあら、次女ちゃんも三女ちゃんも乗り気なのかしら?
まあ、そういうことはおいおい考えてまいりましょう

…申し訳ございません、すっかり内輪話になってしまいましたわ
でも、三姉妹が貴方様のことを慕っているのは本当のこと
どうか、これからも仲良くしてやってくださいませ

ですが、白花様は、『主』様がすっかり魂の浄められるまで、この場所に留まられるのですね
それをご自分で望んでそうされているなんて…
白花様がどれほど、ご母堂様や桂様や、そして柚葉さんのことを愛していらっしゃるか、
それを思うと、その想いの絆にわたくしがその端に連なっておりますことを思えば、胸が熱くなってまいります

>そして新たな形で、私は『家族』となったお嬢様達とここを訪れる事が出来た…。
>お嬢様と私の互いの想いを感じて頂けたようで、私も嬉しいです

はい、わたくしも…
わたくしの中に柚葉さんの『贄の血』が流れていることを、『結ばれた』と仰っていただけた、この悦びは例えようもありませんわ


494 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/09(Sun) 18:18
>>487
>>491(柚葉さん)

はい?ええっと、それは『生贄の血』という意味で宜しいでしょうか?
なるほど、『贄の血』を英訳すれば、そうなりますね

あるいは、もっと一般的に、何らかの利得の代償として差し出される血を意味しましょうか
困ったことに、そういったものを我々の一族に差し出そうという困った方々が幾度となくいらっしゃいましたわ

自分に力や長命をもたらしてくれることを望む者は追い返せば事足りましたが、
親兄弟を助けるために自分の命と引き換えに、我と我が身を投げ出す方には困りましたわ
それはもう、自己犠牲の精神の塊のようなものですから、おいそれとは帰ってくれないのですよ
吸血鬼の精気に一度手を出したら、それに頼ることに歯止めが利かなくなる方が多いので、あまり関わりたくないのですけれど…
あのような方を思いとどまらせる、という点では人間の信仰というものも、有り難くはありましたね

ですが、柚葉さんとお揃いの『朱珠』の呼び方というのは、とても宜しいと思いますわ
『Sacrificio di sangue = サクリフィーシオ・ディ・サングエ』…
これからは、過去の思い出に拘泥せず、柚葉さんとの二人の記念の品として心に刻みますわ


>>488
>>491(柚葉さん)

有名な日本の鬼太郎様の、これまた有名な強敵でございますね
『ジョニー』『エリート』という名前もお持ちでいらっしゃるとか

吸血鬼として相当な力をお持ちいらっしゃるそうで、モンロー様とかピー様といった鬼太郎様と敵対していた他の吸血鬼も彼の名を聞くとすっかり縮み上がってしまったほどだそうでございます

貴方が仰るトラウマというのは、柚葉さんの仰るように鬼太郎様を溶かしてしまったことでしょうか?
でも、一度は溶けてしまった鬼太郎様も、仲間の妖怪たちのご支援で復活し、ジョニー様に見事勝利なさったとか
どんなに力を誇っても、独りで為さることには自ずと限界があるものでございます

人間との共存を目指す少年妖怪に吸血鬼が斃される…
同族の者としては悲しい結末でございます
テレビ版では、鬼太郎様が
「本当のエリートは、人から尊敬されて自然とそう呼ばれるものだろう!」
と仰ったそうですね
ジョニー様もいつか復活することがございましたら、よくよくこの言葉を噛みしめて行いを改めていただくよう、強く希望いたしますわ


495 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/07/10(Mon) 20:29
長年血を吸ってないのと、久々に血を見るとチューチューしたくなるのが吸血鬼の性

496 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/10(Mon) 22:23
>>495

あらあらあらあら…
ちょっと憎らしいことを仰いますのね
わたくし、故郷に居りました時より禁血を実行しましてより幾星霜…

確かに最初の内は、目の前の人が傷を創ったりなさって、その肌身より血の滴をぷっくりと浮き出させたりなさっただけで、喉をごくりと鳴らしてしまったこともございました
そんな時は城館に飛んで帰り、ベッドに突っ伏して頭の中より血の薫りを追い出そうと懸命になった、そんなこともございましたが

やがては、転んでひざから血を流した人間の友達のその傷を、ハンカチを濡らして綺麗にしてあげる、そんなことが出来るようになり…

今では、人間の方に混じって献血に協力するまでになりましてよ
献血車の中には、微妙に他の人間の方の血の匂いが立ち込めていたりするのですが、もはやただの薫風として、落ち着いてやり過ごすことが出来るのですよ

でも、今年度は学校で保健委員に立候補した者の、賛同してくれたのはお友達の軽部様ただ一人…
悲しいことですが、まだまだ皆様の疑念を晴らすまでには至っておりません
ですが、わたくしはめげたりいたしませんわ
夏休み明けの二学期にも保健委員に再度チャレンジいたす所存です
わたくしの挑戦はまだまだ続くのですわ…


497 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/10(Mon) 22:32
ちなみに、血の匂いの誘惑の他に、わたくしが克服しましたものとして、『昼夜逆転生活』がございます
こちらも最初の内は何とか昼間に起きていようとして、メイドさんから
『昼ふかしは体に毒でございますよ』
と言われましたが、人間の子どもと遊びたいために頑張って、だんだんと慣れてまいりましたわ

そうそう、今月の『となりの吸血鬼さん』では、ソフィー様とエリー様が同じような体験をなさっていたようですが、なかなかご苦労もあるようでございます

わたくしが申すのもなんですが、無理は為さらないでいただきたいですわね


498 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/07/12(Wed) 13:45
昔々、ある所に大きな桜の木がありました。
ちっとも花を咲かさない、その木に正直者の爺さんが灰を撒くと……灰に含まれる活性炭成分の働きによって土中の酸素含有量が上がり、根の浸透圧および毛細管現象によって吸収された養分、窒素・リン酸・カリウムが効率よく行き渡り、開花に十分な日光も相まって満開になりましたとさ。

正直爺さんは言いました。「あぁ、この場合私が嘘つきだろうと正直だろうとあんまり関係なかったなぁ」
めでたしめでたし

……なんだこの絵本

499 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/07/13(Thu) 21:13
>>492-493 (アーチェロお嬢様)

>結ばれた…、ああ、そのように仰っていただきますと、頬が火照ってしまってどうすることもできません
この尽きぬ想いがございます上は、この身は永久に柚葉さんの盾…
貴方様の信頼に背かない所存でございます

ぎゅっ…。
(お嬢様の手を、そっと握り締めています。)

母にも、叔母にも、サクヤさんにも…。
そして、白花さんにもお嬢様と私の絆を認めてもらえた…。
このように、「結ばれた」事を祝福してもらえる事が、こんなに嬉しいなんて…。

あ…私達の絆の証である『朱珠』が、また温かく…。
きっとお嬢様の『朱珠』も同じ…。
そして私達の想いを、白花さんにも感じ取って頂けたようですね。

>こちらに参りますまで、まだ『主』様のお心が人に仇名す昏く染まったままの其れであるなら、この身の魔の性を開放してでも何か言上して然るべき、と気を張っていたのですが
わたくし如きの出る幕など、端から無かったのですね…

何でしょうか…。そのように仰っていただけると…。
お嬢様が「私を守る」という決意を胸に毅然とした姿で、敢然と『主』の前に立たれる姿を想像すると…。
自然と私の胸が高鳴ってしまう…。

無論、お嬢様と誰かが争う姿は本意ではありませんが…。
それでも、胸の鼓動を抑えきれません…。

>え?なんですか、長女ちゃん
『サイドビジネスで、客商売を行えば、お客様方と触れ合いが出来て、わたくしたちの見聞も広められます。』
と言うの?

ふふっ…この度の帰省はお嬢様と私の家族との出会い、そしてお嬢様と私の絆が深まっただけではなく
この娘達にも何か変化を齎すやもしれませんね。
兎…喫茶店…。うふふ…やっぱりあの兎が大好きなあの娘達の楽しそうな日常の影響でしょうか。(微笑)
客商売というものは本当に難しいそうですが…三姉妹さん達が新たな道をみつけるきっかけになる可能性もありますね。
また…追々帰ってから話し合いましょうか

でも何だか、いつか白花さんを自分達のお店にお迎えする日の為に張り切る三女さんとそれを見守る長女さん、次女さんの姿が想像出来て
何だか微笑ましいですね。(微笑)

>そうそう、貴方様が桂様にこの場所でお会いになった時、
『鬼の木と書いて槐。』
と仰ったと伺いましたわ

母と叔母が、叔母と叔父が解けた家族の絆を結び直し、そして叔母が新たな絆を結んでくれた日々から幾星霜…。
こうして私達もまた、新たな出会いを経て新たな絆を結んでいくのですね。
お嬢様が私の家族と顔を合わせる度に、本当に喜びを噛み締めています…。

あら?母と叔母の家族も到着したようですね。
ここからは兄妹と家族で積もる話もある事でしょう。
私達は一足お先に、羽様のお屋敷に戻りましょうか。

500 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/07/13(Thu) 21:45
>>487
>>494 (アーチェロお嬢様)

成程、そういう事でしたか。
申し訳ありません…調べをもう少ししっかりとするべきでした。
それからお嬢様、ありがとうございました。

>親兄弟を助けるために自分の命と引き換えに、我と我が身を投げ出す方には困りましたわ
それはもう、自己犠牲の精神の塊のようなものですから、おいそれとは帰ってくれないのですよ

…お嬢様の親友の方の、あのエピソードですね。
この事に関して、メイド長さんからの更なる叱責が偲ばれます…。
あくまでも想像ですが…。

「分かりましたか?人一人を眷族にするという事の重さが…。
親しき者が、愛する家族の命の灯が今にも消えようとしている時、
それを消さずに済むのであれば如何なる手段であろうとも縋らずにはいられないものです。
そして一人救えば、我も我もと次なる者達が出てくるのも道理…。
だからこそ、お嬢様にはこの事の重さを忘れないでいて頂きたいのです。
不本意ではありますが、教会の者共の働きに感謝せざるを得ませんね。」

という具合に…。

>「本当のエリートは、人から尊敬されて自然とそう呼ばれるものだろう!」
と仰ったそうですね

ええ、実にその通りですね。
自分で口にしたら、それは単なる「傲慢」というものでしょう。
そして「傲慢」は、何よりも敗因となりうる要素ですから。

>>495

…ちょっとそれは、お嬢様に失礼ですよ。(溜息)
お嬢様は私の血を吸う事を、「絆」として捉えた上で私の想いを受け止めて下さったのですから。
私の家族が、嘗てそうだったように…。

でも…あり得ない事だとは分かっていますけれど…。
お嬢様が他の方の血を吸う事を想像してしまうと…何だか胸にチクッと来るんです。
私も、まだまだですね…。(溜息)

>>498

ふふっ…。果たしてそうでしょうか?
花や木、植物は人の心が分かるそうですよ?
勿論、育てる上では科学的な根拠も大切にしていかなければいけませんけど。
私もそれなりに、日々お世話をしていますからね。

ましてや桜は、霊的な要素や伝説を多く残している日ノ本を代表する樹木です。
もう一度綺麗に咲いてほしいという想いが込められていなければ、再び花を咲かせる事は無かったと思いますが。


501 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/07/14(Fri) 23:21
ある日突然、お屋敷で過ごした日々が幻に…という事にはならないよね?

502 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/15(Sat) 17:46
>>499(柚葉さん)

>このように、「結ばれた」事を祝福してもらえる事が、こんなに嬉しいなんて…。

遥か離れた国と国と、光の人と闇の魔と…
すれ違うことさえ奇跡と申してよいわたくしたちが出会い、
心通わせたことさえ、運命の恩寵とも申したいほどなのに、
人にとっては呪わしいはずの、この牙を以て繋いだ血の血の契りなのに
こうして、大切な想い人の、大切な血脈と縁の繋がる方々に、祝福していただけた

ああ…
貴女が握ってくださったお優しい手、わたくしは二度と離したくございませんわ

>あ…私達の絆の証である『朱珠』が、また温かく…。
>きっとお嬢様の『朱珠』も同じ…。

はい、わたくしの『朱珠』もまた、こうして温もりを帯びておりますわ
これは、二人の魂があざなえるその喜悦が生み出す温もり
いくら人から血をいただこうと、所詮は闇に沈むだけだったはずの、、わたくしの冷たい真祖由来の血…
それが、柚葉さんの情けと慈しみに包まれて、共に温もりを産むことが出来たなんて、どれほど嬉しいことでありますことか

>無論、お嬢様と誰かが争う姿は本意ではありませんが…。
>それでも、胸の鼓動を抑えきれません…。

胸の鼓動…、それはわたくしもまた同じでございます
人と我とを隔てるばかりかと思っていた、この魔性の力
他の誰でもない貴女を護らせていただくために使えますなら、これはわたくしの至福でございます
貴女の笑みが変わることなく、貴女の道がいつも光明と共に続くように…、
そのためにわたくしに為し得ることがあるならば、わたくしが魔性の者として生を享けた生まれたことを、心から世界に感謝できましょう

>ふふっ…この度の帰省はお嬢様と私の家族との出会い、そしてお嬢様と私の絆が深まっただけではなく
>この娘達にも何か変化を齎すやもしれませんね。

はい…、私たちの街で柚葉さんに愛おしんでいただき、多くの人と交わり
『人間』を少しずつより深く慕うようになったこの子たちですが
柚葉さんがこの経観塚で多くの方々との掛け替えのない縁を持っていらっしゃることで、人間がどれほど強く温かい絆を築くことの出来るものなのか、心から感じたのでしょう

ご親族の方だけではございません、ご母堂様がわたくしにかけてくださったお優しさ、桂様とノゾミ様の絆、そして邪神と見られていた『主』様さえ白花様に見守られて浄められていく…、
人は斯くも限りない縁を結んでいくものか、そのことを三者三様、彼女らなりに感じ入ったことでございましょう
本当に、この子たちにとっても良き旅路でございましたわ

お商売のことは、街に帰りましたら、わたくしたち家族でしっかり考えてまいりたいですわ

>私達は一足お先に、羽様のお屋敷に戻りましょうか。

はい、それでは一緒に戻りましょうか
…『水入らず』という意味では、柚葉さんも今しばらくこちらにお残りになることをお奨めすべきかもしれませんのに…
今のわたくしは、とてもそう申すことが出来ません
このまま、柚葉さんと寄り添っていたいですから…


503 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/15(Sat) 18:20
>>498

あらあらあら…
お返事の順番が逆になってしまいましたわ
まことに失礼いたしました…

桜木を咲かせたお爺様は、農学者でいらっしゃったのでしょうか
ならば、『正直』はとても大切な資質でございましょう
手元の辞書によりますと、『正直…正しく素直で、偽り・ごまかしをしない性質・態度。』
それは、世界をありのままの心で見据え、己の心に正しい形で映し出すことに通じましょう
自然、生命、大地の恵み、それらを虚心坦懐に知る心は農学を修めるうえで大切なことではないでしょうか
日本史の時間に習ったのですが、『近代農学の祖』とまで言われた横井時敬博士は、
『稲のことは稲に聞け、農業のことは農民に聞け』
との言葉を残されていますわ

お爺様も、正直の心で桜木の心を聞き、桜木が欲するものを考究し、美しい花を咲かせてくださったのでしょう

このような、お心を持った方はわたくしにとりましても有難いことでございます
歪んだレンズを通してわたくしたちを殊更におぞましく呪われた存在と見做す方々には、ぜひ正直の心をその胸に宿していただきたいですわ


504 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/15(Sat) 23:51
>>500(柚葉さん)

>…お嬢様の親友の方の、あのエピソードですね。
>この事に関して、メイド長さんからの更なる叱責が偲ばれます…。

ええ、柚葉さんの仰るとおり…
それはもう、懇々と噛んで含めるようにわたくしに諭して聞かせましたわ
人間を一生涯、永遠に人間界から隔離してしまう、その事の重大さ、罪深さを含めて…
あの時のわたくしの凹み様は、我ながらかなりのものだったと記憶しております

ただ、その後でメイド長の招き入れだったのでしょう、その友達…フィドゥーチャがわたくしの傍に来てくれて、
「ありがとう、アーチェロ。お母さんを助けてくれて、本当にありがとう。」
と言ってくれて、どれだけ救われたことか
ですが、わたくしが
「お母さんの具合はどう?会いに行っていいかな?」
と申しますと、彼女はとても困ったような笑顔を浮かべて、
「具合はだいぶ良くなったけど。…いまはそっとしておいてあげて。」
と言いましたわ。
メイド長にお説教された直ぐ後です、直ぐ想像がつきました
きっと吸血鬼にされてしまったことのショックで、心の整理がつかないであろうことが…
ですから、それ以上は何も申せませんでした…

その後フィドゥーチャがメイド長に厳しく訓導されて、わたくし付きのめいどになりましたことは、前スレ778で申した通りでございます

そして、その後も柚葉さんのご想像の通りでしたわ
噂を聞き付けたのでしょう、わたくしに近づいてくる人たちが随分と増えましたわね

或る時など、とてもにこやかな笑顔でわたくしを自分の家に招待してくれた人も居りまして、わたくし懲りもせずご招待に与ったのですが…
家の中の目立つところに十字架やマリア様の像が置かれていましたので、わたくしがちょっと顔をこわ張らせましたら、その方あくまでにこやかに
「あらあらあら〜、ごめんなさいね。カルミーニオ家のお嬢様をお招きしたのに『こんなもの』を出しっぱなしにして。」
(え?『こんなもの』??人間がそういうこと言うの?)
と不信に思ったのもつかの間、すぐに謎が解けました
そそくさと、十字架とマリア像を片付けてしまうと、その背後の黒い幕をさっと取り払いました
そこに描かれていたのは、大きなやぎの頭と人間の体、黒い翼を持った…
「…バフォメット?」
黒ミサを司ると言われる悪魔の像でした…

「はい、わたくしたちは彼の御方に帰依する者でございます。
 ゆえに、貴女様ご一族の忠実なしもべになることお信じ頂けましょう…?」
「こ、この方と、一緒にしないで―!!」
わたくしもう、慌てて玄関の扉に向かいまして、
「そう仰らず、ゆっくりしていってください〜。」
と、あくまでにこやかに取り縋ってくるその方を何とかかわして、おいとまいたしましたわ…

もちろん、そのような方はめったにいらっしゃいませんでしたが、それぞれの事情を抱えてわたくしに頼ってくる方はいらっしゃいました
たしかに、教会が目を光らせていましたから、そう大っぴらではありませんでしたが…
わたくしも密やかに、何度か、本当に目を瞑っていられないギリギリの困り事に手をお貸ししたことはございます
ですが、肉親への情と信仰の狭間で悩む人たちの表情を思い出すたびに、胸の奥に痛みを覚えるのを如何ともし難かったですわ

>でも…あり得ない事だとは分かっていますけれど…。
>お嬢様が他の方の血を吸う事を想像してしまうと…何だか胸にチクッと来るんです。

わたくしも、かつて助力した方がわたくしに、諦めたような表情で『謝礼』としてうなじを差し出された時の憂鬱を思い出してしまうのですよ
『願いを聞き入れてくださったからには、この命を捧げます。』
などと言われては、心沈むばかりでございます
もちろん、それらはすべてお断りしましたわ
これからも、柚葉さんを哀しませないためにも、他の方の血をいただくことはいたしませんわ
どうぞ、ご安心なさってくださいませ

え?なんですか、長女ちゃん
「お姉さまに焼きもちを焼いてもらえる姫様が羨ましいです…。」
って、なんですか、それ?
いえいえ、柚葉さんが『胸にチクッと来る』と仰ったのは、そう意味ではなくて…


505 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/16(Sun) 00:05
>>501

あらあらあら、それはどういうことでございましょうか?
今こうして、わたくしと貴方様がお互いを視線を交わらせて話ししているのですよ?
これが夢幻となってしまうなんて、そんなことございませんわ

これが邯鄲の夢、あるいは有名な猫型ロボット様の世上に噂された夢オチのようなものになり果てることなど、心配ご無用のことでございます

この日本に参って出会った人々と出来事とは、確かにわたくしの中に消すことの出来ない体験として心の中に刻まれておりますわ

あるいは、この今の生活が何らかの予期せぬ出来事により、脆くも崩れ去ってしまうことをご懸念でいらっしゃいますか?
それにつきましても大丈夫でございましょう
前に居りました街と違い、こちらはとても治安が良くて、至極安穏な毎日を送らせていただいておりますわ

どうか安心して、これからもご近所づきあいさせていただけますよう切にお願いいたします…


506 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/07/16(Sun) 10:47
明日は海の日です。
水着は準備しましたか?

507 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/16(Sun) 18:07
>>506

はい、今年も日本の夏を満喫したいと考えておりますので、水着の用意はいたしておりますわ
『新館ノ壱』の725で、柚葉さんやレイナさんとご一緒に買い求めました水着がございますの
ですが、哀しいかな、わたくし直射日光にはまだまだ慣れてはおりませんの
有名なソフィー様のように、陽の光を浴びた傍から灰になってしまう、ということはございませんが、夏の海岸は中々に厳しいものがございます

かてて加えて、このところの日差しは大変強くて気温もうなぎ上り…
パラソルとサングラスも用意して、出かける準備は怠らないものの、無理は禁物と心得ております…

それに、わたくしたちのこの街では、7月の恒例行事として土曜日より『七夕祭り』を開催していますでしょう?
隣の市の七夕祭りが先週でしたので、それとバッティングしないように、今週はこちらの市で
協定を結んで1週間ずらして開催するのですよ
集客に不公平が生じないように、開催する順番を年ごとに替えて

海に行くか、七夕祭りに行くか、まだ決めかねておりますのよ…

…ただ、『海の日』の国民の祝日たる趣旨は、
『海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う』
というものと承っております
わたくし、海への感謝の意を表わすため、土地神様のもとへ参詣するつもりでございます
土地神様は、海神ではございませんが、近隣にございました海神・素盞嗚命(スサノオノミコト)様を祀ったお社が廃止となりました時、こちらに合祀されたそうでございますので


508 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/07/18(Tue) 00:46
>>501

あらあら…?もしかして、当日の『金曜ロードSHOW』をご覧になっていませんでしたか?
実は私も、お時間までにお仕事をきちんと切り上げて、三姉妹さん達と一緒にのんびりと観賞していたのですよ。

アンナさんとマーニーさんの不思議な出会いと別れの様に、
お嬢様と私の出会いが不思議なものとして消えてしまわないか…という事ですか?

ふふ…安心して下さい。その心配は有りませんよ。
既に私はこのお屋敷でお世話になり始めてから一年半近くが過ぎ、アルバムの中に多くの思い出が、
そして…お嬢様との絆の証とも言えるものもこうして手元に有るのですから。

お嬢様と私の出会いと過ごした日々を、マーニーさんとアンナさんのそれに重ね合わせてみた…という事ですか?
なかなかロマンチックではありますが、やはり切なくもありますね。

でもお嬢様と私は、思い出を作っていくのはまだまだこれからです。
お嬢様と私の家族が出会い、共に掛け替えの無い時間を過ごす事が出来たように
今度は私もお嬢様のご家族の皆様とお会いしたいですね。

>>506
>>507 (アーチェロお嬢様)

はい、水着はきちんと準備していますよ。
前スレの>636のものを着る予定なんです。

それと…先日三姉妹さん達の分の水着も買いに行ったのですよ。
お嬢様も私もあの娘達に似合いそうなものをお勧めしたり…。
あの娘たちも自分で選んだものを試着したり…。

本当にどれも可愛らしくて、私もお嬢様も楽しませて頂きました。(微笑)

ですが…。どうも天気が不安定なのと夏の湿気と気温による熱中症が心配でしたので
先輩のメイドさんと、それとあの娘たちともギリギリまで相談していたのですよ。

お嬢様もだいぶ慣れたとはいえ、この国の夏の日光の強さに加えて梅雨の明けない中での湿度の高さと高温…。
三姉妹さんも運動好きな次女さんは兎も角長女さんと三女さんの体調面が不安でしたので…。

よく話し合った結果、海水浴は今回は見送らせて頂きました。
そして、お嬢様の仰っている『七夕祭り』に行く事にしたのですよ。

夏はまだまだこれからですからまだ海水浴に行く機会はあると思いますが、
この街の『七夕祭り』は年に一度ですからね。
この機会を逃せば私もお嬢様と一緒にお祭りを楽しむ事が出来ませんので、そちらを優先する事に致しました。

夕立が降ってきたりして少々驚きましたが、きちんと傘を用意しておいたので無事にやり過ごす事も出来ましたし…。
それに、お嬢様とレイナさん、三姉妹さんの麗しい浴衣姿も堪能させて頂きました。(微笑)

お祭りにはお嬢様の学友の方々もいらしておりまして、中には初対面の方もおられて
楽しく会話しながらイベントや出店を楽しむ事が出来ました。

…こうしてまたアルバムに思い出のページが加わり、私としても嬉しい限りです。



509 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/22(Sat) 16:58
>>508(柚葉さん)

(横からすみません)

あらあらあら…、『アンナさんとマーニーさん』…、お噂はかねがね承っておりますが、その方たちの映画から>>501様は連想されたのでしょうか

わたくしが、夜のお空のお散歩をしておりました間に、柚葉さんと三姉妹ちゃんたちは一家団欒を楽しんでいらっしゃったのですね…
もう、なんだか妬けてしまいますわ

でも、そのような話を伺いますと、わたくしも遅ればせながらその映画を鑑賞したくなりました
一体どのような運命がお二人を襲ったものなのか、わたくし気になります
今度レンタルで見てみようかしら

でも、柚葉さんが力強く、わたくしたちはまだまこれから思い出を作っていけると仰って下さったのでホッといたしました
昨年、経観塚を訪れてから、二人のこれからの前途にいっそうの明るい望みを抱いていたのですもの
思い出は二人いなければ作れません
あの地へとわたくしをいざない、これ以上はないと思える希望の赤い糸を結んでくださった柚葉さんにわたくしも赤誠の心で応えてまいりとうございます

わたくしの家族の許へ、柚葉さんをお連れする…
それはわたくしとて望むことでございますが、あの城館には柚葉さんの『贄の血』に要らぬ思惑を抱いている者もおりますことは、哀しいですが事実でございます
城館へ柚葉さんをお連れすること、それはわたくしが守護の楯の立場をまっとうする確信を持ち得た時にこそ、実現いたしたいですわ

もっとも、お母様はご自分からこちらに訪ねていらっしゃっても不思議ではございませんが…

>それと…先日三姉妹さん達の分の水着も買いに行ったのですよ。

ふふふ…、三姉妹たち、みな真剣な面持ちで水着を選んでおりましたね
…次々に水着を試着して、柚葉さんの感想を聞きたがっていましたわ
柚葉さんに「可愛いですよ」と言ってもらいたい一心で、目を輝かせておりました
三人とも、柚葉さんが一番褒めてくださった水着を買い求めておりましたけれど、それからまた『誰が一番お姉さまの瞳に美しく見えるか』で火花を散らしていましたわね

そしてさらに、柚葉さんのための水着をそれぞれ選んで、試着を求めていましたわね
もう少し、主人であるわたくしの水着に関心を払っても、バチは当たりませんのに

でも、柚葉さんの仰るとおり『七夕祭り』に出かけて正解でしたわ…
ニュースでも、各地で熱中症患者が続出していたそうですし、わたくしはおろか、柚葉さんの健康に障りがあってはいけませもの

『七夕祭り』では、柚葉さんにわたくしのお友達を紹介できて嬉しゅうございました
お向かいの軽部様とハロウィンで打ち解けられて以来、他のクラスメイトの方も警戒を緩めてわたくしの傍に来てくださるようになりました
お蔭で、『七夕祭り』に一緒に繰り出すのに手を挙げてくださった方が幾人もいてくださって…

中には、小さな妹さんを連れて少し集合時間より遅れていらっしゃった方がいて、息せき切って
「悪い、妹の準備に手間取っちゃってさ…」
と言いかけましたら、その妹さんが真顔で
「え〜、違うもん。お母さんが『吸血鬼と一緒に歩いて回るなんて危ないわ!』って言ったら、お姉ちゃんと喧嘩になって、それで遅くなったんだもん。」
と仰って、ちょっと気まずい空気になりましたけれど、
そのクラスメイトの方が、
「あたしが良いって、言ってんだから全然かまわない。
 軽部ちゃんとカルミーニオさんの仲見てたら、あたしも一緒に遊びたいかなー、って思ったんだから。」
と仰って下さった時は、わたくし涙が出るほど嬉しかったですわ…

わたくしに人間のお友達が出来たこと、柚葉さんの仰るアルバムの中の思い出の1ページとなりました

柚葉さんが傍にいてくださったから、わたくしは知らず知らず人と関係を結んでいくことを、難しくとも決して焦ることなく続けてこれたのです
柚葉さんのほころんだその笑顔は、わたくしを力づけてくださる本物の宝物ですわ…


510 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/07/22(Sat) 21:14
面白い本やおすすめの本はありますか?
お二人とも古典や純文学、怪奇、ミステリなどジャンル問わず良い作品をたくさん知っていそうに見えますが

511 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/07/23(Sun) 18:48
経観塚帰省編 2日目』

>アーチェロお嬢様(>>502からの続きです)

今年も無事、オハシラサマへのご挨拶も終える事が出来ました。
午後は桂奈ちゃんも一緒に、商店街に参りましょう。
では、お車の準備が出来ましたのでどうぞお乗りください。

(駅近くの駐車場に車を止め、商店街へ)

それでは以前お話していた、この商店街名物のクレープ屋さんに案内しますね。
叔母とは親友でもあり、今は鬼斬りの師範代の女性ともこちらで親交を温められたとか。
その方も実は甘いもの好きという一面が見えて、より親しみが湧いたそうです。

あら…昼食後のデザートが欲しいという発想の方も多いようですね。
そこそこ、行列が出来ています。
でも叔母の学生の頃からの盛況ぶりは相変わらずで私としても嬉しい限りです。

では私はシンプルに苺とクリームのクレープを…。
お嬢様も皆さんも、お好きな物を頼んで下さい。
あら?桂奈ちゃん?いつも柚葉お姉ちゃんにお世話になっちゃって悪いから今日くらいは?
うふふ…遠慮する事は無いのよ。

なかなか私も、一年を通して桂奈ちゃんに会える機会が無いんだもの。
こうして会えた時くらいは、お姉ちゃんらしい事をさせて。(微笑)
私は一応、お仕事もしてるからね。

それに、お嬢様達に素敵なプレゼントを昨日くれたんだもの。
これ位じゃ足りないだろうけど、機会がある時はお礼をさせて。

(商店街を歩きながら)

お祭りを前にして、商店街でも福引きやセール、神社とは別の簡易的な出店の準備等で
色々と賑わっていますね。
でも…まだ日中ですからやはり暑いです。
あ、少し涼を取りつつ、有意義な時間を過ごせる場所があるんですよ。
父の仕事場でもある経観塚の、郷土歴史資料館に案内致します。

最近は近隣の小中学生を対象とした夏の体験学習のプログラムの作成で市役所に出向いており、
今は不在だと思いますが。

館内の広さはそれほどではないですが、この経観塚に纏わるオハシラサマの伝説や伝承に関する歴史的な史料の展示、
伝承の具体的な内容について知る事が出来るんです。

贄の血を狙っていた『主』と羽藤の家系の先祖でもある竹林の長者の姫との邂逅、
役行者及び観月の長老達と『主』との対峙等、絵画や古文書等で伝えられてきた伝承がここに…。
涼しくなるまで、ゆっくりと見て回りましょうか。

(見学終了後)

では、夕涼みも兼ねてまた商店街を見て回りましょう。
買い物は昨日済ませましたので、具体的に買って帰る必要なものはそれほど無いと思いますが…。
あ、三姉妹さんも桂奈ちゃんも、何か必要なものがありましたら遠慮なく今の内に仰って下さいね。

この懐かしい商店街の、夕方の雰囲気が昔から好きなんです。
お嬢様の街でも、そして京都でも…。
そして今年はお嬢様とお屋敷の皆さんも一緒に歩く事が出来て、幸せです…。

512 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/07/23(Sun) 19:18
いよいよ、学生は長期休暇の時期ですね。
私も先日大学の試験を終え、長期休暇に入りました。
時間のある日は、のんびりと読書を勤しむ事が出来そうですね。
では、私のお薦めの本を紹介させて頂きます。

女性の方の作品ですと、上橋菜穂子さんのシリーズです。
近年、アニメやドラマ化もされているので知っておられる方も多いでしょう。
「守り人」や「獣の奏者」「鹿の王」等のシリーズは長期休暇を過ごされるお子さんが居られる方には是非お薦めします。
ゲームとは違う、本当に素晴らしい世界へと読む方を案内して下さるでしょう。

長編のシリーズよりもコンパクトなものが読みたいという方には同じ上橋菜穂子さんの作品で「狐笛のかなた」を
お薦めします。上記のシリーズが日本以外のアジア的な雰囲気の国が舞台となっているのに対し、
こちらの作品は日本の風景を舞台にした作品なんです。
メディア展開はされていないものの、舞台劇になっているそうなので機会があれば是非見てみたいです。
本当に心に染み渡るような内容の作品で…上橋菜穂子さんの作品の中でも一、二を争う位好きなんです。

歴史好きな方向けの作品でしたら、吉村昭氏の作品をお薦めします。
「天狗騒乱」「生麦事件」「彰義隊」等の幕末ものや「ポーツマスの旗」「ニコライ遭難」などの明治を扱ったもの、
夏休み中に日本人であれば誰しも意識する、かつての戦争を回顧する作品としては「零式戦闘機」「大本営が震えた日」、
そして夏休みの終わりと共にやってくる「防災」を意識するものとしては「関東大震災」「三陸海岸大津波」等でしょうか。

父の影響を受けて呼んだ作品なのですが、徹底的に事実を追求した史実ドキュメントともいえる作品が多く
執筆に当たって緻密な取材を続けてきた吉村氏の姿勢には凄みを感じましたね。

その他娯楽小説としては、阿佐田哲也氏のシリーズです。こちらは男性向きですね。
こちらも父の書斎にあったものを読んだのが切っ掛けなんですが、「麻雀放浪記」は
20年近く前に阿佐田氏自身をモチーフにしたキャラクターの方が主人公の漫画、アニメなどがヒットしたそうで、
これをきっかけに麻雀を覚えたり、阿佐田哲也氏の作品に触れた方も多いのではないでしょうか?
…友人には、「女の子にしては珍しいの読んでるね」と言われましたけど。

ギャンブルを題材にした手に汗握る勝負や駆け引き、その中で繰り広げられる「アウトロー」と呼ばれる方々の人生の悲哀や
賭け事を通じて伝わってくる人生訓的なもの…。
一癖も二癖もあるアウトローの方々の人生模様を楽しめると思います。

私自身はギャンブルに一切縁は有りませんが、阿佐田氏の作品を読むと男性が何故「アウトロー」、「ならず者」と呼ばれる人々に
どこか憧れを抱いてしまうのかが分かる気がしますね。
…そのような方とお付き合いするのは、私としてはご遠慮させて頂きたいですが。(汗)

た・だ・し、同時にギャンブルは家族、家庭の崩壊に容易に繋がる原因となり得る事もよく伝わってきます。
読み物の世界の中だけで楽しむ事にして、現実の世界では触れない方がよろしいかと。(汗)

とりあえず、こんな所でしょうか。
御自身で選んでみるのも良し、お気に召されましたら家族や友人に薦めるも良し。
これから始まる夏の一時において、素敵な時間を本と共に過ごして下さいね。

513 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/07/23(Sun) 20:36
すみません、>>512は、>>510への返信です。
記入を忘れてすみませんでした。

514 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/26(Wed) 22:29
>>510

あらあらあら…、申し訳ありませんがちょっと買いかぶられてしまったでしょうか
わたくし、恥ずかしながらかなりの…『読み無精』なのですよ
薔薇の紅茶をいただきながら、ゆっくりと書物を紐解いて行く…、そんなひと時は大好きなのですが、能天気な昼行燈はいつしかうつらうつら…

いえ、以前学校で少しは日本文学を存じているところをアピールしたくて、漱石、鴎外、芥川、などと言った方々の代表作の話を皆さんにお話ししてみたのですが、あまり芳しい反応をいただけなかったのです

それでわたくしも考えをあらためまして、現代文芸にも押っ取り刀で手を染めているわけですが
今こうして手にしておりますのは、お向かいにお住いのクラスメイトの方が貸してくださった、『碓氷優佳シリーズ』というミステリーシリーズの第4作目『わたしたちが少女と呼ばれていた頃』でございます
時系列的には一番古い物語だそうで、それで最初に読み始めたのです

はい、わたくし『ナルニア国』シリーズも『魔術師のおい』から読み始めた口で、発表順より時系列順で読む癖がございまして

ガールミーツガールを通じて描かれるミステリーという構成がわたくしには魅惑的ですわ
上杉小春さん…この方に同化して、碓氷優佳さん、この方のちょっとキャラクターに徐々に触れていくのが楽しゅうございます

今は恥ずかしながら『積ん読』状態のビブリア古書堂の栞子さんのところへも、また訪れてみたくなってきました

そうそう、先ほど申しました近代日本文学の話をした際にクラスメイトの一人が貸してくださったご本が、こちらの『国語教科書の闇』でございますわ
こちらも並行して読んでいるのですが、なるほど、近代文学とてその扱われ方について、自分の目で自覚的に捉えなおしてみる精神の在り方が必要と感じましたわね
『羅生門』『こころ』『舞姫』『山月記』が教科書の『定番四天王』と呼称するところから始まるクリティカルな考察は傾聴に値すると感じました
以前、丸谷才一氏の国語教科書批判の書籍『日本語のために』『桜もさよならも日本語』を拝読して目から鱗の思いでしたが、それに優るとも劣らぬ新鮮な思いがいたしました

そうそう、それとこちらは、またあ別の友人の方…以前クラスで文化祭の出し物として『吸血鬼カーミラ』を上演することを提案した方からお借りしたものです
『萌える!ヴァンパイア事典』…
いえ、わたくしが読みたいといったわけではなくて、ちょっと強引に押し付けられたと申しますか
ある種のご趣味の方が、吸血鬼にどんな思い入れを持っておられるかその一端が知れたのは収穫でしょうか
それをわたくしに投影されても、困るのですけれど…


515 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/26(Wed) 22:35
訂正でございます

>上杉小春さん…この方に同化して、碓氷優佳さん、この方のちょっとキャラクターに徐々に触れていくのが楽しゅうございます

(誤)『この方のちょっとキャラクター』
(正)『この方のちょっと不思議なキャラクター』

失礼いたしました…

516 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/28(Fri) 23:17
>>511(柚葉さん)

商店街…、なかなか賑わっていますのね
地元の方が笑みを絶やすことなく、お店の人と親しく交わりながらお買い物をする…
そんな日常を見られるのは、とても大切なことだと日本に参って一層思うようになりましたわ
特に、経観塚のような…、なんともうしましょうか曰く因縁のある…そういう土地柄に於きましては、殊の外、人々の意気軒昂なのを目の当たりにしますと、『鬼』の我が身としましてはホッといたします

クレープ…、さっそく香ばしい匂いがお鼻をくすぐるのは、わたくしが食いしん坊になったからかしら?
鬼斬りの師範代を務められるような、日々心の内に戦いへの眼差し輝かされている方の心をも楽しませるのは、余程に美味しいことでしょう
こうして、行列に並ぶことにも胸を躍らされますわね

…ああ、美味しそう…、とても一つだけ選ぶなど無理でございます
ここは、『キャラメルバナナストロベリー』と『抹茶黒蜜きなこバニラ』の二つを買って、どなたか味見してみたい方とお互いシェアさせていただければ、と存じます…
いかがでございますか?桂奈様、それに、桂奈様の陰にいらっしゃるノゾミ様も、試食してご覧になりませんか…?

桂奈様には、素敵な浴衣を作っていただいたのに、何のお返しも出来ておりません
何か少しでもお返しできたらと…

>父の仕事場でもある経観塚の、郷土歴史資料館に案内致します。

あらあらあら…、お父上のお仕事の場所に案内していただけるのですか?
それも郷土歴史資料館ですか、素敵ですわね…
日本には津々浦々、神々あり、妖あり、人との交わりあり、多くの歴史の記憶が積み重なっておりますもの
この経観塚ではなおひと際の奥深い歴史があることでしょう
楽しみでございます

あら…、お父様はご不在なのですか?それは残念ですね
ですが、子どもたちを相手に体験学習のご指導をされているのでしたら、きっと子供たちの心に忘れ得ぬ夏の思い出を作って上げていることでしょうね

子どもたちにとって、自分が生かされているという、生地との良縁を自覚することはとても良いことと存じますわ
それが、オハシラサマという、いつ何時その生きた御心に触れ、手を差し伸べてくださるかもしれない御方との絆を感じることが出来るなんて、なんて素敵なことでしょう…

オハシラサマとの縁が脈々と受け継がれていければこそ、この経観塚の地はこ子に根を下ろした人々に光と平安とをもたらし続けてくれるのでしょうね…

夕涼み…、商店街のそぞろ歩き、親しい方と集って歩けば心は弾んでしかも穏やか…
柚葉さんの浴衣姿を眺めれば、これすなわち眼福と申すものでございましょう…

どうかこの穏やかな日々がいつまでも続いてくれますように…


517 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/07/30(Sun) 06:41
アーケロ?

518 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/30(Sun) 13:48
>>517

あらあら、うふふ…
わたくしは、アーチェロでございますよ、アーチェロ・カルミーニオ

懐かしいですわね、そのお名前
わたくしがこちらの街の学校に編入しました時も、クラスメートの方から全く同じ間違われ方をしたのですよ

その方もおっしゃっていましたが、アーケロとは、『モンスターファーム』というテレビゲームに出てくるモンスターだそうですわね
見た目はタヌキの様でありながら、落ち着きがあってどっしりとした雰囲気から『仙人』と呼ばれていますが、いったん戦いに臨めば両腕からか強大なカギ爪を伸ばして敵を切り刻む、という剣呑なキャラクターだそうですね

…わたくしもその気になれば爪を伸ばして敵への攻撃に用いることが出来ないことはございませんが、そんな物騒な闘いはご遠慮したいですわ
それに、コウモリやネコには化けたことがございますが、タヌキには未だかつて変化したことはございませんのよ


519 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/07/30(Sun) 18:48
それだけじゃない
お酒やタバコ使って戦うこともできるぞ
タバコ吹きかけたり酒飲んで火を噴いたり
そのままお酒で体力回復したり(たまに泥酔しちゃうけど…)

520 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/07/30(Sun) 19:14
男の娘についてどう思いますか?

521 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/07/31(Mon) 16:09
>>519

そうそう、クラスメイトの方はそんなこともおっしゃっていましたね
お酒を飲んで火を噴きかけるだなんて、昔故郷の領地に来た旅芸人の見せてくれた大道芸を思い出しますわね
ですが、そうした攻撃を何時でもできるようにするためには、何時もお酒やたばこを用意しておかないといけませんでしょう
お金もかかりましょうし、なかなかストックを切らさずにおく、というのは大変そうですわね

それに、いかにモンスターであろうと、お酒を飲み過ぎて泥酔、だなんていろんな意味で危ないです
日本の龍族のモンスターでいらっしゃる八岐大蛇(ヤマタノオロチ)様も、お酒を飲み過ぎて酔い潰れてしまったところを討ち取られたと承っております
それでなくても、アルコールに溺れるのは体に良くありません
『お酒は飲んでも飲まれるな』という警句を進呈したいですわね

わたくしもモンスターゆえ、自分の力を過信して身を亡ぼすことの無いように気を付けようと思っておりますわ


>>520

『男の娘』ですか…、何だか唐突ですのね
なぜに、それをわたくしにお聞きになるのでしょうか?

もしや、わたくしの年の離れた弟が、城中で『男の娘』扱いされていたのをご存じ…とか、そういうことはないでしょうね?
ああ、自分で白状してしまいましたわ

はい、姉のわたくしが申すのもなんですが、とても華奢で顔だちの整った弟で、それがゆえに姉たち…と言ってもわたくしにとっては妹たちですが、その姉たちからいろいろ女性のドレスを着せられていましたのよ
そんなことがかれこれ30年ほど続いていたでしょうか…
わたくしも、『本人が嫌がっていることはおよしなさい』と事あるごとに注意していたのですよ
そういえば、わたくしが出奔してきてしまって、弟は大丈夫かしら…

いえ、家庭内の話ばかりして申し訳ございません
日本に参ってからは、二次元でそんなキャラクターが大勢いると聞いておりますし、クラスメイトの方に関連本を見せていただきました
確かに、『可愛い』と思うキャラクターも大勢いますが、たいていの男の娘さんは、何か已むを得ざる事情により不本意ながら女装をしたり友人たちに愛でられたりしておりますので、見ていて気の毒ですわね
でも、少なからぬキャラクターは、理不尽な状況にも関わらず、自分の芯というものをしっかり持っていて、自分の望みや友愛のため、獅子奮迅の雄雄しい活躍をするということも聞いております
そんな、美しさと強さを兼ね備えたキャラクターにはわたくしも大いに魅了されると存じますわ

もちろん、他人に強制されてではなく、自分らしい在り方を追い求めて男の娘として生きている三次元の方も、それが伸びやかな自然体の姿であれば素敵であることでしょう
そういう方に直接お目にかかったことはございませんけれど…

『男の娘』…、日本人はとても面白い言葉を創られるものですね
ちなみに、わたくしが二次元で見た好きな言葉と申しますと、『婦〜婦』ですわね
女性の方が、パートナーとして信じ合い助け合う様を形容する言葉だとか
もっとも、千葉県のN市のローカルアイドルの方が創ったものの、あまり普及していないそうですが…


522 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/08/01(Tue) 20:39
>>520

見た目が女の子のような雰囲気の、可愛らしい男の子という事ですか?
昨今はそういうキャラクターも多いみたいですね。
女性の立場としては歓迎ですけど、女装までしてしまってるとなれば流石に引いてしまうかも。(汗)
せめて服装だけは、違和感のないものにした方がよろしいかと。

男性の立場であれば、最初一目で女の子だと思ったのに同性だと分かった途端、夢が打ち砕かれそうですね。(溜息)

>>521 アーチェロお嬢様

あら、お嬢様には弟さんがいらっしゃったのですね。
私は一人っ子でしたから、そのような関係には憧れてしまいます。
妹代わりとして桂奈ちゃんがいましたけど、異性の兄弟はいませんでしたから。

大学の友人にも弟のいる子がいるんですが、今でこそ落ち着いているものの
その子も小さい頃はやんちゃで手を焼かされたと聞いています。

ふふっ…。私ならお菓子を作ってあげたり、遊びに連れていってあげたり…。
想像してみると、とても楽しそうですね。

そして、小さい頃は後ろからくっついてきても、成長するに従って世話を焼かれるのを恥ずかしいと感じたり
同性の子達との関係を大事にするようになったりして、「成長」と見る反面、
「姉離れ」というものに寂しさを感じたりもするんでしょうね…。

出来れば、家で一緒に居る時位は世話を焼かせてくれる事を受け入れてほしいと思うのかな。
あらすみません…弟がいるわけじゃないのに私ったら色々と想像してしまって…。(照)

>はい、姉のわたくしが申すのもなんですが、とても華奢で顔だちの整った弟で、それがゆえに姉たち…と言ってもわたくしにとっては妹たちですが、その姉たちからいろいろ女性のドレスを着せられていましたのよ

あらら…。きっとお嬢様のお姉さん達、弟さんが可愛くて仕方が無かったんですね。
ですから、そのように庇って下さるお姉さんであるお嬢様の存在はさぞや頼もしかった事でしょう。

でも、そのような本人の意に反する事をさせられるのは男性としてはプライドが傷つく事でしょうね…。
父は物静かな方ですけど、趣味にしていた映画のジャンル等から内面は「漢らしさ」というものに拘りが強く、そういう雰囲気の役者さん達に対する憧れが強い人ですから
同じ男性の方のアイデンティティーとしては、屈辱と感じるのは無理も無いでしょう。(汗)

お姉さん達の愛情表現だとは弟さんも分かっていらっしゃるでしょうし、
普段から可愛がってもらって愛情を注がれているのも分かっているとしても、
理性的に、常識的に考えて受け入れろと言われても無理があったでしょうね…。(苦笑)

523 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/08/01(Tue) 20:51
>>514 (アーチェロお嬢様)

>ここは、『キャラメルバナナストロベリー』と『抹茶黒蜜きなこバニラ』の二つを買って、どなたか味見してみたい方とお互いシェアさせていただければ、と存じます…
いかがでございますか?桂奈様、それに、桂奈様の陰にいらっしゃるノゾミ様も、試食してご覧になりませんか…?

あら…桂奈ちゃんの好きな『抹茶黒蜜きなこバニラ』をお選びになるとは…。
桂奈ちゃんですけど、お母さん譲りで和風の味がお好きなのですよ。
勿論、洋風の味も大好きですが。

…お嬢様、本当にありがとうございます。
では本格的なお礼の機会は、お祭り本番という事で。

(ノゾミ)

お気遣いありがとう、アーチェロ。
…でも私は鬼だから、血以外のものは口にしなくてよ。
それよりも、この暑さと日射しは鬼の身である私には堪えるわ…。
少し、場所を移ってもらえないかしら?

(桂奈)
あわわ、ノゾミちゃんゴメン!
後で血をあげるから…お姉ちゃん、アーチェロさん、そろそろ場所を変えない?
でも美味しかった〜♪
やっぱり経観塚に来たら、温泉と並んでこの場所に来たいって思うんだ。
アーチェロさん、ご馳走様でした。本当に有難う!

ふふっ…。甘いもので表情が綻んでしまうのは、女の子であれば誰でも同じですね。
三姉妹さん達も、本当に嬉しそう…。
レイナさんも、どうやら満更ではなさそうですね。

(この後、経観塚歴史資料館に足を運びました。)

>日本には津々浦々、神々あり、妖あり、人との交わりあり、多くの歴史の記憶が積み重なっておりますもの
この経観塚ではなおひと際の奥深い歴史があることでしょう

かつて描かれた、『主』と『竹林の長者の姫』の邂逅…。
見目麗しい姫と精悍な顔つきの荒神との邂逅の絵は、やはり訪れる方の目を引く史料なのですよ。

…ただ、姫を『主』が一人の殿方として見染められたのならロマンチックなものとして受け止められて良かったのですけれど、
『主』の狙いは、『贄の血』を手に入れ、この国の神々と人々に荒ぶり災いを為す事でしたから…。
故に、その身を封じられる事になった訳ですが。

実は幼い頃のサクヤさん、この姫をとても慕っていたそうです。
この地に住まう人々の為、その身を捧げる決意をした姫を幼いサクヤさんは泣きながら引きとめたそうです。
そしてサクヤさんは、千と数百年という年月を経ても切れない『アカイイト』で結ばれて、今も尚私達の一族を守り続けている…。

そして今度は、お嬢様が私達の一族と『アカイイト』を結んで、新たな時を紡いでいく番なのかも知れませんね。(微笑)

>夕涼み…、商店街のそぞろ歩き、親しい方と集って歩けば心は弾んでしかも穏やか…
柚葉さんの浴衣姿を眺めれば、これすなわち眼福と申すものでございましょう…

ふふっ、そしてそれはいよいよ、明日なのですね。
明日の昼過ぎから商店街の福引なども始まるのですよ。
商店街の賑わいを楽しんだ後、夜のお祭りを共に楽しみましょう。


524 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/08/03(Thu) 08:47
>わたくしの年の離れた弟が、城中で『男の娘』扱いされていたのをご存じ…
なにそれ見てみたい!ちなみにいくつよ?(人間換算で)

525 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2017/08/04(Fri) 20:32
コウモリに変身して空飛んだり出来る人?

526 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/08/05(Sat) 00:11
>>524

あらら…随分と期待に満ちた目をしていらっしゃいますね。(汗)
きっと、それはそれは可愛らしい方なのでしょうね。
お嬢様の血筋の方であれば、尚更…。

お姉さん達に対しては甘え上手なのかしら?それとも甘え下手なのかしら?
もしお会いできる機会があれば、誠心誠意お世話させて頂きますね。(微笑)

その例の場面に遭遇したら、お止めするべきなのかしら?
まあ、様子を見て考える事に致しましょう。

>>525

はい、お嬢様は蝙蝠や黒猫といった動物に御自身の姿を変える能力をおもちでいらっしゃいます。
生憎、私がその様子を拝見したのは一度きりですが…。猫の姿に…。

私も小動物には目が無い方ですけど、流石にお仕えする身ですからペットを愛でるかのような振る舞いをするわけには参りませんね。(苦笑)

故郷のイタリアの城館では、蝙蝠や黒猫に姿を変えてお忍びで町へお出掛けになっていたそうです。
お城のお世話係の方に、連れ戻されてしまった事も多々あるそうですが…。(汗)

どちらかと言うとお嬢様は、蝙蝠そのものに姿を変えるよりも
蝙蝠の翼を広げて空中散歩を楽しまれる方が多いのですよ。

私も何度かお連れ頂いて…それは素敵な体験でした。(微笑)


527 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/08/05(Sat) 13:09
>>522(柚葉さん)

>あら、お嬢様には弟さんがいらっしゃったのですね。

はい、妹も弟もおりますわ
どの子もわたくしにはとても愛しい者たちでございます
ですが、かの弟は幼い頃より蒲柳の質だったものですから、特に気にかけてまいりましたの

桂奈様…、昨年経観塚でお会いしましたわね
あの方に作っていただいた浴衣を着て、今年も七夕祭りに繰り出しまして、お友達の注目をいただきましたこと、恥ずかしくも楽しいひと時でしたわ

たしか、桂奈様はヒーリングのお力には恵まれたかったため、柚葉さんが御守りの力を補ってあげていたとのお話でしたかしら
柚葉さんにとっては妹のような御方、さぞ愛しく心に懸けてこられたことでしょうね
わたくしが弟を想いましたように…

本当に柚葉さんの想像されたような弟との楽しい時間を過ごしてまいりましたわ
お菓子を一緒に作って、失敗してクリームだらけになったこともありました
遊びに連れていく…そう、お空のお散歩をよく一緒にいたしましたし、わたくしが昼間も起き出して領民の子どもたちのところに遊びに行っているのを知ると、あの子も起き出して付いて来たり
おかげで弟付きのメイドさんからは、
『姫様のせいで、坊ちゃままで昼日中から遊び歩く不良になってしまった』
とジト目で恨み言を言われましたわね

ですが、今申しました通り幼い頃はやんちゃな割には体があまり丈夫ではなかったので、気がかりでございました
献血係の人間の方から血をいただくお食事が時々受け付けず、元気のないときもありましたの
そういう時は、折りを見てわたくしのうなじより吸血させてあげましたわ
わたくしの血は相性が良かったようです
そういえば、最初は幼子にそうするように、ギュッと抱きしめてあげて、胸元に噛みつくよう促したのですが、
『そんな赤ん坊みたいな扱いは嫌だ』
と言われてしまいましたわね…
もう、甘えっ子のくせに意地っ張りなんですから…

そして、柚葉さんの仰るようにだんだんと『姉離れ』していきますのは、頼もしくもあり寂しくもありましたわ
わたくしのベッド − 棺桶は窮屈なので天蓋付きの普通のベッドでしたわ − で、本を読んであげたりすることも出来なくなってしまいました…

でも、華奢で愛らしい姿はあまり変わりませんでしたので、その後も妹たちには格好の『着せ替え人形』にされ続けていましたわ
はい、わたくしが出奔する頃も相も変わらず、でしたわね

>でも、そのような本人の意に反する事をさせられるのは男性としてはプライドが傷つく事でしょうね…。

ええ、ですからわたくしも口を酸っぱくして妹たちを嗜めたのですが、それがまたわたくしに守護されている、ということで弟の苦しみとなっていたのでしょう
一時期は、敢えてわたくしとの接触を拒むような態度を再三取っておりましたわ
いわば反抗期だったのでしょうね
母がしばしば城を出て不在にしておりましたので、わたくしが知らず知らず母代わりになっていたのだと今は思い当たります
あの子も男子としての自覚が育っていくなら、これからは素直に受け入れてあげようと思いますわ

>父は物静かな方ですけど、趣味にしていた映画のジャンル等から内面は「漢らしさ」というものに拘りが強く、そういう雰囲気の役者さん達に対する憧れが強い人ですから

そうそう、京都(>>348)でお伺いしましたわね
それに書斎には『麻雀放浪記』がございますとかで、アウトローの方の姿に惹かれていらっしゃるとか
弟が日本に来たら、『漢らしさ』を教授してあげてくださると嬉しいですわ
柚葉さんのお父様でしたら、あの子の女装をご覧になってもぐらついたりなさらないでしょうから
そうそう、妹たちったら、わたくしが歓ぶと思って、弟に和服…藤純子様の如き往年の任侠映画のヒロインの如き衣装を着せたこともあるのですよ…

いえいえ、もちろんそれを見てわたくしが相好を崩す、などということは、全くございませんでしたのよ?


528 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/08/05(Sat) 16:09
>>523(柚葉さん)

あらあらあら、桂奈さんがお好きなメニューで良かったですわ
お母様譲り?では、桂様も和風がお好きでいらっしゃるのですね?
次の機会がございましたら、桂様ともシェアを試みてみましょう

柚葉さんも如何です?
二つのどちらでもけっこうですわ、堪能してくださいませ

>…でも私は鬼だから、血以外のものは口にしなくてよ。
>それよりも、この暑さと日射しは鬼の身である私には堪えるわ…。

ああっ!?
…申し訳ございません、申し訳ございませんでした
うっかりしておりましたわ

人との交わりに慣れてまいったからと言って、同族の方への気遣いを怠るなど、まことに迂闊の極みでした
何とぞお許しくださいませ
ささ、わたくしの日傘に入ってくださいまし
急いで日陰に参りましょう

お詫びに少しばかりわたくしの血を差し上げたく存じます
普段とは違った趣きで…

ソフィー・トワイライトという方をご存じでいらっしゃいますか?
とある街に人間の女性と一緒に暮らしている同族の方ですのよ
あの方に倣って趣向の変わったお食事をなさってみませんか?
食器を変えて、血をホットでスープ風にしたり紅茶風、珈琲風…
冷やしてジョッキや瓶で、夏は凍らせてアイスに、冬は徳利で温めて熱燗風に…
たまには桂奈様以外の血を味わってご覧になるのも、宜しいのではございませんか?

>アーチェロさん、ご馳走様でした。本当に有難う!

いえいえ、こうして美味しいものを分け合って食する…
お友達同士のおつき合いらしくて、とても楽しゅうございますわ
どうもありがとうございます…

三姉妹たちやレイナさんもクレープを堪能できたかしら?
それぞれのクレープをシェアしていたようで、本当に微笑ましいですわ

>かつて描かれた、『主』と『竹林の長者の姫』の邂逅…。
>見目麗しい姫と精悍な顔つきの荒神との邂逅の絵は、やはり訪れる方の目を引く史料なのですよ。

日本には、人間と異種族との出会いの物語がいろいろございますわね
ですが、その多くが悲しい別れを以て終わってしまった…
葛の葉、蛇女房、雪女郎…
しかし、その中にすら互いに惹かれ合い、想い合う、魂の軌跡が認められるのが嬉しかったのですが

この資料館で伝えられる物語はあまりに無念でございますわ
姫様の想いを裏切り、ただ『贄の血』のみを、それも世に災いをもたらすために手に入れようと画策した『主』様の所業は断じて赦されるものではございません
この身の内に宿りました『贄の血』が凍えるかのような、やりきれない思いでいっぱいでございます

『竹林の長者の姫』…、その方が先々代のオハシラサマになるのかしら?
その姫様がサクヤ様と縁を得られたのはまことに宜しゅうございました
この経観塚の地が、今のようにあるのはその方とサクヤ様との出会いのお蔭
『贄の血』が護られてきたのも、その方のお陰とあれば、その姫様こそ千代八千代にも及ぶ幸せを手にしていただきたいですわ

>そして今度は、お嬢様が私達の一族と『アカイイト』を結んで、新たな時を紡いでいく番なのかも知れませんね。(微笑)

ええ、人と妖との邂逅が幸せへと繋がるものであるように、わたくしも微力を以て姫様の慈しみに応えていきたいです…

明日も商店街は賑わうのですね
そして夜のお祭り…、どんなものがわたくしたちを迎えてくれるのでしょう…


529 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2017/08/05(Sat) 17:06
>>524
>>526(柚葉さん)

>なにそれ見てみたい!

な、なんなのでしょう?
ずい分と興味を惹かれているご様子ですが
人間換算でございますか?
そうですね、13,4歳といったところでございましょうか
わが校に付設の中学校の生徒さんたちの見た目の姿ともだいたい同じくらいでございますし
もっとも、それらの生徒さんの中に置きますとかなり細身で、背丈は低い方かと思います
顔の位置が、ちょうどわたくしの胸のあたりになりますかしら
細身で肩幅も無くて…
声変わりは未だしておりませんで、良く通るボーイ・ソプラノでございます

ああ…、
あの子にはまた怒られるかもしれませんが、傍に居ましたら壊れ物のように感じてしまって、またあれこれと世話を焼いてしまいそうですわ…

>もしお会いできる機会があれば、誠心誠意お世話させて頂きますね。(微笑)

ううう…、今は柚葉さんがいらっしゃるから、弟もすっかり柚葉さんになびいてしまうかもしれませんわ
そして、すっかり甘え上手になってしまうかもしれません

わたくしにとりましては、別に甘え上手というわけではなくて、可愛い弟ゆえこちらからすぐに世話をしてしまいましたけれど
弟が柚葉さんを慕うようになれば、わたくしこそ『弟離れ』の時を迎えることになるのかも知れませんわ…


>>525

はい、コウモリに変身して空を飛ぶことも出来ましてよ
柚葉さんが仰っているように、この姿のままで翼を出して空を飛ぶことが出来ますけれども
コウモリになるとすれば、本物のコウモリさんたちと交流するときですわ
我が家の三姉妹たちの本性はコウモリですから、ご近所の同族の方と仲良くなれているか、親代わりの身としては親しくさせていただきたいのですよ

一般市民の方はあまり気に留めていらっしゃらないようですが、日本の市街地でも夕暮れ時の空を見ますと、しばしばコウモリさんが飛んでいるのを見かけることができますわ
パタパタと翼をはばたかせてお空をゆく様は可愛らしいですよ

ちなみに、翼があることの便利な点がもう一つ
にわか雨の時に、傘代わりに広げて体を濡らすのを防げることですね
もちろん翼も体の一部なので、あまり冷やすのは良くないのですが
同じように雨にたたられた家族やクラスメイトの方に差し掛けてあげられる、
そのことがとても嬉しゅうございますわ


530 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2017/08/06(Sun) 01:12
>>527 アーチェロお嬢様

>本当に柚葉さんの想像されたような弟との楽しい時間を過ごしてまいりましたわ

まあ、それは嬉しいですね。
男の子の御兄弟の“姉”としてのお嬢様、それは素敵なお姉さんであられた事でしょう。
ふふっ…時々意地っ張りになってしまう一面…それもまた可愛い一面でしょう。

>母がしばしば城を出て不在にしておりましたので、わたくしが知らず知らず母代わりになっていたのだと今は思い当たります

無論お嬢様のお母様も、一緒に過ごされる時は惜しみない愛情を注いでおられた事でしょう。
ですが、姉であり母としての役割も果たされていたお嬢様の愛情はこの先もずっと弟さんには大切なものとして
心の内にあり続ける事でしょうね。

それでも異性であるが故の葛藤は、成長していく上で避けられないものなのですね。
時が経ち、一人前になられて落ち着いた時にはきっとあの頃の思い出をしみじみと語って下さる事でしょう。

>それに書斎には『麻雀放浪記』がございますとかで、アウトローの方の姿に惹かれていらっしゃるとか
弟が日本に来たら、『漢らしさ』を教授してあげてくださると嬉しいですわ

もしお嬢様のように日本の文化的なものに興味がお有りでしたら、一度ご覧になって頂くのもよろしいかも知れませんね。
そういえば私、ある程度分別が付く年齢になってきた時に映画を見ていた父に、

「私、高倉健さんみたいな人なら良いけど菅原文太さんみたいな人は嫌だな。
(あくまでも映画の中で演じている役柄についての事で、菅原氏を否定していた訳ではありません)
何で悪い人しか出てこないような映画が好きなの?」

と聞きましたら、

「男の人はね、何処かそういう人達に憧れてしまう部分を誰でも持っているんだよ。
勿論、やって良い事と悪い事の区別を付けた上での話だけどね。
そうでなければ、お母さんみたいな人が結婚なんてしてくれないよ。」

と語ってくれたんです。
普段から真面目で物静かな印象が強いだけに、心の中でアウトロー的な世界への憧れや
映画や文献等から分かるそのような世界への理解も深かったようですね。
家庭でも職場でもきちんとしていて尊敬できる父ですから、物事の分別を踏まえた上で
色々と語って下さると思います。

…余談ですけど、「麻雀放浪記」の作者の阿佐田氏は自分の小説の影響を受けて
自分も真似をして麻雀賭博で生きていこうとして、身を持ち崩した若者が多くいた事を聞いて胸を痛めたとか。
そのため、その道の「プロ」を育成し彼らが食べていけるような土壌作りに御力を注いだそうです。
「物事の分別」はきちんと付けねばならないという事ですね…。

>そうそう、妹たちったら、わたくしが歓ぶと思って、弟に和服…藤純子様の如き往年の任侠映画のヒロインの如き衣装を着せたこともあるのですよ…

…流石にそれは、唐突には無理があったのでは…。(汗)
あのシリーズも確か父が見ていた記憶がありますね。
確かその時は、母も一緒にお茶を飲みながら見ていた覚えが。

でも和服に慣れておられるお嬢様でしたら…。(照)

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