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【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ五

1 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/01/04(Tue) 07:59
皆々様、新年おめでとうございます。
厳寒の候、どうぞお体ご自愛下さいませ。

わたくし、イタリアより参りました吸血鬼のアーチェロ・カルミーニオと申します。
お蔭をもちましてこの度、ここに新館ノ五を立てさせていただきました。
何卒よろしくお願いいたします。

(過去スレ)
【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ壱
http://www.10ch.tv/bbs/test/read.cgi?bbs=narikiri&key=461367355
【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ弐
http://www.10ch.tv/bbs/test/read.cgi?bbs=narikiri&key=478946904
【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ参
http://www.10ch.tv/bbs/test/read.cgi?bbs=narikiri&key=519003578
【オリジナル】異国小路の吸血姫 新館ノ四
http://www.10ch.tv/bbs/test/read.cgi?bbs=narikiri&key=593906122

まずは、自己紹介させていただきます。

名前:アーチェロ・ディ・カルミーニオ=ミズリーナ
   普段はアーチェロ(名前)・カルミーニオ(姓)と名乗っています。
性別:女性
年齢:565歳
   なお、ここでは年を経ても年齢は固定されています。
   長期連載されている日常系の作品と同じように考えて頂ければ幸いです。
容姿:身長168cm。体重0〜53kg(『実在のレベル』を変えることで体重も増減するのです)。
   B85. W55. H82。
   髪型はストレートロングの銀髪です。
   日本で『外人』とよく言われますところの西洋白人の容貌です。
   口内に鋭利な牙があり、必要に応じて背中よりコウモリ型の翼を出すことがございます。
好きなもの:家族・友人 お昼寝 甘酒
嫌いなもの:家族・友人に仇なす者 流血沙汰
その他自己紹介:
   中部イタリアに領地をたまわる侯爵家にて生まれ育った吸血鬼の小娘でございます。
   もともと領地の人間に興味を持ち、恐れられるのも省みず仲良くなりたい想いで過ごした数百年を
   経て、伝え聞く日本国、人と神々と妖(あやかし)が共に在るこの国への憧れを募らせて、一族
   郎党の制止を振り切ってこの地へ参りました。
   今はこの緑豊かな地方にて古き屋敷に家族とともに住み、ご近所の方々とおつき合いさせて
   いただいています。

以下、お願い申し上げます。

・ご近所同士、マナーをお守りください。
・セクハラや猥談、誹謗中傷はお控えください。
・名無しさん同士で過度に話し込むのもお控えください。
・その他、荒らしや迷惑行為に該当するような言動はお慎みください。
・初めていらっしゃるキャラハンの方は以下の各項目をご記入ください。
名前:
性別:
年齢:
容姿:
好きなもの:
嫌いなもの:
その他自己紹介:(何かあれば)


237 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/07/13(Wed) 11:56
>>230(柚葉さん)(続きです。)

…お母様、画家のお嬢様、いつの間にこちらに?

「あんたが『胸の高鳴りが抑えられないわ。』って言ったあたりからだけどぉ?」

ほとんど初めっからじゃないですか!
わたくしがこんなに長く気が付かなかったなんて、さては認識阻害の魔法を使っていらっしゃい
ましたね?

「申し遅れました。
 わたくし、この娘の母オルキデア・ディ・カルミーニオ=ミズリーナと申します。
 卒爾なる参上、どうかお許しくださいませ。
 恐れ入りますが、少々お耳を拝借してもよろしいですか?」

無視しないでくださいよ、あんな場面を盗み見られたのに…。

(母はわたくしをスルーして、娑伽羅龍女様に何か耳打ちをなさいます。)

「あんたと柚ちゃんは準備が色々あるでしょう?
 あたしらは龍女様と少しお話ししてるから、もうお行きなさいよぉ。」

…お母様と押し問答しても仕方なさそうですね。
では柚葉さん、少し不安が残りますが、わたくしたちは失礼させていただきましょう。

(翌日でございます)

>お嬢様、ダム湖へのドライブの際、朱瑠ちゃんからお力添えを頂く事になりました。

まあ、朱瑠様がですか?
それはありがたいですね。
そして久しぶりにお会いできるのが楽しみですわ。
最近はあちこちで朱乃様とおふたりでパフォーマーとして活躍されているとのこと、お忙しいよう
でご無沙汰していましたので。

>そして先程の商店街でのお買い物の際、お神酒に相応しいお酒が届いたと
>酒屋さんから連絡がありましたので、そちらも購入して参りました。

そうですか、それはありがたいですが、期待されていると思うと緊張してしまいますね。
ダム湖に雨を降らせる計画、お颯様にお話ししましたら商店街の話題になってしまいました。
お颯様も
「ほんの世間話のつもりで話したら、あっという間に広まっちまって申し訳ない。
 もちろんダメならダメで誰も責めたりしないから、気楽に行ってきてくれればいいからな。」
とおっしゃってくださいましたが、何とか成功裏に終わらせたいですわ。

>そしてお弁当は…。
>温度センサー付き大型保冷ボックスをご用意しましたので、
>そちらに人数分お作りしてお持ちしましょう。

はい、せっかくの家族総出、くわえてお母様方や久地崎様らも一緒なのです。
ピクニックとしてみんなで楽しんで参りたいですもの。
わたくしもお弁当作り、ご一緒に頑張らせてくださいませ。
善女龍王様のお好みも把握していただいたのですもの、きっと龍王様も喜んでくださることでしょ
う。

わたくしも、とても楽しみです…。

238 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/07/13(Wed) 18:40
>>234

いらっしゃいませ、お客様。
あら、拉麺の日というのは初耳です。
よくご存じですね、きっと拉麺が大好きでいらっしゃるのね。
それとも、もしかして商店街のラーメン店の方ですか?
この町の商店街は古くからあり、たくさんの小さな路地があって、未だ通ったことの無い場所も
ございます。
ふと見上げると細道の入り口に年季の入った看板、たとえば『仲見世』などといった看板がかかって
いて、狭い路の両側に小さなお店が並んでいる、そんな場所ですね。
拉麺はわたくしも好きですけれど、まだまだ未開拓の分野。
「拉麺の日」と伺って、俄然食したくなりました。
今度また商店街で隠れた名店を探してみるのも楽しそう。

ですが、今日はお家にある買い置きの袋麺を使って久しぶりに拉麺をいただきますわ。
よろしければお上がりになって、ご一緒に召し上がっていかれませんか?
夏野菜たっぷりの拉麺は、夏バテ対策にも大いに効果がございますわ。


239 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2022/07/16(Sat) 19:00
>>231(アーチェロお嬢様)

>今日はわたくしもメイドとして頑張らせていただきますので、どうか存分にこき使ってやってください
ませ。

うふふ、謙虚なお嬢様ならではの御言葉ですね。
ですが、私がおもてなしのお仕事が心から楽しいように、
お嬢様もお屋敷の皆とのお仕事を楽しんで下さる…。

本当に有難いし、よりお仕事が楽しくなって参ります。
それでは…今日は和風のメイド服にお着換えしましょう。
サライさんも、三女さんと同じサイズで間に合うと思います。

>あら、この「七夕永遠亭」というイラスト、銀髪と黒髪の二人のお嬢様がお話ししている様子が、なん
>だか我が家を思わせますね…。

はい、正面を向いている女の子で分かりました。
有名な作品の方ですね。
銀髪の方は何度か見た事がありますが、黒髪の方は初見です。
ふふっ、お嬢様、お仕事がし易いようにイラストの方と同じ三つ編みになさっては如何ですか?
私が直ぐに、整えて差し上げますわ。(微笑)

それでは私も、願い事を…。

『今年も一年、お嬢さまやお屋敷の皆様、絆を結んだ方々と健やかに過ごせますように』

『今後も素敵な方々と、良き絆を結べますように』

>それとね、私の名前は『結城玲子』よ。

それでは、改めて…。
玲子様、今宵はわざわざお出で下さり、有難うございます。
学校から離れられた事で、お身体は大事無いですか?
よろしければ、ヒーリングを…。

>先輩も、わたくしの魔素を媒介にしてくだされば、ご自身で念動力を発動させてで筆を動かしていた
>だけますよ。

(学校からお離れになる際に、きっとお嬢様が御力になって下さったのですね…。
ならば尚更、私本来のお役目を果たさねば…。)

>柚葉さんのご発案で鍾乳洞巡りを予定に組み込んで正解でしたわね。

はい、星見台からの光景と共に、ここもまた『社交部』の皆様の
素敵な思い出として心に刻まれる事でしょう。
普通の人間である私もこうして身体に力が満ちてくるように、
皆様も暑さによる疲れが癒されていくようですね。

>これは、お一人当たりの時間に上限を設けませんと、柚葉さんが疲れておしまいになりますわ。

はい、それでは三姉妹さんにも御力を借りますね。
少し、お手を出して頂けますか。
(三姉妹さんの手に、少しヒーリングの力を移しました)

この場所であるからこそ可能となりました、ヒーリングの応用です。
それでは皆様、休憩用の椅子へ…。
どうぞ、肩の力を抜いて…。
(この後、お出で下さった方々に癒しの時間を過ごして頂きました。)

240 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2022/07/16(Sat) 19:30
>>232

>お母様が画家のお嬢様の口元を拭ってくださっていますが、もう限界ですわね。
>では、今より宴の開幕でございます。

うふふ、そこまで期待して下さっているかと思うと、頑張った甲斐がありますわ。
鍾乳洞のご加護とヒーリング、そして織姫と彦星の逢瀬を祝うメニューで英気を養い、
また素晴らしい作品を描いて下さいませ。

>そして流れてまいりました、玲子先輩の美しいピアノの音(ね)が。

お嬢様、三女さん、素晴らしい選曲を有難うございます。
事前にオリジナルを視聴し、歌詞を把握させて頂きましたが
その上でこの演奏を聴いてみると、玲子様のピアノ演奏が加わる事で切なさと幻想的な雰囲気に
この一帯が包まれていくようですね。

天の織姫様と彦星様の、互いを待ち続ける心情に相応しい…。
このメロディーが、天のお二人に届きますように…。

>柚葉さんに倣って、おもてなしのメニューをしっかり行き渡らせなければ。

お嬢様、お疲れ様です。
お陰様でおもてなしのメニューも十分に行き渡り、暫くは大丈夫でしょう。
私達も、一息つきませんか?

…お嬢様、お隣、よろしいですか?
ふふっ、素晴らしい演奏とこの幻想的な星空にセンチメンタルな気持ちが込み上げてきてしまいます。
そのような時は、やはりこうして大切な方の隣にいることが何よりの喜びです。
(そっと、お嬢様の手を握ります)

思い返すと、この星見台に二人の素晴らしい芸術家をお招きする事が出来たのですね。
片方は絵画…もう片方は音楽…。
以前は画家のお嬢様にこの場所で素晴らしい作品を仕上げて頂いたのと同様に、
今回は玲子様の演奏…。

今年もまたこの星見台における、素敵な思い出が刻まれました…。

241 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2022/07/16(Sat) 21:38
>>234

少し調べてみたところ、2017年に日本ラーメン協会によって制定されたのですね。
ラーメンというと、チェーン店以外のお店一つ一つに独自の味や調理方法があります。
「拉麺」、いえ、「ラーメン」は最早独自の文化として発展してきたと言っても
過言ではありませんね。

では、今夜はお嬢様が仰るように買い置きの袋?を使用しましょう。
そのまま出すよりも、やはりお野菜等のアレンジを加えると
インスタントと雖もより見た目も味も美味しくなりますね。

実は実家にいた頃、父が夜遅く帰ってきた時に
余りのお野菜などを加えたラーメンを出したらとても喜ばれた事があるんです。
冬の時期は、本当に美味しそうに食べてくれました。

今は夏ですので、夏野菜を加えたラーメンをお出ししましょう。
更に、これに半熟卵が加わると更に美味しくなりますよ。

242 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2022/07/16(Sat) 22:14
>>235‐236(アーチェロお嬢様)

>彼女はお主よりも思慮深いゆえ、委細を詳らかにして、彼女の助言にはよく耳を傾けるように。

いえ、私も時折思慮が足りない事がありますので…。(苦笑)
でも、お嬢様の御力になれればとは常に考えております。
私に出来る事であれば、何なりと…。

>善女龍王様の領域に魔族が参って魔術を使うのですから、何か良い奉納の品はないものか、と頭を
悩ませていたところだったのです。

お嬢様がこの鍾乳洞において、輝石を見つけて下さった事は誠に幸いでした。
ならば、お嬢様の御力と我が身をもって奉納致しましょう。

>そしてまた、柚葉さんの『贄の血』に頼ってもよろしいのですか?

はい…喜んで。(微笑)
今年は絆を確かめ合うだけでなく、それがお嬢様のお役に立てて、
やがては他の方々にとって細やかですが御力になれるかも知れない…。
それがまた、私にとってお嬢様と出会えた事に対する必然と廻り合いへの感謝となるのです。

>どうか、わたくしとともに神域へおいでくださいませ…。

(お嬢様の後、屋敷裏の泉で身を清めます。)

では、母と同じ「オハシラサマ」の蒼い装束に身を包んで…。
蒼い蝶の髪飾り、そして私達の絆の証『朱珠』のお守り袋を首にかけ…。
支度は、整いました。
では、私を待つ愛おしいアーチェロの許へ…。

>さあ、今のこのときは、あなたはわたくしのもの。
>(わたくしは柚葉のうなじを牙で穿つ。)

はい、そして今このときは、私は貴女のもの…。
私のうなじを穿つ牙からも…。
肌に触れる唇からも…。
私を決して放すまいとそっと力の篭る腕の中で、私達は唯一無二の絆を感じられる…。
私は貴女に全てを委ねることが出来る…。

(やがて、アーチェロの牙が私のうなじから離れると、私達は微笑みながら見つめ合う…。
今は、言葉は要らない…。
互いを映す瞳が、全てを物語っているのだから…。)

−一旦切ります−


243 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2022/07/17(Sun) 13:59
>>236-237(アーチェロお嬢様)

>…ありがとうございました、柚葉さん、至福の刻(とき)をまたくださって…。
>今こうして両手のひらの上に浮かぶ光の紅玉、これが二人で作った魔の珠でございます。

綺麗…。お嬢様の魔力と私の血…。そして、絆を確かめ合った証なのですね。
思わず見惚れてしまいますが、これを早速、この鍾乳洞の主に捧げましょう。

>あ…、湖面が光って人影が現れてまいりました!

…かつて、お嬢様とお出かけの際に訪れた鍾乳洞の主様を彷彿するものを感じますわ。
あの時は気配とテレパシーを感じるのが精一杯でしたが…。
こうして顕現されてお目にかかるのは初めてです。
この空間が、より一層澄み渡るのを感じます…。

>ご顕現、感謝申し上げます、娑伽羅龍女様。

お初にお目にかかります。
この国におきまして、アーチェロ・ディ・カルミーニオ=ミズリーナお嬢様にお仕えする、
羽藤柚葉と申します。 

>善女龍王だから、ぜんちゃん。
>あの子とは双子の姉妹なの。 

この聖域の、貴重な輝石を頂戴するお許しを頂き、誠に有難うございます。
それにしても、本当に驚きです。
この鍾乳洞の主様が、私達の街に恵みをもたらして下さっている善女龍王様と
姉妹であられたとは…。

今年の七夕の短冊に『今後も素敵な方々と、良き絆を結べますように』
と祈りを込めて書きましたが、それを早速叶えて下さるとは…。
そして、これから訪れる場所と御屋敷の敷地に居られる水神様が姉妹…。

『縁』『絆』とは、時として計り知れぬものなのだと改めて実感致します…。

>それは、またなんとも…。
>わたくしが口を挟むのも不遜ですが、妹君の誤解を解く手立てはないものでしょうか…。

まあ、そのような経緯が…。
姉妹の愛情が深いからこその誤解を生み、この場所に…。
お嬢様にこの場所の輝石を奉納する提案をしたのは、私です。
ならば尚更、御力になりたく存じます。

>>237(アーチェロお嬢様)

>「あんたが『胸の高鳴りが抑えられないわ。』って言ったあたりからだけどぉ?」

お、奥方様!?そして、画家のお嬢様…。
うう…一部始終をご覧になっていたのですね…。(赤面)

い、いえ、決して嫌とは申しませんが…。
娑伽羅龍女様が顕現されるまでの間は、私達二人だけの世界だと思っていたのに…。

(『贄の血』をもって絆を結ぶ一時は、アーチェロ(この時だけは、お互いを名前だけで呼び合います)と私にとって特別なものであるだけに
少々残念に感じてしまいました…。)

>「あんたと柚ちゃんは準備が色々あるでしょう?
> あたしらは龍女様と少しお話ししてるから、もうお行きなさいよぉ。」 

は、はい…。
それでは私達はこれにて失礼致します…。
娑伽羅龍女様、それではこちらの輝石、改めて善女龍王様の許へ奉納させて頂きます。
貴女様の、本当の想いと共に…。

(お屋敷へ戻りました)

お嬢様、お疲れ様でした…。
少々複雑な思いもありましたが、流石は奥方様、私達の御力になって下さるのですね。
その…。今宵はお布団を隣り合わせて床に就きませんか?
今宵だけは、お嬢さまから離れたくないんです…。

(この後、お嬢様と優しく見つめ合いながら眠りにつきました。)                                         

244 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2022/07/17(Sun) 16:54
>>237

>まあ、朱瑠様がですか?

(翌日)
お嬢様、奥方様達の乗るレンタカーを借りて参りました。
本日は朱瑠さんに、こちらの運転手を勤めて頂きます。
先程連絡がありまして、そろそろ奥方様や画家のお嬢様と共に
参られるとの事です。

>そうですか、それはありがたいですが、期待されていると思うと緊張してしまいますね。

はい、そのためにも私やお屋敷の皆様、そして奥方様も御力になって下さいます。
そして善女龍王様の姉妹である、娑伽羅龍女様の想いもこの『虹珠』に込めて…。
こちらは御贔屓の着物店で購入した織物で、袋を作りました。
こちらに入れて、奉納致しましょう…。

(この後、奥方様と画家のお嬢様、サライさん、久地崎さん母娘と合流しました)

朱瑠さん、それでは本日は運転手のお役目、よろしくお願いします。
お互いに、くれぐれもお気をつけて…。
そして画家のお嬢様、早朝に朝餉の時間も惜しんでお越し頂き有難うございます。
こちらのボックスに、朝食用のサンドイッチを詰めております。
皆で、召し上がって下さいませ。

>わたくしもお弁当作り、ご一緒に頑張らせてくださいませ。

それでは次女さん、少し手伝って頂けますか?
こちらのボックスには、お嬢様も共に丹精込めてお作りになられた
お弁当を詰めてあります。
私一人では力不足ですので、手伝って下さいね。

…これで、準備は万端です。
それでは善女龍王様の神社への参拝、そしてダム湖へのドライブに参りましょう。

(朝の涼しさと夏の日差しの中、目的地に参りました。)

245 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/07/19(Tue) 21:53
>>239(柚葉さん)

>うふふ、謙虚なお嬢様ならではの御言葉ですね。
>ですが、私がおもてなしのお仕事が心から楽しいように、
>お嬢様もお屋敷の皆とのお仕事を楽しんで下さる…。

GMW(ゴールデンメイドウィーク)には、柚葉さんやグリッタちゃんとお仕事をさせていただいて
とても楽しかったものの、当然ながら後塵を拝することおびただしかったですから。
メイドとして参加させていただく以上、皆様に楽しんでいただけて自分も楽しくなれるお仕事を
したい、そんな思いが沸々と湧いてまいるのですわ…。

>本当に有難いし、よりお仕事が楽しくなって参ります。
>それでは…今日は和風のメイド服にお着換えしましょう。

まあ、それは素敵ですね!
クラシカルでありながら、それがかえって現代日本に映える、とても美しい衣装ですわ。
大正浪漫、また楽しからずや。
素敵なお衣装に負けぬように、しっかり働かせていただきます。

>サライさんも、三女さんと同じサイズで間に合うと思います。

「へえ、わたしにもあるなんて嬉しいね。
 やっぱりわたしは和装が落ち着くや。
 ああ、愉快なり愉快なり。」

>はい、正面を向いている女の子で分かりました。
>有名な作品の方ですね。

まあ、そうだったのですか。気が付きませんでした。
なるほど、あの有名な「ゆっくりしていってね」のお二人のホームグラウンドなのですね。
そしてネット上で拝見する永遠亭のこの古式ゆかしい優美な造りは、我が家の母屋ととても似て
いて親しみを感じますわ。

>ふふっ、お嬢様、お仕事がし易いようにイラストの方と同じ三つ編みになさっては如何ですか?
>私が直ぐに、整えて差し上げますわ。(微笑)

わあ、それはぜひお願いいたします!
嬉しいです、柚葉さんにこうして髪を整えていただけるなんて、とても心がくすぐったい、なんとも
言えない嬉しい気持ちでいっぱいになります。

三つ編みの自分ってこんなになるのですね。
なんだかとても新鮮な気分で、お仕事が捗りそうですわ。
ありがとうございます。
自分の仕事が柚葉さんの願い事のお役に立てるように頑張ってまいりますわ!

>学校から離れられた事で、お身体は大事無いですか?
>よろしければ、ヒーリングを…。

「そうね、お願いしようかしら?
 こうしてまた生きている人と言葉を交わすことができて、その上お世話をしてもらえるなんて、
 思ってもみなかった。
 …ああ、本当に不思議と楽になれたわ、ありがとう。」

>(学校からお離れになる際に、きっとお嬢様が御力になって下さったのですね…。
>ならば尚更、私本来のお役目を果たさねば…。)

「わたし、自分が執心していた学校のピアノだけには不思議と触れることができていたのだけれど。
 そのピアノが故障してしまって悲しんでいたとき、アーチェロさんが魔の力でわたしの「存在の
 レベル」を高めてくれて、このお屋敷のピアノにも触れられるようにしてくれたわ。
 ( >>35-36
 そして今夜はあなたの力ももらうことができて、今夜は大いにピアノを奏でられそうよ。
 二人へのお礼の気持ちを込めて弾かせてもらうわ。」(にっこり)

>はい、それでは三姉妹さんにも御力を借りますね。
>少し、お手を出して頂けますか。
>(三姉妹さんの手に、少しヒーリングの力を移しました)

「お姉様の力をわたしも…。
 ありがとうございます。誠心誠意皆さまのお役に立たせていただきます。」
「お姉様に恥をかかせられないな。
 お客様みんな、わたしの手で身も心もほぐしてやろうじゃん。」
「お姉様の力、とっても尊い。がんばってみんなをおもてなし、する。」

柚葉さんと三姉妹ちゃんたち、並んで皆さまをヒーリング…。
本当に四姉妹になったみたいに息の合った和みの空間を作っているわ。
皆様の心から安らいだお顔を見ていると、こちらも温かい気持ちになってまいります…。


246 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/07/19(Tue) 21:58
>>240(柚葉さん)

>鍾乳洞のご加護とヒーリング、そして織姫と彦星の逢瀬を祝うメニューで英気を養い、
>また素晴らしい作品を描いて下さいませ。

「鍾乳洞…とてもきれいだった。
 湖の中も、とてもきれいなものが…きっと隠れているから、とってもドキドキした…。
 柚葉さんにも元気をもらって、手が絵筆をとりたがっている。
 でもその前に今は − お腹空いた…。」

(皆様を星見台にご案内して、宴もたけなわでございます。)

>事前にオリジナルを視聴し、歌詞を把握させて頂きましたが
>その上でこの演奏を聴いてみると、玲子様のピアノ演奏が加わる事で切なさと幻想的な雰囲気に
>この一帯が包まれていくようですね。

はい、玲子先輩のご生前はまだネットを利用できる環境が無かったのですが、それゆえ
「今は誰もがネットを通じて多くの楽曲を聴いたり創って発表できるなんて、本当に素晴らしい。
 七夕に相応しい曲も多くの曲の中から探せるわね。」
とおっしゃいますので、ネット上の「〜七夕と星〜夜空を見上げて聴きたい曲」というところに
挙がっていた歌曲の数々を試聴していただきました。
そして選んでいただいた「プラネタリウム」ですが、先輩のご演奏でこんなにまで心に響く曲に
なるのですね…。

(この後、お客様方からのアンコールが相次ぎましたので、玲子先輩がそれに応えてMACO様の
 「7月7日の今夜」、夏川りみ様の「満天の星」も奏でてくださいました。)

>お嬢様、お疲れ様です。

柚葉さんこそ、どうもお疲れ様です。
それでは少し休ませていただきましょう。

>…お嬢様、お隣、よろしいですか?
>ふふっ、素晴らしい演奏とこの幻想的な星空にセンチメンタルな気持ちが込み上げてきてしまいます。

わたくしにとって夜こそが日常、闇こそが平常であるはずですが、こうして柚葉さんとご一緒
させていただくと、斯様にロマンティシズムに溢れた世界であったのか、と驚きを覚えます。
星々の中の上弦のお月様がこんなにもルナティックに感じられるなんて。
(柚葉さんの手の指に自分のそれを絡ませると自然と溜め息が漏れてまいります。)
ああ…、このまま柚葉さんを連れて星空で踊り明かしてしまいそう…。

>思い返すと、この星見台に二人の素晴らしい芸術家をお招きする事が出来たのですね。

今宵の演奏はひと際心に響いてまいります。
それはきっと皆さまと触れ合う喜びが玲子先輩の心を満たしているため、そう思えてなりません。
その場を作ってくださったのは他でもない柚葉さん、あなたです。
わたくしも及ばずながらそのお手伝いができたことを思うと、今宵結ばれた皆様の縁がとても
感慨深く、そして誇らしいですわ。
素晴らしい想い出の時をご一緒できて、幸せでございます…。

(今宵はここまでとさせていただきます。)

247 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/07/20(Wed) 22:42
>>242(柚葉さん)

>いえ、私も時折思慮が足りない事がありますので…。(苦笑)
>でも、お嬢様の御力になれればとは常に考えております。
>私に出来る事であれば、何なりと…。

この点に関しましてはわたくし、土地神様のおっしゃり様にぐうの音も出ないのですけれど。
柚葉さんがそのように思って下さるなら、わたくしたち二人、相補いながら共に歩んでまいる、
そのような絆があるのだ、とあらためてこの胸に刻んで参ります。
柚葉さんをお助けする、そんなときがあるかも知れない、そのことを心していつもあなたの傍に
居続けましょう…。

>今年は絆を確かめ合うだけでなく、それがお嬢様のお役に立てて、
>やがては他の方々にとって細やかですが御力になれるかも知れない…。
>それがまた、私にとってお嬢様と出会えた事に対する必然と廻り合いへの感謝となるのです。

はい、柚葉さんのおかげでまたここにいることの大きな喜びをいただけました。
私たちがここに一緒にいることで、更なる縁が結ばれることの喜びを。
想いを新たにして、このたびの働きを務めあげましょう。
柚葉さん、どうかよろしくお願いいたします。

(「瑠璃の湖」で柚葉が来るのを待っていたわたくしの目に、蒼い装束の柚葉が映ります。)

ああ、なんて美しい。
わたくしの『朱珠』が熱を帯びるのと同期するように、わたくしの胸の高鳴りと疼きが激しく
なって抑えられない。
牙よ、わたしの牙よ。
どうかもう少しだけ耐えなさい、彼女のうなじを穿つとき愛欲に溺れてはならないのだから。

(間近に見る白いうなじに、わたくしの胸のときめきはただ曇りの無い愛おしい想いに満たされる。)


>>243(柚葉さん)

>綺麗…。お嬢様の魔力と私の血…。そして、絆を確かめ合った証なのですね。

はい、こうして二人で創った絆の珠、柚葉さんとわたくしの魂が結ばれた証しの珠を湖の主様へ。
どうかわたくしたち二人で結んだ至誠の想いが彼の方に届きますように…。
人と心結びし魔の存在が尊き方の信頼に応えるものでありますように…。

>こうして顕現されてお目にかかるのは初めてです。
>この空間が、より一層澄み渡るのを感じます…。

私たち二人の想いに応えてくださる、わたくしたち二人で新たな縁を結ばせていただける、その
ことが嬉しゅうございます。
(柚葉さんの両手を自分のそれらで包みながら、二人で主様のお姿を見つめます。)

>この鍾乳洞の主様が、私達の街に恵みをもたらして下さっている善女龍王様と
>姉妹であられたとは…。

「ええ、わたしたちは竜宮で生まれた龍の裔(えい)。
 一つの神霊が分かれた二つの魂。
 こうしてあなたたちから妹のことで頼みごとをされるのも何かの縁かしら。
 この虹色の珠はわたしからあの子へのお便りよ。
 雨が少ない今、あの子はとても疲れているだろうけれど、この珠は力を取り戻す糧になるはず。
 あの子と会ったら渡してあげて。
 そして、どうかあの子と仲良くしてあげてね。」

>『縁』『絆』とは、時として計り知れぬものなのだと改めて実感致します…。

はい、姉君様からのご厚意をわたくしたちで妹君様にお伝えできる、とても嬉しいお務めに
なりましたわ。

>お嬢様にこの場所の輝石を奉納する提案をしたのは、私です。
>ならば尚更、御力になりたく存じます。

ええ、わたくしたち二人でこの珠をお届けすれば、きっとわだかまりを説く良き機会となりま
しょう。
二人で姉君様のお心をお伝えしましょうね。

(続きます。)


248 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/07/20(Wed) 22:55
>>243(柚葉さん)(続きです。)

>お、奥方様!?そして、画家のお嬢様…。
>うう…一部始終をご覧になっていたのですね…。(赤面)

お母様!
いくらなんでも不躾ではございませんか!?
如何に吸血が我等の常道とは申せ、わたくしたちの血の授受は特別なことはお分かりのはず…。

>(『贄の血』をもって絆を結ぶ一時は、アーチェロ(この時だけは、お互いを名前だけで呼び合います)と私にとって特別なものであるだけに
>少々残念に感じてしまいました…。)

柚葉さん、そんな気落ちしたお顔をなさって…。
申し訳ございません、母の軽挙、わたくしからも幾重にもお詫びいたします…。

「あんたが詫びることじゃないでしょぉ?
 やらかしたのはわたくしなのだからぁ。
 謝るのもわたくし以外にいないわよねぇ。」

(母は、ドレスの裾を持ち上げカーテシーをし、そして − )


 
(こちらに頭を下げました。
 カーテシーだけなら貴族としての挨拶ですが、頭を下げるのは謝罪の意。
 それはわたくしが初めて見る母の姿です。)

>は、はい…。
>それでは私達はこれにて失礼致します…。

(わたくしはそれ以上言葉を継ぐことができず、柚葉さんと共にその場を後にしました。
 そしてその後、お母様たちがこんな会話を交わしていたことを、そのときは知る由もあり
 ませんでした。)

「…ということを考えているのですけれど。」

「そんなことができるのですか…。
 西洋魔族の女王様は凄いのですね。」

「女王様だなんて、とんでもない。
 ただ面白いことが大好きなだけの暇な女ですよ。」

「そうですか?
 それにしては、あなたの目の奥からは真剣な想いが伝わってきたのですけれど…。
 どなたのものなのでしょうね、それは?」

「あら、お気づきでいらっしゃいましたの?
 ご慧眼恐れ入ります。
 では目の奥の者たち − 故国から今までの様子を覗いていた者たち − にもご挨拶させ
 ますわ。」

『はじめまして。オルキデアが息子にしてアーチェロが弟のシーザリオと申します。』

『は、はじめまして…。オルキデアが娘にしてアーチェロが妹のヴィオラでございましゅ。』

「はじめまして。
 アーチェロさんの故郷からご覧になっていたのね。
 …お姉様と侍女の方にはご挨拶しなくて良かったのかしら?」

『それは、挨拶したいですけれど。』

『お姉様の彼女さんにもご挨拶、とってもしたかったでしゅけれど。』

『挨拶してしまったら。会ってしまったら。』

『……。』(じわぁ)

「あらあら、ごめんなさい、妹さんを涙目にしてしまったわ。
 そうなのね、会ってしまったらまた『さよなら』を言うのが辛くなってしまうのね?
 だから、オルキデアさんの目を通じてそっと見ていたかったのね。」

『でも、そのせいでお母様が悪者になっちゃった。ごめんなさい…。』

『お母様がお姉様に怒られちゃって、ごめんなさいでしゅ…。』

「かまわないわよぉ。わたしだって二人の仲睦まじいところ見たかったんだから。
 まあ、『秘め事』の最中だったのはもっけの幸いだったけどぉ。」

(そう言うよなあ。わたしの主(あるじ)はそういう人だ。
 覗いていたのだって隠そうと思えば隠し通せたのに自分からバラしたのは、いつか弟妹達の口
 から事が露見して二人がアーチェロ殿に怒られたりしないように、今からぶっちゃけた方が
 良い、って判断だろうね。)

『でも、いつか僕たちから話します。』

『お姉様にもユズハさんにお会いしたときに言うのでしゅ。』

(慕われてるわねぇ…。
 なんだかわたしも久しぶりに会いたくなったよ。
 ノゾミ姉さん、ミカゲ姉さん…。)

「悪者になって良い気持ちでいるはずがない、あの子たちはそう考えているのね。
 ぜんちゃんも、私を封印して悪者になってしまった気でいるのなら、双子の姉としてわたし
 から声をかけてあげないとね…。」

(さらに続きます。)


249 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/07/20(Wed) 22:59
>>243(柚葉さん)(続きです。)

>お嬢様、お疲れ様でした…。
>少々複雑な思いもありましたが、流石は奥方様、私達の御力になって下さるのですね。

お疲れさまでした、柚葉さん。
そして、お母様がご迷惑をかけてしまって本当にごめんなさい。
はあ…、あの方の助力もどんなものなのか、不安がぬぐい切れませんわ。

>その…。今宵はお布団を隣り合わせて床に就きませんか?

まあ!柚葉さんからそう言っていただけるなんて。
それならわたくしに否やなどあろうはずもございません。
隣り合わせどころか一つ布団だって…、あ、いえいえ…。(汗々)

明日はどうぞよろしくお願いしますね…。

(そうしてわたくしたちは布団を並べ、手を繋いで眠りました。)

(今宵はここまでとさせていただきます。)


250 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/07/22(Fri) 14:48
>>244(柚葉さん)

>お嬢様、奥方様達の乗るレンタカーを借りて参りました。
>本日は朱瑠さんに、こちらの運転手を勤めて頂きます。

それは心強いですね。
久しぶりにあの天真爛漫な笑顔を見られるのは楽しみです。

>先程連絡がありまして、そろそろ奥方様や画家のお嬢様と共に
参られるとの事です。

う〜ん、先日のご様子だとわたくしたちに内密で何か事を起こさないか気懸りなのですが。
画家のお嬢様もいらっしゃることですし、あまりおかしなことをなさらないように願いたいです。

>そして善女龍王様の姉妹である、娑伽羅龍女様の想いもこの『虹珠』に込めて…。
>こちらは御贔屓の着物店で購入した織物で、袋を作りました。

はい、この宝珠を奉納することも降雨の儀と共にとても大事なことです。
大切にいたさねば。
そして奉納するのはこれだけではございません。
このたびのこと、すっかり商店街で話題になってしまったものですからこれこのとおり、
「うちからも神様に捧げものを出すよ」
と言われていろいろ預かってまいりました。
お米、お茶、お野菜、肉類、お酒、スイーツ…。
皆様からの期待に応えてしっかり雨を降らさせていただかなくてはなりませんね。

>朱瑠さん、それでは本日は運転手のお役目、よろしくお願いします。

「どーもー、お久しぶりですー。
 今日はご招待ありがとですー♪」

ようこそお出で下さいました、朱瑠様。
本日は何とぞよろしくお願いいたします。

「運転手ですよねー、任されましたー。
 では、車にこちらのステッカー、貼らさせてもらいますねー。」

わあ、かわいい…、これはキャラクター化した朱乃様と朱瑠様?
『あなたの前にも即参上!ごきげんワクワク大道芸!』…。

「せっかく自動車で遠出ですから―。
ちょっと宣伝もさせてくださいー♪」

「って、この子はノリノリなんだけど、いいかねぇ?
 わたしとしては商売のためとはいえちょっと恥ずかしいんだけど。」

いえいえ、貼っていただいてよいのですけれど、用意がおよろしいですね。
こんなに大きなマグネットステッカーだなんて。
そしてこのかわいいイラスト、プロのお仕事にひけをとらないのではないでしょうか。

「いえ、それはわたしが描いたんじゃなくてー。
 あちらの方がー。」

「お腹空いた…。」

>そして画家のお嬢様、早朝に朝餉の時間も惜しんでお越し頂き有難うございます。

「柚ちゃん、どうもねぇ〜。
 さっそくで悪いんだけど、この娘、今も頑張っているところだからサンドイッチ、さっそく
 いただくわねぇ。」

頑張っている?今も、ですの?
確かにタブレットに向かっていらっしゃいますわね。
(お母様の手でお口にサンドイッチが運ばれて、ほっぺがリスさんみたいに膨らんでいま
す。)

>それでは次女さん、少し手伝って頂けますか?
>こちらのボックスには、お嬢様も共に丹精込めてお作りになられた
>お弁当を詰めてあります。
>私一人では力不足ですので、手伝って下さいね。

「あ、わたしもやりますよー♪」

「朱瑠、あんた、髪の毛動かしてボックスを持つのはいいけれど、頭の口は閉じときなさい。
 今にも食べたそうにモゴモゴ動かしてるんじゃないよ。」

>それでは善女龍王様の神社への参拝、そしてダム湖へのドライブに参りましょう。

はい、ようやく戻り梅雨も終わったのか、晴れ晴れとしたお天気になりました。
気温が上がらないうちに、山のダム湖を目指しましょう。

(そして夏の日差し燦々と降り注ぐ中、車に乗って湖面が煌くダム湖にまいりました。)

(続きます。)

251 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/07/22(Fri) 14:49
>>244(柚葉さん)(続きです。)

これはまた…。
もうかなり日も高くなりましたのに、なぜかこのダム湖はまだ薄明の中で眠っているような森閑
としたたたずまいでございます。
そもそも、ここは本当に人造湖なのでしょうか?
深い森に囲まれ、霧がかかり、湖面は鏡のように凪いでいて。
そしてこの湖畔に立つお社が、湖中に沈んだお社から遷宮された善女龍王様のお住まいですね。
ただ、水位はかなり下がっておりますわ。
ではさっそく参拝して奉納の品をお届けてから、降雨の儀をいたしましょう。

(神社の社務所の呼び鈴を鳴らしますと巫女の方が出て来てくださいました。)

「ようこそおいでくださいました。」

(まあ、清楚で愛らしい巫女様ですね。
 白い髪、白い肌、そして…白い尾のこの方々は。)

「お気づきかもしれませんが、わたくしは白蛇の化身。
 善女龍王様の神使の職を忝(かたじけな)くしております。」

(巫女様にご挨拶してから神社の拝殿へご案内いただき、卓上に奉納品の数々を並べました。)

(そして、巫女様のご案内で再び湖畔に立ちますと − )

湖面に今なお揺蕩う霧の中から現れたのは、前日お会いした娑伽羅龍女様とよく似たお顔立ちの −

「善女龍王よ。
 今しがたそこの神使から来客の報せを思念で受けたわ。
 よくいらしたわね。」

はい、ありがとうございます。
わたくしアーチェロ・ディ・カルミーニオ=ミズリーナと申します。
本日は土地神様の使いとして、この地にて降雨の儀をさせていただきたくまかりこしまして
ございます。
こちらが土地神様からの紹介状でございます。
どうかご確認のほどお願い申します。

「………。
委細承知したわ。
 雨を降らしてくれるそうで、ありがたく思うわ。
 よろしくお願いするわね。」

ご承諾ありがとうございます。
それから、姉君より贈り物の宝珠をお預かりしております。
どうぞご受納くださいませ。

「必要ないわ。」

え?

「必要ないから。
 それは持って帰って姉に返して。
 そして伝えて。
 『わたしに気遣いは不要だ』と。」

え、ですが…。

(なんだか、とても頑ななご様子。
 これはどうしたものかしら…。)

252 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2022/07/22(Fri) 21:49
>>250(アーチェロお嬢様)

>「うちからも神様に捧げものを出すよ」
>と言われていろいろ預かってまいりました。

ええ…。大きめのお車を選んで正解でした。(汗)
(どっちゃりと積まれた商店街の皆様からの『お供え物』に驚いています。)

でも、それだけ切実な問題であり、お嬢さまにも信頼を寄せられているのも伝わってきます。
皆様の願いが、伝わりますように…。

>「いえ、それはわたしが描いたんじゃなくてー。
>あちらの方がー。」

まあ、こちらのステッカーを画家のお嬢様が?
絵画のみならず、最近は手広くお仕事を展開されているのですね。
私達とは違った形で、皆様が絆を広げられていることはまた嬉しいものです。

>「朱瑠、あんた、髪の毛動かしてボックスを持つのはいいけれど、頭の口は閉じときなさい。
>今にも食べたそうにモゴモゴ動かしてるんじゃないよ。」

朱瑠ちゃんも、有難うございました。
というわけで、これはお礼です。はい♪
(頭の口に、サンドイッチを差し出しました)

>>251

>(神社の社務所の呼び鈴を鳴らしますと巫女の方が出て来てくださいました。)

初めまして…。
お忙しい中恐縮ですが、本日は何卒よろしくお願い致します。

(綺麗な方…。この方が善女龍王様の“神使”であられるのですね。
あの白鹿さんのように、清廉な白い気に満ちております。
“白”の気は、“神使”足り得る証なのかも知れませんね。)

>湖面に今なお揺蕩う霧の中から現れたのは、前日お会いした娑伽羅龍女様とよく似たお顔立ちの −

初めまして。
私達はアーチェロ・ディ・カルミーニオ=ミズリーナを主として仕える者、
そしてこちらはアーチェロお嬢様の母上様と、その所縁の方々です。
善女龍王様の領域にて、私達のお願い、聞き届けて頂きたく存じます。
                      
>(なんだか、とても頑ななご様子。
 これはどうしたものかしら…。)

雨を降らせるお願いこそ聞き届けて頂けましたが、“虹珠”を奉納しようとしたところ、
只ならぬ雰囲気に…。
少しでもお嬢様の御力にならなければと思いながらも、不安が募ります…。                                                                
                      
                              
                 




                                          
           


253 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/07/24(Sun) 21:56
>>252(柚葉さん)

>でも、それだけ切実な問題であり、お嬢さまにも信頼を寄せられているのも伝わってきます。
>皆様の願いが、伝わりますように…。

日常の飲料水、お颯様の店の野菜栽培、地酒造りなど、良い水は欠かせませんね。
これからの夏、体を休ませるお風呂にも楽しいプールにも、皆様の庭を彩るお花の水やりにも。
そして土地神様のお社でご神水をいただき心身に英気をいただく「お水取り」のためにも。
皆様からの願いをぜひ叶えたいですね。

>まあ、こちらのステッカーを画家のお嬢様が?
>絵画のみならず、最近は手広くお仕事を展開されているのですね。

「大道芸、とっても楽しい。
 朱乃さんと朱瑠さんが楽しくお仕事をするお手伝いがしたいの…。」

>私達とは違った形で、皆様が絆を広げられていることはまた嬉しいものです。

はい、芸術の力で皆様が縁を結んでいかれるなんてとてもステキですわ。

>朱瑠ちゃんも、有難うございました。
>というわけで、これはお礼です。はい♪

「ありがとうございますー♪
 んー、美味しいー。
 やっぱり気兼ねなく頭の口を出してお食事できるのって嬉しいなー。」


>初めまして…。
>お忙しい中恐縮ですが、本日は何卒よろしくお願い致します。
>(綺麗な方…。この方が善女龍王様の“神使”であられるのですね。)

「お初にお目にかかります、こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。
 ……。(ジーッ)
 失礼。人間の方がわたしの正体を知ってなお、そのような友好的な視線で見てこられるのは
 珍しいものですから、ついジロジロ見てしまいました。
 人外の者であってもたとえば『神鹿』や『人狼』ならばまだしも、『妖蛇』はそうはまいら
 ないのが人の世の常なれば。」

まあ、我が家の柚葉さんはそんな方ではございませんわ。
人の世に災いをもたらす方には『丘の上の蛇(くちなわ)大龍を知らず』と手厳しくとも、偏見
からあなた方を遠ざけたりしない、わたくしからもそう断言させていただきます。
そういう方だからこそ吸血鬼のわたくしの傍にいてくださるのですよ。

「そーそー。
 わたしなんか、こんなですけどとっても優しくしてくれますよー、柚葉さんは。」

「だから朱瑠、頭の口をそんなに大きくあけるんじゃないと、あれほど。」

「…なんだかとてもよく分かった気がいたします。
 それでは拝殿へご案内いたします、こちらへどうぞ。」

(続きます。)


254 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/07/24(Sun) 22:01
>>252(柚葉さん)(続きです。)

>初めまして。
>私達はアーチェロ・ディ・カルミーニオ=ミズリーナを主として仕える者、
>そしてこちらはアーチェロお嬢様の母上様と、その所縁の方々です。

「あなたは…そうか、あの特別な血脈に連なる人のようね。
 それなら、あなたの母上にお伝え願えるかしら?
 わたしの従者の『眷族』の者が愚行を重ねるのを防圧してくれたことに礼を言う、と。
 うちの娘とアレとは別に直接の関わりはないけれど、とかく世間の眼鏡には色が付くものだ
 から。」

>雨を降らせるお願いこそ聞き届けて頂けましたが、“虹珠”を奉納しようとしたところ、
只ならぬ雰囲気に…。
>少しでもお嬢様の御力にならなければと思いながらも、不安が募ります…。

「…あなたが心配することではないわ。
 わたしは姉の封印を解かない。
 たとえ父に逆らい牛頭天王が何と言おうと、そして姉に嫌われようと、わたしは姉を護るの
 だから。」

あの…、怖れながら申し上げますが。

(柚葉さんの心配そうなお顔を見ていたら、いつの間にかわたくしの口から自然と言葉が 出て
 まいりました。)

姉君様のご意向はどうなるのですか?
そもそも姉君がどうお考えか、直接お話しして確かめられたのでしょうか?
わたくしには姉君があなた様をお恨みしているとは思えませんでしたが。

「わたしたちのことに口を挟む必要があなたにあって?
 姉妹の、それも神々の話に口出しは無用よ。」

ですが − 

「その話はいったん置いておいてぇ、ちょっぉとぉ、よろしいかしら?」

…お母様、なんですの?

「いえね、わたくしからの奉納の品をご覧いただきたいのですけれど。」

?それは、車中でずっと画家のお嬢様が何か描いていらっしゃったタブレットでしょうか?
いったい何を…。
― !!

(母がタブレットを善女龍王様に見せようと掲げながら僅かに口角を上げるのを見たとき、 悪い
 予感がしたわたくしは、とっさに母と善女龍王様の間に割って入り − 
 画面から放たれた強い光を受けて視界が真っ白になりました。)

(さらに続きます。)

255 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/07/24(Sun) 22:02
>>252(柚葉さん)(続きです。)

(徐々に視界に再び像が結ばれてきました。)

……ここは、どこですの??
先ほど見ていたのとは違う景色、開けた空間とそれを囲う圧倒的に深く濃い緑の樹々。
そして水平線まで見える広く静かな水面は、海、それとも湖でしょうか?

(あらら〜、いきなり割って入るからぁ、あんたまで入っちゃったのねぇ。)

頭上からお母様の声?
あの、これは一体全体なんなのですか?

(あんた、前に聞いたんじゃなかったっけぇ?
 わたしが画家の娘の家族に
 「そんなに絵が『好き』なら、『メトロポリタン美術館』にご招待した方がよろしいかしら…。」)
 って言った話ぃ。
 http://www.10ch.tv/bbs/test/read.cgi?bbs=narikiri&key=593906122&st=795&to=795&nofirst=true
 今日はそれをやってみたんだけどぉ。)

…え、ということは、ここはまさか、画家のお嬢様が描かれた絵の中…?
って何をなさるのですか―!?

(言ったでしょうがぁ。あんたが割って入るからこんなことになったのよぉ。
 わたしは、今あなたの隣にいらっしゃる方を善女龍王様とお引き合わせするつもりだったんだけどぉ。)

わたくしの隣…?

「うーん、昨日オルキデアさんと相談して、ぜんちゃんもこちらに呼んで二人でお話ししよう
 と思ってたんだけど…。」

娑伽羅龍女様!?なぜ?
封印されていて洞窟から出られないはずでは?

「あの画家のお嬢ちゃんの絵とオルキデアさんの魔力を合わせると、本当に絵の中に閉じ込めて
 封印と関係なくお持ち帰りできちゃうんだって。
 すごいわねえ。」

善女龍王様もこちらにお呼びする、とおっしゃっていましたが、もういらしているのですか?

「ええっと、さっきはいたんだけれどね…。」

(娑伽羅龍女様が茫然自失状態のあんたを横たえて看て下さっている間に、脱兎のごとく逃げて
 いってしまわれたわよぉ。)

も、申し訳ございません!(娑伽羅龍女様に対して平伏いたします。)
あ、あの…、他にも誰かこちらへ送られてきてしまった方はいらっしゃるのですか?

(いないわよぉ。まあ今からまた送ろうと思えば送れるけどぉ?)

いえ、いらっしゃらないのでしたらそれで良いのです。(ホッ)
では娑伽羅龍女様、ご迷惑をおかけしたお詫びにわたくしにも妹君を探すのを手伝わせてくだ
さいませ…。

(今宵はここまでとさせていただきます。)


256 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/07/25(Mon) 07:24
>>252(柚葉さん)(すみません、もう少しだけ。)

(突然、目の前で何か光るものが現れ、徐々に姿がはっきりしていきます。)

「あなた方は吸血鬼と伺っていましたが。
 あなたの母君は…本当に吸血鬼なのですか?
 我が主(あるじ)をいきなり異界に飛ばすなどと、とてつもない魔力をお持ちのようですが。」

も、申し訳ございません!
突然母があのようなことをして、誠に申し訳なく…。(再び平伏)

「神使ちゃん、これはわたしが頼んだことなの。
 責めはわたしが負うことだわ。」

「はい、娑伽羅龍女様には何としても我が主の無事を確かめ、かつどういう結果になろうと遺恨
 を残さぬようお願いします。
 そしてわたしも主の傍から離れるわけにはまいりませんゆえ、一緒に探索させていただきます。
 して、わたしには見覚えのない世界ですが、ここは一体?」

「わたしが画家のお嬢ちゃんに想い出を思念として送り、それに基づいて描いてもらった絵よ。
 全く同じというわけにはいかないけれど、でも、とても美しくて懐かしい風景だわ。
 では、わたしとぜんちゃんが昔一緒に遊んだ場所から探してみましょう。」


257 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2022/07/29(Fri) 07:53
>>253-254(アーチェロお嬢様)

>失礼。人間の方がわたしの正体を知ってなお、そのような友好的な視線で見てこられるのは
>珍しいものですから、ついジロジロ見てしまいました。

あら、白蛇様と言えば有名な神使として知られ、そして蛇は狼、狐と並び
古来より農耕の神様として多くの神社で崇め奉られていらっしゃいますわ。
稲穂を食い千切る鼠を退治し、この国の農耕に恩恵を齎して下さる方々です。
…無論、古来より私の血族を毒牙にかけようとする方は論外として。

それなら、>あなたの母上にお伝え願えるかしら?
 わたしの>従者の『眷族』の者が愚行を重ねるのを防圧してくれたことに礼を言う、と。

承知致しました。
古来よりその御霊を還すお役目をかつては母が、そして今は私の叔父にあたる方が
担っております。
故郷の御神木に参りました際には、必ずや…。

>「わたしたちのことに口を挟む必要があなたにあって?
> 姉妹の、それも神々の話に口出しは無用よ。」

うう…。こちらのお話になると“取り付く島もない”とはこの事です…。
とはいえ、お屋敷の敷地内に封印されていたあの方に想いを託されたのは私達…。
少しでもわだかまりを氷解せぬままでは、あの方に何と申し上げれば良いのでしょうか…。

>「その話はいったん置いておいてぇ、ちょっぉとぉ、よろしいかしら?」
>?それは、車中でずっと画家のお嬢様が何か描いていらっしゃったタブレットでしょうか?
>いったい何を…。

奥方様?まあ、奥方様からも奉納の御品を?
という事は、やはり、画家のお嬢様絡みの芸術品でしょうか?
あら?タブレット?
…少々意外ですが、どのような趣向なのでしょうか?

>悪い予感がしたわたくしは、とっさに母と善女龍王様の間に割って入り

あっ!お嬢様、少々お待ちを…きゃっ!?
(眩しさに、思わず目を覆ってしまいました。)

はっ!?お嬢様!?お嬢様!?
お嬢様の姿がありません!

(慌てて周囲を見渡すと、奥方様が、微笑みながらタブレットを指差しています)

ま、まさか、この中に…?
これは一体、何が起こったというのでしょうか…。

258 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2022/07/29(Fri) 10:50
>>255-256(アーチェロお嬢様)

>(あらら〜、いきなり割って入るからぁ、あんたまで入っちゃったのねぇ。)
>…え、ということは、ここはまさか、画家のお嬢様が描かれた絵の中…?
って何をなさるのですか―!?

…普段は思慮深いお嬢様ですけれど、時折考えるよりも即行動に移してしまわれるのも
お嬢様の個性ですね。(汗)
とはいうものの奥方様、如何致しましょう?
私もよろしければ、お嬢様の許へ…。

え?やはりそれは普通の人間には予測不能な世界故、危険であると?
そうですね…。私が危険な目に遭ってお嬢様を困らせてしまうわけには参りません。

「そんなに絵が『好き』なら、『メトロポリタン美術館』にご招待した方がよろしいかしら…。」 
と仰っていたように…。

それでは私達は、今の状況を見守るしかありませんね。
よしっ!では気を取り直して、メイドとしての本領発揮です。
お嬢様と善女龍王様が戻られた時のための、宴の準備と参りましょう。
と、その前に、このお暑い中このまま皆様をお待たせしておくわけにもいきませんね。

神使様、お茶の準備などをさせて頂いてもよろしいですか?
…そうですか。この近くに霊験あらたかな湧水が…。
ではそちらを用いて、美味しいお茶の準備をさせて頂きます。

(お茶の準備をして戻ってきましたところ…。)

皆さま、お茶が入りました。あら…?これは一体…。

「それじゃ皆さん、『吸血姫さん、龍姫姉妹さんの仲直りのために頑張る』が始まるよ〜♪」                                                                                                                                                                                                                                                                                                        

あ、朱瑠ちゃん…。(汗)
成程、タブレットを台座に置いて皆様に見易いように…。
何だか、昔の紙芝居屋さんみたいですね。(笑)
でも奥方様の御力、画家のお嬢様の作品、そして朱瑠ちゃんの演出と相まって面白い趣向となりましたね。

では私はお茶とお茶請けの準備をしながら、見守るとしましょう。

>娑伽羅龍女様!?なぜ?
封印されていて洞窟から出られないはずでは?

そうだったのですか。
私達が戻った後、奥方様があのような形で娑伽羅龍女様をお連れするように話し合われていたのですね。
でも単に封印を破るのではなく、画家のお嬢様の才能も生かした上での素敵なサプライズです。

>(娑伽羅龍女様が茫然自失状態のあんたを横たえて看て下さっている間に、脱兎のごとく逃げて
>いってしまわれたわよぉ。)  

ああ…。画面を通して見ている私達は兎も角、当事者であるお嬢様は気付かれてなかったのですね。
あの時の困惑したような、照れているような善女龍王様の表情、凄く可愛らしかったのですけれど…。

舞台劇のようでもあり、アニメを見ているかのようでもあり、見ていて楽しくなって参りました。(微笑)
はっ!?でもお嬢様には色々この後思わぬ展開が待ち受けているかも?

すみませんお嬢様、もしご協力が必要でしたら奥方様を通じて何なりと申し付け下さいませ。
それでは姉妹の思い出巡りの旅、頑張って下さいね。                                                                                                                                               

259 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2022/08/01(Mon) 07:15
50以下の場合は上げるんですよね?
僕が上げちゃ駄目だけど

260 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/01(Mon) 22:23
>>257-258(柚葉さん)

>あら、白蛇様と言えば有名な神使として知られ、そして蛇は狼、狐と並び
>古来より農耕の神様として多くの神社で崇め奉られていらっしゃいますわ。

「…驚きました。
 今どきの若い女性がそのような教養をごく自然に披露されるとは。
 たしかにわたしの眷族にも五穀豊穣のために力を使い神として祀られる者もおりますが、時代が
 下り信仰心も廃れる一方でしたから。
 ましてあなたが言うように災厄をなす者もいれば否応なく禍々しい存在として忌避の思いが募る
 のが人の世の常。
 久しぶりに畏怖も嫌悪も無い自然体でわたしを見てもらえるのは悪くないものですね。

>少しでもわだかまりを氷解せぬままでは、あの方に何と申し上げれば良いのでしょうか…。

「わたしの主(あるじ)は頑固ですからね。
 正直、ご本人同士で話し合わなければ埒があかないかと思います。
 主は埒をあけたくないから、封印をしっかりかけて対面を拒んでいるわけで、この状況をどう
 打破すればよいのか、わたしも困っています。」

>あっ!お嬢様、少々お待ちを…きゃっ!?
>(眩しさに、思わず目を覆ってしまいました。)

「これは…、今まで何ら感じられなかった膨大な魔力が一気に、わたしの主とあなたの主とを飲み
 込んでいきました…。
 まるで以前主が話していた昔語りのあの御仁のような…、いえ、そんな、まさか。」

>…普段は思慮深いお嬢様ですけれど、時折考えるよりも即行動に移してしまわれるのも
>お嬢様の個性ですね。(汗)


(光に包まれた後まだ頭が朦朧としています。)
ううう…、天から聞き覚えのある声が降ってきますわ。
とても耳に痛い言葉が。
「個性」とはかなりマイルドな言葉を使ってくれていますが、副音声で
『お嬢様、なにやってるんですかーっ!』
との声が聞こえてくるような気がします。

>とはいうものの奥方様、如何致しましょう?
>私もよろしければ、お嬢様の許へ…。

え…?あれは柚葉さんの声?
いえいえいえ、いけませんわっ!(汗々)
どうやらここは異世界、以前遭遇した逢魔が時のクロユリ団地以上の未知の異界に思われます。
柚葉さんを危険な目に遭わせるわけにはまいりませんわ。
…って、声はずいぶん遠く天から聞こえているようですが、わたくしからの声は届いているの
かしら?

(大丈夫よぉ、ちゃんと届いているからぁ。
 柚ちゃんには私からもここに留まるように言っておくから安心なさいよぉ。)

今ばかりは、お母様の声がとても頼もしく聞こえますわ…。

>それでは私達は、今の状況を見守るしかありませんね。
>よしっ!では気を取り直して、メイドとしての本領発揮です。
>お嬢様と善女龍王様が戻られた時のための、宴の準備と参りましょう。

「ん〜、柚葉さんがそういうのならアーチェロさんたちのことは心配いらないのかねぇ?
 って、朱瑠、あんたはちょっとウキウキし過ぎじゃないかい?
 タブレットをそんなにワクワクした顔で見ちゃって。」

>神使様、お茶の準備などをさせて頂いてもよろしいですか?

「はい、そちらの方はお願いします。湧水を汲める霊泉の場所をお教えします。
 わたしは、主(あるじ)の後を追いますので、こちらのことはよろしく。
 これでも神使ですので、それなりの力を持っておりますから主のサポートをしに行かなければ。
 それに放っておけません。あの意地っ張りな方はわたしが傍で仕えてさし上げなければ。」

>「それじゃ皆さん、『吸血姫さん、龍姫姉妹さんの仲直りのために頑張る』が始まるよ〜♪」

上から降ってくる声が随分と楽しそうですね。
わたくし期待されているのかしら?
でしたら、それに応えなければ。

>ああ…。画面を通して見ている私達は兎も角、当事者であるお嬢様は気付かれてなかったのですね。
>あの時の困惑したような、照れているような善女龍王様の表情、凄く可愛らしかったのですけれど…。

そうなのですか。
でしたら、やはり姉君様のお越しを内心でお喜びだったのでしょうか。
娑伽羅龍女様…、わたくしも及ばずながらご助力させていただきたいと存じます。
なにとぞ妹君様とのご再開の旅、お供させてくださいませ。

「ありがとう。
 何だか巻き添えにしてしまって悪いけれど、お願いするわね。
 おそらく、あなたの力を必要とするときがあると思うから。」

はい、わたくしでよろしければ喜んで。

(つづきます。)

261 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/01(Mon) 22:25
>>258(柚葉さん)(つづきです。)

>舞台劇のようでもあり、アニメを見ているかのようでもあり、見ていて楽しくなって参りました。(微笑)

モニター越しにこの世界が見られている、そして見ている声が天空から聞こえてくる。
これは…、わたくしの好きな「ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林
さん」とよく似たシチュエーションですわ。
この間アニメ化が告知され、PVがyoutubeで公開されて期待が高まっておりましたが、よもや
わたくし自身がリーゼロッテ様と同じ立場になるなんて、いっそう親近感を覚えますわ。
2023年の冬アニメですが、今から待ち遠しくてなりませんわ。

>すみませんお嬢様、もしご協力が必要でしたら奥方様を通じて何なりと申し付け下さいませ。
>それでは姉妹の思い出巡りの旅、頑張って下さいね。

はい、それでは行ってまいります。
皆様のご接待、よろしくお願いしますね。

(こうしてわたくしたちの旅が始まりました。)

(いったん切らせていただきます。)


>>259

いらっしゃいませ、お客様。
はい、だいぶ下がっておりましたが、こうして上げさせていただきました。

上げると申せば、お天道様が気温を上げ過ぎている昨今ですが、お体はお変わりございません
か?
我が家自慢のひんやり塩レモネードと水饅頭をご用意いたしました。
猛暑を乗り切る一助としていただければ幸いに存じます。
屋敷林に囲まれ涼風の流れる縁側にテーブルを用意しましたので、しばしおくつろぎください
ませ。

(今宵はここまでとさせていただきます。)

262 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/02(Tue) 09:53
>>258(柚葉さん)(つづきです。)

(仙境とでも申しましょうか、森閑とした樹々の間を進んでいたわたくしたちはしばしの休憩を
取っております。)

「麦茶と紅茶をそれぞれ魔法瓶に入れて持ってきました。
 お好きなほうをどうぞ。」

ありがとうございます、では紅茶をいただきますね。
ふう…、長く歩いた後で潤いが全身に染みわたりますわ、ありがとうございます。

しかし、ずい分歩いた気がいたしますが、この世界は本当に絵の中か、と思うほど広いようです
ね。このようなペースで大丈夫なのでしょうか?
(モニター越しにわたくしたちを見ている方々にあまり長く待っていただくのも…。)

「オルキデアさんが言っていたけれど、モニターの向こうでは私たちの様子は断続的に見られて
 いて、そんなに時間は経たないから大丈夫だそうよ。」

「ふむ、さっきアーチェロさんが言っていた『ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くん
 と解説の小林さん』略して『ツンリゼ』で、遠藤くんと小林さんがゲーム内の長い時間の経過
 をモニター越しに断続的に見ているようなものなのですね。」

あら、神使様も「ツンリゼ」をご存じなのですか?

「はい、コミック版を電子書籍で読んでおります。わたしのお気に入りの漫画の一つです。
 ただ、電子版ですと8月1日に発売される第5巻に特典ドラマCD付いておりませんので、
 こちらは書籍版を通販で買うつもりです。」

山奥にいらしても現代のエンタメを楽しんでおられるのですね。

「かつて草双紙を手に入れるのに行商の手で貸本が届けられるのを今か今かと待っていた頃とは
 文字どおり隔世の感です。」

(取り留めも無くお話をしてから再び立って歩き始めました。)


263 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/02(Tue) 14:13
>>258(柚葉さん)(つづきです。)

(森を抜けて人里にまいりました。)

農村のようですね。
子どもたちが道端で遊んでいますが、装束からして室町時代あたりでしょうか?
いかに娑伽羅龍女様からお話を伺ったとは言え、こんなにもリアルに過去の世界を描出する
なんて、画家のお嬢様はやはり天才ですのね。

「いたわ、ぜんちゃん。」

え、子どもたちの中にですか?
…ああ、たしかに…、というかずい分お若い姿になって子どもたちに交じってはしゃいでおい
でですが…。

「絵の中の世界ですからね、わが主も童心に帰って、それに見た目も引っ張られるとあのよう
 なことも起こるのでしょう。」

しかし、子どもに戻っただけではなくて、半ば本性が…お腰から下が龍のお姿のままですけれど、
子どもたち不審に思わないのかしら?

「子どもたちが『今度は鬼ごっこしようよ、水神様』と言っていますよ。
 神様と分かった上で遊び戯れているのですね。」

…なんとまあ。
いにしえの時には、このように神と人とか交友していたこともあるのですね。
人間たちから恐れられ敵視されてきた身としては羨ましいですわ…。

「ちょっと、わたし交ぜてもらってくるね〜。」

あ、娑伽羅龍女様、子どもたちのところに行ってしまわれましたね。
あらあら、善女龍王様、姉君の登場にギョッとしていらっしゃいますが、子どもたちは神様が
増えた、と大喜び。
妹君もちょっと何かおっしゃりたそうですが諦めて鬼ごっこを始められましたね。
ようやくお二人ご一緒になれましたが、この後上手くお話することができるのでしょうか…。

「子どもたちと一緒にけっこう楽しそうですよ。
 急がば回れ、と申します。
 しばらくは無心に遊んでいただいた方が気持ちがほぐるかも知れませんよ。
 どうでしょう、せっかくですからわたしたちも交ざりませんか?」

え…?でもわたくしこのとおり銀髪で青い目の外国人の姿ですから…。

「子どもたちにはわたしから神様の一人だと紹介しますから、きっと大丈夫ですよ。」

(神使様に誘われ、しばらく子どもたちと鬼ごっこに興じました。)

(つづきます。)

264 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/02(Tue) 18:09
>>258(柚葉さん)(つづきです。)

日が暮れて子どもたちとの戯れが終わったら、善女龍王様はまた逃げ出してしまわれて。
モニターの向こうではさして時間が経っていないにしろ、こちらは日にちを費やして本格的に
長旅になってきましたね。

「でも、ぜんちゃんの『気』はずい分濃く残っているわ。後を辿るのはとても容易よ。
 わたしたちがかつて遊び歩いた村や町を渡り歩いているみたい。
 わたしにとっても懐かしいわ。」

もしかして、わざとそうしていらっしゃるのでしょうか?
姉君がご自分を追って来られることを期待しておられるのでは。

「だとしたら、この町で行くところは心当たりがあるわ。
 わたしたちが一緒に遊んだ…というか悪戯をした場所ね。
 それは夜のことになるから、昼間のうちに少し町を歩いてみない?」

(娑伽羅龍女のお誘いで、三人で町を見て回りました。)

昨日見た農村よりも時代が下っている気がしますね。
町の人々の風俗を見ていると。

「我が主の記憶の反映ではないでしょうか?
 ランダムに思い出すままに過去の世界がここに反映されて、そうなっているのではないかと。」

では、次はまたずっと過去に遡ることもあると?

「ええ、よく昔の話を時代を問わず色々聞かせてくれますから。」

(日が落ちてから、娑伽羅龍女様のご案内で町はずれの池に参りました。)

「ここは鴨の肥育池でね、お魚を獲ることは禁止されているの。
 なのに夜中にこっそり魚を釣りに来る不届き者が後を絶たないの。
 ほら、いまもあそこに釣って帰ろうとして男がいるでしょう?
 だから、ちょっと脅かしてやるのね。
 あ、いたいた、あそこにいるぜんちゃんと一緒に、こうしてね。」

娑伽羅龍女様、妹君のところに行かれましたけれど、もしかして。

「主と一緒にちょっと悪い笑顔をなさっていますから、あれでしょうね、多分。」

(お二人の、普段とは違った恐ろしげな低音ボイスが一体に響き渡りました。)

「おいてけ〜。」

「たちされ〜。」

釣り人達が青くなって逃げていきますわ。
やっぱり、ポピュラーな怪談でしたわね。
お二人が会心の笑顔を浮かべていらっしゃいます。
本当に身も心も童心に帰っていらっしゃるようですね。

「でも、主の脅し文句は最近視たアニメの幼女幽霊を思い出しますね…。」

(つづきます。)


265 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/03(Wed) 16:59
>>258(柚葉さん)(つづきです。)

「麦茶です、どうぞ。」

ありがとうございます、旅の道中にのどを潤すのはとても心地良いです。
水筒だけでなく、茶葉や麦茶の素の大麦も用意してくださって、湧水を見つけてはお茶を淹れ
てくださる。見事なお手際ですわ。」

「これでも侍女の端くれですから。」

ですが…、あなたの主様がああして妖怪と戦っているのに、わたくしのんびり見物させていた
だいていてよいのでしょうか?

(漆黒の空の下、水田の上の中空で龍神のお二方が3対の腕を生やした巨大な妖怪と稲光を迸ら
 せながら戦っておられます。)

「人に災いをなす者を退治するのは主の喜びとするところですからお気になさらなくても大丈
 夫ですよ。
 特にあの?乱鬼(そらんき)なる輩は日ノ本の農村にしばしば現れて害をなしますから、主に
 とっては手慣れた相手です。
 羽黒修験の書『拾塊集』では慶雲年間(704〜708年)、既に庄内の地で疫病により多くの命を
 奪い、12人の修験者によって退散させられた、と記されています。
 今龍神の御姉妹が戦っている姿は、その書にあるとおりの背丈8丈(約24メートル)あり
 ましょう。」

あの姿、見た目だけでなく妖気もまた強大なものを感じさせますね。
出撃していかれるときのお二人からの
「安心して。あれはわたしたちが調伏する。」
との頼もしいお言葉が無ければ、わたくしも矢も楯もたまらずあの中へ飛び込んでまいるところ
でした…。

(やがて、空気を切り裂く雷(いかずち)と断末魔の咆哮とが轟き、赤黒い消し炭となったもの
 が地上に落ちました。
 虚空にはなお二柱の姉妹神が佇んでおられます。)

…お二人の神々しいお姿…やはり神様でいらっしゃいますね。

(つづきます。)


266 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/03(Wed) 17:06
訂正です。

>>265
>特にあの?乱鬼(そらんき)なる輩は日ノ本の農村にしばしば現れて害をなしますから、主に
 とっては手慣れた相手です。

「?」のところは「鹿」を三つ書く字なのですが、環境依存文字でここでは形を成せないようです。
失礼いたしました。

267 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/03(Wed) 19:57
>>258(柚葉さん)(つづきです。)

今日も姉妹龍神様が「禍々しき妖怪」と見定めた者との戦いを繰り広げていらっしゃいます。
幾度目かの悪妖怪調伏、これまでどおり神の力を以て簡単に片が付くものと思っていました。
ですが…。

「むう、今日は何か今までと違ってただならぬ様相…。
 お二人が連携して激しく攻撃を繰り出しているのに、それをかわす敵の動きは余裕綽々です。」

本来わたくしも先日思ったように助力すべきなのでしょう。
ですが…。

(わたくしは両手で顔を覆って他所を向いてしまいます。
 あの難敵の正体を直感し、「まさか」との思いから正視できません。)

「ああっ!?敵の放った闇の魔力がお二人を弾き飛ばした!?
 我が主も驚きの眼差しで敵を見据えています。」

「我等の攻撃をたやすく凌ぎ切るとは、お前は…何者だ?
 若い娘を襲おうとした不届き者の分際で、神の力に逆らうとは一体。」

「ふん、なんじゃ、物惜しみするのう。
 別にあの娘を殺めようというわけではないわ。
 少しばかりわたしの空腹を満たしたくて、ほんのちょっとだけ血を分けてもらおうと思うた
 だけなのに。」

あああ…、やっぱり。
体から発散する魔の気と背中の翼とあの牙とで予想は出来たけれど。

「つまりは…外国(とつくに)より来たりし彼の世界の大妖、人の血を以て精を得る者か?」

「そう、わたしは異郷の闇にて顕現せし者にして、未来永劫『真祖』と呼ばれるであろう者よ。」

!!

「安心せよ。この地の神々を敵に回して戦をするのは本意ではない。
 いずれそのうち我が血脈の者がこの地で世話になるかも知れぬからな。
 我は退散させてもらう。
 …そう睨むな。
 我よりもっと面倒な敵がこの国にはおるだろうに。」

「なんのこと?」

「気がつかないか?
 いまだ若き神よ。
 なら、いずれそれらと出会い、己のこともより深く知ることになろうよ。」

大きな翼を広げて去っていくその姿を、わたしはただ棒立ちのまま見送ることしかできません
でした。

「飛んでいってしまいましたね…。
 あの、アーチェロさん、今のはもしや…。」

…はい、おそらく。わたくしも初めて、本当に初めてお目にかかりましたが。
わたくしの直系の祖先、「真祖」と呼ばれる方。
お二方、もしや知っていながら今まで、わたくしに黙っていてくださったのですか…?

「あ〜、色々懐かしいことを追体験していて、ふと思い出してしまったみたい。
 ね、ぜんちゃん?」

「ああ…、嫌な思いをさせてしまったかな?
 うかつだった、申し訳ない。」

そんな…、あの、わたくしの先祖こそお二人にご迷惑をおかけしてしまって、申し訳ございま
せん。

「ううん、あの方との出会いは今の一度だけだったのよ。
 そして、彼女の言ったことは本当だった。わたしたちはこの後『もっと面倒な敵』に遭った
 のだったわ。
 ねえ、ぜんちゃん。…この後どうする?」

「わたしは追体験を続けたいと思う。
 そうすれば、もっと自分の心に向き合えそうだから。」

「そうね、わたしもそう思うわ。
 アーチェロさん、神使ちゃん、申し訳ないけれど、もうしばらくつき合ってもらえるかしら?」

はい、わたくしでよろしければ喜んで。

「もとより。わたしは侍女なのですから。」

(その夜、神使様がわたくしに淹れてくれた紅茶は、ことのほか心に温かく感じられました。)

(つづきます。)

268 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/03(Wed) 22:19
>>258(柚葉さん)(つづきです。)

強き者の怒号。弱き者の哀訴。
強き者の打擲。弱き者の悲鳴。

こんな酷い光景を見ているしかないだなんて…。
不作でわずかに収穫を見たお米が役人の手によって奪われていく。
僅かな雑穀しか手元に残らず何とか目こぼしをとひれ伏して願う農民に無情の鞭の雨が降り
かかる。
これが「徴税」ですって?ただの略奪ではありませんか。

「これは画家のお嬢様が描いた、過去の世界の再現です…。」

お嬢様はこんな酷薄な場面を描いてはいらっしゃらないはずです!
それに神使様も、辛そうな顔をしていらっしゃるではありませんか。

「姉神様の情念と記憶がお嬢様の筆を通してここまで再現したのでしょう。
 甦る記憶のままに克明に。
 任せるしかありません、我が主と姉君様に。
 それを見届けるためにわたしたちはここにいるのですから。」

(今お二方はこの地の社の巫女さんとして農民のために、役人に無体なことをするな、と申し
 立てていますが。)

これは…、かえって火に油の様相では?

(傲岸な表情を浮かべた役人が姉君様の襟首をつかみ、姉君様は − 。)

龍神の本体を顕現されましたね。
これで役人も畏れ入って平伏するのでは?

「…どうやら、そうはいかないみたいですね。」

(周章狼狽した役人が刀を抜いて姉神様に切りかかります。)

お馬鹿さんね、あんなものではかすり傷一つ付けられるわけも無いのに。

(そう思っていたわたくしは次の瞬間愕然としました。)

「やめろー、かみさまになにするんだー!」

(彼女を慕っていたのであろう小さな子どもが姉君様の前に立ち、白刃がその首へ!)

「ぐわっ!」

「間一髪ですね!さすが我が主、役人をひっぱたいて刀の軌道を逸らしました…が。」

逸らし切れず、子どもの腕に切りつけられて!
も、もう、わたくし我慢できません!

(飛び出したわたくしは、子どもを抱きしめてそのまま飛び上がります。)

「よかった…、お二方、この子の傷は浅いです、すぐに治療を…。
 あの…、姉君様?
 その立ち昇るオーラは、怒り…?」

「許さぬ…、許さぬぞお、貴様らあーーーっ!!」

こ、これは、一天にわかに掻き曇り、稲光が。これは不穏すぎます。
嵐が、嵐が呼ばれています!
姉君様、どうかお静まりを。
って聞こえていないのですかーっ!?

(嵐はたちまち大水を招き、そしてあたり一面濁流と化しました。)

信じられません…。
これが、あの、お優しい姉君様の為していることなのですか?

(数刻の後、嵐は治まりました。)

「アーチェロさんに感謝します。
 昔と同じ場面の繰り返しと思って激高してしまったけれど、子どもは切り殺されなくて済んだ
 のね。
 それでかつてのそのときよりも早くに正気に戻れて誰も死なせずに済んだわ。
 あなたたちが村人と、ついでに役人も避難誘導してくれたからだけど。
 記憶の中の世界だけれど、やはり人を殺めるのは嫌…。」

お役に立てたのなら幸いです…。

「ごめんなさい。
 もう気が付いたかしら?
 『真祖』の方が言っていた『もっと面倒な敵』が何かを。
 そう、わたし自身よ。
 ふだんは大人しいふりをしていても、わたしの本質は荒魂(あらみたま)。
 こうして人に簡単に災いを為してしまうのよ。」

でも、お怒りになられたのは農民のため、なかんずくあの子どものためだったではありませんか。
やはりお優しいのがあなた様の本質だとわたくしは思いますわ。

「ありがとう…。
 でも、このままではいられない。
 そろそろ終わりに近づいてきたわ。
 わたしとぜんちゃんの追体験の旅の。」

(今宵はここまでとさせていただきます。)


269 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/03(Wed) 22:49
補足です。

>>268
>アーチェロさんに感謝します。
>昔と同じ場面の繰り返しと思って激高してしまったけれど、子どもは切り殺されなくて済んだ
>のね。

姉君様がわたくしに感謝を述べてくださったのは、わたくしが傷ついた子どもにヒーリングを
施したからです。
わたくしのヒーリングはあまり上手くはありません(うっかり誤ると相手を眷族にしてしまい
かねません)が、幸い子どもは無事回復いたしました。


270 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/04(Thu) 11:20
>>258(柚葉さん)(つづきです。)

(夜風に吹かれたさざ波が浜辺に打ち寄せる音は心落ち着かせるものがありますが、今わたくし
 は緊張のただ中にあります。)

「アーチェロさんが殊更に畏まる必要ないのではないかと。
 今あの方が竜宮よりいらしたのは、あくまで我が主と姉君様に御用があってのことなのです
 よ?」

そうはおっしゃいますが、神使様。
あの方が竜宮の主、姉妹龍神様の父君であられる沙掲羅龍王(しゃかつらりゅうおう)様だと
思うと、緊張が解けないのですよ。
喉も渇いてまいりました。後で紅茶をいただきとうございます。

(わたくしたちがヒソヒソ話している間も、龍神の父娘の会話が進んでいます。)

「娑伽羅。このたび村に水を溢れさせたこと、まことに不行き届きだ。
 民を怯えさせ作物を損なったことばかりではない。
 颱風や洪水などの災害は疫病を流行らす。
 そなたの一時の激情がもたらした結果として、な。
 そなたは己が荒魂(あらみたま)と未だ向き合えておらぬと見える。」

「父様、此度のことは姉様のせいばかりではありません。
 一緒に居てこの事態を防げなかったわたしの罪でもあります。」

「善女、そなたは姉の荒魂と対をなす和魂(にぎみたま)の持ち主であるが。
 そなたに任せきりにしたのはわしの落ち度であった。
 娑伽羅、そなたには疫病調伏の神に嫁してもらう。
 既に今回の件でも彼の神が動いてくれている。
 彼と共に在らば、此度のような落ち度があっても、疫病を流行らすこともあるまい。」

「疫病調伏の神様、と申しますと?」

「『牛頭天王』殿だ。
 そなたも名前くらいは聞いたことがあるだろう?」

「そんな!姉様が、け、結婚?お嫁に行く!?
 いきなりそんなの横暴、横暴です!」

…縁談の当のご本人である姉君より妹君の方が、即行で反応しましたね。
なんだか、もう必死のご様子で。

「我が主は姉スキーを拗らせていますから。」

必死に言い募ってだんだん顔つきが険しくなってきましたけれど、大丈夫でしょうか?

「だいいち、彼の方は容貌魁偉で暴戻矯激ゆえ誰も傍に寄りたがらないと…。
 そんな方が姉様と夫婦(めおと)になるなんて。」

「ぜんちゃん、見かけや風評で人を貶めてはいけないわ。」

「だって、姉さん…。」

「さすがに我が主も分が悪いと感じているようですが、すごく口惜しそう。
 …おや、これは不思議ですね。」

どうかされましたか?

「いえ、わたしが主から聞いていたところでは、実際の見合いの席が設けられたのはきちと日取
 りを決めてからのことだったと聞いていますが。
 それなのにほら、父君の横に立たれて紹介されているあの方、あれは牛頭天王ご本人ではない
 かと。」

まあ、あの方が?
確かに偉丈夫でそして大きな角を生やしていらっしゃいますね。
そして疫病調伏の神様らしい戦装束がとても似合っていていらっしゃいます。

「娑伽羅龍女殿、ならびに善女龍王殿、お初にお目にかかる。
 今ご紹介に預かった牛頭天王だ。
 急な話で戸惑っておられるだろう。
 わたしとしては娑伽羅殿の無理強いをするつもりはない。
 ただ、わたしのことを知ってもらう機会を与えてもらえないだろうか?」

(つづきます。)


271 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/04(Thu) 15:34
>>258(柚葉さん)(つづきです。)

「悪疫退散!」

まあっ、悪疫の妖怪をいともたやすく消滅させてしまわれました。
今の世は牛頭天王様や彼の妖怪アマビエ様に疫病退散や健康を祈願する民間信仰が盛んだと聞き
ますが、そのご活躍を目の当たりにできるなんて。
誠に凛々しいお姿ですね。

「水清月宿!」

そして悪疫が去った土地に、今度は姉君様が水脈より水をお呼びになり土地を潤していかれます。

「これが『琴瑟相和(きんしつそうわ)』と申しましょうか、まことに良き夫婦の共同作業です
 ね。
 ねえ、我が主?」

「なんでこのタイミングで私に声をかけるの?
 それに二人はまだ夫婦ではない!」

「ですが、姉君様は悪妖怪退治に力を使わずに済み、その結果荒魂(あらみたま)を発現しな
 いでいられるのですから良いではありませんか。」

「う〜う〜。」

「反論できないからって、膝を抱えて背中向けないでくださいよ。」

あの、善女龍王様。
わたくし如きが口幅ったいとは思いますが、牛頭天王様は決して姉君様のことを粗略にされる
ような方ではないと思うのですが。
先日の出会いからこの方、ご一緒に旅をしてまいってお二人の互いを尊ぶお姿は決して形だけの
ものではないと愚考いたします。
もちろん長きにわたり夫婦でいれば感情のもつれや衝突も無いとは申せますまいが、それも含め
て信頼を育んでいくのが夫婦というものなのでは?

「分かってるわよ。
 あの二人はお似合いだわ。」

はい?

「見ていれば分かる。
 わたしの姉さんが見染めた男だもの、ひとかどの神であることも分かるわ。
 どれだけ長い間、姉さんのことを見てきたと思っているのよ?
 だけど − 」

だけど…?

「ケチのつけようが無いから、わたしから姉さんをさらっていく男に反対する理由が無いから、
 余計に腹が立つんじゃないの!」

「でしたら、もうこの際スッパリ思い切られてはいかがですか?
 わたし、侍女として旅をご一緒させていただいて、あらためて思いました。
 一つの魂が分かたれた和魂と荒魂は離れていても断たれるものではないのだと。
 この旅での追体験の数々は、それを確かめるためのものではなかったのですか?」

「…ああっ、もう!わかったわよ!」

(妹君様はすっくと立ちあがったかと思うと、姉君様と牛頭天王様のところへ歩いて行かれます。)

「姉さん、わたしたちそろそろ元の世界へ帰ってもいいと思う。
 …もう、封印を解いても良い頃だと思うし。」

「ぜんちゃん、いいの?」

「よくないわけがないでしょう?
 でも、その前に一度だけ。」

「一度だけ、なに?」

「思い切り喧嘩がしたい。
 妹の最後の我儘だと思って、受けてくれない?
 そして、花婿にも見てもらおうじゃないの。
 龍神の力がどれほどのもので、娶るならどれだけ覚悟してもらわないといけないかを。」

(つづきます。)


272 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/04(Thu) 16:44
>>258(柚葉さん)(つづきです。)

(いつの間にかこの世界で最初に降り立った、樹々に囲まれた開けた空間に戻っていました。
 ただし、あのときとは打って変わって暴風逆巻き稲光奔る大嵐となっていますが。)

これが…神々の御力。
二柱の龍神様のぶつかり合いはこれほどの猛威を周囲にもたらすのですね。
神使様、わたくしの魔力が作った防護結界はちゃんと効いておりますか?

「はい、お陰様でこうして無事にお二方の戦いを見ていられます。」

以前(>>260)姉君様から
『おそらく、あなたの力を必要とするときがあると思う』
と言われていましたが、もしかするとこのことを予想されていたのでしょうか…?

「そうかも知れませんね。
 我が主が未練を断ち切るには何らかの大きな狂瀾を避けては通れないと見当をつけていらっ
 しゃったのでしょう。」

ところで牛頭天王様はどこに?

「あの暴風雨の中で毅然としてお二人を見守っていらっしゃいます。
 『我妻と義妹となる二人を傍で見守らねばならない』とおっしゃって。」

さすが音に聞こえた剛の方。
そうであればこそ龍神様と添うこともできるのでしょうね…。

(数刻の時が過ぎて台風一過のような周囲の様子に、あらためてお二人のお力を実感いたしま
 した。)

お二人とも地面に仰向けになって体を横たえられ充足した表情をなさっています。

「姉さん、長いこと、ごめん…。」

「ううん、全然。昔の甘えん坊のあなたに抱きつかれているようで悪い気はしなかったわ。
 …わたしからの贈り物、受け取ってくれるわね?」

「うん、もちろんだよ、ありがとう…。」

「主様、姉君様、お二人ともお疲れ様でございました。
 お茶が入りましたのでどうぞ。」

(わたくしも神使様から紅茶をいただき、魔力を使った後の疲れを癒します。
 しばらく皆でほっと息を吐いて過ごしました。)

「では、そろそろ帰りましょうか?
 アーチェロさん、お母君にお声をかけてくださる?」

「はい、承知しました。
 お母様、聞こえていらっしゃいますか?
 戻らせていただきたいので、お願いできますか?」

(分かったわよぉ。
 それじゃあ、モニターに召喚魔法をかけるわねぇ。)

(わたくしたちの体が光に包まれます。)

………。
はあ、戻って来られました。
皆さん、揃っていらっしゃいますか?
姉君様、妹君様、神使様、…あ、あれ、牛頭天王様!?
え、でも、あなた様は絵の中の回想の世界の方では…?

「ああ、誤解されてしまったかな?
 わたしは吸血姫殿の母君に呼ばれてきた、こちらの世界の本物だよ。
 母君のお陰で、ようやく善女龍王殿と和解することができた。」

「わ、わたしはまだ認めたわけじゃないんですからね!
 ちゃんと、姉さんを幸せにしてくれないと承知しないんだから!」

「肝に銘じるよ。」

「ふ、ふんだ、ぜひそう願いたいわね。
 さあ、そろそろ降雨の儀を始めましょう!
 アーチェロさん、お願いね。
 わたしたち龍神の力ではなく、町の住民であるあなたの力で降らせる雨は、人と魔と神との
 絆の証しとなるのだから。」

承知いたしました。
わたくしの全力を以てこの湖を雨水で満たしてご覧に入れましょう。

(わたくしは、天に向けてかざした手より魔の力を放出しそして祈ります。
 どうか、この地が人と神とそしてわたくしたち魔にとって潤いに満ちた場所でありますよう
 に…。)

(やがて静かに雨が降り、湖の青い水面が広がっていきました…。)


273 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2022/08/06(Sat) 11:41
>>260

>副音声で『お嬢様、なにやってるんですかーっ!』
>との声が聞こえてくるような気がします。

では、私の心の声を…。
『もう、お嬢様ったら…。時折考え無しに飛び出してしまわれるんですから…。
いえ、それを申せば私もお嬢様の事は言えないような覚えが…。』
(刑部姫様と宮本武蔵様の件を思い出しています…。)

「だからこそ、姫様とお姉様はずっと一緒にいなきゃ駄目なんですよね。」

はい、長女さんの言われる通りです…。(苦笑)

>>261-262(アーチェロお嬢様)

>山奥にいらしても現代のエンタメを楽しんでおられるのですね。

神使様と申されましても、やはり現代の娯楽の魅力には抗えないようですね。
いえ、そもそも抗う必要などありませんか。
それもまた、移り変わる世の中を知る一つの切っ掛けとなるのですから。

>2023年の冬アニメですが、今から待ち遠しくてなりませんわ。

貴重な情報を、有難うございます♪
それにしても、もしお好きなのでしたら今年購入した最新のゲーム機とソフトを
神使様にお貸ししてみようかしら…。
私は既にクリアしましたので、他の方にもこちらの作品の魅力を知っていただければと。

>>263(アーチェロお嬢様)

>…ああ、たしかに…、というかずい分お若い姿になって子どもたちに交じってはしゃいでおい
でですが…。

ではここを、『童心の章』と命名しましょう。
ふふっ…、子ども達と一緒に遊んでおられる善女龍王様の可愛らしいこと…。(微笑)
きっとこの地は、水神様への信心と恵みに対する尊崇に満ちていたのですね。
だからこそ、顕現されることを自然と受け止めていたのでしょう。

>(神使様に誘われ、しばらく子どもたちと鬼ごっこに興じました。)

…すみません、画家のお嬢様…。
この光景、ちびキャラ風にして後で描いてもらえませんか?
勿論、相応のお礼はさせて頂きますわ。

次女さん:「…極端じゃないけど、お姉様もちょっとアブない一面があるよね。」

長女さん:「まあ、可愛いものを愛でたい気持ちはわかるけどね。」

三女さん:「でもさ…姫様がもし目の前で幼女化とかしたらお姉様が暴走しないって言いきれる?」

長女さん:「…………。(汗)」

274 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2022/08/06(Sat) 14:21
>>264(アーチェロお嬢様)

さてさて、またまた逃げ出してしまわれた善女龍王様…。
姉君様とお嬢様、そして神使様の旅路はまだまだ続きますね。

>ここは鴨の肥育池でね、お魚を獲ることは禁止されているの。
>なのに夜中にこっそり魚を釣りに来る不届き者が後を絶たないの。

近年、釣りを楽しむ女の子達のアニメを幾つか楽しませて頂きましたけれど、
迷惑な釣り人がいるのは今も昔も同じですね…。(溜息)
自治体や近隣住民が迷惑しているというニュースを見る度、
流石に腹立たしく思ってしまいます。

>釣り人達が青くなって逃げていきますわ。
>お二人が会心の笑顔を浮かべていらっしゃいます。

この程度で済んで、本当に良かったですね。(呆れた表情)
この場所が仮に、神獣の聖域だったらどうなっていたでしょうね。
似たようなお話が有名な霊能力者の先生の活躍する漫画でありましたけど、
先に来ていた盗人の釣り人は胴体を食い千切られ、同じ事をした生徒さんは
本気で神獣に殺されそうになり、神獣相手では先生にもどうする事も出来なかったそうで…。

今回に懲りずに盗みを働くなら、いずれは痛い目を見るでしょう…。

>でも、主の脅し文句は最近視たアニメの幼女幽霊を思い出しますね…。

…録画したまま、まだ全部見ていないんですよね。
そろそろ、見ておきましょう。

三女さん:「ここまでは、日常ものっぽい雰囲気ですね。」

ええ、私も同じように考えておりました。
ですが、起承転結でいうなら、まだまだここは「起」の部分。
お二人が決別(?)に至った過程が、これから描かれるのでしょう。

皆様、そろそろお飲み物が足りなくなってきたと思います。
すぐに、準備して参ります。

それにしても、この神聖な湧水で淹れたお茶は本当に美味しいです…。
後でお願いして、屋敷神様にお土産として持参したいですね。

275 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/06(Sat) 15:46
>>273(柚葉さん)

>では、私の心の声を…。
>『もう、お嬢様ったら…。時折考え無しに飛び出してしまわれるんですから…。

ああ、やはり…。
天から声が降ってくると、よけいに胸に痛いですね。
ごめんなさい、心配をおかけして。
おまけとして、傍にいる三姉妹の呆れ顔も目に浮かびますわ。

>いえ、それを申せば私もお嬢様の事は言えないような覚えが…。』
>(刑部姫様と宮本武蔵様の件を思い出しています…。)

はい、あのときは本当に胸がつぶれそうでしたわ。
http://www.10ch.tv/bbs/test/read.cgi?bbs=narikiri&key=519003578&st=203&to=206&nofirst=true

でもあのとき柚葉さんはみたらし団子で鮮やかに宮本武蔵様を打ち倒されました。
誠に見事な手際であった、と思い出すたびに惚れ惚れいたします。
それに比べて今のわたくしは不甲斐ないばかりです。

>「だからこそ、姫様とお姉様はずっと一緒にいなきゃ駄目なんですよね。」
>はい、長女さんの言われる通りです…。(苦笑)

不甲斐なくはありますが、そのお言葉を聴けたことを僥倖と思い、己を励ましましょう。

>神使様と申されましても、やはり現代の娯楽の魅力には抗えないようですね。
>いえ、そもそも抗う必要などありませんか。

はい、現世の民情に親しんでくださる神様というのは、わたくしたちにとりましてもまことに
親しみを感じますわ。
京都は伊奈里神社の「宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)」様も神殿の奥で乙女ゲームを楽しん
でいらっしゃいました。
神様と民との接点が増えることはまことにけっこうなことではないでしょうか。

>貴重な情報を、有難うございます♪

「ツンリゼ」に興味を持っていただけたなら嬉しいですわ。
プレイヤーの世界とゲーム世界とが繋がり絆を育む、その世界観を楽しんでいただけたなら、
また新たな楽しみを共有できるのですもの。

ちなみにですが、似た設定の作品として「悪役令嬢転生おじさん」という作品が在ることも申し
添えたく存じます。
この作品は作者様自らこの「ツンリゼ」と「はめふら(乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役
令嬢に転生してしまった…)」との影響を受けた、とおっしゃっている作品。
ニコニコ静画でのアップ数は少ないですが、pixivでは連載化以前から多数の話をアップして
いらっしゃっいます。

>それにしても、もしお好きなのでしたら今年購入した最新のゲーム機とソフトを
>神使様にお貸ししてみようかしら…。

「それはとても興味深いですね。
 そちらの世界に戻ったらぜひお貸し願えればと思います。
 また、来年公開される劇場版『はめふら』もご一緒に鑑賞できればなお嬉しいです。」

>ではここを、『童心の章』と命名しましょう。

あら、それは素敵な命名ですね。
もしこの旅がハッピーエンドになるならば、そちらに戻った後で子どもたちのためのおはなし
会で話して聞かせる際の場面転換で用いさせていただきたいですわ。

>きっとこの地は、水神様への信心と恵みに対する尊崇に満ちていたのですね。

はい、神様の慈愛と民の尊崇とがちゃんと交わっている世界、こんな世界がずっと続いてほしい
です。
この後の旅も、ずっとそうなら良いのですが。

>…すみません、画家のお嬢様…。
>この光景、ちびキャラ風にして後で描いてもらえませんか?
>勿論、相応のお礼はさせて頂きますわ。

「うん、わたしも描きたい。がんばって描く…。
 そしたらまたご飯食べさせて…。」

>三女さん:「でもさ…姫様がもし目の前で幼女化とかしたらお姉様が暴走しないって言いきれる?」

(ヒソッ)いっそ、暴走してくれてもよろしいのですけれど…。

(ふと神使さんのジト目に気づきます。)
いえ、神使さん、わたくし何も言っておりませんよ?ええ…。


276 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/06(Sat) 17:33
>>274(柚葉さん)

>近年、釣りを楽しむ女の子達のアニメを幾つか楽しませて頂きましたけれど、
>迷惑な釣り人がいるのは今も昔も同じですね…。(溜息)

「放課後ていぼう日誌」や「スローループ」、どの作品でも主人公の女の子たちはちゃんとマナー
を守って釣りを楽しんでいるのに。
こうした作品を見て釣りに興味を持った方は、彼女らのマナーもぜひ見習っていただきたいですね。
往年の釣り漫画の名作「釣りキチ三平」でマナーを守らない釣り人はしっかりお仕置きされて
いましたが、未だ心無い釣り人が絶えないのは嘆かわしいことでございます。

>似たようなお話が有名な霊能力者の先生の活躍する漫画でありましたけど、
>先に来ていた盗人の釣り人は胴体を食い千切られ、同じ事をした生徒さんは
>本気で神獣に殺されそうになり、神獣相手では先生にもどうする事も出来なかったそうで…。

まあ、そのようなエピソードがあるのですか。
教えていただきありがとうございます。
わたくし、その作品はよく存じないのですが、元の世界に戻りましたらぜひ鑑賞したいと存じ
ます。
(お家に戻ってから三女ちゃんが加入しているアニメ配信サイトで見せてもらいました。
 「地獄先生ぬ〜べ〜」第21話「神との激突!裁きを受けるのは俺だ!!」。
 出てきた神獣は、姉妹龍神様を彷彿とさせる方でしたが、その裁きはとても厳正なものでした。
 姉妹龍神さんが「悪戯」で済ませて下さったこと、あらためてホッといたしました。)

>…録画したまま、まだ全部見ていないんですよね。
>そろそろ、見ておきましょう。

我が家のお仕事がお忙しいためにご覧になりにくいのでしたら、どうかお仕事に根を詰め過ぎ
ないようになさってくださいませ。

>ですが、起承転結でいうなら、まだまだここは「起」の部分。
>お二人が決別(?)に至った過程が、これから描かれるのでしょう。

それはわたくしも気懸りですね。
妹君様のあの取り付く島もない態度を思うと、よほどお二人の間に感情を拗れさせる何かが
あったのではないか、と心配で。


277 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2022/08/06(Sat) 17:47
>>265(アーチェロお嬢様)
>>267

>(漆黒の空の下、水田の上の中空で龍神のお二方が3対の腕を生やした巨大な妖怪と稲光を迸ら
せながら戦っておられます。)

姉妹龍神様が若く美しく成長され、時に人々の安寧を妨げる者を成敗する…。
さながら、『飛龍の章』と申しましょうか。
この光景、恐らくは無辜の民の目には容易に見えぬものでしょう。
それもまた、人々に要らぬ恐れを抱かせぬため…。

ただ悪鬼を調伏するのみならず、結界を張り、周囲を雲と霧で覆い、
その血に住まう人々に禍が降りかからぬよう懸命になっておられます。
お二人だけに留まらず、八百万の神々の苦労が偲ばれます…。

>(わたくしは両手で顔を覆って他所を向いてしまいます。
> あの難敵の正体を直感し、「まさか」との思いから正視できません。)

肌の色といい、身に纏う妖気といい、明らかにこの国の妖(あやかし)とは違うような…?
生き血を啜る『鬼』は決して珍しくはないとしても、相手は『鬼』を容易に伏する『神』…、
この国に住まう者なら、その威光に恐れをなす筈…。
そして何より、お嬢様の目を背けての悲しげな表情…。まさか…。

>「つまりは…外国(とつくに)より来たりし彼の世界の大妖、人の血を以て精を得る者か?」
>「そう、わたしは異郷の闇にて顕現せし者にして、未来永劫『真祖』と呼ばれるであろう者よ。」

ああ…やはり…。
いえ、天竺、唐国を脅かした大妖怪の例もありますから、海を越えて来られる妖(あやかし)も
決して珍しくはないのかも知れませんが…。

それでも同族の方がこの国におわす神々と矛を交えていたとなれば、
お嬢様の心中は決して穏やかではないでしょう。

それにしても、こちらの『真祖』様は力こそ強大なれど
何処か掴みどころのない雰囲気を纏っておられます。
龍神の姉妹様の攻撃を避ける時は戯れと言わんばかりに口許に笑みを浮かべておりましたが、

「いまだ若き神よ。
なら、いずれそれらと出会い、己のこともより深く知ることになろうよ。」

とお二人を諭される時には、真理をつき全てを見通す御方の顔をなさっておりました…。
そう、今もここで画面の中の旅路を見守っておられるこの御方のように…。

(私が奥方様の方に目を向けると、奥方様は私の心中をいとも容易く見通しておられるかのように
柔らかく微笑んで下さいました。)

それにしても、双方が矛を収められて安心いたしました。
ですが、『真祖』様の仰るように波乱はこれからなのですね…。
あくまでも見守る立場とはいえ、不安が込み上げて参ります。
お嬢さまは、大丈夫かしら…。

奥方様:「柚ちゃん、お茶のお代わりをもらえるかしら?」

はい、少々お待ち下さいませ…。

278 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/06(Sat) 18:44
>>277(柚葉さん)

>姉妹龍神様が若く美しく成長され、時に人々の安寧を妨げる者を成敗する…。

はい、幼く無邪気だったお姿から様変わりされて、己が立場を自覚し民草を護ろうとする気概
に溢れ、それに相応するように美しく凛々しいお姿になられました。
本当にご自身の魂の遍歴をあらためて体験していらっしゃるのでしょうね。

>さながら、『飛龍の章』と申しましょうか。

おおっ、なんだかとてもかっこいいですね。
この場に相応しいとてもドラマチックな響きです。

>ただ悪鬼を調伏するのみならず、結界を張り、周囲を雲と霧で覆い、
>その血に住まう人々に禍が降りかからぬよう懸命になっておられます。

なるほど、一大ページェントにも見える目の前の戦いに目を奪われ、それは思い至りませんで
した。
文字どおり「俯瞰」していらっしゃる柚葉さんには、こちらにいるよりよく見えることがある
のですね。
民への心遣いを絶やさない日ノ本の神々のお優しさに感じ入りますわ…。

>それでも同族の方がこの国におわす神々と矛を交えていたとなれば、
>お嬢様の心中は決して穏やかではないでしょう。

(目の前のいらっしゃるあの方から目を背けてしまう自分が情けないですが。
 柚葉さんがそう言ってくださるお声が耳に届いて救われる思いでおります。)

>龍神の姉妹様の攻撃を避ける時は戯れと言わんばかりに口許に笑みを浮かべておりましたが、
(中略)
>お二人を諭される時には、真理をつき全てを見通す御方の顔をなさっておりました…。

柚葉さんの声に励まされ、あらためて見上げるあの方の表情…。
決して驕慢でも嘲弄でもない澄んだ表情を見て、ようやく心が落ち着いてまいりました。
…姉妹龍神様への申し訳ない気持ちは未だ消えませんけれど。

>あくまでも見守る立場とはいえ、不安が込み上げて参ります。
>お嬢さまは、大丈夫かしら…。

ありがとうございます、柚葉さん。
あなたのお声のお陰でずい分と救われました。

そしてもしかすると、真祖様がはるか後世のわたくしたち子孫のことをも思って神々へ呼びかけ
ておられたのでは、と思わされました。
そして、子孫として恥ずかしくないように身を処してまいりたい、と思わされましたわ。


279 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2022/08/07(Sun) 17:00
暑い日は扇風機が重宝する。

280 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/07(Sun) 18:41
>>279

扇風機 障子の先に 星仰ぎ

いらっしゃいませ、お客様。
すみません、部屋のうちで涼みながら夕空の一番星を眺めていたのですよ。
不意に口をついて出た句を聞かれてしまって恥ずかしいです。
「扇風機」が夏の季語でございます。

今どきはどうしてもエアコンに頼りたくなりますが、出来れば自然の風で涼みたくなりますね。
この屋敷は森に囲まれ流水を引き込んで敷地全体を熱くなり過ぎないように工夫されています
が、このところは暑さも厳しく、やはり扇風機の恩恵に与りたくなりますね。

ところで、我が家には江戸時代の扇風機もあるのですよ。
この屋敷は元はお武家様のお住まい。
蔵の中のものを調べていたら出てまいりました。
団扇を複数枚軸に据え付けて作った手回し扇風機です。
二代目歌川国貞の浮世絵「あづまげんじ みたて五節句 さつき」に描かれているのと同じ
六枚羽です。
当時、団扇作りは武家の手内職だったそうで、妻女の方々がお作りになった団扇を使って
自宅用に作られた、と残された日記に書かれております。
お内儀様も娘様もたいそう絵心があったと見えて、団扇の一枚一枚の絵がたいそう美しゅう
ございます。
金魚、花火、朝顔…、止まっているときも絵を鑑賞できて飽きることがございません。
お客様も良かったら試しにお使いくださいませ。

ただし。
元はお武家様のもの。
そしてことわざに曰く「武士の三忘」。
すなわち、「武士が戦へ赴くときは自分にとって家、家族、我が身の3つのことを忘れよ」
との教えがございます。
いかに扇風機が心地よいとはいえ、それは己が務めを果たすため英気を養うための道具で
ある、との思いが宿っているのですよ。
夏休みなのを良いことに幾日もただ扇風機の前で長いことのんべんだらりとしていると、
この扇風機が怒って六枚羽を振ってビシバシとビンタをしてきますので、重々注意なさって
くださいね。


281 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2022/08/08(Mon) 10:08
>>279
>>280(アーチェロお嬢様)

お客様、ようこそお越し下さいました。
丁度今、甘酒のかき氷をお持ちしたところです。
頭痛対策に、暖かいお茶もご用意しております。
お嬢様と共に、召し上がって下さいませ。

はい、やはり昨今の猛暑は扇風機やエアコンに頼らざるを得ませんね。
御屋敷を囲む自然の涼しさの恩恵は誠に有難いものですが、
年若い見習いメイドさん達もおりますので、その子達には無理をしないように言っております。

それでも、出来るだけ扇風機と風通しで過ごして下さっているのは有難い事です。

>ところで、我が家には江戸時代の扇風機もあるのですよ。

それでは、ここは使用人である私がこの手回し式扇風機を回しましょう。
それにしても、この扇風機の付喪神様は少々手厳しい方でいらっしゃいますね。(汗)
流石は武家屋敷の所縁の方ですね。
では、ヒーリングで癒して差し上げた後にご活躍して頂きましょうか。

おや…?こうして私が手を離した後でも動いておりますね。
ではこのお屋敷の新たな風物詩として、学校の皆様との勉強会でも頑張って頂きましょう。
もちろん、念入りにお手入れをするのは使用人の務めですわ。(微笑)

282 名前:羽藤柚葉 ◆cmJTqYfU 投稿日:2022/08/08(Mon) 10:45
>>268(アーチェロお嬢様)

…そろそろ、波乱の訪れる予感がしますね。
さながら、『暗雲の章』と申しましょうか…。

>強き者の怒号。弱き者の哀訴。
>強き者の打擲。弱き者の悲鳴。

歴史に関する作品を見ていくと、何度も目にしている光景…。
水戸の御老公様をはじめとする、時代劇のヒーローの活躍する御伽噺が
何故あれ程多く作られ、人々に愛されてきたかを実感しますね。(溜息)

>これで役人も畏れ入って平伏するのでは?
>「…どうやら、そうはいかないみたいですね。」

お上の威光を振りかざす者に、真摯な信心の心などある筈もありませんか。
あのような無体な真似をする輩だからこそ容易に武士の魂である刀を抜く機会を履き違える…。
本当に良き役人であれば、不作となる前に常に民草の暮らしを気に掛け、何らかの対策を講じて然るべきもの。
ふんぞり返って威張り散らし、普段のお役目を疎かにしているのを棚にあげて民に責を押し付けるとは言語道断です!

それだけに、かつて学校の道徳の授業で聞いたお役目はおろか命を投げ出してでも民を救った役人や代官もいたという
エピソードが偲ばれます…。

>信じられません…。
>これが、あの、お優しい姉君様の為していることなのですか?

どうやら普段は心優しい姉君様も、刀を抜く機会を間違えた役人のように感情の遣り場と力の使いどころを
誤ってしまったようですね…。

>『真祖』の方が言っていた『もっと面倒な敵』が何かを。
>そう、わたし自身よ。

思い返せば『真祖』様の時も、無闇にあの方を悪鬼羅刹の類と捉えずにその所業を問い質していれば
力のぶつかり合いとはならなかったかも…。
『真祖』様も、姉妹様の真っ直ぐな気性を良きものと捉えながらも何処か危うさを孕んでいるのを
見通していましたね…。

その地に住まう民を思う気持ちは素晴らしいものであっても、あの結果では誰も救われず
より深刻な事態を招いてしまったのは事実です…。

どうやらこれが、姉妹様の別離となる要因となってしまったのですね。

283 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/08(Mon) 19:19
>>281(柚葉さん)

まあ、甘酒のかき氷ですか。
これは暑熱の候にこの上ない甘露でございますわ。
ありがとうございます。
ああ…ひんやりと爽やかな涼しさと共に身を解きほぐす優しく濃厚な甘味。
夏の夕暮れのこの落ち着いた一刻…、まことに心地良うございます。

>それでは、ここは使用人である私がこの手回し式扇風機を回しましょう。

まあまあ、柚葉さんのお手で扇いでいただけるなんて。
なんだかもったいないほどの至福のひとときでございます。
手回し式扇風機は電動式のものほど回転が速くありませぬゆえ、巡る扇の絵の美しさも鑑賞
しながらくつろげるのが嬉しいですね。

>それにしても、この扇風機の付喪神様は少々手厳しい方でいらっしゃいますね。(汗)
>流石は武家屋敷の所縁の方ですね。

はい、書き残された日記によれば、この家のお武家様は城の勘定方をなさっていて、藩の
財政を憂い、自らも質素倹約に努めていらっしゃったそうでございます。
それでご内儀様、お嬢様が家計の助けにと扇作りの内職に精を出されていたとか。
そしてこの扇風機も、一家のご主人に少しでも楽をしていただきたい、との想いを込めて
特注されたそうでございます。
そんな一家の絆を知る扇風機の付喪神様なれば、
「ただの怠け者に送る風など我にはござらぬ。」
との一徹な想いをお持ちなのでしょう。
まことに一本筋の通った立派な扇風機ですわ。

>では、ヒーリングで癒して差し上げた後にご活躍して頂きましょうか。

おや…、年代物で古びていた扇風機が艶を帯びてまいりました。
軸の回転も円滑の体を帯び、送られてくる風もいっそう爽やかになってまいりましたわ。
柚葉さんの癒しの力でご本人も大いに力を回復されたと見えます。
これはわたくしも考えが至りませんでした。
道具を大事にするということの大切さを実感いたしましたわ。

>おや…?こうして私が手を離した後でも動いておりますね。

おお…、柚葉さんのお優しさが扇風機に奇跡をもたらしたのですね。
何と不思議な縁(えにし)があるものなのでしょうか。

>ではこのお屋敷の新たな風物詩として、学校の皆様との勉強会でも頑張って頂きましょう。

まあ、それはまさに適材適所、頑張る皆様のためなら扇風機も良き風を送り続けてくれる
ことでしょう。
ですが −

>もちろん、念入りにお手入れをするのは使用人の務めですわ。(微笑)

こうして扇風機を優しく労わり、そしていつも甲斐甲斐しく働いてくださっている柚葉さん
を扇ぐことこそ付喪神様が最も望まれていることと思いますわ。
柚葉さんもご休憩の際はこの扇風機を使ってあげれば、これからも長らく良き風を送り続け
てくれることでしょう…。


284 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:2022/08/08(Mon) 20:15
学校の宿題は終わりそうですか?

285 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/08(Mon) 23:06
>>282(柚葉さん)

>さながら、『暗雲の章』と申しましょうか…。

(天から降ってくるその声に、わたくしの身も心も引き締まります。
 眼前で起こっていることを唇を噛みしめて凝視しながら。
 これが画家のお嬢様の描かれた絵の中だとしても、そこには確かに生きた人間の理不尽
な苦難が確かにあるのですから。)

>歴史に関する作品を見ていくと、何度も目にしている光景…。

この光景を見ながら、ヒーローの登場を期待してしまうわたくしはやはり甘いのでしょう
か。
ですが、ヒーローを渇望した多くの人々の気持ちを今までになくリアルに感じてしまう、
それほどこの光景は口惜しい。

>お上の威光を振りかざす者に、真摯な信心の心などある筈もありませんか。

柚葉さんの声から本気の怒りが伝わってきます。
同じ思いを持っていていただいて心強いです。
もし柚葉さんが
『お嬢様、やっておしまいなさい!』
とおっしゃるならば、わたくし弓から放たれた矢となってあの役人たちに爪の一撃を加え
ていたかも知れません。

>本当に良き役人であれば、不作となる前に常に民草の暮らしを気に掛け、何らかの対策を講じて然るべきもの。

…ありがとうございます、少し頭が冷えました。
今のお言葉に、領主の娘としての我が身を思わざるを得ませんでした。
我が家は領民の生活に配慮してきたと思っておりますが、わたくし自身が本当に民のため
に対策を講じてきたか、深窓の奥で守られて彼らの苦労から遠ざかったりしていなかった
と言えるのか、と。
もどかしいですが今は見守りましょう。
姉妹龍神様が民を助けてくれることを信じて。

>それだけに、かつて学校の道徳の授業で聞いたお役目はおろか命を投げ出してでも民を救った役人や代官もいたという
>エピソードが偲ばれます…。

柚葉さんの尊敬されている二宮尊徳公もそのお一人ですね。
わたくしはあまり例を知らないのですが、元領主の娘としてそうした方たちのことをもっ
と知りたくなりました。
(後日、銚子の庄川杢左衛門や島根の井戸平左衛門といった農民のために尽くされた尊貴
なる役人がいらっしゃったことを知り、深く胸を打たれました。)

>どうやら普段は心優しい姉君様も、刀を抜く機会を間違えた役人のように感情の遣り場と力の使いどころを
>誤ってしまったようですね…。

胸が苦しいです…。
尊崇される神も、その感情や力をいかに御し人のために使うかでご自分と戦わねばならな
いのですね。
その過ちがこのような結果をもたらすのですから。
誰にも肩代わりできない重責を負って苦悩されているあの方。
わたくしに出来ることは何も無くても、この旅の終わりまでずっと傍に在り続けましょう。

>『真祖』様も、姉妹様の真っ直ぐな気性を良きものと捉えながらも何処か危うさを孕んでいるのを
>見通していましたね…。

直系のご先祖とは申せ遠いところにいらっしゃる方だと思っていましたが、本日そのお姿
を目の当たりにして、そして柚葉さんのお言葉を聞いて、自分が到底及ばない方だと思い
知りました…。

柚葉さん、実はわたくしこの旅であなたがお傍にいらっしゃらないことに寂しさを感じて
おりました
ですが、今は良かったと思っております。
柚葉さんの優しさに寄りかかることなく、遠い場所からご覧になっているその真摯なご視
点からのお考えを伺って、自分であらためてこの旅の意味を問い続けることを学んだ気が
いたします。
どうかこの旅の終着点まで、わたくしたちを見守っていてください。

>どうやらこれが、姉妹様の別離となる要因となってしまったのですね。

姉君様は普通に振る舞っていらっしゃっても、ふと苦衷が覗きます。
そしてそんな姉君様を妹君は切なげに見てながら、どうお声をかけて良いか決めかねてい
らっしゃるように見えます。

どうかお二人の関係に希望の在らんことを…。


286 名前:吸血姫アーチェロ ◆ufrlRV4E 投稿日:2022/08/09(Tue) 07:20
>>284

いらっしゃいませ、お客様。
本日も大変暑うございますね。
どうぞ中へ、庭の見える涼しい客間にお出でくださいませ。
別に、一部の子どもたちが噂しているような、
『お化け屋敷だから暗く湿ってやたらヒンヤリしている』
などということはまったくございませんからご安心ください。

夏休み最初のうち、川の上流のダムへ出かけてピクニックをしておりまして。
宿題がちょっと遅れ気味ですが、ここから挽回したいと思い、お友達を誘って勉強会をい
たすことになりました。
お客様ももしかして、宿題の山を前にどうしようか頭を悩ませていらっしゃるのですか?
でしたら、ご参加なさってはいかがですか?

大勢で勉強会と言いますと、中にはみんなで遊ぶ口実と思っていて
「勉強会なのに、なんで勉強するの!?」
などと不満を述べられる方もございますが、そうは問屋が、いえ我が家の扇風機の付喪神
様が卸さないのですよ。
江戸時代にこの武家屋敷で使われた手回し式扇風機ゆえ、
「風に当たって涼みたいなら勉励せよ!」
とのお考えをお持ちなのです。
勉強会で怠けていようものなら
「成敗じゃ、成敗!」
と言って六枚羽でビンタなさるのですよ。

さて、お友達の皆様がそろそろ参られます。
お客様も宿題を早めに終えて残りの夏休みを満喫したいのであれば、疾く覚悟をお決めな
さいませ。


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